第2章 計画の目標と施策体系
5 施策の具体的内容
(1)障害と障害のある人への理解の促進
障害を理由とした差別の解消のためには、障害や障害のある人に対する理解を進めてい くことが、すべての取り組みの基礎となります。そのためには、正確な知識の普及と意識 啓発、ふれあい・交流が欠かせません。各種行事や啓発、広報活動を実施し、障害につい ての正しい理解と認識を一段と深める取り組みを進めます。
ア 障害を正しく理解する取り組み
事業及び取り組みの方向 事業内容・取り組み目標
①各種メディアや行事の機会での広 報・啓発
○障害者週間、人権週間の取り組み、「広報ふく ちやま」や市ホームページ等での啓発活動を 推進します。
○バリアフリーや企画内容の工夫により、障害 のある人や子どもが行事等へ参加しやすい環 境を整えることで、障害の有無に関わらず、
交流し、理解し合える場の提供に努めます。
○高次脳機能障害(※)、発達障害、精神障害や 難病患者など、多様な障害について、理解の 促進に努めます。
○障害の特性や必要な配慮に対する市民の意識 向上や、加齢による難聴等の、当事者が気づ きにくい障害に対する当事者理解を進めるた め、関係機関と連携し、相談会や講演会等の 開催に努めます。
○地域社会での障害のある人への理解と啓発を 推進し、地域生活において QOL(生活の質)(※)
を高められるように努めます。
○「京都府障害のある人もない人も共に安心し ていきいきと暮らしやすい社会づくり条例」
に基づき、障害を理由とした不利益な取り扱 いの解消や、社会的障壁の除去のための合理 的な配慮など、差別の解消に向けた具体的な 取り組みを検討していきます。
※高次脳機能障害:頭部外傷、脳血管障害等による脳の損傷の後遺症として、記憶障害や社会的行動障害などの 認知障害が生じ、日常生活・社会生活への適応が困難となる障害のこと。
※QOL(生活の質):物理的な豊かさ、個々の身辺自立だけでなく、精神面を含めた生活全体の豊かさ、満足度を評
イ 地域、学校、職場等における福祉教育の推進
事業及び取り組みの方向 事業内容・取り組み目標
①地域、学校、職場等における福祉に 関する教育の推進
○公民館・地区福祉推進協議会等の地域活動や 職場において、市民が障害についての正しい 理解と認識を深め、障害のある人と共に生き る社会を目指す学習活動の推進に努めます。
○障害者青年学級等、障害のある人自身及び障 害者関係団体の参加による学習機会の充実を 図ります。
○小学校・中学校・高等学校等と支援学校との 交流学習や、福祉施設での体験学習等、障害 のある人とのふれあいの場と機会の充実を図 ります。
ウ ボランティア活動等の支援と推進
事業及び取り組みの方向 事業内容・取り組み目標
①ボランティア等の育成と活動支援 ○社会参加促進事業等により、点訳・朗読・手 話奉仕員養成講座、要約筆記者養成講座(前 期)の充実を図ります。
○社会福祉協議会において、ニーズに沿ったボ ランティアの養成や派遣の調整を行います。
○障害者施設や当事者活動等へのボランティア 派遣等、活動の場や機会を広げ、ボランティ ア活動が有効に機能するように支援します。
(2)地域生活を支える体制づくり
障害のある人の自己実現に向けて、自己決定に基づいた社会参加ができるよう生活支援、
医療、相談体制など、各種の体制づくりに努めます。
ア 障害者医療とリハビリテーションの充実
事業及び取り組みの方向 事業内容・取り組み目標
①公的医療制度の充実 ○障害のある人の健康保持及び障害の軽減、機 能回復のために、必要な医療費の補助等の支 援を行います。
②専門の医療体制の充実 ○障害のある人の歯の治療と健康維持のため、
京都歯科サービスセンター北部診療所の運営 を支援します。
○人工呼吸器の使用等、医療的ケアが必要な障 害のある人を受け入れることができる医療機 関等の確保に努めます。
③リハビリテーション体制の整備・充 実
○高次脳機能障害等の障害のある人に対し、理 学療法士(※)、作業療法士(※)等による相談 やリハビリ等、日常生活に身近な場所での適 切なサービス提供を図ります。
※理学療法士:身体の基本動作能力(座る、立つ、歩くなど)の回復や維持及び障害の悪化の予防を目的に、運動 療法や電気刺激、温熱、マッサージ等の物理療法などを加える専門家のこと。Physical Therapist(PT)とも呼ばれ る。
※作業療法士:手芸、工作、家事などの作業を通じて、障害のある人の身体運動機能の回復や、精神状態の改善 等を図る専門家のこと。Occupational Therapist(OT)とも呼ばれる。
イ 精神保健福祉・難病等に対する支援体制の充実
