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章 水収支特性の分析

5. 2. 2

水利用用途別消費量

図表

5‑ 5

に年間の建物用途別水消費割合 を示す。ここでは トイ レ洗浄水、散水、空調補給 水 を雑用水 と分類 し、手洗 い用水、風呂、洗濯、厨房、その他で使用 され る水 を上水 と分 類す ることとす る。この

2

分類で水消費割合 を示したのが図表

5 ‑ 6

である。庁舎、大学、文 化施設,一般オ フィスでは雑用水の割合がおよそ

58%

となった。 また、総合病院、デパー ト、 シティホテル.娯楽施設ではおよそ

4 0 %

前後が雑用水 となった。集合住宅では上水の 消費割合が

8 0 %

近 くあ り、雑用割合は

20 %

程度 となった。

図表

5‑ 5

年間建物用途別水消費割合

( 8

分類)

「フ1デパート シティホテ娯兼施設 集合 ス デパート ホテル デパート 住宅

3 0 ㌔ 4 0 % 2 0

%

4 0 % 3 % 1 % 1 % 1 % 2 5

%

4 % 1 8 % 4 %

m l

r

B Lt 58

m

̲刀

58

5 8 % 4 5 % 39 % 4 5 %

1 5 % 1 5 % 1 5

%

5

%

1 5 % 7 % 5 % 7 %

2 8 % 0 % 0 % 2 8 % 0 %

3 % 0 % 0 % 3 % 0 % 2 4 % 2 7 % 4 4

%

2 5 % 4 4 % 2 6 , i

O%

4 % 0 % 4

% 0%

5 5 % 61 % 5 5

%

7 9 %

図表

5‑ 6

6

章 水収支特性の分析

以上の水消費割合を用いて

5‑ 2‑ 1の水消費量を更に水消費の種類別 に算出 した結果を図

表 5‑7に示す。

また、エ リア別の水消費割合で表 した ものを図表 5‑8に示す。これ を見ると、どのエ リア で も雑用水割合が

40‑50%にあることが分かる。また、 どのエ リアで も厨房、空調、 トイ

レでの水消費割合が高いことが分かった。本研究では、水資源の需要元 として雑用水で且 つ消費割合の高い空調補給水 と トイ レ洗浄水への代替 を第

6

章 において検討 したいのだが、

空調補給水利用に関 してはピル管法によ り困難 と考え られ るので、第

6

章では トイ レ洗浄 水 としての代替率 によって水資源量の評価 を行 うこととする。

建築物における衛生的環境の確保に関する法律 (通称 :ビル管理法)

冷却塔及び加湿装置に供給する水は、雨水や下水処理水でな く、水道水を用いる○

背景 :近年、冷却塔な どでの レジオネ ラ菌等の増殖が多数報告 されてお り、空調設備 を 感染経路 とした室内空気の汚染を防 ぐため、その防止措置が規定 された○

6

章 水収支特性 の分析

40,000.000

35.000,000

30.000.000

25.000.000

20.000.000

15.000.000

10,000.000

5.000.000

0

A a

C

D E

エリア エリア エリ

エリア エリア

図表

5‑ 7

エ リア別年間水消費量 (m3/午)

i

r

F 1I i

r

第 6章 水収支特性の分析

図表

5 ‑ 9

にエリア別の水消費密度を示す。密度 とは水量を降水換算 したもので、

水密度

( mm/

午) ‑ 水量

( m3 /

午) / ( エリア面積

( m2 )

×

1 , 000 I

で表す ものとする。密度はエ リアの面積 に関係な く単位面積当たりの水資源量 と言い換え ることができる。つま り密度が高いほど水資源が集 中してお り、ポテ ンシャルが高いとい えることができると考える。

E

エ リアにおいて

1 4 , 00 0 m m

と消費密度が高いことが分かる。 これは年間の降水量温お よそ

10

倍で、その消費密度の高 さが伺 える。最 も密度の小さい

C

エ リアにおいてもおよ そ

3 , 600mm

と降水量のおよそ

2. 6

倍 と大きな値であることが分かる。

このように対象エ リアでは水消費量が集 中してお り、水の有効利用ための社会的イ ンフ ラや建物単体の対策を打つ必要性とその効果が期待できるといえる。

ii

l j ト

i

A B

C

D E

エリア エリア エリア エリア エリア

6

章 水収支特性の分析

5.3 ビル循環施設容量調査 (C 1)

