2.7 臨床概要
2.7.6.2.2 体液・組織中濃度測定試験 (産婦人科領域)
添付資料 5.3.3-Report07 試験方法の概略を表 2.7.6.2.2-1 に示した.
表 2.7.6.2.2-1 試験方法
項目 内容
目的 DRPMの子宮・子宮付属器の各組織内濃度又は骨盤死腔液中濃度を測定し,産婦人科領域 感染症に対する投与量の確認のための資料とする.
治験方法 非盲検,非対照,非無作為化試験
単回投与試験 (投与量250 mg,30分間点滴静注)
症例数 目標症例数:13例 (子宮・子宮付属器の各組織内濃度:10例,骨盤死腔液中濃度3例) 集積症例数:13例
投与症例数〔登録症例数〕:13例 薬物動態評価対象症例数:13例 副作用 (症状) 評価対象症例数:13例 副作用 (臨床検査値) 評価対象症例数:13例 対象及び主要な組
み入れ基準
対象:
20歳以上70歳未満で抗菌薬の投与が必要と考えられる下記患者 1) 子宮・子宮付属器の各組織移行
産婦人科領域の疾患のため,子宮全摘手術予定の患者 2) 体液 (骨盤死腔液) 移行
産婦人科領域疾患のため子宮全摘出を施行し,骨盤死腔液の採取が可能な患者 除外基準:
1) 本治験の対象として不適当と考えられる重篤な基礎疾患又は合併症を有する患者 2) β-ラクタム系抗生物質に起因する重篤な副作用又は薬剤アレルギーの既往のある患者 3) てんかんの既往歴あるいは中枢神経系障害を有する患者
4) 妊婦,授乳中及び妊娠している可能性のある患者 5) 併用禁止薬の併用を必要とする患者
6) 過去6ヵ月以内に治験薬 (DRPMを含む) の投与を受けた患者 7) ウイルス性疾患 (肝炎,HIV) の既往歴を有する患者
8) その他,治験責任 (分担) 医師が本治験の対象として不適当と判断した患者 被験薬,用量及び
投与方法,ロット 番号
被験薬:DRPM
用量及び投与方法:DRPMの皮内反応が陰性であることを確認した後,1回 250 mg (力価) 点滴静注 (30分間) した.
ロット番号:250 mgバイアル ,皮内反応検査薬 投与期間 単回投与
併用禁止薬 1) 他の抗菌薬,2) ループ利尿薬,3) バルプロ酸ナトリウム,4) 他の治験薬 検体採取時期 1) 子宮・子宮付属器の各組織移行
投与終了の約1〜3時間後に手術を施行し,血液及び組織を採取した.なお,手術の都 合により,投与終了から検体採取の時間を完全に規定することは困難と考えられるが,
投与終了1時間後に2例,2時間後に4例,3時間後に4例の集積を目安とした.
2) 体液 (骨盤死腔液) 移行
投与終了15分前,投与終了時,30分後,1時間後,2時間後,4時間後,6時間後に血 液及び骨盤死腔液を経時的に採取した.
評価基準 薬物動態:
Bioassay法で測定した.
2.7 臨床概要
表 2.7.6.2.2-1 試験方法 (続き)
項目 内容
評価基準 (続き)
安全性:
1) 有害事象
①有害症状
有害症状の程度は,日本化学療法学会『「抗菌薬による治験症例における副作用,臨 床検査値異常の判定基準」の一部変更について』5) に準じて軽度,中等度,重度の 3 段階で判定した.発現した有害症状と本剤との因果関係は5段階で判定した.
1.関係がある 2.多分関係がある 3.関係があるかもしれない 4.多分関係がない 5.関係がない
因果関係が上記の1,2あるいは3と判定されたものを副作用 (症状) として取り扱っ た.
②臨床検査値異常変動
異常変動の有無は,日本化学療法学会「抗菌薬による治験症例における副作用,臨 床検査値異常の判定基準」6) に準じて判定した.程度については有害症状と同様に判 定した.発現した臨床検査値異常変動と本剤との因果関係は5段階で判定した.
1.関係がある 2.多分関係がある 3.関係があるかもしれない 4.多分関係がない 5.関係がない
因果関係が上記の1,2あるいは3と判定されたものを副作用 (臨床検査値) として 取り扱った.
医学専門家* 治験実施医療機関
治験期間 19 年 月 日 (最初の被験者の投与開始日)
〜19 年 月 日 (最後の被験者の投与終了日)
*:所属・役職は治験を実施した当時のもの
1) 症例構成
集積症例 13 例に対し,全例薬物動態評価対象例であった (図 2.7.6.2.2-1).なお,投与中止 例はなかった.
集積症例 13例
投与症例〔登録症例〕 13例
薬物動態評価対象例 13例
副作用 (症状) 評価対象集団 13例
副作用 (臨床検査値) 評価対象集団 13例
2.7 臨床概要