後注
3. 団体交渉の役割は何か?
6
第6部 賃金の決定と同一報酬
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渉プロセスである。政府は、使用者として直接的に関与していない場合 であっても、このプロセスを促進する役割を果たすことができる。
政府は、以下の手段により団体交渉を促進することができる51。
自由で独立した代表的な使用者団体及び労働者団体の自主的な設立 や成長を支援すること
上記団体が団体交渉を目的として認められるよう確保すること
各団体の代表性に基づき、労使団体と協議して、団体交渉を行う権 利を有する団体を定める客観的基準を制定すること
団体交渉の奨励と促進のためのメカニズムを確立すること
団体交渉が、その事業場、企業、活動部門、産業、地域又は国のレ ベルを含む、いかなるレベルにおいても行われるようにすること
ベルギーでは、すべての部門と企業が、職務分類システム(基準の選択、基準 の重み付け、価値の報酬への転換)を見直して適合させなければならないと規 定する王室令により、男女労働者の同一報酬に関する労働協約が拡大適用され た。
アイスランドでは、政府と大卒者連合が、男女間賃金格差の解消を、団体交渉 の明示的な目標とすることに合意した。その結果、超過勤務手当及び付加給付 に関する差別を撤廃するための単一の俸給表について、交渉が行われた。また、
15 の労働組合とレイキャヴィーク市との間で、職務評価に関する条項を含む労 働協約が協議された。
シンガポールでは、政府と社会的パートナーが、同一価値労働を行う男女の同 一報酬に関する三者宣言を公表した。そして、各企業レベルの労働協約に同一 報酬条項が盛り込まれるべきであるとの三者合意に達した。このことは、労働 仲裁裁判所のホームページを通して広報され、モデル条項も提案されている。
両当事者が、有意義な交渉のために必要な情報にアクセスできるよ うにすること
関連する労働者団体及び使用者団体が決定した団体交渉に関する訓 練を提供すること
労働紛争を解決するための手続きを確立すること また、政府は以下を整備することができる。
締結された協約に関する公共データベース
労働協約の数及び種類並びにその適用範囲についての統計
さらに、政府は団体交渉を通して、同一報酬を促進することができる。
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第6部 賃金の決定と同一報酬
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使用者側の立場として、公共部門の労働協約の中で同一価値労働同 一報酬条項を支持する実例を示すこと
団体協約のプロセスを通して、他の組織が交渉、実施、適用のモニ タリングに利用することのできる同一報酬の法的枠組みを提供する こと
労働協約の適用範囲を特定の活動部門や地域におけるすべての労働 者及び使用者に拡大すること
職務評価方法など、同一報酬に関する研修を提供すること
社会的パートナーである労使が、男女同一価値労働同一報酬原則を 完全に実施するよう、上記以外の手段をもって奨励すること
後注
42 ILO: Global Wage Report 2010/11: Wage policies in times of crisis, Geneva, 2010, p. 37. 参照。
43 ILO: Global Wage Report 2008/09: Minimum wages and collective bargaining: Towards policy coherence, Geneva, 2008, p. 52. 参照。男女間賃金格差を削減し、女性に便益を与えるためには、
最低賃金の対象範囲を、非標準型の仕事や家庭内労働を含むすべての仕事に適用することが 必要である。最低賃金の額により、関係する人とその人数が決まる。最低賃金額を、雇用や インフレーションに対して悪影響を及ぼすことなく、低賃金労働者の状況を改善できる額に 設定することは難しい。J. Rodgers and J. Rubery, “Perspectives: The minimum wage as a tool to combat discrimination and promote equality”, International Labour Review (2003, Vol.142, No. 42), pp. 543-556. 参照。
44 Article 2(2)(b).
45 J. Rubery: Pay equity, minimum wage and equality at work (Geneva, ILO, Declaration Working Paper No. 19, 2003), p. 48.
46 Committee of Experts, United Kingdom, direct request, 2012.
47 F. Eyraud and C. Saget: The fundamentals of minimum wage fixing (Geneva, ILO, 2006), p. 88.
48 ILO: Remuneration in domestic work (Geneva, ILO, Domestic Work Policy Brief No. 1,2011). 参 照。
49 S. Hayter and B. Weinberg: “Mind the gap: Collective bargaining and wage inequality”, in S.
Hayter (ed.): The role of collective bargaining in the global economy: Negotiating for social justice (Geneva, ILO, 2011), pp. 136-186. 参照。
50 第100号条約、2 (2) (c) 及び3 (2)
51 1981年の団体交渉勧告(第163号)、1949年の団結権及び団体交渉権条約(第98号)
政府、使用者団体、労働者団体の役割
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