第1節 一般事項
1 推進工事の施工にあたっては、工事着手前に施工場所の土質、地下水の 状況、地下埋設物、その他工事に係る諸条件を十分調査し、その結果に基 づき現場に適応した施工計画書を作成し、監督員に提出すること。
2 推進工に使用する管資材は、特記仕様書に定めのない限り各附属書に定 める規格による。
なお、使用前に監督員の検査を受け合格したものを使用すること。
3 推進管の運搬、保管、据付けの際は、管に衝撃を与えないように注意し て取扱うこと。
運搬にあたっては、落下、ぶつかり合いがないように慎重に取扱い、管 と荷台との接触部、特に管端部にはクッション材等をはさみ、受口や差し 口が破損しないように十分注意すること。
特に、推進用鉄筋コンクリート管(カラー付)の保管にあたっては、カ ラーの変形、破損を生じないように十分注意すること。また、現場で保管 する場合は、管が直接地面に接しないように、かならず台木上に置くもの とする。ただし、カラー部分が台木に直接あたらないようにすること。
4 管の吊り降ろしは、現場の状況に適応した安全な方法により丁寧に行う こと。
特に、推進用鉄筋コンクリート管(θ800 ㎜以上)については、注入孔 を利用し吊り金具等を用いて吊り降ろしをすること。管内にワイヤーを通 して吊り降ろす方法は、絶対にしてはいけない。また、中押管を組み合せ て吊り降ろす場合は、管内に H 鋼等を通して吊り降ろす等カラーが損傷し ないよう十分注意をすること。
5 クレーン等の設置及び使用は、関係法令の定めるところに従い適切に行 うこと。
6 推進工事の施工に際し、土被り(水道)及び管底高(下水)について、
監督員と協議し、著しい誤差が生じないよう慎重に施工すること。
7 工事完了後は、測量成果、注入結果等の記録を整理し、監督員に提出す ること。
8 推進路線上(地上)に、沈下測定点を設け、掘進前、掘進中及び掘進後 の一定期間、定期的に沈下量を測定し、その記録を監督員に提出すること。
第2節 刃口推進 第2-1節 刃口
刃口は、推進時に地山に貫入しやすい形状で、十分な剛性を有するもの とし、外径は、掘進時に余分な空隙を生じないよう管の外径を近似させ、
管との接合部は、蛇行の要因にならないような構造であること。
なお、製作又は使用に先立ち監督員の承諾を得ること。
第2-2節 立坑
立坑の構造は、設計図書で指定したものを除き、土質、上載荷重、推進
用設備等を考慮の上決定するものとし、施工に無理のない構造とすること。
第2-3節 推進設備
1 推進設備は、管の推進抵抗に対して十分な能力と安全な推進機能を有し、
土砂搬出、坑内作業等に支障がなく、能率的に推進作業ができるものであ ること。
2 油圧ジャッキの能力、台数、配置は、一連の管を確実に推進できる推力、
管の軸方向支圧強度と口径等を配慮して決定するものとし、油圧ジャッキ の伸長速度とストロークは、掘削方式、作業能率等を考慮して決定するこ と。
3 管の推力受部の構造は、管の軸方向耐荷力内で安全に推力を伝達できる よう構成するものとし、推力受材(ストラット、スペーサ、押角)の形状 寸法は、管の口径、推進ジャッキ設備及び推進台の構造をもとに決定する こと。
4 支圧壁は、管の押し込みによる荷重に十分耐える強度を有し、変形や破 壊が生じないよう堅固に構築すること。
5 支圧壁は、土留と十分密着させるとともに、支圧面は、推進計画線に対 し直角となるよう配置すること。
6 発進台は、推進管を所定の計画線に推進できるよう高さ、姿勢の確保は もちろんのこと、管体重量等を完全に支持できるよう、正確かつ堅固な構 造とすること。
7 坑口は、滑材、裏込材及び地下水等が漏出しないよう堅固な構造とする こと。
第2-4節 管の接合、据付け及び推進準備
1 水道用推進管の接合にあたっては、附属書(水道編)「第2章 管工事」
によること。
2 下水道用推進管の接合にあたっては、接合部をよく清掃した後、カラー の内面とシール材に滑材を均一に塗布し、管軸を合わせて差し口を所定の 位置まで差込み十分密着させ、接合部の水密性を保つよう施工すること。
3 推進管は、設計図書に示す高さ及び勾配に従って据付けるものとし、1 本据付けるごとに土被り(水道)又は管底高(下水)、注入孔の位置等を 確認すること。
4 鏡切りの施工にあたっては、地山の崩壊に注意し、慎重に作業すること。
第2-5節 掘進
1 掘進を開始するにあたっては、あらかじめその旨監督員に報告すること。
2 掘削は、刃口を地山に貫入した後、管の先端部周辺の地山を緩めないよ うに注意して掘進し、先掘りを行ってはならない。
3 掘進中は、計画線の維持に努め、管の蛇行、屈曲等が生じないよう適時 測量を行うこと。
