第 2 章
3.2. 実験
Na(Ni1/3Mn1/3Co1/3)O2(Na-NMC)の合成
前 駆 体 と な る (Ni1/3Mn1/3Co1/3)(OH)2 は 共 沈 法 に よ っ て 合 成 し た . (Ni1/3Mn1/3Co1/3)(OH)2はNiSO4・6H2O,MnSO4・5H2O,CoSO4・7H2Oを原料として,
化学量論比で 1:1:1にてイオン交換水に溶解させ,各遷移金属が 0.5Mとなる水溶 液を調製した.これを3M NaOH水溶液とともに0.2M NaOH水溶液に滴下し,水 酸化物を得た.これを Na2CO3とボールミルにて混合した後,900℃×24 時間の大 気焼成を行い,Na(Mn1/3Mn1/3Co1/3)O2を得た.
Na(Fe1/3Mn1/3Co1/3)O2(Na-FMC)の合成
前 駆 体 と な る (Fe1/3Mn1/3Co1/3)(OH)2 は 共 沈 法 に よ っ て 合 成 し た . (Fe1/3Mn1/3Co1/3)(OH)2はFeSO4・7H2O,MnSO4・5H2O,CoSO4・7H2Oを原料として,
化学量論比で 1:1:1にてイオン交換水に溶解させ,各遷移金属が 0.5Mとなる水溶 液を調製した.これを3M NaOH水溶液とともに0.2M NaOH水溶液に滴下し,水 酸化物を得た.これを Na2CO3とボールミルにて混合した後,900℃×16 時間の大 気焼成を行い,Na(Fe1/3Mn1/3Co1/3)O2を得た.
充放電特性の比較のため,Na(Ni1/3Mn1/3Co1/3)O2(Na-NMC),Na(Ni1/3Fe1/3Co1/3)O2
(Na-NFC),Na(Ni1/3Mn1/3Fe1/3)O2(Na-NMF)の合成を行った.
Na(Ni1/3Fe1/3Co1/3)O2(Na-NFC)の合成
前 駆 体 と な る (Ni1/3Fe1/3Co1/3)(OH)2 は 共 沈 法 に よ っ て 合 成 し た . (Ni1/3Fe1/3Co1/3)(OH)2は NiSO4・6H2O,FeSO4・7H2O,CoSO4・7H2O を原料として,
化学量論比で 1:1:1にてイオン交換水に溶解させ,各遷移金属が 0.5Mとなる水溶 液を調製した.これを3M NaOH水溶液とともに0.2M NaOH水溶液に滴下し,水
酸化物を得た.これを Na2CO3とボールミルにて混合した後,900℃×14 時間の大 気焼成を行い,Na(Mn1/3Fe1/3Co1/3)O2を得た.
Na(Ni1/3Mn1/3Fe1/3)O2(Na-NMF)の合成
前 駆 体 と な る (Ni1/3Mn1/3Fe1/3)(OH)2 は 共 沈 法 に よ っ て 合 成 し た . (Ni1/3Fe1/3Co1/3)(OH)2は NiSO4・6H2O,MnSO4・5H2O,FeSO4・7H2O を原料として,
化学量論比で 1:1:1にてイオン交換水に溶解させ,各遷移金属が 0.5Mとなる水溶 液を調製した.これを3M NaOH水溶液とともに0.2M NaOH水溶液に滴下し,水 酸化物を得た.これを Na2CO3とボールミルにて混合した後,900℃×20 時間の大 気焼成を行い,Na(Mn1/3Mn1/3Fe1/3)O2を得た.
合成した活物質のキャラクタリゼーション
得られた試料の相の同定は,リガク製SmartLab(Cu-Kα,λ=0.1540nm)を用い たXRD回折測定により実施した.3°から90°の2θ範囲でデータを取得した.Whole
Pattern Fitting (WPF)法により解析を行い,格子定数を算出した.ICP発光分析に
より 試料 の 金属 成分 を ,電 解放 射 型走 査電 子 顕微 鏡(FE-SEM)に よ り粒 子形 態 を調査した.
合成した Na-NCM,Na-FMC, Na-NFM,Na-NMF それぞれについて,放射光 硬 X 線 XAFS により遷移金属の価数を調査した.硬 X 線 XAFS は SPring-8 の
BL14B2にて測定した.57Co(Rh)を線源としてメスバウアスペクトルを,速度領域
±4.3 mm/sec,室温で測定した.スペクトロメータの速度校正のため,α-Feの測
定を実施した.
電気化学特性
合成した4種類のNa-NCM,Na-FMC, Na-NFM,Na-NMFそれぞれについて,
活物質:導電助剤:バインダー=85:10:5 wt%にて正極を作製した.露点-70℃
以下に調整されたAr雰囲気のグローブボックス内にて,作製した正極と金属Na を,セパレータを挟んで対向させ,電解液(1M NaPF6 / EC:DEC=1:1 vol.%) を加えてハーフセルを作製し,電気化学特性を評価した.
Na-FMCの酸化還元反応
新規組成である Na-FMCについて,充放電における遷移金属の価数変化の調査 の為,2.5 V,3.2 V,3.7 V,4.0 V(vs Na/Na+)に調整した電極について,硬X 線 XAFS測定を実施した.硬X 線XAFSはあいちシンクロトロンの BL5S1にて測定 した.