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第三章 沖縄県の果たすべき役割と経済社会開発の方向 一国際交流、国際貢献、国際ビジネス、国際観光・保養

第2節 地元産業の現状と課題

沖縄にはモノを造る産業は育たなかった。にもかかわらず、内発的産業の育 成と称して暗にモノを造る産業を育てようという風潮があり、その延長線上で

の工業専修学校をつくろうとしている。

沖縄の経済活動の環境を見た場合、高物価構造社会の範囑にあり、市場が小 さく、人件費が高く、インフラも未整備、水・電力等のエネルギー高の沖縄で

は在来型の物づくり産業の進出は望めない。

このような状況の中でも「経済の自立は内発的な物づくりから進めるのが正

統である」、という信仰から25年にわたって地元エコノミストたちのアドバイ スに従って進めてきたがやはり駄目だった。次の図がそのことを物語っている。

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(図3-2-1)

94/78 66

-1.74 73 -0.93

、95 -1.71 86 -0.8

製造 2.54 -0.12

2.13 -053 2.52 -0.14 電気ガス水道 91 25

卸売・小墓 -0.26

金融・函険業 68 、02 2.7 04

運輸・通冨上 、12 -054

サービス業 1.82

政府サービス 、2.36 -0.3 対家計民胎 5.15 49

(図3-2-2)

沖縄の各産業の成長の趨勢

078年を基軍にした各産業の成長の倍率

昏璽

全宜哀林自伍頁非石曲正気ガス*企匝・保侠迎い・召屑政府サーピ民兵水屋真囲迩良尾設纂卸兄・小兄不助■良サーごx貞対京叶民岡

戸示示可

全産業の成長率を基準にした場合の各産業の趨勢

各産業の成長力(成長と落ち目の度合い))

3210刊認鞄土一役ヨュ&期如申笹e俄凋『鯛

全臣史林寓定氏非石佃Ⅲ気ガス水金融・保険運輸・迫12款府サーご 丘衷木臣氏艮遮氏連奴氏卸兄・小児不助互災サーごx寓対療叶民同

X軸

■■デーヲハ国データ8

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産業別 94/'78

了産業 2.66

0.95 -1.74

* 1.73 -0.93

水産業 0.95 -1.71

鉱業 1.86 -0.8

製造業 2.54 -0.12

非石油 ,2.13 -0 53

建設業 2.52 -0 14 電気ガス水道 2.91 0 25 卸売・ノ売業 2.4 -0 26 金融・I喚業 2.68 0 02 不動産 2.7 0 04

運輸・通首業 2.12 -0 54 サービス業 4.48 82 政府サービス 、2.36 -0.3 対家計民間 5.15 2.49

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■■■■ 四コ

これは'78年を起点にして16年間に各産業の生産額がどれだけ伸びたか、と いう図になっている。これによると、産業全体としては2.66倍の成長をした。

この図を見る場合、当然興味の関心としては、今後沖縄の経済自立を支える輸 出につながる可能性のある農業、水産業、製造業といった産業の伸びが気にな るところである。ところが農業、水産業は0.95倍と衰退している。期待したい 製造業、建設業も2.5倍台で全体の伸び率以下である。特に関心のある製造業 は石油精製のウエートが18%を占めているので、この分を差し引いて「非石油」

として並べてみると、伸び率はもっと下がり2.13倍にとどまっている。平均成 長率を上回った産業としては地元調達型の電気ガス水道と金融保険業。これは 輸出を生み出すものではない。大きく伸びたのはサービス業と対家計非営利団 体である。これら産業の16年間の伸びの強弱は何を意味するのか?

沖縄の経済が基地依存から財政依存に傾斜しつつ、財政の膨らみだけが経済 の成長を支えてきたという構造の中でさえモノづくりの部門は相対的に衰退を 続けているのである。そこで、全体の成長率を基準に各産業の盛衰を表示した のが下の図である。こうしてみると活力のある産業はサービス業と対家計非営 利団体で、自立化への期待はこれら産業にしか持てない。事実、地元サービス 業が観光産業の伸びを支えてきた。サービス業といっても通常の飲食、旅館、

理容、美容、娯楽から情報サービス、医療、教育、社会保険・福祉、学術研究 とモノは造らないが、我々がより文化的で豊かな生活をするのに欠かせない高 度なサービス分野まで含んでいる。また、対家計非営利団体とは各種組合、団 体、協会、財団、教会、学校、病院などの営利を目的としない社会的便益を提 供する組織・団体であり、広く解釈すると社会保障機構、曰赤、NHK、日本 育英会、国際交流基金、NGO等もこの範驍である。この様に沖縄の経済社会 は悪く言えば、不労所得(財政移転と補助金)で生活する構造、良く言えばサ ービス部門に特化した脱工業化社会構造になっており、この分野にしか活力は ない。私がモノづくりの分野に期待しない理由は以上のことからである。また、

アジア太平洋地域を対象にした必要な国際機関づくりに熱心なのも、この辺の 理由からである。

地元産業は復帰前から輸入代替が主で食品加工、金属加工、繊維でその大半

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を占め、モノを造りそれを県外に出荷し、外部から金を稼ぐ力のある産業は育 たなかった。県内で造ったモノを県外に出荷し、外部から金を稼ぐ産業をAク ラス、貿易活動で県外から金を稼ぐ事の出来る産業をBクラス、県内消費だけ が頼りの産業をCクラスとすると、県内産業はCクラスの集積である。その中 で亜流とされた観光が3,600億円を稼ぎ、邪魔者扱いされている基地関連が1,6 00億円稼ぎ、補助金を受けない花卉が160億円稼いでいる。基幹産業のサトウ キビは190億円ほど稼いだことになるが、その内訳は8割方が補助金であるか

ら県外市場で稼いでいるとは言えない。

加えて国家財政の悪化で、どっぷりと恩恵に浴してきた財政・公共投資も抑

制傾向にある。

このような事から付加価値の高い知識産業のソフトづくりか、技術進歩の期

待できるエレクトロニクスをペースとしたマルチメディア産業等が注目されて

いる。しかし、これとても全国で同じ事を考えるはずで、競合が激しく本土各 県、近隣諸国ともこの分野の誘致と参入を画策している。そしてIC(インド、

中国)の追随が激しい。

この様に見てくると先行き手詰まりで、閉塞感すら漂ってくる。このような

状況の中で考え出された知恵がWTOの勧告、APECの取り決めを先取りし た規制緩和の-手段としての「フリートレードゾーン(FTZ)構想」で、従 来の経済活動基盤の枠組みを制度面から変えていくことによって新局面を切り

開こうとするものであり、革新的発想といえる。

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第3節一国二制度的な経済主権を持つ「国際自由都市(フリ