• 検索結果がありません。

当初計画における考え方

ドキュメント内 はじめに (ページ 47-53)

平成

12

年に策定した水産山口チャレンジ計画では、世界的な人口増加に伴う食料安全 保障の観点から、水産業を「食料産業」と位置付け、将来にわたって県民に安定的に水産物 を供給していくためには、その担い手である漁業就業者が意欲を持って打ち込める、働きが いのある産業への転換が不可欠であるとの観点から、漁家の所得向上を第一の目標(チャ レンジ目標)として掲げ、これを達成するため、「漁業就業者対策」、「水産資源対策」及び

「水産流通加工対策」に視点を当て、これらを総合的に実施することにより「儲かる漁業の振 興」に重点的に取り組む(重点プロジェクト)こととしたものです。

2

  新たな重点プロジェクト

今回の計画改定に当たっては、次の考え方等により重点プロジェクトを設定しました。

【重点プロジェクト】 

「儲かる漁業の振興」の加速化・重点化

〔基本的な考え方〕

○  当初計画における基本的な考え方を踏襲し、漁業就業者対策・水産資源対策・水産 流通加工対策の 3 つの柱を総合的に実施し、「儲かる漁業の振興」の加速化・重点化を 図ります。

○  新たな視点として、次の

3

点から見た施策を盛り込みます。

〔新たな視点〕

①  水産業・漁村の多面的機能の発揮 

これまでは施策の主対象を「漁業」に絞って施策展開してきましたが、三方が海に開 け、全国で

6

番目に長い海岸線と多彩な魚介類に恵まれた本県の特性を活かし、安心・

安全な水産物の供給や都市と漁村の交流促進等、水産業・漁村の多面的機能を発揮 することにより、県民の視点から水産業を捉えた新たな施策の展開を図ります。 

②  山口県漁協を核とした新体制下での水産振興 

山口県漁協の発足に伴う新体制の早期定着と、スケールメリットを活かした水産振興 策の展開を図ります。

③  漁業構造改革の推進 

燃油価格の高騰等に対応した省エネ、省人・省力型漁業への転換等、漁業構造改革

(水揚量重視の経営から収益や労働環境を重視する経営への体質転換)に結びつく新 たな施策の展開を図ります。

 

若い力とベテランの技で儲ける 〜次代を担う就業者育成へのチャレンジ〜 

新規就業者、中堅漁業者及び漁村女性の各年代層、役割に応じた支援の拡充や特に若 者・中堅層を主体とする意欲のある就業者が取り組む活動への支援等を通じ、幅広い年齢層の 担い手の確保・育成と漁家の経営改善等を進めます。

                       

                       

新規就業者対策 中堅漁業者対策

意欲のある漁業者の活動支援 

中核的漁業者協業体による新たな取組み支援  事前・事後フォロー体制の充実 

他地域への展開   

漁協青壮年部活動の活性化  組織の広域化による活動の活性化  青年漁業士・指導漁業士の組織化 

漁業士の役割の明確化と組織化 

→ニューフィッシャーの支援役としての役割 漁業の魅力発信 

学校教育との連携、インターンシップ の実施 

体験学習の実施

新規就業者の独立支援  着業資金・運転資金の融資  漁業許可等の配慮 

独立後のアフターケア 

→「新規就業者の情報交換会」等の 開催

着業研修

合理的な漁業経営への転換指導  多角的経営の実践 

省エネ型漁業への転換など操業コスト の縮減 

漁業構造改革に向けた検討

漁業構造 資源状況を勘案し、現在の漁業情勢 改革 

に即した各種操業規制の見直し 若い新規就業者の確保 

相談窓口機能の充実 

ニューフィッシャー確保育成事業 の拡充 

→  漁家子弟への支援策 

→  複数漁業種類の研修受講 

→  地域で後継者を育てる仕組 みづくり 

団塊の世代の受入れ 

漁業体験を通じた関心の醸成  相談窓口機能の充実 

体験

                 

地域の活性化に向けた漁協女性部活動の推進  一次加工・特産品づくりの推進 

伝統的な生活・文化の伝承  都市との交流促進 

漁場環境改善への取組強化

多面的機能の 発揮  働きがいのある環境づくり

漁家経営の担い手としての能力活用  働きがいのある労働環境づくり  家族経営協定締結への支援   

女性の起業化支援

意欲のある女性のグループ化支援  水産加工や販売分野における起業化支援   女性対策

               

 

資源を増やし大きく育てて儲ける 〜水産資源回復へのチャレンジ〜 

主要な水産資源の動向を的確に把握し、国や近隣県との連携の下に、漁業者による効果的 な管理を促進するとともに、栽培漁業の拡充や森・川・海をつなぐ環境保全活動をはじめ漁場 の整備・保全を進め、水産資源の適正な管理と持続的利用を推進します。 

資源動向の把握 資源特性の解明、評価

資源管理計画、資源 回復計画の策定

管理効果の検証

資源管理・回復計画 の実施

漁獲努力量の削減 減船

休漁期間の設定 保護区域の設定  等 積極的な資源の添加

種苗放流 母貝団地造成 資源管理型漁具・漁法 の導入

漁業構造 改革  水産資源の適正な管理と持続的利用

環境の保全 資源の添加

   

