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一妊産婦と胎児の状態が急変した 9 つの実践体験のインタビューからー
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内織7 5 1 )
島田啓子2) 田淵紀子2)1)金沢医科大学氷見市民病院 2)金 沢 大 学 医 薬 保 健 研 究 域 保 健 学 系
I 緒雷
助産飾は妊産婦と│捌わりながら、 一見して問泌がないようにその坊を流す場面が多いが、妊産婦の状態が 急変して、何か変"と感じたことが現実化してしまう体験を少なからず見聞する。Benner.P (1984)の実 践知につながる助産師の体験に│刻する記述研究は極めて少なく、 体験した術駆は薄らいでいきやすい。そこ で、本研究では、比)1lii'i師が妊産婦に「何か気になる」と感じた実践体験の契機について明らかにすることを
目的とした。
E 方法
対象 助産実践に直接かかわっている人で、かっ直観的な体験として語られることを想定し熟練した助産 師を対象とした。先ず「熱遠の10年ルールの定義」から臨床経験10年以上、又は所属の師長や│行l僚から熟練 者として般騰されたllJ)ili'i師で、このいずれかを満たす者とした。
データ収集と分析方法 過去6カ
n
以内に妊産婦のケアを通して、 「何か気になるJ
と感じ、ケアを行った 経験がある助産師、この2
つの条件を満たした勤務助産師9
名から半構成的面接を行った。研究参加者が持っ た体験の内容について、 Giorgi.A (2∞
4)現象学的分析方法で示された4段階の分析過程に準じて行い、デ ータの解釈や分析結*の妥当性について複数の助産学研究者と検討を孟ね、研究の全過殺で質分析の研究~ー からスーパーパイズを受けた。倫理的配慮 金沢大学医学倫理委員会の承認 (No.236)を待て行われ、研究の趣旨を説明し同意を待た。
E 結 果
熟練助産師が妊産婦に 「何か気になる
J
と感じた契機は、①妊産婦の主訴と観察情報がかみあわないとすーか ら感じる [情報に矛加を感じる戸惑いと執着]、②妊産婦の主訴を聞き流せないこだわり?トを感じる [いつ もと逃う印象へのこだわり]、③異変を見逃すことへの恐れや最悪の事態を[n[避したい等の思いから、 [1脳裏 をよぎる胸騒ぎ]の3カテゴリーが州出された。これらの3つのカテゴリーに共通して、和Iか変'だと感じ取 る契機になったのは、 く平常心の揺らぎ〉であり、これらの体験を集約するコアカテゴリーとした。さらに 妊産品d
との出会いが初対而の時など、暖I床で不確かな妊産婦の主訴に対して"問題がない"とする判断を下す事ができない自信の焔らぎや ~;ïí車を持ちながらも、知覚した感覚を払拭することが出来ないでいた。 そのた
め助産師は、知覚した感覚の裏付けを求めて集中して妊産婦とかかわっていた。熟練助産師が白何か変と感 じたケースは、その後の診察や検貸さ
F
から胎盤与q
明華JI離、ヘルプ症候群、胎児ジスト レスなどであった。N 考察
熟練助産師が
I f n !
か気になる」と感じた体験は、今回コアカテゴリーに挙げたく平常心の揺らぎ〉が契機 であり、助産仰が妊産婦の主訴に対して事例全体の情報を即時に把握できにくい不確かな場面で生じやすい ことが推察された。〈平常化、の揺らぎ〉という情動感覚は、初期の問題探索 問題の明確化を容易にする、つまり妊産婦と胎児の変化を祭知し警戒を促す情報源となる事において重要である (Benner& Hooper‑ Kyriakidis&Stannard : 199912
∞
5) それはまた熟練した助産師であるからこそ直観的に察知できた体験で あり、瞬時の判断と対処が必要な場l簡であることを示唆していた。V 結 輪
熟練JtlJili'i師が妊産財に
I f n !
