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第3章    「障み」の実践

第5節   実践結果

 本節では,実践で得た結果をまとめる。なお,全生徒の意見・感想等は資料H

を参照。

   第1項  授業前の個人の意見

 テキストを読み,プリント(図6)の項目に記述された内容のうち,比較的多 くの生徒が記述していた内容は以下のようなものであった。

①読んで分かったこと

  ・微分とは細かく分けること。積分とは分けたものを積み重ねること。

  ・ △=difference=差(△というのは差を表している)

  ・微分積分を使ったら,曲線を使った図形も限りなく近い面積を出すことが    できる。

  ・ ノミの例え。ノミはすごい。小さいものをバカにできない。

  ・微分積分は予想以上に簡単だということが分かった。

  ・1つの円を扇形に切って,さらにそれを並べ,これを細かく分けると長方    形になる。

 ・ 小学生の時,当たり前のように習った円の公式も微分積分が原理だと知っ    て驚いた。

 ・昔の人は発想力が豊かだなあと思った。

②読んで疑問に思ったこと(分からなかったこと,不思議に思ったことなど   ・ 変化の割合とは結局はっきりとした答えは出てくるのか。

  .  △x→0のとき亙→0        勘

  ・  △はどのようなコトに使われているのか。

  ・  昔の人の発見した原因(いつ,どのように?)

  ・ 分子も分母も小さい時,その答えが小さいとはかぎらず,大きいという

・  円を細かく切って並べていくと本当に長方形になるのか,やってみたい。

・  0でないものを限りなく0に近づけるという考えは,社会ではどのよう  な面で役に立っているのだろうかと思いました。

・ 球体も面積の求め方で求められるのか。

・  デルタという記号が普段使わないので分かりにくかった。

・ 人とノミが跳んでいる変化率のところがよくわからなかった。

③その他(読んで感じたこと,印象に残ったこと など)

  ・小さなことでも,大きなものになるということが,なんかいい感じだと思    つた。

  ・ こんなことを考えた人はえらいと思います。

  ・円も完壁ではないけれども,直線として考えられるということ。

  ・ まだ学んでいないけど,分かりにくくなりそうで心配である。でも,実際    学んでみると,楽しいかもしれないと思った。

  ・円を細かく切って並べていくと長方形になると知って驚きました。

  ・人間の跳び上がった高さと,ノミが跳び上がった高さをそれぞれ別々に比    を出して「小さいものをバカにできない」という結果が書いてあったので,

   すごいと思うと同時に納得させられました。

  ・ この文章を読んで,微分積分の考え方はよくわかったのですが,実際計算    となると,難しいだろうなと思います。初め円だったものが,長方形にな    る。これは,普通に考えれば本当に不思議なことだと思います。でも実際    はとても単純なこと。どうしてそれをまた学問にしてしまったのかと思っ    てしまいますが,ニュートンやその他の数学者が生み出した計算じゃその    単純なことにこだわり抜いたものなんだなと感じました。

   第2項  グループ発表

次に各グループの発表と発表の際使用したカード(短冊)を記載する。カードに は各グループで話し合ったことを簡単にまとめたことを書いてもらい,各グルー プの代表者に発表をしてもらった。

 文章内にある①〜③とは以下の項目のことである。

①読んで分かったこと

②読んで疑問に思ったこと(分からなかったこと,不思議に思ったこと など)

③その他(読んで感じたこと,印象に残ったこと など)

《Aグループ》

「微分っていうのは,細かく分けることができるという考えですけど,微分って いうのは,色々な人に影響を与える。また微分っていうのは小さいものを小さい もので割っても小さくなるとは限りません。

数式は違う…  微分積分という考え方は昔はとても難しいものだったけど,今 では高校生でも理解できるようなものになってます。」

《Bグループ》

「微分とかのその計算とかの過程で色々小さい値とか出るけれど,そういう小さ い値が色々大きな変化をもたらすことがあるということを話し合って分かって,

微分というのは細かく分けることでその細かい値でも大きな変化をもたらすこと ができるということが分かって,その細かく分けた値を色々と組みかえたり,積 み重ねたりすることができるんで,そこから普段分からないことが分かるように なるということが分かりました。」

 ζ丹垂軽

撫㌔亨

《Cグループ》

「デルタはdifference。理由はデルタは・…  だから。(発表者交代)Cグルー プでは微分とはものを細かく分ける。どんな意味があるのか話し合っていたんす けどモノを分けて分ける……モノを分けるという意味について話し合っていたん スけど,え一…  答えは結局出ていません。」

,纏轟渥轟雛蝦妻

《Dグループ》

「Dグループではまず「微分とは」ということで微分とは細かく分けるというこ とで,限りなく0に近づくけど,決して0にはならないということが改めて分か って,また積分というのは細かく分けたやつをまとめたということが話し合って 分かりました。図形を細かく分けるのが微分でその分けたやつを組み立てるのが 積分で微分は絶対に0にはなりません。」

