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安全性のまとめ及び考察

ドキュメント内 2.5 臨床に関する概括評価 (ページ 61-64)

2.5 臨床に関する概括評価

2.5.5 安全性の概括評価

2.5.5.6 安全性のまとめ及び考察

C

型代償性肝硬変を対象とした第Ⅱ/Ⅲ相試験において

PEG-IFNα-2a

及びリバビリン併用48週 投与及びその後の24週経過観察の計72週における安全性成績を観察群48週間の安全性と比較し た。

(1)

有害事象

有害事象は,PEG-IFNα-2a (180)群(63例)及び

PEG-IFNα-2a (90)群(61例)ともに全例に発

現した。一方,観察群では有害事象は29例(87.9%)に認められた。観察群に比し

PEG-IFNα-2a (180)群又は PEG-IFNα-2a (90)群いずれかで発現率が20%以上高かった有害事象は,好中球数

減少,白血球数減少,ヘモグロビン減少,赤血球数減少,血小板数減少,ヘマトクリット減少,

リンパ球数減少,アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加,アスパラギン酸アミノトランス フェラーゼ増加,γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加,体重減少,発熱,倦怠感,熱感,

注射部位そう痒感,注射部位紅斑,そう痒症,発疹,脱毛症,全身性そう痒症,便秘,口内炎,

関節痛,咳嗽,鼻出血,頭痛,不眠症であった。観察群より発現率が高い有害事象及び臨床検 査値異常が認められたが,いずれも

IFN

及びリバビリンで既知のものであり問題となる新た な有害事象は認められなかった。

(2)

投与群間での有害事象発現率の相違

アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加及びアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増 加は,PEG-IFNα-2a (90)群に比し

PEG-IFNα-2a (180)群において発現率が高く,ALT,AST

の最 高値が500 U/L以上の高値となった患者が

PEG-IFNα-2a (180)群で3例(500 U/L

以上が

ALT

AST:1例,ALT

のみ:1例,AST のみ:1例)認められたが,3例とも総ビリルビンの異常

変動は伴わず,薬剤治療により回復した。

(3)

重症度別有害事象

重症度別では,高度の有害事象は

PEG-IFNα-2a (180)群,PEG-IFNα-2a (90)群及び観察群にお

いて,それぞれ4例(6.3%)に6件,8例(13.1%)に8件及び3例(9.1%)に4件認められた。高 度の有害事象の発現率は各群間で大きく異ならなかった。

(4)

重篤な有害事象

重篤な有害事象は第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験の

PEG-IFNα-2a (180)群で63例中17例(27.0%)に19件,

ペガシス/コペガス

2.5

臨床に関する概括評価

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PEG-IFNα-2a (90)群で61例中10例(16.4%)に10件,観察群で33例中6例(18.2%)に7件認めら

れ,一般臨床試験では25例中4例(16.0%)に5件認められた。重篤な有害事象の発現年率は第

Ⅱ/Ⅲ相臨床試験の

PEG-IFNα-2a (180)群,PEG-IFNα-2a (90)群及び観察群でそれぞれ24.1%,

13.3%及び25.9%で,PEG-IFNα-2a (180)群の重篤な有害事象の発現年率は観察群と同程度であ

った。また,一般臨床試験での発現率は15.6%で

PEG-IFNα-2a (90)群と同程度であった。因果

関係が否定されなかった重篤な有害事象は,PEG-IFNα-2a (180)群では不安,肝の悪性新生物,

腰筋膿瘍及び間質性肺疾患の4例4件で,PEG-IFNα-2a (90)群では腹水及び吐血の2例2件で,一 般臨床試験では好中球数減少及び痔出血が2例2件であった。腰筋膿瘍以外は

PEG-IFNα-2a

又 はリバビリンに既知であり,腰筋膿瘍は

PEG-IFNα-2a

又はリバビリンで「易感染状態になっ ていたことと関連があるため」と判断されている。

(5)

肝の悪性新生物

肝の悪性新生物の発現例数は

PEG-IFNα-2a (180)群で7例(11.1%)に7件,PEG-IFNα-2a (90)

