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6-1 提言

(1) 保健スポーツ省への提言

SAFCI政策の実現に向けたFORSAモデルの普及拡大

 FORSA モデルは、SAFCI 政策の具現化の手段となることが本プロジェクトで実証されたため、今

後、ボリビア国民の健康向上に寄与すべく、同モデルを他県へ展開させること。

(2) 各SEDESへの提言 1) プロジェクト活動の完了

 研修活動の遅延が確認された「医療廃棄物、バイオセキュリティ、院内感染に関する研修」に関し、

計画を見直しJICAと調整のうえ、プロジェクト期間内に完了させること。

 ベニ県とパンド県に対し、地域の健康向上に貢献するため、FORSAモデルの研修をプロジェクト期 間内に完了させること。

 「医療機材の保守管理技術向上に関する研修」に関し、第2次医療施設の技術者と医療従事 者は優先的に受講させ、プロジェクト期間内に完了させること。

2) 財源の確保

 保健ネットワークに対し、FORSA モデルの 5 つのサブシステムの活動をネットワークで調整・管理

(特にモニタリングやスーパービジョン)するための予算を確保すること。

 FORSAモデルの研修修了後、同モデルの効果を普及・拡大するため、他ドナーからの資金協力も

含めて、迅速に財源の確保に取り組むこと。

78 (3) 地方各市への提言

 本プロジェクト終了後、FORSA モデルの研修活動は、各サブシステムの責任者が主体となり実施 することになる。そのため、各市はその経費(研修会場までの交通費など)を継続的に予算化し、

適正に執行すること。

(4) 中・長期的な提言

SEDESへの提言

 レファラル患者の症例検討を通じてレファラル基準を検討したり、レファラル患者データの分析により 医療施設のサービス改善を図ったりするなど、レファラルシステムの質の向上を図るとともに、カウンタ ーレファラルの実施を推進すること。

 SAFCI実現を支援するため、FORSAモデルの能力開発に関する教育機関として、「医療技術の

質向上センター」(仮称)を設置し、同モデルの普及、改良、活動の企画・運営と調整を行うこ とを検討すること。

6-2 教訓

(1) 住民参加型保健活動の有用性

FORSA モデルを使った住民参加型保健活動の実施で、受益者である住民の第1次医療機関に対

する意識の変化と行動変容が確認された。すなわち、地域の連帯意識が強化されて住民参加型保健 活動が実施されるなど、保健医療活動へのアクセスが顕著に改善して、5 歳未満児の栄養失調や下痢 の認知件数の減少に貢献した。つまり、住民参加保健活動の結果、地域の保健活動での住民のニーズ

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が明確となり、活動実施の段階で住民が自主的に活動の一翼を担う体制ができあがり、活動の効率性 と持続性の確保に目立つ成果が見られた。この成果により、地域保健活動の計画から実施、フィードバッ クの全段階における住民の参画の有用性が明らかになった。

(2) 自立性の高い運営管理システムの構築(人事異動に影響されない体制)

本プロジェクトの実施中、ボリビア側のマネジメントレベル職員の人事異動が行われたものの、FORSA モデルの技術委員会を中核とする、現場レベルで活動を担う組織・人材にはその影響が少ないことを確

認した。そのためFORSAモデルの活動を計画する際、自立性の高い実施体制を現場レベルで構築する ことにより、活動目標の達成度や有効性が高まることが期待できる。

(3) 普遍性の高いFORSAモデルの活用

FORSA モデルは、医療関係者の技術向上、また住民の健康を醸成させることに主眼を置いた能力

開発モデルとして構築された。その後、SAFCI 政策が保健スポーツ省より打ち出されたが、その枠組みを 実現するための手段として、同モデルは適用可能であることが示された。つまり「技術的に普遍性の高い 能力開発モデル」は、保健全般にわたる政策に適用できる可能性が高く、政策実現に普遍的に貢献す ることが期待できる。

(4) 事業進捗監理の体制(活動計画の設定・見直し)

本プロジェクトは、ボリビア人主体の運営管理体制により、我が国の保健医療分野での協力経験や 成果をJICAのPCM手法にもとづきさらに拡大することを目的として、活動が開始された。この場合、達 成目標、成果指標、活動内容を精緻に設定・修正するためには、現地人材のみに依存するのではなく、