か気になるjと感じた契機は、 .1 [情報に矛盾を感じる戸惑いと執着]② [い つもと逃う印象へのこだわり]③ [脳裏をよぎる胸騒ぎ]の3
カテゴリーが抽出され、さらに 何か変と体 験した契機のコアカテゴリーは〈平常心の揺らぎ〉であった。j. Jpn. Acad. Midw正 Vo.l25. No. 3. 2012 111
‑ 般演題
( 口
演 )
‑ 般演題 ( 口
演 )
5月2日(水)1 3:40‑14:40 第2会場(小ホール)
尋 問 両 ' 7
1;;J.,/示元三三: 二:二二 二二一 I
座 長 茅 島 江 子 (東京慈恵会医科大学医学部看諸学科)
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子宮頚がんワクチ ン 接種に ついて母親の受け止めと 子 どもへの説明
細 野 克 子 芳賀赤十字病院
I 緒言
子宮頚がんの発症はHPVが関連しており、 HPV感染予防ワクチン (以下HPVワクチン)の開発により感 染予防意識が高まり、特にセクシャルテ・ビュー前の女子への接種が重要である。更に接種の鉦料化は、接種 行動促進に有効だが接種がなぜ必要か親と子の認識も必要不可欠な要素である。そこで母親は、 HPVワク チンをどのように受け止め子どもに説明したかを明らかにし啓発活動の一助とする。
E 方法
質的記述的研究である。2010年7月から 10月HPVワクチン接種予定の中学生女子4人の母親に面接し、母 親の受け止めと子どもへの説明に焦点をあてカテゴライズした。倫理的配慮は、研究施設承認後、研究協力 依頼牲と研究倫理遵守に関する誓約牲を舎簡と口頭で説明し署名同意を得た。
E 結果
母親のHPVワクチンについての受け止めは、 4のカテゴリーが州出された。[子宮頚がんの怖さを現実とし て捉える]は、女の人なら誰でも舷る可能性を く女性に認せられたリスク〉と解釈し、子宮頚がんの怖さと 子どもに降りかかる可能性を現実的に捉え 〈他人事ではない)感覚を持っていた。セクシャリテイに附する 成長を現実的に捉え 〈うちの子に限ってはない〉と感染が速い話でないことを認識していた。[HPVワクチ ンに対する期待と不安]は、子
1 8 .
頚がんがワクチンで予防できる事実に 〈驚きと衝撃〉を、そして費用の苅 さに 〈金銭的な不安への後押し〉を感じつつ母親たちは迷っていた。また、解らない副作用に対する 〈不確 かさへの不安〉を抱いていた。 [親としての役割を来たす]は、 HPVワクチンの存在を知ったl待 〈自分の娘 だからこそ〉受けさせたいと 〈最終決定は親〉というスタンスで役割を来たそうとしていた。[感染経路に関 する説明の困難さ]は、感染経路の説明は (伝えるのは気恥ずかしい〉感覚を持ち〈大事なことであるのは 解ってる〉のだが〈まだ早い〉と説明すべきか迷っていた。子どもへの説明は、 3のカテゴリーが抽出された。[HPVワクチンの概要]は、自分の理解の媛昧さを自覚 し母親なりの解釈で くワクチンの効巣〉を簡単に説明し、詳細な説明は人任せにして 〈ウイルスの感染経 路〉の必要性を感じながらも避けてしまった。[事務的な説明]は、 〈接極方法〉を簡潔に説明し
〈金銭的負担〉に高いと触れ、
3
回接種の 〈スケジュール調繋〉を淡々と事務的な説明をした。[予防接般の強制]は、母親は感染経路を知識として持っているが伝える術を知らず〈核心にふれない〉状 況で、接磁する事実のみを説明し 〈理由説明は省略〉してしまった。〈予防接種はあたりまえ)と半ば強制的
にインフルエンザの注射のような感覚と (他のワクチンと!日l様〉の説明方法を取っていた。 N 考察
母親は子宮頚がんの恐怖を日寄ったがその内容を有楽として伝えていない。更に感染経路の知識はあるが子 どもに説明していない。それは、 HPVワクチンや子宮頚がんについて、知識や自分の体験を言葉として伝 える術を知らないからではないか。学校や地械を含む集団教育の中で、母親と子どもが一緒に学ぶ機会を積 極的に設け、母親が子どもに正確な知識を伝えることができる活動を支援する必要がある。また、セクシャ
リティに関連する説明の困難さを感じている母親を補完する役割として医療従事者が存在する。医療従事者 がどのように子どもに伝えているか母親に体験として学んでもらうことも、母親が伝える術を獲得するため に有効な支援である。
V 結論
母親への支援は、母親と子どもにHPVワクチンの正し知識を教育することである。
112 日本助産学会誌 25巻3:;'(2012)
5月2日(水)1 3:40‑1 4:40 第2会場(小ホール)
│一般演題 (口演) ウィメンズヘルス①
