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微分形式に対する Stokes の定理

ドキュメント内 【PDF】今井功『流体力学』 (ページ 127-131)

第 9 章 高速気流

A.1 微分形式に対する Stokes の定理

接ベクトル 多様体Mの各点における微分作用素v=vii.

図83の曲線cに沿った方向微分 df(q(t))

dt = ˙qii (∂i ≡∂/∂qi)

方向微分作用素v= ˙qii

図83 合成写像t∈R7→c(t)∈M7→f◦c(t)≡f(c(t))∈R

c(t)に応じて(つまり動点の運動に応じて){∂i}を基底とする様々な速度{q˙i}を持つ作用素vが得られ る.その全体が接空間を張る.

次に多様体の接空間に限らず,抽象的ベクトル空間V を考える.その基底を{ei},元をu(i)=u(i)jejと 書く.

pベクトル p個のベクトルu(1),· · · , u(p)を実数に対応させる写像のうち,引数となるベクトルについて

p重線形: ωp[u(1),· · · , au(i)+bv(i),· · · , u(p)] =p[u(1),· · · , u(i),· · ·, u(p)] +p[u(1),· · ·, v(i),· · ·, u(p)] 歪対称: ωp[u(1),· · · , u(i),· · ·, u(j),· · ·, u(p)] =−ωp[u(1),· · ·, u(j),· · · , u(i),· · ·, u(p)]

となるωpのこと.

例えば1ベクトルω

ω:V R:u∈V 7→ω[u]∈R という線形写像.

特に1ベクトルEiを,

Ei[ujej] =ui

で定義しておく.これはベクトルu=ujejの第i成分uiを取り出す写像である.

1ベクトルω(1),· · ·, ω(p)からpベクトルを構成することを考える.

テンソル積 ω(1)⊗ · · · ⊗ω(p) テンソル積ω(1)⊗ · · · ⊗ω(p)

(1)⊗ · · · ⊗ω(p))[u(1),· · · , u(p)] =ω(1)[u(1)]· · ·ω(p)[u(p)] で定義する.

外積 ω(1)∧ · · · ∧ω(p)

テンソル積ω(1)⊗ · · · ⊗ω(p)を用いて外積ω(1)∧ · · · ∧ω(p)を (ω(1)∧ · · · ∧ω(p))[u(1),· · ·, u(p)] =∑

π

sgn(π)(ω(1)⊗ · · · ⊗ω(p))[u(π1),· · ·, u(πp)] で定義する.ここに

置換π=

(1 2 · · · p π1 π2 · · · πp

)

, その符号sgn(π) = {

+1 (偶置換)

1 (奇置換) である.

これは行列式

ω(1)[u(1)] · · · ω(1)[u(p)] . . . . ω(p)[u(1)] · · · ω(p)[u(p)] であり,u(1),· · ·, u(p)について歪対称だからpベクトルである.

また,外積はω(1),· · ·, ω(p)についても歪対称であることが分かる.

さらにこれは転置行列の行列式にも一致するから

π

sgn(π)(ω(π1)⊗ · · · ⊗ω(πp))[u(1),· · ·, u(p)]

とも書け,

ω(1)∧ · · · ∧ω(p)=∑

π

sgn(π)(ω(π1)⊗ · · · ⊗ω(πp)).

pベクトルωp

ωp=∑

ai1···ipEi1∧ · · · ∧ Eip (16) と展開されることを示す(ただし∑

は1≤i1 <· · ·< ip dimV の和).ai1···ip≡ωp[ei1,· · ·, eip]とおく とこれは添字に関して反対称である.

ωp[u(1),· · · , u(p)] =ωp[ei1,· · · , eip]u(1)i1· · ·u(p)ippの線形性)

=ai1···ipEi1[u(1)]· · · Eip[u(p)]

=ai1···ipEi1⊗ · · · ⊗ Eip[u(1),· · ·, u(p)] なので,

ωp=ai1···ipEi1⊗ · · · ⊗ Eip と書ける.よって

ωp=∑

π

aπi1···πipEπi1⊗ · · · ⊗ Eπip (ここで∑

で1≤i1<· · ·< ipdimV と大小関係を指定する代わりに,

置換π=

(i1 i2 · · · ip

πi1 πi2 · · · πip

)

で順序を混ぜている)

=∑

π

sgn(π)ai1···ipEπi1⊗ · · · ⊗ Eπip (ai1···ipの反対称性)

=∑

ai1···ipEi1∧ · · · ∧ Eip.