なお、計画線から逸脱したときは、速やかに修正すること。
4 前項の測量は、計画線に基づく高低、左右のずれ等について行い、その 記録を監督員に提出すること。
5 掘進中は、切羽面、管外周の空隙、地表面等の状況に注意し、万一の状 況変化に対しては、十分な対応が出来るよう必要な措置を講ずること。
掘進中異常が生じた場合は、速やかに応急措置を講じ、直ちに監督員に 報告すること。
6 掘進作業を中断する場合は、必ず仮土留等で切羽面の安定を図ること。
また、再掘進時において推進不能とならないよう十分な措置を講ずること。
第2-6節 滑材注入
1 掘進に並行して、管と地山との摩擦抵抗を減じるために滑材を注入して 施工を行うこと。
2 滑材注入にあたっては、注入材料の選定及び注入管理に十分留意するこ と。
第2-7節 裏込注入
1 裏込注入は、推進完了後管周の空隙を充填するため、地山に適合した方 法で行うこと。
2 裏込注入材料の選定、配合等は、土質その他の施工条件を十分考慮して 行うこと。
3 裏込注入工は、推進完了後速やかに行うこと。
なお、注入材が十分管の背面にゆきわたる範囲で、できる限り低圧注入 とし、管体へ偏圧を生じさせないよう施工すること。
4 裏込注入中は、その状態を常に監視し、注入材が地表面に噴出しないよ う留意し、注入効果を最大限に発揮するよう施工すること。
第2-8節 目地
下水道用推進管においては、推進完了後に管内面及び目地部を良く清掃 し、目地部及び注入孔を目地モルタルが剥離しないよう処置した上で、モ ルタル(配合 1:2)にて目地工を行い完全な水密性とすること。
第3節 密閉型推進(泥水・泥濃・土圧工法)
第3-1節 掘進機
1 掘進機は、方向修正用ジャッキを有し、外圧や掘削作業に耐え、かつ堅 牢で安全な構造であること。
2 掘進機は、切羽に生じる圧力を隔壁で保持し、チャンバー内に充満した 掘削土砂を介して地山の土圧及び水圧に抵抗させる機構であること。
3 掘進機に関する諸機能等の詳細図、仕様及び応力計算書を監督員に提出 すること。
第3-2節 掘進
1 掘進を開始するにあたっては、あらかじめその旨監督員に報告すること。
2 掘進機の運転操作は、熟練した専任の技術者が行うこと。
3 掘進中は、計画線の維持に努め、管の蛇行、屈曲等が生じないよう適時 測量を行うこと。
測量は、計画線に基づく高低、左右のずれ等について行い、その記録を
監督員に提出すること。
4 掘進中は、常に掘削土量を監視し、所定の掘削土量を上回る土砂の取り 込みが生じないよう適切な運転管理を行うこと。
5 掘進速度は、土質等に適した範囲を維持し、掘進中はできる限り機械を 停止させないよう運転管理を行うこと。
6 掘進中は、切羽面、管外周の空隙、地表面等の状況に注意し、万一の状 況変化に対しては、十分な対応が出来るよう必要な措置を講じること。
掘進中異常が生じた場合は、速やかに応急措置を講じ、直ちに監督員に 報告すること。
7 掘削は、切羽の状況、掘進機等の運転状況を十分に確認しながら慎重に 行うこと。
8 掘削土を流体輸送方式によって坑外へ搬出する場合は、流体輸送装置の 土質に対する適応性、輸送装置の配置、輸送管の管種・管径等について検 討し、施工計画書に明記すること。
9 推進工事着手前に掘進位置の土質と地下水圧を十分把握し、泥水式推進 工法においては適した泥水圧を選定すること。また、土圧式推進工法にお いては、切羽の安定はもちろん、排土にも考慮しチャンバー内の圧力を適 切なものとすること。
10 中押し推進を施工する場合は、中押しジャッキの両端には、ジャッキの 繰り返し作動による管端部応力の均等化及び衝撃の分散を図るため、施工 条件に適合したクッション材を挿入すること。
特に、長距離推進、カーブ推進の各ジョイント部においては同様の処置 を講じ応力の分散を図ること。
第3-3節 その他
立坑、推進設備、その他については「本章第2節 刃口推進」に準ずる こと。
第4節 小口径推進 第4-1節 掘進機
1 掘進機は、位置・傾きを正確に測定でき、かつ、容易に方向修正が可能 な機構を備えたものであること。
2 掘進機は、掘進路線の土質条件に適応した変形及び摩耗の少ない堅牢な 構造とすること。
3 掘進機に関する諸機能等の詳細図、仕様及び応力計算書を監督員に提出 すること。
第4-2節 立坑
立坑の構造は、設計図書で指定したものを除き、土質、上載荷重、推進 用設備等を考慮の上決定するものとし、施工に無理のない構造とすること。
第4-3節 推進設備
1 後部推進設備は、施工土質・推進延長等の諸条件に適合した推力のもの を使用し、管心位置を中心測量・水準測量により正確に測量して所定の位