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座 長 茅 島 江 子 (東京慈恵会医科大学医学部看護学科)
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三次周産卵 l 医療施設での分娩デー タからみた ART 治療後妊娠・出産のリスクと安全性の検討
O
上淳悦子1l 平林奈苗21 若狭晶子2 井上喜美子21 遊佐治子211)北盟大学看護学部 2)北里 大 学 病 院 清 護 部 I 緒言
生殖有IiJ!j)医療(以下ART)で妊娠が成立し出産に至った例において、母児へ与えるリスクが危似されて いる。そこで、 三次周産期医療施設における過去2年間にARTによって出産に至った例と自然妊娠例を後方 視的分析によりその安全性とリスクを比較し、助産ケアに資する情報を得んと試みた。
E 研究方法
A総合周産期母子医療センターで2∞9年1月‑2010年12月までの2274症例情報データから、妊娠22週未満 の85例および一般不妊治療での出産198例を除外した白然妊娠群1867例、 IVFあるいはICSIで出産に至った ART妊娠桝124例を分析対象とした。調査項目は自然妊娠群 (以下 自然群)とART妊娠群(以下 ART 群)の主要な基礎疾忠保有率、早産率、多胎妊娠率、妊娠日I侃圧腎症発現頻度、帝王切開率、 CTCl¥'ai¥に よるNRFS発生率、児の奇形率、生下時体重およびl分と5分後のアプガースコアとした。統計的分析には
S P S S v e r
.20
によるP e a r s o nX
2検定、F i s h e r
検定を用いた。I J 4
、本研究は所属大学看護学部および医学部倫理 審査委員会の尿認を得て実施した。E 結果
平均年齢と初illi郁 ARTr.宇は37.6歳(主38)と自然砕の32.5歳(:t5.1)を布意によ同った (pく∞1)。初産 婦の制合はARTI咋では66.1%と自然群の47.8% を有Jj~、に上[n[った (p<.OOI) 。
主要母体恭礎疾忠
u
宮、高血圧、糖尿病など)保不1率 ART群では33.9% (42)と自然群17.0% (318) を有意に上阿った (p<∞1)。多胎率 ART俳22.6%(28)と自然群の9.4%(570)を布意に上回った (p<∞1)。 早産率 ARTllF21.0% (34)、自然群19.1% (470)で2群[UjにイI意差は認められなかった。
妊娠高血圧腎症発現頗度 ART群3.2%(4)、自然群4.9%(91)で2群問に有意差はなかった。
帝王切開率 ART群では49.2%(61)と自然群の30.5%(570)を有意に上回った (pく001)。
体重との影響を調べるために、やせ体重群94(BMI: < 18.5)、正常体重群418(BMI : 18.5孟 く25.0)、H巴 満群117(BMI : 25.0孟‑ <350)日Ijに帝王切開率を比較したが、正'品体重群においてのみ自然排より
ART群における帝王切開率に有意な上昇をみた (p<∞1)。
CTC波形レベル4以上のNRFS発現率とl分/5分後のアプガースコア NRFS発現率はART群1.6%(2)、
n
然 群1.7%(31)と布意差はなく、アプガースコアも ART群と自然群で有意差はなかった。生下時体丞 ARTllFの児の生下時体重は2853.2(:t 4644) g、向然群の児の生下時体重は2792.9(:t 615.7) gで、2群聞に有意差はなく 、単胎分娩に│浪った場合でも 2群聞に宥意差は認めなかった。
児の苦千形ofi: ARTl
r F
2.4% (3)、自然群3.5%(66)で有意差は総めなかった。ν
考察ART群は高齢でJ.!i礎疾患保有率が高〈多胎妊娠率もrljいにも附わらず、妊娠高血圧腎症の発現棒、 い産 率、生下時体ifI、アプガースコア、奇形率は自然群とに差異は認められず、 ARTは母児にリスクをもたら すものでないと宅一えられる。また、ART群における帝王切開率の上昇は医学的適応を反映したものではな く、出産と出生児に対する不安のレベルが高〈、また少しでも分娩にともなうリスクを避けようとする意識 などの心理的要因が大きく関わっている可能性が示唆された。
V 結論
ART妊娠例では衛王切開と多胎妊娠のリスクが上昇する以外は、母児の臨床結果にネガテイプな影轡は 認められなかった。このような知見に基づき、 ART治療を受ける不妊カップルの不安の軽減をはかり、比)1 産師は医学的適応のない帝王切開などの過剰な介入を回避するよう支援する必要がある。
j. jpn. Acad. Midwif.. Vo .l25. No. 3. 2012 113