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文民の保護のための活動構想

ドキュメント内 人権保障による平和構築 (ページ 197-200)

第5章 文民の保護-信頼性確保に直結する重要な課題-

8 文民の保護のための活動構想

国連の文民の保護のための活動は、3層構造及び4つのフェーズを組み合 わせた形を基本として構想されている。その一例は、次の表に示すとおりで ある。

設問

・PKO では、文民の保護のための活動構想をどのような形で計画している のか。

表5-2 文民の保護のための活動構想

フェーズ

階層 保証・予防措置 先行的措置 対応措置 定着化

政治的 プロセスに よる保護

・政治的平和プ ロセスの実行 支援

・紛争調停と紛 争に関わる勢 力の弁護

・政治的圧力、

対話、

・敵対性解消の ための対話と 取組み

・政治的圧力の 強化と攻撃中 止の交渉

・和解の取組み に対する支援 の開始

身体的暴力 からの保護

・パトロール及 びプレゼンス による抑止

・防護のための 警戒線、バリ ケード又は他 の機動的な予 防展開の確立

・文民への攻撃 を撃退・打破 するために必 要なあらゆる 手段の使用、

マンデートの 固守

・広範囲のにお ける安全の再 確立と受入国 政府機能再確 立のための支

保護する 環境の構築

SSR及び司法 部門改革の取 組み

・人権侵害の監 視と予防的支 援活動

・目標の設定さ れたDDR

・潜在的敵対者 との和平協定 の取り交わし

・地方の治安機 構(警察、地 方軍)の展開 支援

・人権監視能力 の維持

・人道活動の保 障、援助者及 び資産の保護

出典:UN Protection of Civilians PDT Standards, 1st ed. (2011) p16

(1)活動の階層

作戦構想に示される3層構造は、保護活動において同時並行で展開され る。これらの領域は安全保障理事会のマンデートにおいて説明される保護 任務の全ての範囲を網羅している。各階層の概要は次のとおりである。

ア 政治プロセスによる保護

・政治的プロセス(平和交渉、統治機構の発展等)への支援 ・紛争管理と調停の支援

イ 身体的暴力からの保護

・軍事部門や文民部門の展開による抑止

・市場や学校のような攻撃の対象となる場所の昼夜のパトロール ・あらゆる手段による暴力的な攻撃への対応(文民の保護及び環境の安

定に必要な場合には武力行使も含む。)

ウ 保護する環境の構築

・人道支援につながる環境の構築 ・人権の促進及び保護

・強制移動の縮小及び帰還しやすい環境の構築

・DDRの実施、受入国の警察、司法、防衛部門の改革 ・地雷対策活動

(2)活動のフェーズ

活動構想における保護の4つのフェーズは、必ずしも連続して行われる わけではない。逆行する可能性もあるし、脅威の範囲や性質によっては、

同時におこなわれる場合もある。したがって、4つの独立した概念として 理解する必要がある。

ア 保証・予防措置(Assurance/Prevention)

PKOで、最も重視されているのが、この保証・予防措置である。

この措置は、PKOが展開していること、脅威と環境に対して優勢な 立場にあること、現地住民を保護する準備があることを示唆するように 計画される。

実際に行われる活動としては、部隊の展開、パトロール、人権監視、

紛争防止と調停などを行うとともに、武装勢力、政府軍やその他の紛争 に関わる潜在的な勢力に対して、PKOは国際人権法及び国際人道法に 基づいた暴力行為を確認・報告を行うことが含まれる。

イ 先行的措置(Pre-emption

脅威のレベルが高まった場合又は予防活動の効果が低下した場合に行 う。

・緊張の解消及び武力行使の防止のために、関係勢力に対する政治的圧 力または支援を強化するを支援

・軍と警察のプレゼンスを増加し、可視化する

・場合によっては、限定された懲罰的なストライキ/攻勢作戦

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