嚢謙蝦1田園,

《Eグループ》

「微分とは細かくって最終的には0になること…  いや,ならないことです。

積分はその細かく分けたものを復元することです。自分は…  微分積分の計算 の意味がよくわからなかった。」

《Fグループ》

「微分とは分母と分子が小さくても,変化率まで小さいとは限らないということ が分かりました。え一つと,円をたくさんの扇形にして,分解して並べると扇形 が長方形ができることが分かりました。」

,騨羅;繋

《Gグループ》

「微分は細かく分けること。積分は細かく分けたものを積み重ねることです。微 分と積分は2つで1つです。分けるだけでは意味はないけど,積み重ねることに よって,円の面積とか求めれるようになります。昔の人が偉いというのは,円の ような面積を計算しにくい図形でも細かく分けて長方形にして面積を求めるとい

う発想の転換に心奪われました。」

《Hグループ》

「①はGグループと一緒でかぎりなく細かくて0に近づけるのが微分で,細かく 分けたものを積み重ねるのができ分だということで。②は球体も面積?球体も面 積の求め方で求められるのか!とういうことで,話し合って… 話し合った結 果が…  何か…  細かく分けていって積み重ねたら直方体みたいになるんじ ゃないかなあ〜みたいな感じになりました。③は僕らはこんな…  こんな資料

とか読んでも理解できないのにニュートンはなんもないところがらこんなことを 考えたのはすごいと思いました。」

《1グループ》

「①は微分積分というと難しく思えるけど,考え方は簡単だったということ。」

教師:「波打っている部分が直線になってるということが不思議だった?」

生徒:「はい。」

轟嚢、

《Jグループ》

「①は微分積分学を学問として完成させたのはニュートン達だけど,前からとい うことと,もっともっと今まで習った円周率や円の面積に微分積分の考え方があ るということが分かりました。②は変化率と△という記号です。③は今まで習っ てきた中に微積分は関わっていること。微分積分の考え方が小学生の教科書に載 っているということです。」

《Kグループ》

「①は2,3年前に書かれた『限りなく透明に近いブルー』は微分積分をもとにし て考えられた作品ということと,微分は細かく分けることで,積分は分けたコト を積み重ねることで,デルタはdifferenceのDギリシャ語でDということが分か

りました。

②はこの「0で約分するのはおかしい」はテキスト(資料1)の3ページ目の       聖一2x・血+血●血=厘(2κ+△κ)=2κ{

      △κ      △κ       勘

はその下の△x=0の時,△y1△x=2となることはおかしいということです。

△xニ0の時,0で割るのはおかしいからです。

③ノミのジャンプカスゲー!!時間が進むにつれて理解しやすくなったり,あ

の…  」

《Lグループ》

「①は円の面積と関数には細かくしていうことが微分で円の面積と関数には,微 分の考えが使われていることが分かりました。②は曲線を細かく区切っていたら,

直線になるのが分からない。読んで感じたことはニュートンの時代に微分積分を 考えたのはすごいと思いました。」

   第3項  授業後の感想

【授業後の感想】他グループの発表を聞いて,授業後に書いたもの。

《授業について》

  ・いつもとは違った形の授業で新鮮で良かったと思います。

  ・今まではただ単に教科書の内容を教師が前でしゃべってそれを覚えて理解    するという形だったけど,この授業にみたいに原理を文章や絵で理解する    のも,面白いなあと思いました。

  ・今回この数学のプリントを他の班の考えたことを聞けてこれから学んでい    くことが何なのか,より詳しく分かることができました。

《話し合いについて》

  ・自分の分からないところを友達と意見を交換できてよかったです。

  ・人の発表を聞くのはためにもなるし,面白くてよかったです。

  ・一人で考えて疑問に思ったことでも,班のみんなの意見や考え方を聞いて    みると理解できたんでよかったです。

  ・皆で考えることによって微分と積分のことについて理解を深めることがで    きてよかったです。

  ・同じ事を読んだのに人によって感想が違うのは不思議だと思いました。

  ・自分で読んで気づけなかった事に違う班の子が発表してくれて自分もそれ    に気づくことができたので良かったと思います。

  ・他人の意見を聞いて,納得する部分もあったし,また,疑問に思う部分も    出てきた。(いろんな形で考えれるのか等)

  ・数学について話し合うのは,初め不思議な感じがしたけれど,各班の話を    聞いて,自分たちにはなかった見方とか考え方で,聞けてよかったと思い    ました。

  ・自分だけの考えだけでは微分積分に対する考えがあまり広がらなかったが,

   他の子の意見を聞いてそんな考えもあるんだなあと感じた。

《その他》

  ・微分や積分について,興味を持つことができ,今後の授業に生かしたいで    す。

ドキュメント内 数学教育における「読み」に関する研究 (ページ 31-42)

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