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星の内部の厳密解

ドキュメント内 【PDF】シュッツ『相対論入門』 (ページ 85-90)

■シュワルツシルトの密度一定の内部解 (p.347〜) 高密度の中性子性などを念頭に,[近似的に]ρ= (一定) の場合を考えると

基礎方程式(9) : dm(r)

dr = 4πr2ρ(r) m(r) =



 ρ×4

3πr3 (r≤R) ρ×4

3πR3≡M (r≥R)

となる.これを用いて残りの未知変数p,Φは

T-O-V方程式 p=ρ(12M r2/R3)1/2(12M/R)1/2 3(12M/R)1/2(12M r2/R3)1/2, 式(8) : (ρ+p)

dr =dp

dr eΦ=3

2

√ 12M

R 1 2

12M r2

R3 (r≤R) と決定され,同時にM/R <4/9も見出される.

■ブハダールの内部解(p.348〜) [人為的なモデルとして]状態方程式 ρ= 12(pp)1/25p を考えると(pは任意定数),これは

1. 星の内部すべての点で因果律を破らないように,

局所的な音速(dp/dρ)1/2を1より小さくし得る.

2. Newton的極限でn= 1のポリトロープ

(Newton理論で厳密に解ける数少ない場合の1つ)に一致する.

この状態方程式に対する解はBuchdahlによって

e =(12β)(1−β−u)(1−β−u)1,

e=(12β)(1−β−u)(1−β−u)1(1−β+βcosAr)2, p(r) =A2(12β)u2[8π(1−β+u)2]1,

ρ(r) =2A2(12β)u (

1−β−3 2u

)

[8π(1−β+u)2]1 と求められた.ただしここで新たな任意定数βを導入し,

u(r)≡βsinAr

Ar , A2288πp

1, r(r) =r1−β+u(r) 12β によってu(r)≡uおよびpに代わる定数Arに代わる座標rを定義した.

ββ→0が非相対論的極限に対応するようなパラメーターであること,モデルは0< β <1/6で有効と なり,相対論的な領域までカバーしていることが分かる.

10.6 について

■密度一定の場合のT-O-V方程式(10.48)について T-O-V方程式(10.39)を dp

dr =(ρ+p)(m+ 4πr3ρ)

r(r−2m) dp

dr =(ρ+p)(m+ 4πr3p) r(r−2m) と訂正したことに注意する.

■式(10.49)の導出 式(10.48)を変数分離すると

∫ dp

(ρ+p)(ρ+ 3p) =4 3π

rdr 18πρ3 r2

となる.左辺の積分は

∫ dp

(ρ+p)(ρ+ 3p)= 1 2ρ

∫ ( 1

ρ

3+p− 1 ρ+p

)

dp= 1 2ρln

(ρ 3+p ρ+p )

+ const.

と計算できる.一方,右辺の積分は

rdr

18πρ3 r2 = 3 16πρ

∫ d(

18πρ3 r2)

18πρ3 r2 = 3 16πρln

18πρ 3 r2

+ const.

と実行できるので

ln (ρ

3+p ρ+p )

= 1 2ln

18πρ 3 r2

+ const, ∴

ρ 3+p

ρ+p = const× (

12m r

)1/2

となる.密度ρは星内部の位置に依らずに一定であり,r→0でp→pc,mr 0となることから積分定数を 定めると,式(10.49):

ρ+ 3p

ρ+p = ρ+ 3pc

ρ+pc (

12m r

)1/2

を得る.

■式(10.50)の導出 式(10.49)にr=Rでの値m=M, p= 0を代入すると ρ+ 3pc

ρ+pc

( 12M

R )1/2

=1, (11)

ρ+ 3pc ρ+pc

(

18πρR2 3

)1/2

=1 (12)

となる.式(12)をR2について解くと式(10.50):

R2= 3 8πρ

{ 1

(ρ+pc ρ+ 3pc

)2}

を得る.

■式(10.51)の導出 式(11)をpcについて解くと (

12M R

)1/2

= ρ+ 3pc

ρ+pc

= 3ρ+pc

,

pc= 2ρ 3(

12MR )1/2 −ρ=ρ−1 +(

12MR )1/2

3(

12MR )1/2 =ρ 1(

12MR )1/2

3(

12MR )1/2

1

: (10.51) を得る.

■式(10.52)の導出 式(10.49):

ρ+ 3p

ρ+p = ρ+ 3pc

ρ+pc (

12m r

)1/2

の各項を

ρ+ 3p

ρ+p =3ρ+p, ρ+ 3pc

ρ+pc = (

12M R

)1/2

: (11), (

12m r

)1/2

= (

12M r2 R3

)1/2 (

m= 4

3πr3ρ=M r3 R3

)

と書き換えてpについて解くと

p=−ρ+ 2ρ

3(

12MR )1/2(

12M rR32

)1/2

1 +(

12MR )1/2(

12M rR32

)1/2

3(

12MR )1/2(

12M rR32

)1/2

=ρ (

12M rR32

)1/2

(

12MR )1/2

3(

12MR )1/2

(

12M rR32

)1/2 : (10.52)

を得る.ここに現れる2つの根号√

12MR ,

12M rR32 について,MR < 49より 2M r2

R3 2M R 8

9 なので,その中身が正となることが保証される.