群で7例(11.5%)に7件,観察群で2例(6.1%)に3件であり,発現年率は

PEG-IFNα-2a (180)群

及び

PEG-IFNα-2a (90)群ではいずれも0.09件/人・年で,観察群では0.11件/人・年であり,治験薬

投与群と観察群で大きく異ならなかった。

(6)

投与中止に至った有害事象

投与中止に至った有害事象は,PEG-IFNα-2a (180)群では63例中12例(19.0%)に17件及び

PEG-IFNα-2a (90)群では61例中16例(26.2%)に25件認められた。このうち複数認められた投

与中止に至った有害事象は,ヘモグロビン減少が

PEG-IFNα-2a (180)群及び PEG-IFNα-2a (90)

群でそれぞれ5例(7.9%)及び3例(4.9%),肝の悪性新生物がそれぞれ2例(3.2%)及び6例

(9.8%),貧血及び間質性肺疾患は両投与群各1例であった。有害事象による投与中止の例数 は両投与群で大きく異ならず,用量に依存して発現が増加する事象も認められなかった。

(7)

治験薬の減量・休薬に至った有害事象

1) PEG-IFNα-2a

の減量・休薬

PEG-IFNα-2a

の減量又は休薬に至った有害事象発現は,PEG-IFNα-2a (180)群63例中58例

(92.1%)に96件,PEG-IFNα-2a (90)群61例中46例(75.4%)に77件であった。これらの有害事 象のうち大部分は

PEG-IFNα-2a

の用量調整基準である好中球数減少及び血小板数減少であり,

PEG-IFNα-2a (180)群及び PEG-IFNα-2a (90)群での発現率は,好中球数減少がそれぞれ85.7%及

び67.2%,血小板数減少がそれぞれ

42.9%及び24.6%といずれも PEG-IFNα-2a (90)

群に比し

PEG-IFNα-2a (180)群で高かった。

2)

リバビリンの減量・休薬

リバビリンの減量又は休薬に至った有害事象発現は

PEG-IFNα-2a (180)群63例中53例(84.1%)

に93件,PEG-IFNα-2a (90)群61例中45例(73.8%)に76件であった。これらの有害事象のうち 大部分はリバビリンの用量調整基準であるヘモグロビン減少,血小板数減少及び好中球数減少 であり,PEG-IFNα-2a (180)群及び

PEG-IFNα-2a (90)群での発現率は,ヘモグロビン減少がそれ

ぞれ60.3%及び

55.7%,血小板数減少がそれぞれ42.9%及び23.0%,好中球数減少がそれぞれ

19.0%及び6.6%であった。PEG-IFNα-2a

と共有する基準である血小板数減少及び好中球数減少

の頻度は

PEG-IFNα-2a (90)群に比し PEG-IFNα-2a (180)群で高かったが,リバビリンのみに対

する基準のヘモグロビン減少は両群で大きく異ならなかった。

(8)

臨床検査値異常変動

いずれかの投与群で異常変動発現率が20%以上であった臨床検査値は,発現率の多い順に好 中球数減少,白血球数減少,赤血球数減少,ヘモグロビン減少,血小板数減少,ヘマトクリッ ト減少,リンパ球数減少,AST上昇,ALT上昇,血中リン減少,γ-GTP上昇,間接ビリルビン

ペガシス/コペガス

2.5

臨床に関する概括評価

Page 63

上昇であった。これらの発現率はすべて,観察群に比し

PEG-IFNα-2a (180)群又は

PEG-IFNα-2a (90)群で20%以上高かった。いずれも IFN

又はリバビリンで既知のものであり問題となる新

たな有害事象は認められなかった。

(9)

血小板数,好中球数,ヘモグロビン濃度の推移

PEG-IFNα-2a

の用量は血小板数及び好中球数により,また,リバビリンの用量は血小板数,

好中球数,ヘモグロビン濃度により調整する投与方法で実施した。いずれの検査値も,中央値 は投与1週後より減少し,投与終了時まで一定の値を維持,投与終了後に回復した。また,投 与中止に至った事象はヘモグロビン減少のみで

PEG-IFNα-2a (180)群5例及び PEG-IFNα-2a (90)

群3例であった。また,これらの血球成分の減少に起因し臨床上大きな問題となるような有害 事象は認められなかった。

(10)

