第 5 章 燃料噴霧液滴の空間分布
5.1 低圧場噴霧における噴霧特性
5.1.3 噴霧質量流量の評価
図 5.3 は両焦点を通過した液滴における液滴時間間隔 Δtup-downを時間窓 0.1ms 毎に算術平均し時間変化として示した.噴霧中心において液滴時間間隔は噴霧 前面で最も短く,時間経過とともに長くなっている.また,噴射期間の間にお いて,いずれの時間においてもx = ±1.5mmに比べて噴霧中心の方が液滴時間間
Fig. 5.2 Spatial distribution of mean velocity and size; z = 25mm
0 5 10 15 20 25
0 50 100 150 200 250
-3 -2 -1 0 1 2 3
Size[μm]
Velocity[m/s]
x[mm]
Velocity
Size
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隔は短い.これらより噴霧中心の噴霧前面に多くの液滴が存在すると考えられ る.
L2Fにおいて上流焦点を通過した液滴数Nupの内,下流焦点も通過する液滴数
Nup-downが速度およびサイズの算出が可能な数となる.図5.4は各断面におけるそ
れぞれの計測点での,上流焦点通過液滴数と両焦点通過液滴数の比Nup-down / Nup
を示している.横軸は噴霧中心からの距離を示す.Nup-down / Nupは噴霧外縁部で は約0.2まで減少しているものの,噴霧中心近傍では0.5より大きい.
図 5.5 は z = 25mm の断面における質量流量の空間分布を示す.時間窓は
0.1msである.いずれの時間においても,噴霧外縁部に比べて噴霧中心近傍の質
量流量が大きく,各時間においてほぼ軸対称である.また,噴霧中心近傍の噴 霧先端における質量流量が最も大きい.このように噴霧中心の噴霧先端に質量 が集中している傾向はLeickらによる計測結果(59)にも見られる.
Fig. 5.3 Time variation of time interval between droplets; z = 25mm
0
100 200 300
400500 600
0 1 2 3
Time interval[μs]
Time[ms]
x=-1.5mm
x=-1.0mm
x=0mmx=1.0mm
x=1.5mm
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図 5.5 に示した質量流量分布を積算すること,すなわち式(3.9)および(3.10)を 用いることでL2F計測により得られたデータより単噴射当たりの燃料の質量を
Fig. 5.4 Data ratio of valid data and all data; z = 25mm
Fig. 5.5 Spatial distribution of mass flow rate; z = 25mm
0
0.2
0.4 0.6 0.8 1
-3 -2 -1 0 1 2 3
Nup-down/ Nup
x[mm]
0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6
-3 -2 -1 0 1 2 3
Mass flow rate[mg/mm2 /ms]
x[mm]
T=1.0ms
T=1.2msT=1.4ms
T=1.6ms
T=1.8ms
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見積もることができる.なお,式(3.10)における Δx は各断面で異なり,たとえ
ば z = 25mm においては Δx = 0.5mm である.噴霧の外端は画像計測より
x = ±2.0mmと判断され,x = ±2.5mmにおいてL2Fを用いて計測を行ったところ
液滴は確認されなかった.一方,重量法で求めた単噴射あたりの燃料質量は
1.34mgであった.図5.6はL2F計測より見積もった噴射量MEと重量法より求め
た噴射量 Minjの比を示す.図中の破線は L2F 計測より見積もった噴射量と重量
法より求めた噴射量が等しいとき,つまりの ME / Minj=1 のときを示す.
z = 20および25mmにおいて,L2F計測により見積もった燃料質量は重量法よ り求めた燃料質量とほぼ同じであった.L2Fにより計測された質量流量の空間分 布およびその時間変化は数値解析を検証するための基本情報として利用できる と判断される.
Fig. 5.6 Ratio between evaluated mass and injected mass
0
0.2 0.4
0.60.8 1 1.2 1.4
15 20 25 30
ME/ MInj
Distanse from nozzle exit[mm]
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