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危機管理対策の推進(政策目標:安定)

第 3 章  柏原市水道の目指すべき方向性 …

3.3  基本施策…

3.3.3  危機管理対策の推進(政策目標:安定)

 市民生活における水道の担う役割は、平常時はもとより災害時においてもライフラインの ひとつとして極めて重要であり、自然災害やテロなどの人的災害対策、突発的な水源水質事 故対策等、多岐にわたる対策を講じておく必要があります。

 本市水道においては、大規模地震を想定した震災対策はもとより、洪水対策・浸水対策、

土砂災害対策、停電対策等、あらゆる危機事象に対して、被害を最小限に抑えるため、限ら れた予算と時間のなかで、効率よくハード・ソフト面の事前・事後対策を実施し、異常時に も安定した給水ができる信頼性の高い水道を目指します。

危機管理対策の推進における体系図 各種のハード・ソフト面の事前・事後対策を実施し、

異常時にも安定した給水ができる信頼性の高い水道を目指す

危 機 管 理 対 策 の 推 進 危 機 管 理 対 策 の 推 進

震災対策

土砂災害対策 停電対策 マニュアル策定 危機管理 訓練実施

洪水対策 浸水対策 震災対策

土砂災害対策 停電対策 マニュアル策定 危機管理 訓練実施

洪水対策 浸水対策

て最も大きな被害をもたらすと想定される生駒断層帯の活動による直下型地震及び上町断

層帯地震についても、被害を最小限に抑えるため、施設の耐震化並びに危機管理体制の構 築を体系的に推進することにより減災を目指した対策を検討します。

※)東南海・南海地震防災対策推進地域

東南海・南海地震が発生した場合に著しい地震災害が生ずるおそれがあるため、地震防災対策を推進す る必要がある地域で内閣総理大臣が指定。

※)上町断層帯地震

上町断層帯とは、大阪府を南北に貫く約 40km の複数断層からなる活断層であり、大阪府北部の佛念寺 山断層、上町断層、さらに南の長居断層、和泉市や岸和田市にかけての坂本断層、久米田池断層と続い ている。このため、活断層帯の地震発生場所によって被害想定が異なっており、本市水道ビジョンにお いては、柏原市に大きく影響を与える上町断層帯の南部に地震が発生した場合を想定している。

各種地震による想定震度分布

(出典:大阪府自然災害総合防災対策検討報告書、平成 19 年 3 月)

東南海・南海地震 生駒断層帯地震 上町断層帯地震※)

柏原市 柏原市 柏原市

震度7

計 測 震 度

震度6強

震度6弱 震度5強

震度5弱 震度4以下

0 5 10km

N

S

W E

(ア)震災対策施設の整備

 本市水道施設の耐震化にあたっては、震災直後においても、大規模な断水区域を生じ させないか、生じても速やかに断水区域の縮小を図れるよう、早期復旧が可能な水道づ くりを目的に実施するものとし、震災時の水運用や応急給水活動において特に重要とな る施設、管路をあらかじめ基幹施設として抽出し、これらを優先的に耐震化することに よって、震災後の減断水率を最小限にとどめ、断水期間の短縮に努めます。

 また、震災後の復旧過程において、初期消火用水及び応急給水の確保並びに二次災 害防止のため、貯水量 1,000m3以上の配水池を対象に緊急遮断弁を設置するとともに、

市内の主要配水管部における緊急貯水槽の新設や隣接都市との緊急時用連絡管整備な ど、施設耐震化に併せて、災害対策施設の整備を推進していきます。

(イ)危機管理体制の構築

 震災対策を強化するためには、事前対策としての施設耐震化に併せて、応急給水や応 急復旧など、震災発生時におけるソフト面の危機管理対策を強化することが効果的であ り、とりわけ大和川で給水区域を二分された本市の地勢にあっては、事後対策の充実が 不可欠です。

 そのため、こうした地域特性を勘案しつつ、迅速な応急体制の確立に向け、応急給水 資器材や応急復旧資機材など、本市として最低限保有すべき緊急資材、また、これを収 納する緊急資材倉庫を大和川の南北それぞれに整備するとともに、近隣都市との連携を

