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専門文献における専門語

ドキュメント内 専門語の諸問題 (ページ 129-149)

第4章  専門文献の語彙と文法・……一…一・

第1節  専門文献における専門語

 専門的な文献でも,専門語だけでかかれるわけではなく,おおくの塞本白勺・

一般的な単語をふくんでいる。それで,これらの使用状況をみるために,ち いさな語い調査をこころみた。

 対象としたのは,

  竹中規雄『工作機械謹(機械エ学講座22共立出版株式会社1958年)

である。これは,本文119ページのうすい本であるが,そこからさらに行単 位で1/5を拙9二1して調査した。ただし,つぎの部分は対象としなかった。

 。序・羅次・索引など,本文の前後にある部分。

 。各ページの,らん外にある部分(ページ数・章や節の見出し・文献の溢記)。

  本文中にあるばあいは,章の兇li:1しはすて,簾の見出しは対象とした。

 。「手加滅ボール盤(Sensitive drilling machine)」のように,カッコでくく   られた英語の注記。もとのままのつづりであっても,「Kronenbergの   式」のように,当然本文の一部とみなされるものはとる。また,カッコ   のなかにあっても,「触針(スタイラス)」のようにカタカナ表記のもの   は,同義語をしめしたものとみてッ対象とした。

 。図の晃出し(「第4−1図」など)および図中の説明(「主軸台」rCJ rrnm」)

  など。ただし,表は,ほとんど数姫がならんでいるだけのものであって   も,対象とする。

 126第4章 専門文献の語彙と文法

 調査単位は,国語研究所で「ながい単位」とよんでいるものであって,ほ ぼ文節にあたる。なお,いわゆる霞立語だけを対象とし,助詞・助動詞は無 視する。これは,文字どおりくながい単位〉で,

  機械式直線往復運動機構   畷二幽量調節可能

  回転テーブル型フライス盤

のようなものが,1つの単位(単語)として集計される。

 抽出は行を基準としたが,そのさい,単位の最初の1字がその行にあるも のはとり,これがないものはすてる,ということにした。たとえば,

  テ〜一ブルの【案内面は1荷重が1大きくiかつ1運動速度も1高いの   で,}潤滑を1よくiする1ためにlV型1およ〜び}平型の組合せが

  多く用いられ,

という文では,〜でしきった部分が抽出された行なのであるが,ここから,

「案内颪」以下「および」まで,1でくぎつた12語を採集した。

 ただし,表の部分は行の認定がむずかしいので,行単語でなく単語単位に 1/5を,つまり4語おきに抽出することにした。

 漢字・数字・記号のなかには,何とおりにもよめるものがあり、ばあいに よっては,語種の集計結果にひびいてくる。ここでは,原剛として「7」は

「シチあ「4」は「ヨン」とよむことにした。したがって,

  3.7一一→サンテンシチ(漢語)

  3。4→サンテンヨン(混種語)

である。そえ字の数字は「ワン,ツー……」でなくて「イチ,一=・一一……」と よんだ。したがって,

  u一→ユーイチ(混種語)

である。記号は,ややむりして統一的によみをつけた。

  4es/li6一一〉ジュウノ1ヨンジ=ウジョウコン

  ≧一→グレーダーイコール(なお, :や≧の前後で,単位をきる)

  1:50→イチタイゴジュウ

第1節 専門文献における専門語 127 a!b一→ビープンノiエー

 結果を品詞・語種別に集計したのが,表 4−1である。ただし,ここで品詞 とよんだのは,C「分類語彙表sにおける

  1.体の類   2.胴の類   3.相の類

  4. その他 の4類の区:別である。

 贔詞分類にさきだって,これと独立に,現代雑誌90種の語い調査のさいの 基準にしたがって,論語異語の認定をした。たとえば,接続詞の「そこで」

は,『分類語彙表凄によれば「4. その他」にはいるのだが,雑誌90種調査 の基準によれば,代名詞の「そこ」と合併される。それで,後者の基準を優 先させて,ここでも,これを「L 体の類(名詞力にした。

 ge分類藷二二誘で2箇所以上に分類されているものは,「国立国語研究報告 21現代雑誌九十種の用語用字 第一分泌 総記および語彙表』にしめされ ている分類番号(これは各誌について1っだけである)によった。たとえば,

「かならず」はge分類語彙表』では3と4と,2箇所にでてくるが,報告21 では「4311」という番号がついているので,ここでは「4. その他」にいれ

た。

 分類は以上のように「分類語彙表』および報告21にしたがうこととし,実 際につかわれた用例の晶詞性とくいちがうばあいでも,機械的にこの基準を

あてはめた。たとえば,「高級」(度数1)は,

  高級な工作機械には

という形であらわれ,実例からすれば「3. 梱の類」(形容詞・畠響詞)にいれ るべきであるが,『分類語彙表』には,1.1101という番号しかついていない ので,「1.体の類」(名詞)にいれた。

 『分類語彙表諺にでていない単語について,とくに1と3とを区別するこ

128第4章 専門文献の語魏と文法

とは,むずかしいばあいがある。これらについては適当に覇窪した。下に,

いくつかの例をあげておく。

漏謝1・体の類(名詞)

欝纂二}一一調

表4擁 『工作機械』の語種。品詞別語い統計

(のべ語数)

語語語語  蜘       鷹   来種計%な       と       に 和漢外混 和回外混 語語 語語 来種 謙%

(1) (2) (3)