■「これが……M/Rについての一般的な上限である」(p.348,l.10,11)について 少なくともρ= (一定)の 場合には式(10.51):

pc=ρ 1(

12MR )1/2

3(

12MR )1/2

1

が成り立つ.右辺はR > 94M のときに(分母)>0となり,またこのとき(分子)>0となるから,「半径が (9/4)M より小さい一様密度の星は存在しない」(10.7節,第1文).

■Φの式(10.54)について 「式(10.27)からΦを求めれば」(p.348,l.12)とあるけれど,T-O-V方程式の下 でこれと同等な式(10.31):

dr = m+ 4πr3p r(r−2m) =

M r

R3 + 4πrp 12M rR32

を考える.pの式(10.52)より最右辺において

M r

R3 + 4πrp= M r R3

1 + 3 (

12M rR32

)1/2

(

12MR )1/2

3(

12MR )1/2

(

12M rR32

)1/2

=M r R3

(

12M rR32

)1/2

3 2

(12MR )1/2

12(

12M rR32

)1/2

なので,これは

dΦ dr =

M r R3

(12M rR32

)1/2{

3 2

(12MR )1/2

12(

12M rR32

)1/2}

図20 Buchdahlの内部解における状態方程式

と書き換えられる.また境界条件(10.53):g00(R) =−e2Φ(R)=(

12MR ) は

Φ(R) = ln

√ 12M

R と書き換えられる.式(10.54)の

Φ(r) = ln (

3 2

√ 12M

R 1 2

12M r2 R3

)

は確かにこれらの微分方程式と境界条件を満たしている.

■音速が光速を超えない条件(10.57)について Buchdahlの考えた状態方程式(10.55):

ρ= 12(pp)1/25p の概形は図20のようである.圧力が密度とともに単調増加する領域

0< dρ dp= 6

p

p 5 p <

(6 5

)2

p を考えると,音速(dp/dρ)1/2が1より小さくなる条件は

1< dρ dp = 6

p

p 5 p < p であり,このときρ <7pである.

■式(10.64–67)の確認 教科書の式(10.64–67)の説明を補足しつつまとめる.

rの値をゼロから増大させたとき,したがって r の値をゼロから増大させたとき,はじめて u(r) βsinArAr :(10.58)がゼロとなるrの値はAr =πによって与えられる.

次にeの式(10.60),eの式(10.61)に星の表面r =π/A≡Rでの値u= 0, Ar =πを代入すると,

式(10.64):

exp(2Φ(r=R)) =(12β)(1−β)(1−β)1= (12β),

exp(2Λ(r=R)) =(12β)(1−β)(1−β)1(12β)2= (12β)1

を得る.また式(10.59):r(r) =r11β+u(r )に表面r =Rでの値u= 0を代入すると,式(10.65):

R≡r(R) =R 1−β 12β = π

A 1−β 12β を得る.

ここで式(10.43):g00(r=R) =−e2Φ(r=R)=(

12MR )

と式(10.64):e2Φ(r=R)= 12βを等置すると β= M

R

が見出される.さらに赤方偏移の式(10.13):z =eΦ(r=R)1に式(10.64):e2Φ(r=R)= 12β を代入する と,式(10.66):

zS= (12β)1/21

を得る.この赤方偏移は重力によってもたらされており,重力の弱い非相対論的極限ではzS= 0となる.こ れはβ = 0に対応する.

最後に星の質量の式(10.67)は M =Rβ

=πβ(1−β)

(12β)A (∵Rの式(10.65))

=

( π

288p(12β) )1/2

β(1−β) (∵Aの式(10.58)) として得られる.

p/ρの最大値(10.69)について 式(10.68):

p ρ =1

2u (

1−β−3 2u

)1

において,星の内部0≤r≤R =π/Aではu(r)≡βsinArAr 0である.ところで左辺pρ は正なので,右辺 において1−β−32uもまた正であることが要求される.このことと0≤r≤R=π/Aの範囲ではu(r)は rの単調減少関数となることを考え合わせると,p/ρrの増大に伴って単調減少することが分かる.よっ てp/ρr= 0で最大値(10.69):β(25β)1をとる(limr0sinAr

Ar = 1).

■「この式の値が1/7より小さい」(p.350,1番下の行)について 状態方程式(10.55)の両辺をpで割り,式 (10.57):p < pを用いると

ρ p= 12

p

p 5>7, ∴ p ρ< 1

7 となる.よってpρc

c <17 である.

ドキュメント内 【PDF】シュッツ『相対論入門』 (ページ 85-90)