2)方 法
2 府民が選ぶ「ヘルシーメニュー人気コンテスト」における投票結 果の分析
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2 府民が選ぶ「ヘルシーメニュー人気コンテスト」における投票結
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と総野菜量(p<0.05)が,上位メニューの方が多く,統計的に有意だった。
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項 目 メニュー区分 2000年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 平均値
上位 680.4 642.1 656.3 685.8 682.0 731.2 691.4 680.1
下位 675.0 667.3 665.6 683.7 665.5 687.6 701.1 678.7
上位 20.0 16.8 15.0 18.5 16.5 19.6 20.5 18.0
下位 21.2 18.0 18.1 19.3 19.5 19.5 20.0 19.3
上位 3.5 3.2 3.3 3.2 3.0 3.1 3.1 3.2
下位 3.2 2.9 3.1 3.1 2.9 3.0 3.1 3.0
上位 28.1 22.6 26.7 26.5 31.5 31.8 28.3 27.8
下位 19.7 20.6 22.1 21.9 22.8 23.5 21.0 21.8
上位 59.4 59.1 64.0 83.9 87.1 81.3 89.1 74.3
下位 54.7 68.6 77.0 77.9 70.2 89.9 76.6 75.1
上位 109.9 90.5 99.4 93.6 113.3 100.1 97.2 100.4
下位 89.1 105.9 95.3 104.0 118.7 107.0 104.4 104.5
上位 169.1 149.6 163.4 177.5 200.4 181.4 186.3 174.7
下位 143.7 174.2 172.3 181.9 188.7 196.9 181.0 179.6
上位 4.2 4.2 4.5 4.2 3.8 4.5 4.5 4.3
下位 3.8 4.0 4.3 3.9 3.7 3.9 4.1 4.0
上位 21.9 23.0 23.2 23.4 23.5 23.3 23.5 23.1
下位 21.1 22.5 22.8 22.2 22.8 22.8 22.9 22.5
p<0.05 p<0.01 p<0.001 栄養バランス
総合評価
Table 7 「ヘルシーメニュー」上位と下位メニューの栄養価等の年次比較
食品数 緑黄色野菜 (g)
その他の 野菜(g)
総野菜量 (g)
エネルギー (kcal)
脂 質(g)
食 塩(g)
※
※※※
※
※※
※
※※ ※ ※※※ ※※※
※ ※※
※ ※※
※※ ※※※
※
※
※
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項 目 メニュー
区分 2000年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 平均値
上位 650.3 563.0 556.0 613.5 521.5 559.5 572.0 603.4
下位 634.7 619.6 572.6 633.8 572.8 621.3 598.1 612.7
上位 17.9 14.1 14.0 14.8 14.5 14.7 12.1 15.8
下位 21.1 15.9 15.7 15.0 14.0 17.6 17.0 17.4
上位 3.7 2.6 3.4 3.1 3.1 2.6 3.0 3.3
下位 3.1 2.8 2.9 2.8 3.0 2.8 2.7 2.9
上位 27.5 22.0 22.5 28.5 23.5 28.5 28.5 26.5
下位 21.3 21.4 21.5 24.5 27.1 28.2 20.8 22.7
上位 74.2 88.0 85.5 72.5 57.5 98.0 63.5 76.0
下位 74.7 82.9 86.5 77.2 81.1 87.0 88.3 80.9
上位 97.3 97.5 46.0 102.5 104.0 67.0 59.0 87.5
下位 120.0 71.7 108.9 110.6 114.3 75.3 90.2 102.6
上位 171.4 185.5 131.5 175.0 161.5 165.0 122.5 163.5
下位 194.7 154.6 195.3 187.8 195.4 162.3 178.4 183.5
上位 4.1 4.0 5.0 3.5 4.0 4.5 5.0 4.3
下位 3.6 4.5 3.5 4.1 4.4 5.0 3.9 4.1
上位 23.0 22.5 22.5 23.0 23.5 24.0 23.5 23.1
下位 21.5 23.3 22.7 23.6 23.2 23.3 22.6 22.6
エネルギー (kcal)
脂 質(g)
食 塩(g)
食品数
総合評価 緑黄色野菜 (g)
その他の 野菜(g)
総野菜量 (g)
栄養バランス
Table 8 「高齢者メニュー」上位と下位メニューの栄養価等の年次比較
※
※
※
※
※
※
※※
※※
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項 目 メニュー
区分 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 平均値
上位 554.0 547.0 396.5 411.0 554.0 588.5 506.8
下位 407.0 487.6 461.7 471.2 498.7 495.8 471.1