震災対策の推進

震災対策施設の整備並びに危機管理体制の構築を 体系的に推進することにより、減災を目指す

震災対策の推進における体系図

施設の整備震災対策 危機管理 体制の構築

・基幹施設の耐震化

・緊急遮断弁の設置

・緊急時用連絡管整備

・緊急資材倉庫の整備

・他の事業体との連携

(2)洪水対策・浸水対策

 近年、平成 12 年 9 月の東海豪雨、平成 16 年 7 月新潟・福島豪雨及び福井豪雨、平成 16 年 10 月の台風 23 号による由良川や円山川の氾濫による大規模な浸水被害、平成 17 年 9 月の台風 14 号では宮崎県において浄水場の浸水による断水被害が発生しています。

本市においても、昭和 57 年 8 月の台風 10 号により水道施設に大きな被害を受けています。

 また、本市は国直轄河川である大和川と府管理河川である石川を有しており、大和川に ついては平成 15 年 3 月、石川については平成 15 年 4 月にそれぞれ河川管理者から、水 防法第 10 条の 4 に基づき外水氾濫に関する浸水想定区域※1)に指定されています。さらに、

本市の大和川以北は寝屋川流域に位置しており、平成 18 年 7 月に特定都市河川浸水被害 対策法に基づく、特定都市河川流域※2)に指定されています。

※ 1)浸水想定区域

洪水などにより河川の堤防が決壊した場合に浸水が予想される区域のことで、水防法に基づき河川管理 者が指定。

※ 2)特定都市河川流域

都市部を流れる河川において、著しい浸水被害が発生するおそれがあるが、市街化の進展により河道等 の整備による浸水被害の防止が困難であり、流域水害対策計画の策定や雨水貯留浸透施設の整備等、浸 水被害対策の総合的な推進を図る必要のある流域で、河川管理者が指定。

柏原市洪水ハザードマップ

(出典:柏原市総務部危機管理室)

 これら外水氾濫や、下水道の排水能力を超える雨により発生する内水浸水に対しても被 害を最小限に抑えるために、重要施設の耐水化や出入り口のマウンドアップなどについて 検討するとともに、本市水道としても、過去の水害による水道の被害事例を検証し、浸水 想定に対する各施設の保全対策に取り組みます。

(3)土砂災害対策

 市域に山地や渓流を要する本市では、土砂災害等に関する警戒、対策等が必要な箇所が あり、大阪府の調査に基づき「急傾斜地崩壊危険箇所・区域」や「土石流危険渓流」、「地 すべり危険箇所・区域」が指定されています。また、奈良県王寺町との境界付近において は、亀の瀬の地すべり地域が広範に分布している状況です。配水池や加圧ポンプ場などの 施設は大半が丘陵部に位置しており、地すべりが発生した場合においても、被害を最小限 に抑えるため、基幹管路のバックアップルートや代替ルートを確保するとともに、離脱防 止型継手を有するダクタイル鉄管や鋼管による更新等を図っていきます。

柏原市土砂災害ハザードマップ

(出典:柏原市総務部危機管理室)

(4)停電対策

 大規模地震などに伴う停電時においても、極力施設停止に至らないよう停電対策として 自家発電設備の整備等の検討を行います。

(5)危機管理マニュアルの策定と訓練実施等

 初動時における迅速な情報収集や円滑な復旧活動に資するため、危機管理マニュアルを 策定し、定期的な訓練を実施するとともに、適宜見直しを行います。また、マッピングシ ステムによる管路情報の構築を推進し、災害時等の危機管理体制を強化します。

 さらに、被災時には、日本水道協会関西地方支部内における「災害発生時における日本 水道協会関西地方支部内の相互応援に関する協定」などに加えて、近隣都市等との復旧応 援活動を迅速かつ円滑にするための緊密な連携体制を構築します。

浄水場 受水場

計 画

バランスのとれた 水道システムの構築