雑用水利用施設 として

4

つの方式の施設が存在する。個別循環方式、地域循環方式、広 域循環方式、雨水利用方式である ここではこれ らのうち、ビル単位での対応である個別 循環方式、地域循環方式、雨水利用方式について述べる。広域循環方式に関 しては

5. 4

にて 述べることとする。

対象地域にはピル単位での雑用水利用に対応施設 として、上記の

3方式類の施設が存在

している。以降、それぞれの方式 について施設容量とエ リア内での分布の様子を示 してい く事 とする。

88‑

第 6章 水収支特性の分析

5 . 3 . 1

個別循環方式

個別循環施設の調査結果を図表

5‑ 1 0

、図表

5‑ 1

1に示す。

B、 Eエ リアにおいて個別循環方式の循環施設設置棟数が 16棟と巌 も多 く確認できた。

次いでC、D、Aエ リアの順に棟数が並ぶ。循環施設容量を見ると、Eエリアが最 も多 く、

1 , 130

千 m3/年であった。つま り、一棟当たりの施設容量は

B

エ リアよ りEエ リアの方が大 きいことが分かる。

図表 5‑10 個別循環施設容量※1)

A

ら C D E

エリア エリア エリア エリア エリア

4 1 6 9 7 1 6

施幣 計

294 2, 372 1 , 737 741 3, 096

施讐 若 計

1 07, 3 1 0 865, 780 634, 005 270 . 465 1 , 1 30, 040

図表

5‑ 1

1

第6章 水収支特性の分析

5 . 3 . 2

地区循環方式

地区循環施設の調査結果を図表

5 ‑ 1 2

、図表

5 ‑ 1 3

に示す。Cエリアにお いて地区循環方式 の循環施設設置棟 数が

9

棟 と最 も多 く確認できた。次 いで

E,B,D

エ リアの順 に棟数が 並ぶ。Aエリアでは地区循環方式を採用 している循環施設を確認す ることはできなかった。

循環施設容量 を見 ると

、C

エリアが最 も多 くおよそ

9 5 0

m 3 /

年であった

.D

エ リアで 1 棟 となっているのは

C、D

エ リアをまた いだ地区で循環しているためであ り、容量と して

はDエ リアの方 に含めた。

図表

5 ‑ 1 2

地区循環施設容量※1)

A B C D E

エリア エリア エリア エリア エリア

0 2

9

1

施設規模 合計

( m3

/日)

0 432 2, 61 8 11 0 1 , 030

施誓 欝 計

0 1 57, 680 955, 57 0 40, 1 50 375, 950

図表

5 ‑ 1 3

第 6章 水収支特性の分析

5 . 3 . 3

雨水利用方式

雨水利用施設の調査結果 を図表

5 ‑ 1 4

、図表

5‑ 1 5

に示す。Bエ リアにおいて雨水利用方式 の施設設置棟数が

5

棟 と最 も多 く確認できた。次 いで

C、D

エ リアで

3

棟であった。施設 容量は把握することができなかったので、今回の水資源として雨水利用方式の施設は考慮 しな いこととした。尚、Aエリアの一棟は住所が特定できなかったため、プロットしてい な い。

図表

5‑ 1 4

両水利用施設容量※1)

A B C D E

エリア エリア エリア エリア エリア

1

5 3 3

1

施設規模合 計

(m3/日) 施設規模 合計

(m3/年 )

0 0 0 0 0

図表

5‑ 1 5

6

章 水収支特性の分析

5 . 3 . 4 ビル循環施設容量調査結果

ピル循環施設容量の調査結果を図表

5‑ 1 6

、図表

5 ‑ 1 7

に示す。循環施設を設置 して いる棟 数は

B,E

エリアが最 も多 く

21

棟であった。施設容量は

C、E

エ リアが大きな値 を示して お り、およそ 1,500 m3/年の施設容量を見込む ことができる。また,本研究での調査結果 では

、A,D

エ リアにおいて循環施設を設置 して いる棟数が比較的少ないことが分かる。

図表

5‑ 1 6

ビル循環施設容量

A B C D E

エリア エリア

エリ

5

2 3 21 11 2

2

棟数(棟)

施幣 計 29 4

2.

