2.7 臨床概要
2.7.6.2.4 体液・組織中濃度測定試験 (耳鼻咽喉科領域)
添付資料 5.3.3-Report09 試験方法の概略を表 2.7.6.2.4-1 に示した.
表 2.7.6.2.4-1 試験方法
項目 内容
目的 耳鼻咽喉科領域感染症に対するDRPMの効果を裏付けるために,耳鼻咽喉科手術施行例に おける手術時摘出組織への本剤の移行性の検討を行う.
治験方法 多施設共同による非盲検,非対照,非無作為化試験 単回投与試験 (投与量250 mg,30分間点滴静注) 症例数 目標症例数:10例
集積症例数:12例
投与症例数〔登録症例数〕:12例 薬物動態評価対象症例数:12例 副作用 (症状) 評価対象症例数:12例 副作用 (臨床検査値) 評価対象症例数:12例 対象及び主要な組
み入れ基準
対象:
耳鼻咽喉科領域疾患のため,口蓋扁桃摘出術又は中耳手術を行う患者で,抗菌薬の投与 が必要と考えられる患者
選択基準:
1) 同意取得時の年齢が20歳以上79歳以下の患者,2) 性別は問わない,3) 入院患者 除外基準:
1) 肝機能検査値であるASTが100 IU/L以上,ALTが100 IU/L以上の患者 2) 腎機能検査値である血清クレアチニンが施設基準値を超える患者
3) てんかんの既往のある患者,あるいは痙攣を伴う中枢神経系の疾患を治験開始時に有 している患者
4) β-ラクタム系薬に起因すると考えられる薬剤アレルギー又は重篤な副作用の既往のあ る患者
5) 妊婦及び妊娠している可能性のある患者,授乳中の患者 6) 併用禁止薬の併用を必要とする患者
7) DRPMの治験に一度組み入れられたことのある患者
8) 過去6ヵ月以内に他の治験薬が投与された患者
9) 治験責任医師又は治験分担医師が正当な臨床評価ならびに十分な経過の追跡が不可 能と判断した患者
被験薬,用量及び 投与方法,ロット 番号
被験薬:DRPM
用量及び投与方法:DRPMの皮内反応が陰性であることを確認した後,1回 250 mg (力価) 点滴静注 (30分間)した.
ロット番号:250 mgバイアル ,皮内反応検査薬 投与期間 単回投与
併用禁止薬 1) バルプロ酸ナトリウム,2) 他の抗菌薬,3) ループ利尿薬,4) 他の治験薬
検体採取時期 手術における組織摘出と同時期に血液も採取した.なお,採取時期は治験薬投与開始の1
〜2時間後を目安としたが,手術の状況等に応じて治験責任医師又は治験分担医師の判断 により決定した.
評価基準 薬物動態:
Bioassay法で測定した.
2.7 臨床概要
表 2.7.6.2.4-1 試験方法 (続き)
項目 内容
評価基準 (続き)
安全性:
1) 有害事象
①有害症状
有害症状の程度は,日本化学療法学会『「抗菌薬による治験症例における副作用,臨 床検査値異常の判定基準」の一部変更について』5) に準じて軽度,中等度,重度の 3 段階で判定した.発現した有害症状と本剤との因果関係は5段階で判定した.
1.関係がある 2.多分関係がある 3.関係があるかもしれない 4.多分関係がない 5.関係がない
因果関係が上記の1,2あるいは3と判定されたものを副作用 (症状) として取り扱っ た.
②臨床検査値異常変動
異常変動の有無は,日本化学療法学会「抗菌薬による治験症例における副作用,臨 床検査値異常の判定基準」6) に準じて判定した.程度については有害症状と同様に判 定した.発現した臨床検査値異常変動と本剤との因果関係は5段階で判定した.
1.関係がある 2.多分関係がある 3.関係があるかもしれない 4.多分関係がない 5.関係がない
因果関係が上記の1,2あるいは3と判定されたものを副作用 (臨床検査値) として 取り扱った.
医学専門家*
治験実施医療機関 他 計4施設
治験期間 20 年 月 日 (最初の被験者の投与開始日)
〜20 年 月 日 (最後の被験者の投与終了日)
*:所属・役職は治験を実施した当時のもの
1) 症例構成
集積症例 12 例に対し,全例薬物動態評価対象例であった (図 2.7.6.2.4-1).なお,投与中止 例はなかった.
集積症例 12例
投与症例〔登録症例〕 12例
薬物動態評価対象例 12例
副作用 (症状) 評価対象集団 12例
副作用 (臨床検査値) 評価対象集団 12例
2.7.6.2.4-1
2.7 臨床概要