143 j. jpn. Acad. Midwir.. Yo .l25. No. 3. 2012
ポス空一会場(中ホ Jレ)
一 般 演 題 ( ポ ス タ ー ) 母 性 看 護 5月1日(火)14:00‑14:30
l
P‑10
女子大学生の自己管理スキルと母親とのコミュニケーションの関連
嶋松│場子 福 岡 大 学 医 学 部 看 護 学 科
I 緒言
若者の性意識は開放的であり、性行動では早期化、人工妊娠中絶数の増加、性感染症の蔓延などの社会的 問題につながっている。このような状況から、若者の性に対する意識 態度形成の在り方が課題となってい る。それには、性に
l
刻する知識のみではなく、自分自身の行動の選択を考えられる自己管理スキルが求めら れている。この自己管理スキルの形成には、家庭での親の関わりの影響が強いと考え、女子大学生の自己管 理スキjレと母親とのコミュニケーション関係について検討した。E 方法
対 象 :A市にある総合大学の女子学生、 1.2年生
調査方法 「自己管理スキル
J I
性 妊娠 子育てについて母親から話を聞いた事柄」について質問紙により 回答を待た。自己管理スキルの言平価には、高橋ら( 2 ∞ 0 )
が作成した自己管理スキル尺度1 0
項目を使用し た。倫理的配慮 ,講義終了後に、調査の目的、参加l不参加の自由、個人を特定しない方法での調査であることを 説明し参加者を募った。後日、参加意思を示した者にのみ質問紙を配布した。また、回答の回収には1週間 の猶予期間を持たせて同収した。
E 結果
回答に不備のない108人を分析対象とした。
F I
己管理スキル尺度の平均点は、であった。これにより、 27点をcut0百POIntにし、 27点以上を高得点群 (57人)、 人)として検討した。検定には
x
2検定を用いた。自己の月経について、「知っている」者は高得点群38人 (6667%)、低得点群28人 (54.9%)、「次の月経を予 測できる」者は、高得点群38人 (6667%)、低得点群34人 (6667%)と割合は同じであった。次の月経を予 測できない型由には、多くが月経不順によるものであった。
月経や妊娠・出産に関する話は全員の学生が母親から聞いた事があると答えているが、高得点群に聞いて いる傾向が高かった。その内容は表lに示した。特に、子育て、月経時の手当て、妊娠、出産の順で多かっ た(表1)。
W 考察
結果から、自己の月経については月経 周期の不安定さが自己管理に影響してい る。しかし、母親とのコミュニケーショ ン関係からみると、高得点群の方が、月 経や妊娠 出産に関する話を
f
lfJいている 傾向にあり、自己管理スキルの形成には 母親とのコミュニケーションの影響があることが分かつた。
V 結論
性の自己決定には、自己管理スキlレが 必要とされるが、今回の調査から、母親 が体験した妊娠 育児の語りもー要因と なることが分かつた。
26.76点(標準備差3.76点) 27点未満を低得点群 (51
よ手薄竺 f
高得点併57人(%) i5邸時点群1人(%) P iu i'月経の意味 22(羽 田 ) 19(37.26) 月経時の手当て 48(84.21) 38(74.51)
閉経のH切l 17(29.83) 10([9ω あなたを妊生長している時の事 41(71.93) 29(56田)
あなたを出産する時の事 41(71.93) 31(印7副
あなたを育てている時の事 54(94.37) 35(68.63) P=Q帥3 妊娠寸ることの哲味 24(42.11) 9(17.65) "地i曲5 育児することの意味 鉛(52.68) 14位7.45) P=Q.叩7
結婚について 20(35ω) 13包5.4叫
男女交際について 18(31.58) 10(19.61)
母親から話を
1 m
いた事柄 表125巷3号(2012) 日本助産学会誌
144
‑ 一 般
演 題
( ポ
ス タ
ー )
ポスヲー会場(中ホール) 一 般 演 題 (ポスター) 母 性 看 護 5月1日(火)1 4:00‑1 4:30
