( 1) 「熊本市一般廃棄物(ごみ)処理基本計画」の策定 (平成 23 年3月策定)
本市では、前計画の計画期間中に実施した家庭ごみ有料化やごみ処理手数料の見直し、プ ラスチック製容器包装の分別収集開始などの効果により、ごみ排出量の大幅な削減や、リ サイクル率の向上を実現してきた。一方、前計画に掲げた数値目標のうち、『家庭ごみリ サイクル率』、『ごみの出し方のマナーの良し悪しに関する市民の意識』、『ごみの分別 区分の認知度に関する市民の意識』については目標達成に至らなかったため、今後は意識 向上と実践活動の拡大を図り、さらなるごみ減量とリサイクル推進に取り組んでいく必要 がある。
このようなことに加え、ごみ問題は、市民生活や事業活動と密接に関わっていることから、
「市民・事業者・行政の三者協働により、ごみを出さない、資源を生かす循環型社会の構 築を目指します」を基本理念とした「熊本市一般廃棄物(ごみ)処理基本計画」を策定し た 。
本計画の策定に当たっては、市民・事業者・行政が一体となった施策を展開できるよう、
市民や事業者を中心に構成された「熊本市一般廃棄物(ごみ)処理基本計画策定検討会 議」
※ 1
からの提言と、市民・事業者意識調査の結果をもとに基本計画の素案を作成し、そ の後、市内部での審議、パブリックコメントを経て作成した。
また、循環型社会の構築に向けた基本的な目標として、「ごみの減量とリサイクルの推 進」・「適正なごみ処理の実施」を掲げ、平成 32 年度を目標年次とする目標値を設定して いる。( 成果指標については4ページを参照)
本計画は、中間年次である平成 27年度に中間見直しを実施し、新たに富合地区と城南地 区を計画区域へ編入するとともに、成果指標ごとに設けられた目標値達成のため既存施策 の強化や新規施策の追加を行った。さらに生活排水(し尿・浄化槽)の計画を追加して計 画全体を「熊本市一般廃棄物処理基本計画」として改定した。
※ 1「熊本市一般廃棄物(ごみ)処理基本計画策定検討会議」
学識者、自治会長、環境活動に熱心な市民団体の代表、事業者の代表、公募で選 任した一般市民の合計 13人で構成した。平成 22 年7月5日に第1回会議を行い、
平成 22 年 12 月 21 日までに計7回の会議を行った。
( 2) 家庭ごみ有料化導入に向けた取組
平成 18 年市議会第1回定例会において有料化条例案が否決された後、ごみ減量の広報啓 発を強化したが、前計画に定めた1人1日当たり家庭ごみ収集量の目標値達成が厳しい状 況にあったことから、平成 20 年から有料化について再度検討を始めることとなった。
拠点説明会やパブリックコメントを経て「家庭ごみ有料化(案)」を作成し、平成 20 年 市議会第4回定例会にて可決され、平成 21 年 10 月から施行した。可決から条例施行の平 成 21 年 10月までの間に、自治会を対象とした地域説明会や拠点説明会を実施するととも に、ごみステーション啓発活動を実施し、また有料化導入前後2週間は、他部局の市職員 も含めた全庁体制のもと、地域住民とともに協力し啓発活動を行った。有料化導入後は家 庭ごみの減量効果が表れており、前計画の1人1日当たりの家庭ごみ収集量の目標値を達 成するに至った。
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指定ごみ袋の種類・サイズと1枚当たりの価格
( 3) プラスチック製容器包装の分別収集開始に向けた取組
本市では焼却により発生する二酸化炭素の削減、天然資源の保全、リサイクル率の向上を 目的とし、平成 22 年10 月からそれまで焼却処理していたプラスチック製容器包装の分別 収集を開始した。分別収集開始にあたっては、自治会等を対象とした地域説明会(平成 22 年3月から 606 回実施)、公民館等に出向いての拠点説明会(平成 22 年9月に 16 ヵ所)
を実施し、また市政だよりや市ホームページ、新聞各紙、地方広報紙等による広報により、
分別品目や排出方法などの周知を図った。さらに9月最終週から 10月第一週の間には他部 局の市職員も動員し自治会と協働して、早朝にごみステーションでの啓発活動を行った。
( 4) 蛍光管等「特定品目」の分別収集開始に向けた取組