上位 13.4 18.5 16.0 11.3 12.3 20.4 15.3
下位 18.3 19.1 17.2 16.9 19.2 20.3 18.4
上位 2.2 2.3 2.2 1.9 4.0 2.6 2.5
下位 1.8 2.1 2.3 2.3 2.1 2.3 2.2
上位 18.0 12.5 13.0 21.0 18.0 14.5 16.2
下位 13.7 16.7 16.4 15.0 17.2 13.2 15.6
上位 64.0 65.0 27.5 58.5 76.0 81.0 62.0
下位 12.2 40.5 43.5 38.8 53.7 44.7 39.5
上位 55.0 32.5 50.0 51.0 71.0 73.0 55.4
下位 34.7 48.5 46.1 65.2 57.2 61.0 51.2
上位 119.0 97.5 77.5 109.5 147.0 154.0 117.4
下位 46.8 88.9 89.6 104.0 170.0 105.7 90.7
上位 3.0 3.5 2.5 4.0 4.0 3.5 3.4
下位 4.0 3.5 3.5 3.7 3.2 3.0 3.5
上位 21.5 20.5 17.5 20.5 20.5 21.5 20.3
下位 18.5 19.8 19.3 20.3 19.2 20.0 19.5
食品数 緑黄色野菜 (g)
脂 質(g)
総野菜量 (g)
栄養バランス 総合評価 食 塩(g)
その他の 野菜(g)
Table 9 「朝食メニュー」上位と下位メニューの栄養価等の年次比較
エネルギー (kcal)
※
※
※
※
※※
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Ⅳ.考察および小括
大阪府が,1992年より実施している「府民が選ぶヘルシーメニュー人気コン テスト」におけるヘルシーメニュー部門では,応募メニューのエネルギー,脂 質,食塩,野菜量の評価評点と総合評価で,開始時より現在の方が統計的に有 意に高いことが認められた。このことは,店主は,それぞれの店のメニューの 中で,「ヘルシーメニュー」と考えられるものを応募メニューとする訳であり,
開始時と現在との差は,店主の健康づくりに関する知識や意識の変化の現れと みることができる。すなわち,上述で示した差の方向は,大阪府が本事業を通 じて求めている方向と一致しており,長期にわたり,継続的に,しかも行政栄 養士の積極的な介入により推進してきたことにより,コンテスト応募者である 店主に,「ヘルシーメニュー」という概念が根づき,よりヘルシー度の高いメニ ューを工夫・考案して応募していることが示唆された。
一方,外食利用者である府民による「ヘルシーメニュー人気コンテスト」の 投票結果から,府民の人気度上位と下位メニューを比較すると,ヘルシーメニ ュー部門の平均値では,上位メニューの方が,食品数,栄養バランス,総合評 価の 3 項目で統計的に有意に高く,ヘルシーな方向の選択をしていたのに対し,
食塩量は,上位メニューの方が統計的に有意に高く,ヘルシーでない方向の選 択をしていたことが認められた。2000~07 年までの年次別変化をみると,食品 数は,すべての年次で上位メニューの方が有意に高く,緑黄色野菜およびその 他の野菜は,すべての年次で基準値を大幅に超えていた。このことは,府民は エネルギーや脂質,食塩などの表示を参考にするよりも,食品数の多いメニュ ーをヘルシーメニューの選択条件としていることを意味していると考える。す なわち,上位下位に関わらず,副菜に野菜を使った皿数の多いメニューなど見 栄えを重視する傾向にあるといえるのではないか。食品数が多くなると食塩も 多くなるので,その結果として上位メニューの方が食塩量は多くなったと考え られる。コンテスト開始時の解析では,応募メニューのヘルシー度のばらつき が大きく,府民の選択は正しくヘルシーなメニューを選択していたことから,
写真のみで選択する方式の限界があるのかも知れない。食塩に焦点を当てた取 り組みをする際には,情報提供の変更も考える必要があろう。
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朝食メニュー部門では,緑黄色野菜と総野菜量の 2 項目で,上位メニューの 方が多く,統計的に有意な差が認められた。このことは,府民はヘルシー朝食 として野菜量を重視した選択をしているといえる。
府民の選択方向が,店の利用者増につながり,メニュー提供を通じて,無関 心な利用者にも還元されるポジティブフィードバック効果のみられたこの事業 は,行政的介入効果があったと考える。
外食栄養管理推進事業は,大阪市を含む大阪府全域で民間とも協働して取り 組んだ事業であり,大阪のように昼夜間人口の異なる都市部では,二次自治体 が主体的に取り組むことが欠かせない施策だった。協力店数も 1 万店舗に届こ うとしており,コンテストを通じた広報は,協力店数の増加にも大きく寄与し たと考えている。
20年にわたる大阪府が実施してきたポピュレーション戦略による食の環境整 備は,行政が広範囲に,長期的な視点でしかも継続して介入したプログラムで ある。外食を通じた健康的な食物選択に役立つ情報の提供やヘルシーメニュー の推進というソーシャル・キャピタルの活用は、特に自ら進んで健康や食物に 関する情報を求めない人々に対する適切な対策として,健康づくりや疾病予防 の観点から果たす役割は大きく,主観的健康感の低い外食利用者にも還元され るポジィティブ・フィードバック効果が高いことが明確となった。
これからも,大阪府および大阪ヘルシー外食推進協議会の先行的な取組みを さらに推進し,外食を通じて健康的な食物選択に役立つ栄養成分表示等の情報 提供とともにヘルシーメニューが提供される飲食店が増えることを期待したい。