事業及び取り組みの方向 事業内容・取り組み目標
①精神保健福祉施策の推進 ○精神保健福祉に関する知識の普及、こころの 健康づくり対策、自殺対策等を推進するため、
学校保健や企業等の関係機関との連携強化を 図ります。
○中丹自立支援協議会と連携し、精神保健福祉 に関する支援体制の整備を図ります。
②難病患者等の安定した生活 ○京都府と連携し、難病患者等を支援する体制
ウ 総合的な相談体制の充実
事業及び取り組みの方向 事業内容・取り組み目標
①相談支援体制の充実 ○総合的な相談支援を強化するために、基幹相 談支援センター(※)の設立を目指します。
○相談支援事業所と連携し、福祉サービスの利 用援助や日常生活全般の相談、専門機関の紹 介等の総合的な相談支援を実施します。
○障害のある人の相談ニーズに対応するため に、市役所窓口での情報提供や、適切な機関 にスムーズに連携できるよう努めます。
○関係機関との連携のもと、研修機会の充実を 図り、相談支援に携わる人材の育成と確保に 努めます。
○相談支援事業所を中心に、地域包括支援セン ター(※)、その他関係機関、各相談員、ピア カウンセラー(※)等の連携強化を行い、相談 機能の充実を図ります。
○民生児童委員等と連携し、地域における相談 体制の充実を図ります。
○医療機関や介護保険事業所と連携し、障害の ある高齢者等の支援体制の強化に努めます。
○外出することが困難な障害のある人に対し て、自宅や身近な場所で相談できるよう、訪 問等の方法による相談支援体制づくりに努め ます。
※基幹相談支援センター:地域の相談支援の拠点として、支援困難事例への対応や成年後見制度の普及・利用促 進を行うとともに相談支援事業者への助言等、総合的かつ専門的な支援を行う機関。
※地域包括支援センター:各区市町村に設置される、介護保険法で定められた、地域住民の保健・福祉・医療の向 上、虐待防止、介護予防マネジメントなどを総合的に行う機関。
※ピアカウンセラー:同じ悩みや障害をもつ人の相談に乗ったり、援助したりする人。
エ 障害の原因となる疾病の予防・支援
事業及び取り組みの方向 事業内容・取り組み目標
①健(検)診と健(検)診後のフォローア ップ
○障害特性に配慮した健康診断を実施し、治療 の受けやすい体制づくりに努めます。
○障害の原因となる生活習慣病を早期発見する
オ 地域移行、地域定着支援の充実
事業及び取り組みの方向 事業内容・取り組み目標
①居住環境の整備 ○障害のある人の自立した生活を促進するた め、グループホームの増設を進めます。
○障害のある人の居住支援を行うため、住宅入 居等支援事業を推進します。
○地域生活が継続できるように地域住民、不動 産事業者、福祉や医療等の関係機関の連携強 化を図ります。
②地域生活の支援 ○社会的入院の解消に向けて、関係機関と連携 して必要な支援を行います。
○居宅生活支援・社会復帰の促進や支援及び家 族等への相談体制の充実に努めます。
(3)支援が必要な子どもに対する福祉と教育の充実
保護者をはじめ、教育・福祉・保健・医療の関係者等が情報を共有し、乳幼児期からの
「途切れのない支援」が求められています。障害の早期発見・早期療育、障害特性に応じ た特別支援教育や適切な各種サービスの提供などの取り組みの充実を図ります。
ア 療育・保育・教育における支援体制の充実
事業及び取り組みの方向 事業内容・取り組み目標
①一人ひとりの障害に応じた早期から の療育の推進
○乳幼児期に一貫した健診を実施し、発達上の 支援を必要とする子どもの早期発見、早期対 応の充実を図ります。
○保健福祉センター、保健所、障害児通所支援 事業所等の専門機関の連携による療育体制の 強化を図り、一人ひとりの障害に応じた早期 からの療育を推進します。
○「のびのび福知っ子(就学前発達支援事業)」
を実施し、発達障害など支援の必要な幼児の 早期発見・支援や円滑な就学支援を推進しま す。
○保育園、幼稚園においては、保育士、教諭の 加配を適切に実施し、障害のある子どもの受 入れの促進に努めます。
○障害児通所支援等の受入れ体制の拡大及び発 達障害児等に対する相談支援体制の整備に努 めます。
○日中一時支援事業等、障害のある子どもを安 心して預けられる体制を整備することによ り、子どもの放課後活動及び介護者を支援し ます。
○指定障害児相談支援事業所が作成する、障害 児支援利用計画(※)により、課題や支援方針 を整理し、適切なサービスの利用を支援しま す。
○発達段階での言語習得や学習機会を確保する ため、身体障害者手帳交付対象外の難聴児に 対して補聴器購入の費用を助成します。
②一人ひとりに応じた教育の充実 ○中丹支援学校、就学指導委員会等の専門機関