名  動  形

     容      詞      副  詞  詞  詞

462 678 213 948 一 l19 217 一 一 369 153 le

1, 996 831 342 61.7 25.7 le.6

(1> (2)

名  動

 詞

123 518 1e5 285 1,031

77. 2

109

74 183

13. 7

        18

3

形容詞・認詞駆50一6㏄冷   2       1

︻6761㈲そ  の 他131 ﹇ 一14冷

ωそ の他661一

計  %

1,419 43.9 1,068 33.0

217 6.7

532 16. 4 3,236

計  %

296 569 1e5 365 1,335

22. 2 42. 6 7. 9

27. 3

この表をほかの統計表と比較するさいには,つぎの2点に注意する必要が

ある。

       第1節 専門文献における専門語 129  第1は}ここで「ながい単位」をつかっていることである。たとえば,

「園転溝付レバー三二」という表現は,ここでは全体として1つの混種語だ

が,1一一みじかい単位:」にすれば,

  回転i丁付}レバー【機構

  (漢) (和) (外)  (漢)

という4つの和語・漢語・外来語に分解されてしまう。このように,一一・Wtに

「みじかい単位」では「ながい単位」にくらべて混種語が少なめになる。ま た,このように分解されてでてきた単位は名詞がおおいから,「みじかい単 位」の方が名詞の比率がたかくなる傾向がある。

 第2は,この調査でふつうの文章以外に表の部分の集計もしたことであ る。これは,ほとんどが名詞からなるから,全体としては名詞の比率をたか めることになったはずである。

 以上の点に注意しながら,「みじかい単位(β単位)」による雑誌の語い調 査の結果と比較してみよう。(9国立国語研究所報告25現代雑誌九十種の用語用宇 第三分ig}分析』を参照。)ただし,のべ語数のばあいである。数字は%。

        名  動  形  他   和  漢  外  混

奈義 誌萱プL 十 種    61.8  23.6  12.8   1.8   53.9  4L 3   2.9   1.9

工作機械 61.725。710.62.1 43.・933.・06。716.4

 語種については,『工作機械sの方で外来語・混種語がおおく,和語・漢語 がその分だけすくなくなっているのが昌だつ。ただし,混種語については,

単位の問題がかなり大きくはたらいていることは,ま二にのべたとおりで,こ の数字をそのままうけとるのは危険である。

 品詞の比率は,どちらもあまり差がない。しかし,『工作機械』の方では,

「ながい単位」をとったことが名詞をへらし,表の部分を対象にしたことが 名詞をふやす,という,むじゅんした傾陶があったはずであり,これが椒殺

したため,結果的には雑誌の調査とおなじようなことになったものとおもわ れる。このことを証明するのは,表がかなりふくまれていて,言語的に『工

 130 第4章 専門文献の語彙と文法

作機械認といちばんちかいはずの雑誌の三層(実用・通俗科学)についての結 果である。

   名  動   形   他   69.9 18.2 IO.4 1.3

 このように,三層では名詞の比率がたかく,雑誌全体よりも「工作機械』

とのちがいが大きい。すなわち,このばあい,対象がにているだけに,単位 による結果の差が,ほかの要因に影響されずに,純粋にでたものとおもわれ

る。

 以下に,この調査でえられた上位50語の表を,国語研究所が雑誌90種

(1956年)および新聞3紙(1966年)の資料について調査してえた上位各50語 と対照してあげることにする。ただし,雑誌調査は「みじかい単位」による ものであり,三三調査は「ながい単位」による結果だが圖語異語の甥定をし ていない,出現形についてのものである。(たとえば,形容詞の「ないバま「な く」「なければ」などと別語とされる一方,助動詞の「ない」とは合併されている。)

したがって,それぞれの順位の差が対象のちがいをそのままあらわしている わけではない。雑誌調査における接辞,新聞調査における記号・助詞など,

「v工作機械』の方で対象外としたものは,この順位表からはぶいてある。

(なお,新聞の「歩」「可」「年」「歴」ド給」などは三行広皆での使用度数がたかいも のである。)

 10位以下のところには、「加工物」「主軸」などの機械用語がでてくるが,

10位以内でも「おこなう」「もちいる」などが多いことは,この文献の特徴 であろう。

表4−2上位50語の比較     「工作機械』

順位

1    ある 2.5   いる 2. 5   する 4    おこなう

度数  94  58  58  55

雑誌90種  する  いる  いう

新聞3紙  0  1  いる  ある

       5555   55     55   5555 567890玉焦a4塩678口移12444aε999LL3︒3999999999      1111玉111ーユー22222222223333333333333 る      る    る        ル   る   離 い   物びけ るえいる面  ブさはす  距る ちとのる干るの割声よれ付車すきたさめきのす辛い置状一きたり工例 具大々えさ 要 もこもな場よそ加主おこ取歯示でまさた大こ対案多層形テ大ま送手一A工最種備長B必 372097877554210076555443332211000000000 5444332222222222玉1董111111111111i111ーユー1

第1節 専門文献における専門語 131

       う     の    る 

とる るのの  の れいるい十れ  るもくに  き十 ︵と う  き たこ本か こな二あそもナ三こ五そなくよごこ私六みおゆな八州と三七四ひ九そ百万で零かと臼な  と いうの   のの    つ め     京れ      かるり上  い しこ2ないこ3い30もそ一塁400な歩た64515105東こ可20年半給40ほなあ以上株つ

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