l
看護学生が母性看護学 を通してどのように母性のイメージが変容したか 描画でみえてきたこと
P‑11
加 藤 亜 希 子 伊 達 赤 十 字 希 護 専 門 学 校
‑ 一 般
演 題
( ポ ス タ ー )
I 緒言
母性看護学は、女性の一生を通じた母性の健康の保持 増進と次世代の健全育成を目指す看護といわれて いる。各個人が持つ母性のイメージはその個人の妊娠 出産 育児に影響iを与えることが明らかであり、看 護学生が将来、健全な家庭を築くためには
1 1
定的なとらえ方が必要である。先行研究では笑刊を通して母性 意識が上列することを明らかにしている。しかし、笑際にどのように母性のイメージが変化しているのか、その全体像を明らかにしているものは少ない。人は自己イメージによって行動が異なるといわれている。学 生の母性のイメージは学生自身の自己イメージと奮接な関係にあり、母性看護学を通して母性のイメージを どのように取り込み変容したのか、質問紙法などではl別解化できないため、描画でl狗らかにすることを試み た
E 方法
本校では母性の議義をl年次10月から3年次9月にかけて行っている。また母性実刊を2年次9月から3年次7
J J
までlグループ5人程度で実施している。母性看護学# 1 1
修前後の母性のイメージを比較するためにl年次9月 の,.~義開始前と 、 実習終了後の 3年次 10月に、「母性のイメージ」について íl 自に絵を抗いてもらい、 裏面に 絵の説明文を,記載してもらった。倫理的配慮として記載は自由であり提出の有妊により不利益を得ないこと、 研究で
J T I
いることを説明し同意を得た。 E 結 果「母性のイメージ
J
について自由に絵を描いてもらった。摘阿の登場人物としては、母性看護学履修前の 絵で舟 ・下17名、母 ・胎児5名、母のみ3名、 Fのみl名、父 母 子l名、登場人物なしI名であった。後で は 父 母 .[‑15名、母 子5名、祖父 母 父 母 子3名、子のみ1名、父 ー母・ 子 ・医療従事背l名であっ た 前の絵で父親が霊場したのはl名しかいなかったのに対し、後には19名に増加している また、前の絵 では母 子 も し く は 母 胎 児 が22名 に 対 し 、 後 で は 父 母 子 が19名に増加していた 登場人物の大きさはl
i
lIでは母親が一番大きいのが24名、後でも23名と変化はみられない。背景の色は前では無色が14名に対し、後では無色5名と減少し、後の背景として何らかの色がついていることがわかった。全体的に
J L
いタッチでの絵であったが、母性看護学履修後には角ばったタ ッチの絵に変化した学生が
2
名いた。また、後に色が暖 色と寒色の2色使いに変化した学生が2名いた。その理由として、実習を通して良い面ばかりではなくいろい ろな苦労や大変な部分もあることがわかったと記載しており、多方面から母性を捉えていることがわかっす
。
N 考察
母性看護学履修前の母性のイメージでは母と子が主であったのに対し、後では父と時と子が主となった。
これは母と子には父親のサポートが必要という記載があり、母性看護学を通して母子だけではなく父親とい う存在も母性には必要であるという認識に変化したと考えられる。また、人物の大きさからみると母親が一 番大きく、母親を中心にとりまく母性のイメージであった。これら母 子や父 ー母 子をひとまとまりのも のとして阻んでいる絵が多〈、家族を母性のイメージとして捉える傾向があるといえる。母性;a.護学履修後 は ~}f~暖色の使い分けや角ばった夕、ノチにより多様な出来事が表現されており、喜ばしいイメージだけではな くさまざまな苫労ゃ大変なイメージの両方を兼ね備えた母性のイメージへと変化していた。
V 結論
母性看護学を通して母性のイメージがより家族に近くなり、優しさだけではなくたくましさが見られる母 性のイメージの変容があった。
j. jpn. Acad. Midwif.. Volお No.3. 2012 145