804

4 . 0 9 4 8 51 4 , 1 2 6

施誓 若 計

1 0

7,310

1 , 0

2 3 ,460

1 , 4 9 4 , 31 0 31 0 , 61 5 1 , 5 0 5 , 9 9 0

1.600.000 1.400.000 1.200,000 1,000,000 800.000 600.000 400,000 200,000 0

A 8 C

第 6章 水収支特性の分析

施設の分布につ いて図表

5‑ 1 8

に示す。大規模オフィスの多 い大丸有地域、合同庁舎の多 い霞ヶ関地域 に循環施設は多 く確認でき、また、ホテルや教育施設の集 まる紀尾井町にお いて も循環施設を確認できる。飯田橋駅付近 においても再開発の影響か、幾つか循環施設 が確認できた。

Aエリアには個別循環方式の循環施設以外の方式は確認できなかった。

B

エ リアには、個別循環、地区循環、雨水循環方式それぞれ の施設が存在 していたが主 に個別循環方式が採用 され る傾向にあることが見て取れ る。

Cエ リアは地区循環方式を採用 している施設が他エ リアより比較的多 くみ られた。

D

エ リアは主 に教育施設や行政施設に循環施設が設置 されてお り、 また再開発の際にも 導入されたことが うかがえる。 しか し、内神田や三崎町な どには循環施設 を確認する こと

はできなかった。

E

エリアは大規模オフィスが多 いことか ら循環施設設置棟数が比較的多 く確認できた。

図表

5‑ 1 8

6

章 水収支特性の分析

5.4 広域循環方式調査 (C 2)

4つの雑用水利用施設の方式の うち、 ピル単位での対応である個別循環方式、地域循環 方式、雨水利用方式 につ いては前節で述べた。 ここでは残 りの一つである広域循環方式 に 関 して述べる。

対象エ リア内の地域である 「永 田町及び霞が関地区

は広域再生水供給対象地域である。

以下、永 田町及び霞が関地区への再生水供給事業の概要を簡単に示す0

東京都下水道局報道資料の抜粋

◆主な事業内容

・供給対象地域

・供給 開始時期

・計画給水量

永 田町及び霞が閑地区 (約

1 4 0 ha)

平成

1 9

年夏季 (予定)

2 , 80 0 m3/

・再生水利用料金

27 3

/m3

(消費税込み)

・供給対象地域外及び送水管ルー ト周辺での利用 も可能な場合 もあ ります

◆再生水利用者のメ リッ ト

・環境効果

( 1

日あた り

1 0 0 m

3使用す る場合)

ビル ご とにな い水 を処 理 して 再利用す る個別循環方 式 と比較 し、一年 間 に

69 t ‑ C02

の温室効果ガス排 出量の削減が可能で、これは 日比谷公園 (約

16 ha )

1.

2

倍の面積の森林が

1

年間に二酸化炭素を吸収す る量に相 当。

・安定的な雑用水の確保

下水処理水 を水源 とす る再生水は、供給量が安定 して いるため、水道の使用が制限 され る渇水時 において も水洗 トイ レの使用や散水が可能。

広域循環方式の調査結果を図表

5 ‑ 1 9

、図表

5 ‑ 2 0

、図表

5 ‑ 21

に示す。 「永 田町及び霞が関 地 区」は

B

C

エ リアをまた いで いるので計画水量を該当地域 の排水量で按分す ることで 下水再生水配水量 を求めた。

下水再生水供給対象エ リア内の計画配水量を年間値 に換算す ると、およそ

1 , 0 2 2

m3 /

年 となる。 これ を按分 した結果、Bエ リアではおよそ

6 0 0

m3 /

年の配水量がみ こめるこ ととな った。Cエ リアでは

4 0 0

m3 /

年の配水量が見込めることとなった。

‑ 94 ‑

6

章 水収支特性の分析

また、下水再生水供給 を供給す る際には上水 用、雑用水用の2系統 の水道管 を持つ必要 がある。そ こで、既存の ピル循環施設は既 に

2

系統の水道管 を持 って いることか ら、今後 積極的に下水再生水 を活用す るよ う検討 を行 うべきであると考 え られ る。永 田町霞が関地 区内での雑用水利用施設は9つあ り、また前述 のように地区周辺であって も下水再生水の 供給可能性はあるので、それ らを含めるとおよそ

1 1

の建物 を加え られ ると考え られ る。

95‑