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患者の推定的意思(事前の文書・口頭、家族の意思から本人の意思を推定)の存在

在宅看取りにおける具体的支援方法

② 患者の推定的意思(事前の文書・口頭、家族の意思から本人の意思を推定)の存在

[過去の判決]

東海大学附属病院事件判決で示された「安楽死4要件(違法性阻却事由)(1995年)

家族の役割は本人の意思推定のみ

基本的にははっきりとした本人の意思表示が存在しない限り、

上記の対象とならない

終末期医療に関連した主な事案について

三浦久幸(国立長寿医療研究センター)

厚生労働省「終末期医療の決定プロセスのあり方に関する検討会資料」をもとに一部改変

事案 時期 概要 司法処分等

東海大学附属病院

(神奈川県)

平成3年4月 がんで入院中の患者の長男等から治療行為の中 止を求められ、点滴等の治療を中止。さらに、楽 にしてやって欲しい。早く家に連れて帰りたいと要 望され、塩化カリウム等の薬物を患者に注射して 死亡させた。

横浜地裁判決

(平成7年3月)

殺人罪、懲役2年、執行 猶予2年

国保京北病院

(京都府)

平成8年4月 末期癌で入院していた昏睡状態の48歳の患者に 医師の独断で筋地寒剤を投与、約10分後に死亡 させたとして、病院長が翌年殺人容疑で書類送検 された。

実際に使用した量が致 死量に満たないため不 起訴

川崎協同病院

(神奈川県)

平成10年11月 気管支喘息発作で、意識不明状態の患者に対し、

主治医が人工呼吸器を外した。しかし、患者が苦 しそうに見える呼吸を繰り返したことから、主治医 は准看護師に命じて、筋弛緩剤を静脈注射し死 亡させた。

東京高裁判決

(平成19年2月)

殺人罪、懲役1年6月、

執行猶予3年 → 上告後 最高裁にて棄却

北海道立羽幌病院

(北海道)

平成16年2月 食事の誤嚥で心肺停止となった患者(90歳)に人 工呼吸器を装着した。主治医は「脳死状態で回復 の見込みはない」と家族に説明し、人工呼吸器を 外して患者を死亡させた。

殺人の疑いで書類送検

(平成16年5月)

→ 不起訴

寺岡整形外科病院

(広島県)

平成17年3月 肺炎、腎不全、意識不明状態となっていた患者に 対して、家族の希望により、病院長が人工呼吸器 を外し、死亡させた。

現時点では起訴されて いない

射水市民病院

(富山県)

平成12年以降 平成12年以降、末期状態の患者7名(男性4名、

女性3名)に対して、家族の希望により、外科部長 らが人工呼吸器を外し、死亡させた。

不起訴

日本 ドイツ オランダ アメリカ

主治医(家庭医)制度 なし あり あり あり

リビングウィル、事前 指示書の利用

尊厳死協会会員な ど一部

あり あり あり

リビングウィル、事前 指示書法制化

なし あり あり あり

法定代理人(後見人)

制度

あるが資産に関して のみ

あり あり

あり

人工呼吸、人工栄養 の停止

不可 可だが慎重 可 可

安楽死法 なし なし あり なし

(一部の州で施行)

治療判断に関する

「倫理委員会」

ごく一部の病院のみ あり あり あり

ホスピス 悪性腫瘍、エイズの み

悪性腫瘍 全疾患 全疾患

人工呼吸器の開始・差し控え

在宅看取りにおける具体的支援方法

①倫理評価方法

②病院から自宅療養への移行期の介入

③意思決定決定支援の方策

医学的適応 患者の選好

• 診断と予後

• 治療目的

• 医学の効用とリスク

• 無益性

• 患者の判断能力

• インフォームド・コンセント

• 治療拒否

• 事前の意思表示

• 代理決定

QOL 周囲の状況

• 精神身体的QOL

• 社会背景的QOL

• 誰がQOLを評価するか

• QOLに影響する因子

• 家族

• 経済

• 施設方針

• 法律

症例検討シート

善行と無危害の原則

1.患者の医学的問題は何か?

病歴は?診断は?予後は?

2.急性か、慢性か、重体か、救急か?

可逆的か?

3.治療の目的は何か?

4.治療が成功する確率は?

5.治療が奏功しない場合の計画は何か?

6.要約すると、この患者が医学的および看護的ケア

からどのくらい利益を得られるか?また、どのように

害を避けることができるか?

患者の選好 (Patient Preferences)

自律性尊重の原則

1.患者には精神的な判断能力と法的対応能力があるか?能力 がないという証拠はあるか?

2.対応能力がある場合、患者は治療への意向についてどう言っ ているか?

3.患者は利益とリスクについて知らされ、それを理解し、同意し ているか?

4.対応能力がない場合、適切な代理人は誰か?その代理人は 意思決定に関して適切な基準を用いているか?

5.患者は以前に意向を示したことがあるか?事前指示はある か?

6.患者は治療に非協力的か、または協力できない状態か?その 場合、なぜか?

7.要約すると、患者の選択権は倫理・法律上、最大限に尊重さ

れているか?