V として多様体の接空間をとりpベクトルωp=∑

ai1···ipEi1∧ · · · ∧ Eipを考える.

微分df 接ベクトルv=viiに作用して方向微分viif を与える1ベクトル(従って写像)

df[v] =viif = (∂if)E[v], ∴df = (∂if)Ei (17) を導入する.

qj(q) =qj

で定義される座標関数qjf にとると,微分df の式(17)に現れるif におけるf(q) =qj(q) =qj は座標関数ではなく座標成分となることに注意して

if =δij, ∴dqj =Ej を得る.

よってpベクトルは

ωp=∑

ai1···ipdqi1∧ · · · ∧dqip

と表される.ωpは多様体のある点Qの接ベクトルに作用する(点Qの接ベクトルを引数とする)写像である ことを明記するため,これを(ωp)Qと書く.

p(次微分)形式ωp 多様体の各点でpベクトル(ωp)Qを与える 場 ωp=∑

ai1···ipdqi1∧ · · · ∧dqip. 全微分df 微分(df)Qの 場 である1形式df = (∂if)dqi

座標関数の全微分はd¯qi= ∂q∂¯qijdqjより反変ベクトル成分の変換則に従うため,p形式∑

ai1···ipdqi1

· · · ∧dqipが座標系に依らない意味を持つにはai1···ipp階共変テンソルの変換則に従わなければなら ない.

外微分 p形式

ω=∑

fi1···ipdqi1∧ · · · ∧dqip

を外微分すると,dfi1···ipfi1···ipの全微分(従って1形式)としてp+ 1形式 dω=∑

dfi1···ipdqi1∧ · · · ∧dqip を得る.

■微分形式の積分 以下ではωp[u(1),· · ·, u(p)]≡ ⟨ωp|u(1),· · ·, u(p)という記法を用いる.多様体上の積分 領域Aを(ξ1,· · · , ξp)でパラメトライズし,領域Aに対応する(ξ1,· · ·, ξp)の範囲をA¯とする.このときp 形式ωpの積分は ∫

A

ωp

A¯

ωp

∂ξ1,· · ·,

∂ξp

1· · ·p で定義される.ここで

∂ξj = ∂qk

∂ξj

∂qk, ∴dqi [

∂ξj ]

=Ei [∂qk

∂ξj

∂qk ]

= ∂qi

∂ξj なので

ωp

∂ξ1,· · ·,

∂ξp

=∑ fi1···ip

dqi1∧ · · · ∧dqip

∂ξ1,· · · ,

∂ξp

=∑ fi1···ip

dqi1[∂/∂ξ1] · · · dqi1[∂/∂ξp] . . . . dqip[∂/∂ξ1] · · · dqip[∂/∂ξp]

=∑

fi1···ip

∂(qi1,· · · , qip)

∂(ξ1,· · · , ξp) ,

A

ωp=

A¯

fi1···ip∂(qi1,· · · , qip)

∂(ξ1,· · · , ξp) dξ1· · ·p (18) と書き換えられる.なお

∂(qi1,· · ·, qip)

∂(ξ1,· · ·, ξp) dξ1· · ·p ∂(q)

∂(ξ)dpξ=∂(q)

∂(ξ)

∂(ξ)

∂( ¯ξ)dpξ¯=∂(q)

∂( ¯ξ)dpξ¯ より,この積分はパラメータ(ξ1,· · ·, ξp)の取り方に依らない.

■Stokesの定理 n次元の領域Dと境界∂Dに向きのつけられるとき,任意のp≡(n1)形式ωに対して

D

dω=

∂D

ω (19)

が成り立つ.

■面積要素を構成する 領域Dの境界∂Dを(ξ1,· · ·, ξp)でパラメトライズする.1つのパラメータξjが動 いてできる座標曲線上の2点q(ξj), q(ξj+ dξj)を結ぶ∂Dの接ベクトルをd(j)qとすると,その第i成分は d(j)qi= ∂q∂ξijj(jについて和をとらない)なので,∂Dにわたるωpの積分から

∂(qi1,· · ·, qip)

∂(ξ1,· · ·, ξp) dξ1· · ·p=

∂qi1

∂ξ11 · · · ∂q∂ξip1p . . . .

∂qip

∂ξ11 · · · ∂q∂ξippp

=

d(1)qi1 · · · d(p)qi1 . . . . d(1)qip · · · d(p)qip が現れる.これは無限小ベクトルd(1)q,· · · ,d(p)qの張る面積要素を与える.

ドキュメント内 【PDF】今井功『流体力学』 (ページ 127-131)

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