沖合漁場の整備開発

間伐材等の森林資源を活用した漁場整備 リサイクル素材を活用した漁場環境改善 赤潮対策の推進、有害生物の駆除・防除

藻場造成による漁場環境の保全・修復 干潟の機能回復

森・川・海をつなぐ環境保全運動の展開

多面的機能の 発揮  漁場の整備

漁場環境の保全・回復 資源回復と連携した栽培漁業

種苗生産体制の効率化・技術の向上

→安価で健全な種苗の供給

漁業者ニーズに応じた新規魚種の開発 拠点的な中間育成施設の整備・拡充

栽培漁業の拡充  

                 

生  産  者  価  格  の  向  上 

多面的機能の 発揮  水産物の安全・衛生対策 

漁獲から市場出荷までの鮮度保持技術の指導・普及 市場における衛生管理マニュアルの徹底 

市場設備の改善   

市場整備時における衛生対策  紫外線殺菌装置の導入  温度管理エリアの設定  フォークリフト等の電動化 

水産物のトレーサビリティ  トレーサビリティシステムの検討

実施可能な魚種、漁業種類から導入 県外対策

農畜産物・商工産品と一体感をもたせた「地域ブランド」戦 略の展開 

電子商取引による県産魚の販路拡大 

県内対策

販路拡大対策 漁協新体制下

での水産振興 山口県漁協を中心とした県内外の流通ルート構築 

市場の機能強化 

構造改革特区を活用した下関市 南部3市場の再編強化 

 

市場対策

加工品ブランド「山口海物語」 

製品の認定促進とパッケージ製品の充実や常設販 売コーナー設置による販路拡大 

 

水産加工対策

集荷ルートの確保と保冷車等衛 生機器の整備 

漁協新体制下 での水産振興

「鮮魚トレーサビリティ」導入による県産魚の信頼性確保 多面的機能の 発揮 

多面的機能の 発揮  県内量販店に県産魚コーナーを設置 

農畜産物と連携した地産・地消の推進  観光客を対象とした定番料理の提供  学校給食への提供促進等の食育の推進

漁協新体制下 での水産振興 漁協による加工振興 

高品質総菜の開発・販売

拠点市場の整備 

山口県漁協を核とした新体制下 での水産物市場の統廃合 

漁協新体制下 での水産振興

全ての基礎としての衛生管理・鮮度保持対策  

鮮度と美味さ・信頼で儲ける

生産者(漁協・漁業者)、市場、加工業者との連携の下に、多様な流通販売戦略を展開し、

生産者価格の向上を図るとともに、消費者のニーズに対応した安全で豊かな県産水産物を安 定的に供給することにより消費拡大を推進します。

〜新たな販売戦略へのチャレンジ〜 

主要な数値目標 

基準年 中間実績 目標値

H10 H15 H22

(日本海) 3,169 3,600

(瀬戸内海) 1,792 2,600

(日本海) 5,729 6,600

(瀬戸内海) 5,316 5,500

− 9.0 18.0 一定額(年間100万円)以上の水揚がある者を対象に、中間実績であるH15の倍増を目指

− (H17) 38 50 毎年2人程度の就業増加を目指す

9.3 8.8 10.2 40歳未満の就業者を上記のとおり見込み、なおかつ40歳以上65歳未満の階層において途

中離職がないと仮定して算出

(魚類) 3,455 4,112 3,895

(甲殻類) 26,422 22,206 25,000

(貝類) 1,888 803 1,300

76 133 400

− 0 512 資源回復計画を実施するため、漁船設備や漁具の改良等を行う漁業者数を算出 59 64 68 水産基盤整備における藻場造成箇所数を算出

− 0 60 県産魚を周年取り扱う県外の指定店増加を目指す

− (H17) 23 65 加工品ブランドの知名度向上を目指す

56 36 19 第8次山口県卸売市場整備計画から引用

− (H17) 23 70 県内の量販店、外食店における「県産魚コーナー」設置店舗増加を目指す

− 0 10 ブランド化戦略魚種5種に加え、地域ブランド魚種等から算出 26.0 42.7 63.4 山口県汚水処理施設整備構想から引用

− (H16)

59,668 63,000 毎年500人の増加を目指す

−(H16) 600 900 毎年50人の増加を目指す

(H13) 255 239 400 デザイン21夢指標のうち水産関係分を引用

− 29(H16) 39 漁港・海岸事業、沿構事業、中核的漁業者協業体事業、流通事業のうち、交流機能を持っ

た施設の整備計画から算出 都市漁村交流施設数(箇所)

技術開発種の放流数(千尾)

漁業所得(千円)

漁家所得(千円)

安定供給種の放流数(千尾)

植樹活動参加者数(人)

都市漁村交流人口(千人)

地産地消協力店数(店舗)

トレーサビリティ実施魚種数(魚種)

下水道整備率(%

資源回復のための設備や漁具等を導入する 漁業者数(人)

海浜清掃参加者数(人)

藻場造成箇所数(累計;箇所)

県外における指定店数(店舗)

「山口海物語」認定製品の認知度(%)

卸売市場数(市場)

次代を担う 就業者育成

水産資源回復

新たな販売戦略

食の安心・安全

豊かな住環境

都市・漁村交流 項  目

視点 数 値 目 標 目   標   設   定   の   考   え   方

2,739 4,787

第五期山口県栽培漁業基本計画から引用 チャレンジ目標

日本海側……基準年であるH10の30%増を目指す 瀬戸内海側…基準年であるH10レベルへの回復を目指す 漁業外所得を年間経済成長率1.5%で計算して漁業所得に加算 漁家所得1,000万円以上の漁家の割合(%)

40歳未満の新規男子就業者数(人)

男子就業者のうち40歳未満の割合(%

47

ドキュメント内 はじめに (ページ 47-53)