憐60 楼50
第2節 方法 1 対象
人型パズル,人物画とも幼稚園から養護学校高等部までの学齢期にある自閉 症児を対象とした.
人物画での対象児は男子10名,女子1名,CAのrangeは5歳5ヶ月から 17歳6ケ月,KIDSによるDAのrangeは3歳0ケ月から6歳9ヶ月である・
人型パズルでは,人物画での対象児のうち山型パズルの実施が可能であった男
子7名,女子1名,CAのrangeは5歳5ヶ月から17歳6ヶ月,:KIDSによる DAのrangeは3歳0ヶ月から5歳3ヶ月である.動作模倣検査は,二型パズ
ルの対象児と同じである.
二型パズルでは例題の「花」のパズルもしくは「自動車」のパズルを行えた ものを分析の対象とした.二型パズルでの対象児は全員が例題をおこなえたの で,すべての山型パズルを分析の対象とした.人物画では健常児と同様に同性 画のみを分析の対象としたため,白紙や人物以外の対象を描いたもの,異性画
など計2枚は分析の対象から除いた.対象児のK:IDSによるDAの内訳を
Table.3−1に示した.また, Table.3−1の年齢の欄における()内の数字は分 析の対象から除いた人数である.
(「7歳」における1名は,S−M社会生活能力検査でめSAである)
Table.3・1 人物画,二型パズル,動作模倣の対象児の内訳
.Age (DA) 3
4
5 6 7人物画 (N=11) 3(1)
人型パズル(N=8) 3 動作模倣(N=8) 3
3 3 3
3 1 1
1
0 0
1(1)
1
1
2 実施方法 1)実施手続き
(a)人型パズル
人型パズルは個別に実施した.
自閉症児への検査の実施の際には,教示が伝わりにくいことが推測されたの で,健常児への実施時に設定した例題「花」のパズルに追加して「自動車」の パズルも行った.
実施の手続きは,はじめに,例題として「花」のパズルを呈示し『これは,
花のパズルです.これらを組み合わせると,ひとつのお花ができあがります.
どうするか,よく見ていてください』と教示を行い,検査者が実際に対象児の 目の前で組み合わせた.できあがったものを対象児にしばらく見せてから片付 けて,次に,『やってみてください』と対象児にも行ってもらった.「花」のパ ズルが終了すると,次は,「自動車」のパズルを呈示しrこれは自動車です.先 のお花と同じように,組み合わせて自動車を作ってください』と教示を行い,
この場合ははじめから対象児に一人でパズルを組み立ててもらった.2つの例 題においてパズルを組み合わせようという様子が見られた場合,教示を理解で きているものとして人型パズルを実施した.
(b)人物画
人物画は個別に実施した.
実施の手続きは健常児の場合と同様におこなった.
(c)動作模倣課題
動作模倣は個別に実施した.
動作模倣は即時模倣12項目と連続動作の模倣6項目を実施した.動作模倣
検査の内容をTable.3・2に示した.
Table.3−2 動作模倣の項目 即時模倣
バイバイ バンザイ 手をたたく 舌を出す 頭 肩 お腹 膝 鼻 眼 耳 胸
連続動作の模倣
頭→腹 頭→肩→腹 腹→頭→肩 手を2回たたく 手を4回たたく その場で1回転する
実施の手続きは,対象児と検査者が向かい合い『私の真似をしてください』
と教示を行った.連続動作の模倣では一連の動作のモデルが終了した後に,対 象児の動作を開始してもらった.
2)評価方法
(a)二型パズル
七型パズルの評価の手続きは健常児の場合と同様の手続きでおこなった.人 型パズルによる身体イメージ得点と身体部位項目別の達成率を求めた.
(b)人物画
人物画の評価の手続きは健常児の場合と同様の手続きでおこなった.木目
(1995)の分類による身体イメージ得点と身体部位項目別の達成率を求めた.
また,人型パズルとの比較をおこなうために人型パズルの評価基準を用いて 評価をおこない,「パズル評価の人物画」として身体部位項目別に達成率を求め
た.
(c)動作模倣
動作模倣の評価は,検査者の動作と同じ動作がおこなえた場合は2点,連続 動作の模倣において,途中の動作が異なっていた場合は1点,無反応または全
く異なった動作をおこなった場合は0点として得点化をおこない,動作模倣得
点を求めた.
3 分析方法
今回の調査では自閉症児の身体イメージを捉えることを目的としているた め,自閉症児の発達を知る資料として,KIDS乳幼児発達スケール・タイプT
(以下,KIDS)を用いた. KIDSでは総合発達年齢・運動・操作・理解言語・
表出言語・概念・対子ども社会性・対成人社会性・しつけ・食事の各領域での 発達を知ることができる.今回の調査では,食事の領域を除く全ての領域を対 象児の発達を知る資料として用いた.
1)自閉症児の身体イメージについて
人型パズル及び人物画とも各身体部位項目の達成率をパーセンテージ(%)
で表し,身体イメージとして評価した.三型パズルによって自閉症児の身体イ メージを捉えられるかどうかを検討するため,事例別に人型パズルとパズル評 価の人物画の比較をおこなった.
次に,三型パズルと人物画によって得られた身体イメージが自閉症児のどの 発達の側面と関係しているかをみるために,それぞれでの身体イメージ得点と KIDSの各領域での発達年齢とのスピアマンの順位相関分析をおこなった.
2)動作模倣と身体イメージについて
人型パズルと人物画によってえられた身体イメージが動作模倣能力と関係す
るのかをみるために,それぞれでの身体イメージ得点と動作模倣得点とのスピ アマンの順位相関分析をおこなった.
第3節 結果
1 事例別にみた自閉症児の身体イメージ
事例別に自閉症児の人型パズルとパズル評価の人物画の達成率について比較 をおこなった.また,人型パズル及び人物画に表された身体イメージについて 検討をおこなった,
(1)事例
各事例の人型パズル・人物画・例題のパズルをFig.3・1〜Fig.3−8に,人型 パズルとパズル評価の人物画の達成率をTable.3−3〜Table.3・9に示した.
事例1 A君
生活年齢:17歳6ヶ月 総合発達年齢:3歳0ヶ,月 DAM・MA:3歳1ヶ月 無発語
り激
淘
〜
い
戯
ハ
蓼
雛
奮
警
Fig.3−1 A君の人型パズルと人物画,例題のパズル
Table.3・3 A君の人型パズルとパズル評価の人物画の達成率
目 口 鼻 耳 眉 胴 腕 手 脚 足 全体
人型パズル (%) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
パズル評価の人物画 50 0 0 0 0 0 0 0 0 0 4.44
人物画では「頭の輪郭」,「目」,「髪の毛」が描出され,DAM・MAは3歳1
ヶ月であった.
パズル評価の人物画では「目」において50%の達成率が示されたのみで,他 の部位は描出されなかった.例題に用いた「花」,「自動車」のパズルは若干,
接合の不具合があるものの自力で完成させることができた.しかし,人型パズ ルでは「目」や「眉毛」などは対にして置かれているものの,それぞれを顔の 上に位置付けて置かれておらず,他の身体部位に関しても関連付けがあるのか が不明であった.人影パズル,パズル評価の人物画の全体での達成率は3歳児 の達成率に達しなかった,
これらのことから,A君にとっては身体イメージを絵に描出するよりも,人 型パズルで表出することのほうが困難であったと考えられる.
事例2 B君
生活年齢:5歳5ケ月 総合発達年齢:4歳6ケ月
DAM・MA:4歳4ヶ月
(). \
、
文こ) ・ り ・
ノ