第 5 章 電気自動車導入による分散型電源導入影響の低減
5.3 EV 市場発展による発電機運用面への影響評価
5.3.6 年間助成予算 300 億円規模の場合の発電機運用コスト及び CO 2 の試算結
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図5.16 ケース別の minCO2における総CO2排出量の推移
(予備力あり・助成金なし・10 年目)
5.3.6 年間助成予算 300 億円規模の場合の発電機運用コスト及び CO2の試算結果
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図5.17 公的助成予算 300 億円の時のコスト対CO2排出量の推移
(minCOST、ケース1:帰宅後即充電、あり:EV 予備力使用、なし:使用なし)
図5.18 公的助成予算 300 億円の時のコスト対CO2排出量の推移
(minCO2、ケース1:帰宅後即充電、あり:EV 予備力使用、なし:使用なし)
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上記グラフはEVが帰宅後に即充電を開始するという(充電パターン:ケース1)に おける、年間公的助成予算が全国300億円規模の場合のコスト最小化、CO2排出量最小 化をそれぞれの単一の目的関数とした時のEV普及0年~10年目までのコスト対CO2 排出量の散布図である。
図中のマーカーで塗りつぶして「あり」と書いてあるものがEVを予備力として用い たもので、「なし」となっているものはEVを予備力として用いてない時のものである。
これらのグラフを見ると、コスト及びCO2排出量両者ともにケース1ではEV普及5 年目(11609台)の時にEVを予備力として用いた場合に大幅なコスト・CO2排出量の減 少が見られる。一方で0 年目も10年目においてもこの傾向はなく、このことから本試 算で対象とした東北地方モデルにおいてはEV導入が1万台を超えた当りで運用の際の 予備力が足りなくなっているのだろうということが予想できる。運用のための予備力が 足りない状況では、EVを予備力として用いることで、余計な発電機の起動を回避でき た。こうした理由により大幅なコスト削減・CO2排出量削減につながったのであろう。
この時の図5.17で示したEVを予備力として用いた時のコスト削減効果は391万円、図5.18 で示したCO2削減効果は8[t-CO2]であった。トレードオフ曲線でこの推移を表すと以下の ようになる。この曲線の変化がEV予備力の効用である
図5.19 公的助成予算 300 億円・5 年目の EV 予備力ある・なしによるトレードオフ曲線の
推移
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図5.20 公的助成予算 300 億円の時のコスト対CO2排出量の推移
(minCOST、ケース 2:23 時充電、あり:EV 予備力使用、なし:使用なし)
図5.21 公的助成予算 300 億円の時のコスト対CO2排出量の推移
(minCO2、ケース 2:23 時充電、あり:EV 予備力使用、なし:使用なし)
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次に充電パターンがケース2(23時にEVが一斉に充電を開始)における同様の年間 公的助成予算が300億円の場合のコスト最小化、CO2排出量最小化をそれぞれの目的関 数とした時のEV普及0年~10年目までのコスト対CO2排出量の散布図を示した。
上記グラフを見ると、全体としてEVを導入することによりコスト及びCO2の増加が 見られるということがわかる。これはEV導入によって電力需要の全体量が増加するた めであり当然である。
また、先ほどのケース1とは違いEVを予備力として用いても今回のケースでは効用 が見られなかった。このことから電力需要パターンが変化したことでケース1で発生し たような予備力が足りないという状況が回避できたのであろうと推測される。
助成予算規模が先ほどとは違って大きかった時の EV導入ケース 1、ケース 2、ケー ス3とEVの充電方式を変更した時、それぞれのminCOST、minCO2を単一目的関数と した場合の発電機運用コスト及び CO2 排出量の推移の変化を確認すると以下のように なる。
下図からわかるように本試算で対象としている東北地方を模擬したモデルではEVを 大量に導入した場合においてはコスト及びCO2排出量共に、ケース1>ケース3>ケー ス2といった結果となっている。これは4章で考察したような、EV導入により需要パ ターンが変化し、それによって高コスト(高CO2)の発電機が停止でき、一方で低コス ト(低CO2)の発電機を起動し用いることができたからだと考えられる。
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図5.22 ケース別の minCOST における総運用コストの推移
(予備力あり、助成 300 億円・10 年目)
図5.23 ケース別の minCO2における総CO2排出量の推移
(予備力あり、助成 300 億円・10 年目)
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