4 プロセスモジュール
4.2 拡散防止(バリア)膜解決策候補
タングステン(W)のローカル配線及び埋め込みコンタクトに対するバリア材料としては
Ti/TiN [1]が当面
の間、継続して使用されるだろう。 長距離PVD、イオン化 PVD、CVD
のように既に確立している技術は、DRAM
の高アスペクトコンタクトをキーホール無しで埋め込むW
のために、継続的に改良がなされる。現在
ALD(Atomic Layer Deposition)による Ti/TiN が開発中であり、これを用いることで、W
埋め込みを 困難にするコンタクトホール上部でのピンチオフをなくすことができ、Wの埋め込み性能向上が期待でき る。Ti/TiN バリア膜は技術的に改善されてはいるが、膜厚の要求値と高い抵抗率のため、コンタクトプラ グ抵抗が高くなってしまう要素の最大のものであろう。コンタクトプラグへのALD
バリアの開発は進行中 であり、Ti/TiN に対してバリア抵抗と膜厚の両方を低下できるようになる。その結果、コンタクトプラグ抵抗 のうちバリアメタルが占める分を低下させることができる。高アスペクトコンタクトに対する新規材料や埋め込み技術の探索も進められており、これにともない、現状 の コンタクト/バリア/導電膜という複雑な構造は、よりシンプルなものになっていくだろう。TiN や
WN
の本来の目的は、W-CVDのプリカーサであるWF
6によるTi
とF
の反応の防止であることから、フッ素を 含まないプリカーサを用いれば、バリア膜を完全になくすことが可能になる。コンタクトスタッドにW
に換 えてCu
を使用することも検討されている。この場合、従来のPVD
でのTaN/Ta [2]、Ti [3]、Ru、もしくは ALD
膜がバリア膜として使用される。Cu
配線に使用される拡散防止材料は隣接する酸化膜へのCu
の拡散を防止するためのみではなく、界面での
Cu 配線の空孔拡散を低減し、十分なエレクトロマイグレーション耐性を確保させるような高品質な
ものでなくてはならない。TaN/Ta [2]は工業的に主流な材料であるが、その他の窒化物やシリコン窒化物 も有望な材料である。イオン化
PVD
やCVD
による膜形成は(長距離スパッタは過去のものとなった)、将来のデュアルダマシン構造の側壁への被覆性に対する要求にこたえるために改良され続けている。事 実、イオン化
PVD [4] の技術は改善されて、14nm 世代まで使われ続けるであろう。加えて、ロジック製品
の上層グローバル配線の最小寸法とアスペクト比は将来もほとんど変更されないため、PVD バリア技術 が使用され続ける。しかしながらこれらのPVD
成膜技術では、デュアルダマシンの溝の上部を狭めてし まうため、Cu の電気めっきによる埋め込み性に限界がある。将来主流となる解決策として期待される
ALD
バリア[5-8]の開発に、非常に多くの努力が払われている。ALD
のTaN
が開発されはじめているが、エレクトロマイグレーション特性が十分に得られるのかどうか、Cu
との界面状態について疑問が残る。解決策候補のひとつとして、電気めっきCu
との良好な界面状態 を得るために、PVD Cu の上にPVD Ta のごく薄い層を形成する方法がある。ALD の Ru
はその上に直 接電気めっきCu
を成膜することが可能で、界面状態も良好だが、バリア性については疑わしい。さらに 進んだ解決策候補はALD TaN / ALD Ru
の2
層構造バリアメタルである。ALD バリア膜を採用するた めの最も大きな問題点は、ALD 膜形成の材料であるプリカーサ原料が多孔質Low-κ
膜内のポアへ浸 透することである。低誘電率膜の側面をチャンバ内で改質処理をすることによってこの問題を解決できる かもしれない。ALD バリアのもうひとつの問題点は、低いスループットである。これは、PVD バリアシード に対して、ALD バリアシード技術に必要とされるフロアスペースとCoO の増加をもたらすことになる。
Cu
配線技術のひとつの有望な開発として、自己形成バリア、特にCu-Mn
合金がある[9]。このプロセス では、PVD Cu-Mn 合金シード層を使用することで、PVD バリアを除去できる。電気めっきCu
成膜後に アニールすることで、Cu 表面にMn
が拡散し、薄膜バリアを形成する。アニール後のCu
の最上面に析出した
Mn は CMP 工程で除去される。このプロセスのもうひとつの優位点は、Mn が下層ビア領域にバリ
アを形成しないことである。その結果、ビアは
Cu-Cu
接続となり非常に低抵抗となる。メタルバリアのもうひとつの注目点は、Cu 配線の上側界面である。この目的のためには、主として
Si
3N
4、SiCN、SiC
のような、プラズマCVD
による絶縁膜バリアが使用されている。これら絶縁膜の不利な点は、エレクトロマイグレーションを劣化させること、及び、誘電率が高いため実効誘電率が高くなってしまうこと である。エレクトロマイグレーション耐性改善のために、W [10]、CoWP [11]、CVD Co [12] 、CVD Ru [13]
等のような選択成膜可能な金属材料の探索が進められ、今日では製造工程への採用もみられる。キャッ ププロセスのもうひとつの有力な候補は、Cu との上面界面への
CuSiN
薄膜の形成である[14]。これは、Cu
表面をSiH
4 とNH
3 で連続的にさらすことにより達成される。エレクトロマイグレーション耐性の改善は、CoWP を使った場合より大きくないが、メタル短絡やリークによる信頼性悪化を減少させることができる。
次世代向けのバリア材料と成膜技術の研究開発をさらに行っていく必要がある。バリア膜と
Cu
との界面 での格子不一致のような性質や平坦性を改善することで、電子衝突効果によるCu
配線の抵抗上昇を抑 制する事ができるだろう。エレクトロマイグレーションと抵抗率上昇を同時に抑えながら開発する事が必要 である。Figure INTC25 Barrier Potential Solutions
First Year of IC Production
Lo gic 1/ 2 P it c h
2013 40nm
2014 32nm
2015 2016 28nm
2017 2018 2019 20nm
2020 2021 2022 14nm
2023 2024 2025 10nm
2026 2027 2028 7nm Metal 0/Contact plug: Barrier
ALD-Ti/TiN for W-plug
Barrier
TaN, TiN,Ti (ALD)
This legend indicates the time during which research, development, and qualification/pre-production should be taking place for the solution.
Research Required Development Underway Qualification / Pre-Production Continuous Improvement
Metal 1, Intermediate wiring:
TaN/Ta, Ta, Ti, Stacked Ru… barriers for alternative conductors
Continuous improvement of ionized PVD TaN/Ta, Ta
Continuous improvement of self formed/restored barriers: MnSiO etc