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JICAのPCM手法を熟知している日本側による適切な支援が行われることが望ましい。

(5) 研修監理システムの構築

FORSA モデルは、保健医療システム強化、さらには住民の健康改善に有効であることがすでに実証さ

れていた FORSA モデルにより構成されており、その有効性が本プロジェクトで実証された。しかし、同モデ

ルの研修では、FORSA モデル内の研修は適切に運営されているものの、研修内容の再現性を高めるた めの仕組みや、研修を総合的に企画し運営管理する仕組みがモデルに含まれていないという課題が明ら かになった。その課題を解決し、他県への普及・拡大をより容易にするためには、研修のための教本の見 直し、研修のさらなる有用性・継続性を確保するために、カリキュラムとマネジメントマニュアルの作成が求 められる。

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7 章 プロジェクト延長終了までに対処すべき事項

7-1 PDMの改訂

前章の課題のうち、(3)については PDM の一部変更が必要になる。このほか、微細な記述ぶりとして、

上位目標の「ミレニアムゴールにもとづいてボリビア住民の保健向上に貢献する」のうち、「ボリビア住民」を

「プロジェクト対象地域住民」と本来意図していたものに近い、正確な表記に修正する必要がある。これ

までPDMは中間進捗調査の結果に基づき、PDM0からPDM1へと1回変更され、2011年7月にCCC メンバーにより承認された。このプロセスでは、ボリビア側と日本側のプロジェクトCEP参加の下で、十分な 時間をかけて改訂案が作成され協議された。終了時評価の合同評価委員会の協議では、この点をふま

え、今後の PDM 変更も同様のプロセスで行うべきであるとの保健スポーツ省からの提案があり、終了時 評価では PDM の改訂案の提示は行われなかった。したがって、PDM の改訂にあたっては、プロジェクト

CEPメンバーを中心に、幅広い参加者による協議を経て改訂案を作成し、CCCで承認を得ることが必要 である。

7-2 PDM1指標のフォローアップ

2012年1月~2月にかけて実施された終了時評価では、調査団派遣前にローカルコンサルタント再委 託によりPDM1 の指標収集のための調査を実施したところ、この過程で幾つかの課題が判明した。ここで は、プロジェクト終了時までに行うべきPDM1指標のモニタリングについて、これらの課題をふまえた留意点 を以下に示す。

(1) 技術、コストの面で採集するのが困難な指標への対処

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1) 「医療施設の勤務者」や「住民の行動変容」を示す指標のうちの幾つかは、ローカルコンサルタン ト主体のプロジェクトの実施体制の能力面で、継続的にモニタリングすることが困難か、または、

コストがかかりすぎるため、別途調査して採集することが現実的ではなかった。このため、終了時 評価では、キー・インフォーマント・インタビューなどによる調査で代替し、アウトカムの改善傾向を定

性的に捕捉した(プロジェクト目標の指標2、3、4、5)。プロジェクト延長期間終了前には、終 了時評価と同様の対処をするのが現実的である。

2) 医療施設が、「研修により獲得した能力」を運用できる状況になっているかを示す指標の幾つか

は、前項 1)と同様の理由で採集が困難なため、モニタリングされてこなかった。終了時評価では、

研修の受講者数やマニュアル類の配備の有無などの数値で代替した(成果指標の 1.1~

1.5)。プロジェクト延長期間終了前には、終了時評価と同様の対処をするのが現実的であ る。

3) 1 次医療施設の「問題解決能力の向上」を示す指標の一部は、医療施設が継続的にこのデー タを取る体制を持っていないため、定量値を採集することが不可能だった(成果指標の 1.6 と 3.6)。プロジェクト延長期間終了前には、キー・インフォーマント・インタビューなどにより、アウトカム の改善傾向を定性的に捕捉するのが現実的である。

(2) 終了時評価までに採集されなかった指標への対処

中間進捗調査以後、レファラル・カウンターレファラルシステムに関する指標のうち、フォローアップが行わ れていないものがあった(成果指標の3.2と3.3)。また、中間進捗調査での指標データは、サンプル数が 極端に小さすぎ、統計的信頼度が十分でない可能性がある。プロジェクト延長期間終了までには、全施

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