バイタルサイン及び心電図検査

バイタルサイン及び心電図検査において臨床上大きな問題となるような変動は認められなか った。

(11) C

型慢性肝炎との比較

PEG-IFNα-2a 180 μg

とリバビリン併用投与が行われた

C

型代償性肝硬変(JV19595の

PEG-IFNα-2a (180)群及び JV19889を併合)及び C

型慢性肝炎(JV15725の2投与群の併合)の比較に

おいて,C 型代償性肝硬変で発現率が10%以上高い有害事象はアスパラギン酸アミノトランス フェラーゼ増加,γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加,アラニン・アミノトランスフェラー ゼ増加,発熱,熱感,そう痒症,鼻咽頭炎,網膜出血,網膜症及び肝の悪性新生物であった。

重篤な有害事象及び投与中止に至った有害事象も発現率は

C

型代償性肝硬変で高かったが,

肝硬変の自然経過による肝の悪性新生物の発現率の増加が主な原因と考えられ,その他の事象 については,臨床上大きな問題となるような事象はないと考える。

(12) 用量調整基準

C

型代償性肝硬変では,C 型慢性肝炎患者に比し血小板数など血球成分が低下している患者 が認められ,180 μgでは安全性の面から休薬や投与中止例が多くなることが懸念された。この ため,第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(JV19595)及び一般臨床試験(JV19889)では,血小板数,好中球 数,ヘモグロビン濃度などによる

PEG-IFNα-2a

及びリバビリンの用量調整基準を

C

型慢性肝 炎を対象とした国内第Ⅲ相臨床試験(JV15725)より厳密な方法とした。結果,用量調整基準 に抵触し投与が中止に至ったのはヘモグロビン減少のみで,PEG-IFNα-2a (180)群で5例(7.9%)

であり,PEG-IFNα-2a (90)群の3例(4.9%)と大きく異ならなかった。また,PEG-IFNα-2a累積 投与量の平均値は

PEG-IFNα-2a (180)群で4,384 μg

であり,PEG-IFNα-2a (90)群の2,757

μg

に対 し約1.6倍が確保された。以上,PEG-IFNα-2a 90 μgで投与を開始する用法・用量と比べ投与中 止に至る患者が増えることなく,高い総投与量が確保できることが示された。

<結論>

C

型代償性肝硬変患者に対し

PEG-IFNα-2a

及びリバビリン併用投与を行った結果,観察群よ り発現率が高い有害事象が認められたが,発現率が10%以上の事象は

C

型慢性肝炎でも発現が 認められた。アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加及びアスパラギン酸アミノトランスフ ェラーゼ増加は,PEG-IFNα-2a 90 μgに比し180

μg

において発現率が高かった。重篤な有害事象 の発現率は

C

型慢性肝炎に比し高かったが,病態の進行に伴う肝の悪性新生物の発現率の増加 が主な原因のひとつと考えられ,治験薬投与群の発現率は観察群と同程度であった。投与中止 に至った有害事象の発現率は,PEG-IFNα-2a 投与群間で同程度であり,C 型代償性肝硬変で高 かったが,肝の悪性新生物やヘモグロビン減少の他は1例ずつの発現であった。好中球数,ヘモ

ペガシス/コペガス

2.5

臨床に関する概括評価

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グロビン,血小板数など血球成分の減少の程度は,PEG-IFNα-2a 90 μgに比し180

μg

で大きい傾 向にあり,PEG-IFNα-2a 及びリバビリンいずれも休薬・減量に至る患者は

PEG-IFNα-2a 180 μg

で多かったが,いずれの投与量でも

PEG-IFNα-2a

及びリバビリンの用量を調節することにより 投与中止に至る患者は少なく,良好にコントロールできるものと考えられた。しかしながら,

臨床検査値の異常変動が多いこと,特に血小板数減少及び好中球数減少による減量・休薬が多 かったことを鑑みると,血球成分減少による患者への安全性リスクの増大は否定できないため

C

型代償性肝硬変患者におけるリバビリンとの併用での

PEG-IFNα-2a

の臨床用量として90

μg

が 推奨される。

ドキュメント内 2.5 臨床に関する概括評価 (ページ 61-64)

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