平成 25 年 10 月、水銀の人為的な排出の削減や地球規模の水銀汚染を防止することを目的 とした「水銀に関する水俣条約外交会議」が熊本市及び水俣市で開催され、熊本県と熊本 市は率先して「水銀フリー(使用削減・適正処理)」社会の実現を目指していくこととし た。この中で、熊本市では水銀含有廃棄物のさらなる適正処理に加え、爆発や火災の危険 性がある廃棄物の分別収集を見直すことにし、家庭から出される蛍光管、水銀体温計・水 銀血圧計、ガス缶・スプレー缶、ライター、乾電池の5品目を「特定品目」として、平成 26 年 10 月から分別収集を開始した。
また、「特定品目」の周知については、全戸に配布する市政だよりへの掲載を始め、テレ ビやラジオ、新聞広告等の広報媒体を最大限に活用するとともに、各世帯へのリーフレッ ト配布、あるいは拠点説明会(平成 26 年9月に 12ヵ所)を開催し、分別品目や排出方法 などの浸透を図った。
( 5) 市民のごみ減量・リサイクル活動の支援
市民の日常生活におけるリサイクル活動を推進するために、助成制度などにより地域の美 化やごみの減量、リサイクル活動を支援している。また、ごみ処理施設やリサイクル情報 プラザ(平成 29 年4月1日廃止)を利用した啓発活動にも力を入れている。
① 再生資源集団回収への助成
制度開始から平成 18 年までは 100t単位で総回収量が増加していたものの、回収量の 伸びが鈍化したことから平成21 年に助成金額を引上げるとともに実施回数助成を開始、
平成 23 年には紙パック・金属類を助成対象品目に追加し、総回収量の増加を図った。ま た、集団回収の活性化を目指し、集団回収情報紙(地域DE リサイクル)を年2回発行し、
登録団体に配布している。
【目 的】 子ども会などが実施する再生資源の集団回収を活性化し、資源の有効利 用を推進する。また、集団回収を通して地域コミュニティの形成を促す。
【事 業 開 始】 平成4年9月から。
【事業の内容】 実施団体に対し回収量に応じた助成金を交付。
平成 21 年7月からは、集団回収の実施回数に対する助成を開始。
【助成対象団体 】 熊本市内の町内自治会、PTA、子ども会など市内の住民で構成され、営 特小(5ℓ) 小(15ℓ) 中(30ℓ) 大(45ℓ)
燃やすごみ 4円 12 円 23 円 35 円 埋立ごみ − 12 円 23 円 35 円
- 23 - 利を目的としない団体。
【助成対象物 】 古紙類(新聞紙、雑紙、段ボール、紙パック)、びん類(一升びん、ビ ールびんなどの再使用可能なびん)、缶類(アルミ缶、スチール缶)、
金属類( 市で収集する資源物及び特定品目のうちガス缶・スプレー缶に限 る) 、布類(古着)。※ 金属類については平成 23 年7月から対象に追加
【助 成 額 】 平成9年度まで:1kg に対し3円。
平成 10 年度から:古紙類1kg に対し6円、古紙類以外の品目は1kg に対し4円。
平成 21 年7月から:助成対象品目1㎏に対し6円。実施回数が3回以 上の団体については、算式((実施回数−2 回)×
2, 000 円)により交付。(限度額:年額 24, 000 円)
【交 付 時 期】 各実施団体からの実績報告に基づき、上半期(1〜6月)と下半期(7
〜12 月)に分けて年2回交付。(実施回数に対する助成額については下 半期に併せて交付)
集団回収実績の推移
上半期 下半期 上半期 下半期 上半期 下半期 上半期 下半期 上半期 下半期
登録団体数 789 794 800 808 818 824 828 833 826 829
実施団体数 633 663 651 685 646 699 657 688 568 679
回収量(t) 3, 536 3, 705 3, 597 3, 700 3, 495 3, 574 3, 375 3, 555 3, 177 3, 360 年間回収量( t)
古紙類(t) 3, 247 3, 393 3, 303 3, 377 3, 205 3, 271 3, 098 3, 237 2, 906 3, 047
缶類(t) 107 132 114 135 109 131 107 134 97 139
びん類( t) 90 88 86 84 84 74 73 70 69 67
金属類(t) 12 12 11 16 15 15 12 20 95 16
布類(t) 80 80 83 88 82 85 85 93 11 92
助 成 総 額 ( 千 円)
21, 186 26, 966 21, 552 27, 212 20, 936 26, 796 20, 218 26, 857 18, 920 25, 511 平均回 収量
