141 6. 教育資源
6.1 施設・設備 基本的水準:
医科大学・医学部は
• 教職員と学生のために十分な施設・設備を整えて、カリキュラムが適切に 実施されることを保証しなければならない。(B 6.1.1)
• 教職員、学生、患者とその介護者にとって安全な学習環境を確保しなけれ ばならない。(B 6.1.2)
質的向上のための水準:
医科大学・医学部は
• 教育実践の発展に合わせて施設・設備を定期的に更新、修繕または拡張す ることで、学習環境を改善すべきである。(Q 6.1.1)
注 釈:
§ [施設・設備]には、講堂、教室、グループ学習およびチュートリアル室、
教育および研究用実習室、臨床技能訓練室、事務室、図書室、IT 施設の ほか、十分な学習スペース、ラウンジ、交通機関、ケータリング、学生住 宅、臨時宿泊所、個人用ロッカー、スポーツ施設、レクリエーション施設 などの学生用施設が含まれる。
§ [安全な学習環境]には、必要な情報の提供と有害物質、試料、有機物質か らの保護、検査室の安全規則と安全設備が含まれる。
教職員と学生のために十分な施設・設備を整えて、カリキュラムが適切に実施 されることを保証しなければならない。(B 6.1.1)
A. 基本的水準に関する情報
岡山大学には津島キャンパス(639,621 ㎡)、鹿田キャンパス(135,328 ㎡)
の計 774,949 ㎡の 2 つの主要キャンパスがあり、鹿田キャンパスは医学部(医 学科、保健学科)と歯学部を擁する。教養教育は津島キャンパスで、専門教育 は鹿田キャンパスで行われる。
医学部医学科の各講義室一覧を示す(資料 6-1)。医歯薬融合型教育研究棟 2 階情報室では、全体講義だけでなく CBT 室として利用している。3 階チュートリ 室は PBL 教育及び OSCE として利用される。4F のシミュレーションフロアでは、
種々に医療シミュレーション教育が行なわれている。また、市民公開講座やコ
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ンサートなど学生、教職員、地域の人々が集える場として平成 25 年 11 月に Junko Fukutake Hall が鹿田キャンパス内に竣工した。
医師国家試験に向けた自己学修スペースとして、チュートリアル室(演習室)
を小グループでの利用のために整備し、全体で 18 室ある。鹿田キャンパスの図 書館は、24 時間利用可能で学生 ID カードにより入館でき、蔵書、電子ジャーナ ルの検索システムが整備されている。岡山大学全学で導入している WebClass は、
全授業科目で配布資料や動画教材、小テストなど e-learning に利用できる。ま た、個人用ロッカーは 288 個を鹿田キャンパス内に配置しており、医学生用に 十分な数を整備している。医療系学部のある鹿田キャンパス内のレクリエーシ ョン施設としては、全天候テニスコート 2 面、クレーテニスコート 1 面、体育 館、グラウンド、武道場、弓道場、卓球場を設置している。また、鹿田キャン パス内の建物を改築し、新規にグループ学修用「L コモンズ」を設置している。
教職員、学生、来院患者及び患者家族が自由に利用できるコーヒーショップや フードコートを含めたレストランも増改築した。
B. 基本的水準に関する現状分析と自己評価
カリキュラムが適切に実施され、学生の活動に十分な施設・設備が整ってい る。教育方法の発達に伴う教育設備・備品の充実や、アクティブラーニングに 適した講義室など、授業形態の変化に伴う高機能な講義室の変換を考え、定期 的に把握し整える必要がある。
C. 現状への対応
診療参加型臨床実習を実現させるため、臨床実習前実技トレーニングやアク ティブラーニング、OSCE を行う施設として平成 27 年 1 月に医歯薬融合型教育研 究棟が竣工した。現在、動画、音声の収録システムを導入中であり、これによ り経験学修に必要な振り返りを録画・録音システムを使用して行えるようにな る。また、コンピュータ実習室も備えており、医学教育の進歩や臨床現場に備 えた対応を行っている。
D. 改善に向けた計画
今後もさらなる医学教育の進歩や臨床現場に対応するために必要な施設・設 備を定期的に把握し、カリキュラムが適切に実施されているかを継続的に検証 する。
参考資料
資料 6-1:講義室一覧
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教職員、学生、患者とその介護者にとって安全な学習環境を確保しなければな らない。(B 6.1.2)
A. 基本的水準に関する情報
岡山大学の津島キャンパスと鹿田キャンパスに保健管理センターを設置し、
健康への相談窓口としている。また、学生支援窓口として学生支援センターで 様々な相談に対処し、身体・精神的に安全な学修環境を整えている。
岡山大学病院では、安全管理施設として医療安全管理部、感染制御部、医療 機器安全管理室を設置し、医療安全の向上を目指した病院全体のシステム改善 を行っており、学生、教職員の安全に対しても様々な問題に対応している。
臨床実習においては患者に「医学系学生の病院実習のご協力について」とし て臨床実習に対する説明と同意を得ることを行っている。これにより患者とそ の介護者だけでなく、学生、教職員にとっても安全な学修環境の基礎整備が行 えていると考える。
B. 基本的水準に関する現状分析と自己評価
岡山大学として安全管理体制は整備されてきていると思われる。各種委員会 の主催する医療安全を目的とした講習会の教職員の出席率は高くなってきてい る。ただその内容についての理解度、実践についてはさらにフォローアップ体 制の検討が望まれる。
