→ 電荷の衝動により励起した電子は余分なエネルギーを放出して再び基底状態に落ちる
→ バリオン物質はさらにポテンシャルを落下し,塊を作る
(このときバリオン物質は高温になるにも関わらず,このプロセスは冷却化と呼ばれる)
→ 合体を繰り返し,最終的に銀河になる – 暗黒物質
電荷を持たない
→ バリオンの場合のような「振幅の大きな揺らぎ」(密度の非一様性)を作らず,
銀河のまわりに広がった ハロー を作る.
• 合体
– われわれの銀河系に組み込まれつつある,太陽質量の数百万倍もの質量
– 球状星団オメガケンタウリ· · · · 銀河系に飲み込まれた小さな銀河の中心部分か – マゼラン星· · · · 銀河系への合体途上
• 天文衛星GAIA(2012年打ち上げ予定)
銀河系の速度場の地図を作成 → 太古の合体が作った流れを探す
• 合体構造の成長
– 第一世代の星(種族IIIの星)· · · 高密度のガス,重元素を作らない
– 大質量の星· · · 重元素を作って周りの空間に吹き飛ばし,ブラックホールを残す
→ 紫外線を放射し,水素を再電離
• 以上の階層的構造形成シナリオによれば,
ほとんどすべての銀河の中心に巨大ブラックホールが観測されるはず
• 暗黒物質を間接的に観測する方法 – 渦巻き銀河の回転曲線 – 重力レンズ
■初期宇宙
• ビッグバンから200秒後,温度は約50keVで陽子と中性子の間の核反応は平衡にある.
宇宙がこの温度から冷えると,ヘリウムなどの重たい元素ができる.
光子と3種類のニュートリノ以外は,軽いあるいは質量をもたない粒子は大量には存在しない.
• ビッグバンの1秒後の温度約500keVはほぼ電子の質量であり,電子と陽電子は対生成できる.
2,3秒後にはほとんどすべての陽電子は消えてしまい,
109個の光子に対して電子がほぼ1個の割合で残る.
• 物質と反物質の非対称性 – 電子の方が陽電子より多い – 陽子の方が反陽子より多い
• ビッグバンから10−5秒後では陽子も中性子も存在せず,クォークとグルーオンのプラズマ
• 10TeVという高温度(ビッグバンの10−4秒後の温度)において,
ヒグス粒子を探し超対称性を見つけるための実験を始めている
• 銀河形成を引き起(こ)す暗黒物質の密度ゆらぎの説明が インフレーションシナリオによって与えられる
– 大きなスケールで宇宙が一様性と等方性をもつことも何らかの説明が必要である 初期宇宙は大きな正の宇宙定数に支配されているとすると,
指数関数的膨張(インフレーション)が起きる.
微小な領域は短時間でも情報が全体に伝わるから一様になり,
これがインフレーションにより膨張して一様な宇宙の初期条件ができる – 粒子地平線(p.481,l.7)についてはp.448参照.
– 式(12.64):H2=83πρΛは式(12.58)右辺においてρΛを残し,
式(12.22):H = RR˙ を用いて得られる.
• インフレーションでは量子スケールの微小な密度揺らぎをより大きな古典的揺らぎにし,
宇宙マイクロ波背景放射の温度揺らぎが説明される*10
■一般相対論を超えて 重力理論の量子的な記述への置き換え
• ループ量子重力理論
– 時空そのものを直接量子化
– 時空の小さなスケールの構造としてループが現れる – ビッグバン特異点を解消
• 弦理論
– われわれの4次元時空は高次元環境における4次元的な面(ブレーン) – Newton重力の逆二乗則を修正
– ブレーン同士の衝突 → ビッグバン
*10現在のインフレーション理論では,インフレーションと真空の相転移は関係がないとされる(p.482脚注).