( t/ 実施団体)
5. 6 5. 6 5. 5 5. 4 5. 4 5. 1 5. 1 5. 2 5. 6 4. 9 平均助 成額
( 円/ 実施団体)
33, 469 40, 673 33, 106 39, 726 32, 409 38, 335 30, 773 39, 036 33, 310 37, 571 6, 537
7, 241 7, 297 7, 069 6, 930
区 分
H 24 H 25 H 26 H 27 H 28
平成 28 年度再生資源集団回収団体別回収状況
子ども会 町内会 婦人会 老人会 PT A その他 計
上半期 366 154 27 107 71 99 824
下半期 364 157 27 110 68 103 829
上半期 197 135 25 95 36 80 568
下半期 277 138 27 105 48 84 679
1, 367 1, 962 282 1, 304 467 1, 157 6, 537 古紙類 1, 210 1, 804 252 1, 226 385 1, 076 5, 953
缶類 54 70 11 46 21 34 236
びん類 44 29 5 16 33 9 136
金属類 31 31 7 9 11 21 110
布類 28 27 6 8 17 17 103
8, 819 13, 342 2, 089 8, 948 3, 002 8, 232 44, 431 845 1, 179 333 924 218 2, 229 5, 728
※ 1 小数点以下を四捨五入 ※ 2 百円以下を四捨五入 実施回数 (回)
登録団体数
実施団体数
総回収量 (t)
内訳(t)
助成総額 (千円)
※1
※1
※1
※1
※1
※1
※2
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② リサイクル保管庫設置への補助
【目 的】 集団回収登録団体が行う回収活動の活性化及びリサイクル意識の高揚を図 る。
【事 業 開 始】 平成 21 年7月から。
【事 業 内 容】 集団回収によって回収された資源物の保管庫の設置に対して補助金を交付。
【交付対象者】 集団回収登録団体。
【補 助 金 額】 保管庫の設置費用(消費税を含む)の2分の1とし、限度額 100, 000 円
【補助金の交付】 対象団体からの申請後、完了報告に基づき交付。
補助金の交付実績
③ 生ごみ堆肥化(コンポスト)容器の助成
【目 的】 家庭から排出される生ごみの減量・リサイクルを推進する。
【事 業 開 始】 平成4年度に 100 名によるモニター制度を実施し、平成5年8月から事業 開始。
【事業の内容】 生ごみ堆肥化容器の購入者に対して助成金を交付。
【助成対象者】 生ごみ堆肥化容器を購入する者(法人その他の団体を除く)。
【助 成 額 】 購入代金の2分の1(1基当たり5千円を上限とする)。
1世帯2基まで。
【助成対象物】 地上設置型を対象として事業を開始。平成6年度から屋内やベランダ等 でも使える発酵促進剤を利用する屋内設置型も対象として追加。
【備 考】 堆肥化容器の管理の困難さや堆肥の利用先の問題などから、助成の申請が 減少しているものの、平成 17 年度及び平成 18 年度は、予算額(500 千円)
到達につき、年度途中で募集終了。
・平成 21 年度 1基あたりの助成額の上限を 5, 000 円に引き上げ。
・平成 24 年度 助成割合を3分の2に引き上げ。
・平成 27 年度 助成割合を2分の1に引き下げ。
生ごみ堆肥化容器の助成
年 度 H5〜H23 H24 H25 H26 H27 H28 計 助成件数 20, 502 93 99 74 65 45 20, 878
基数 28, 639 137 148 94 86 62 29, 166 助成金額( 円) 57, 826, 400 349, 100 375, 500 283, 400 228, 700 146, 400 59, 209, 500
注) 平成28年度の助成基数のうち屋内設置型は30基
④ 家庭用生ごみ処理機の助成
【目 的】 家庭から排出される生ごみの減量・リサイクルを推進する。
年 度 H21〜24 H25 H26 H27 H28
補助団体数 27 3 4 3 1
交付金総額 ( 円) 1, 823, 500 241, 000 306, 500 221, 300 84, 800