C. 現状への対応
各種委員会の主催する講習会は e-learning を取り入れることや、認定化する ことで参加率は増加してきている。理解度、実践についてのフォローアップに ついては、事例ごとの調査が必要になってくると思われる。
D. 改善に向けた計画
教務委員会と岡山大学病院安全管理部が連携して、定期的な学修に安全な体 制・環境作りを定期的に評価し改善していく。
教育実践の発展に合わせて施設・設備を定期的に更新、修繕または拡張するこ とで、学習環境を改善すべきである。(Q 6.1.1)
A. 質的向上のための水準に関する情報
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平成 27 年に医歯薬融合型教育研究棟が竣工した。老朽化した解剖実習棟と基 礎医学棟の教育設備を移転させることによって、より良い学修環境を整えてき た。3 階には小グループ学修室、4 階にはシミュレーションフロアーも増設し、
OSCE や医療面接に使用できる部屋を備えている。これらにより、教員・学生の 負担が軽減され効率的な学修環境を整えてきている。WebClass 内の配布資料や 動画などの教材を増やし、e-learning をさらに拡張することで、教育実践の発 展に合わせた施設・環境整備も進めてきた。
B. 質的向上のための水準に関する現状分析と自己評価
医学部長、医学科長、岡山大学病院長をはじめとする各部局長を中心として 必要な施設・設備、備品を定期的に把握している。また、教育実践の発展に合 わせた施設整備について中・長期の視点で検討している。
C. 現状への対応
岡山大学キャンパスマスタープランに基づき、計画的な学修環境の改善を実 施していく。緊急性を要する施設・設備修繕には、個別に迅速に対応している。
D. 改善に向けた計画
施設・設備の改善計画に学生の意見を反映させる。
145 6.2 臨床トレーニングの資源
基本的水準:
医科大学・医学部は
• 学生に十分な臨床的経験を与えるため、以下について必要な資源を確保し なければならない。
患者の数とカテゴリー(B 6.2.1)
臨床トレーニング施設(B 6.2.2)
学生の臨床実習の監督(B 6.2.3)
質的向上のための水準:
医科大学・医学部は
• 学習者の要請を満たすため、臨床トレーニング用施設を評価、整備、改善 すべきである。(Q 6.2.1)
注 釈:
§ [臨床トレーニング施設]には、臨床技能研修室に加えて病院(第一次、第 二次、第三次医療が適切に経験できる)、外来(プライマリケアを含む)、 クリニック、初期診療施設、健康管理センター、およびその他の地域保健 に関わる施設などが含まれ、これらの施設での実習と全ての主要な診療科 のローテーション実習とを組合せることで系統的な臨床トレーニングが 可能になる。
§ [臨床トレーニング施設の評価]には、診療現場、設備、患者の人数および 疾患の種類のほか、保健業務、監督、管理などの点からみた臨床実習プロ グラムの適切性ならびに質が含まれる。
日本版注釈:
§ [患者のカテゴリー]は経験すべき疾患・症候・病態(医学教育モデル・コ ア・カリキュラム-教育内容ガイドライン-、平成 22 年度改訂版に収載さ れている)についての性差、年齢分布、急性・慢性、臓器別頻度等が相当 する。
学生に十分な臨床的経験を与えるため、以下について必要な資源を確保しなけ ればならない。
患者の数とカテゴリー(B 6.2.1)
A. 基本的水準に関する情報
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岡山大学病院の平成 26 年度入院延べ患者数は 262,731 名、一日平均外来患者 数は 1,894.8 名であり、学内の臨床実習で外来・病棟ともに十分経験すること ができる。診療科別の患者数・検査数・手術件数などは十分数を有している(別 冊 12)。さらに学外実習施設での 6 週間の実習や入学早期から地域医療機関での 実習を行っている。
参考資料
別冊 12:医療系キャンパス概要
B. 基本的水準に関する現状分析と自己評価
岡山大学病院と地域医療機関は、医学生の臨床教育のために十分な施設・設 備を有している。急性期疾患から慢性期疾患まで医学教育モデル・コア・カリ キュラムに記載されている疾患を十分経験できる。岡山大学病院における一般 的な疾患症例数は相対的に少ないが、学外施設の臨床実習により補われている。
また、比較的稀な疾患についてどの程度の学生が経験しているかについて把握 する必要がある。
C. 現状への対応
臨床実習の教育効果向上を目的として、一部の臨床系教育研究分野で Student log を導入したが、患者のカテゴリーや臨床的経験数の把握に有用かどうかを検 討している。
D. 改善に向けた計画
Student log の継続的な改善を検討していく。
学生に十分な臨床的経験を与えるため、以下について必要な資源を確保しなけ ればならない。
臨床トレーニング施設(B 6.2.2)
A. 基本的水準に関する情報
臨床トレーニング施設としては、岡山大学病院(医科・病床数 849 床、うち 一般病床 813 床、感染病床 3 床、精神病床 34 床)だけではなく、多種多様な学 外実習施設(資料 6-2)も充実している。これらにより、第一次から第二次医療 まで適切に経験でき、さらに地域医療実習ではクリニックや地域保健に関わる 施設が含まれ、学生に十分な臨床的経験を与える環境が整っている。