ポス空 会場(中ホ ル)
│一 般 演 題 (ポ ス タ ー) 母 性 看 護 5月1日(火)14:00‑14:30
l
P‑12
看護学生が臨地実習で自己効力感を高める要因の分析
0
片 倉 裕 子。 高 橋 弘 子2)2 )
天使 大 学 大 学 院 助 産 研 究 科 1)北海道文教大学人間科学部看護学科I 緒 宵
者;護の臨地;J.;;習では、新しい人
I I J I
関係や環境に適応するなかで学習をしなければならない。学生は、伎かではあるが決然、と希 ~n市像と助産師像を持っている。 母性看護学実習を通して助産r.íli に初めて出会い自身が
進みたい将来の方向性が定まる機会となる。そして、
t u
拠に基づいた知識と技術の修得が期待され専門分野 への思考を強める。看護に対する関心と意欲を高め成功体験をもっと人間としてまた専門職として成長が期 待でき、次の課題に挑戦できるので実習体験は重要である。本研究の目的は、看護学生が臨地実智で自己効 力!惑を高める要因の分析することである。E 対象と方法
13週附の.u護学実習l後の3年次、女子大学生18名を対象にパンデューラが述べている門己効力感に影響を うえる
4
つのh ' i
報源である遂行行動の達成、言語的よ見事f
、代理I I
的体験、情動的状態とその他に弘け忠実習での 共通体験について半構造化面接でデータを得た。逐諸録を内容の類似性、相違性について帰納的に分析し類 型化した。本研究は北海道文教大学倫理研究委員会で承認されている。E 結 果
遂行行動の
i
主成には、 [実習で深まる学びl<忠者の持てる力をやl '
ばすケア)<患者と共に目標迷成〉があり、[学習意欲につながる経験
1
<学判意欲が高まる経験)(学習意欲低下につながる経験〉が含まれた。言語的説 得には、 [実践を評価する言葉1
<ケアが評価される〉、[そのままの学生を認める言葉1
<忠者や家族からの感 謝や励ましの言葉)(学生を認める言葉)(気持ちが沈む言葉〉が挙げられた。代理的体験には、 [専門職の態 度1
<看護技術の工夫)(見習いたい存在としての似J'i l f i m
日)(納得のできない態度〉が合まれた。 怖[9J的状態に は、 [変化する気持ち1
<不安定な体調)<実習指導に求めるもの)<実践の伴う不安感〉、〈時間I
に追いかけら れる気持ち)[実習に取り組む気持ち1
<学宵の工夫)<やる気を持続)<気持ちのリフレッシュ〉が挙げられ た。臨地実習での共通体験には、 [看護職になるための努力1
<実習継続の原動力)(臨床指導者、J E
、者、学生同士の関係性〉が抽出された。 N 考 察
遂行行 [9J の達成では、初めて笑践することで也、者と J~ にケアの目標を達成して理解を深め、 1'1 身が認めら
れて学習意欲につながる経験をしていた。
23
苦的説f q
では、感却や励ましと共にケアの評価の言柴で学生が 存在を認められたと感じ学習する気持ちを高めていた。代理的体験では、看護技術の工夫、見習いたい存在 としての即~i l f i
r.市の態度に初めて触れることで、専門職f
設が明確となり学習の方向性が定まっていた。十自動的 状態では、気持ちが揺れながらも学習方法を工夫し、次の課題を明確にして実習を継続していた。臨地笑習 での共通体験では、新しい人間関係の中でH常的な言葉が笑習の原動力となり自己効力感を高める要因とな っていた。そして、臨床指導者、忠者、 学生同士の関係性を受け入れ看護職になるための努力をしていた。V 結 論
学生がケアをする経験、新しいllJ会いからの言葉での評価、自ら実践しなくても助産師の行うケ7に触れ て目指したい助産師像が明確となり自己効力感が高められていた。時間に追われ体澗やケアの実践で気持ち の変化を!喜じながら、学習方法の工夫や気持ちのリフレッシュで実習継続の気持ちを高めていた。また、看 護職になるための努力をしながら、臨地実習で意欲的に自身の看護を実践することが示唆された。
J46 日本助産学会誌 25巷3号(2012)