第2章 概要
2.4 制限事項・注意事項
ここでは、Charset-Web入力を使用する際の制限事項・注意事項について、JSVR部品、JSVR-Webサービス、およびJSVRAXそれぞ れの運用形態に共通の事柄および運用形態で固有の事柄を説明します。
なお、Charset-辞書オプションとの連携に関する注意事項については、「運用ガイド」の6.3.2項を参照してください。
それ以外の各機能の制限事項・注意事項については、本マニュアルおよび「運用ガイド」「コマンドリファレンス」での、各機能について の説明箇所を参照してください。
2.4.1 運用形態に共通の事柄について
・ 1つの部門サーバで、JSVR部品やJSVR-Webサービスを運用するためのワークユニット(サーブレットのインスタンス)を複数設定し て運用することはできません。また、JSVR部品とJSVR-Webサービスとを同時に運用することもできません。
・ 1つの業務で構成されたシステム内で使用できる運用文字コードの種類は1つに限られます。例えば、同一システム内で、運用文 字コードを「シフトJIS(MS)」に設定した部門サーバと「Unicode(MS)」に設定した部門サーバを混在させることはできません。
・ 負荷分散を行う場合は、対象とするサーバグループ間で、環境ファイル、運用文字コードおよびWebページの文字エンコーディン グを同一にする必要があります。
・ Charset-Web入力では、クライアント側で使用されるキーボードとして、日本語キーボードのみをサポートします。キー打鍵時に入
力される文字や記号は、「PCオープン・アーキテクチャー推進協議会(略称:OADG)」の109Aキーボードの文字刻印に準拠してい ます。そのため、[Shift]+[^]キーで入力される記号は、"~"と表示されます。例えば、JSVR文字入力部品のインライン変換時にお いては、[Shift]+[^]を打鍵すると、"~"が入力されます。また、JSVR文字入力部品の文字検索ダイアログにおける読み入力や、
JSVR-Webサービスの読みによる検索では、日本語資源管理にて" ̄"で登録された読み文字は"~"として扱われます。
・ JSVR部品やJSVR-Webサービスの各インタフェースで文字を出力する際や、JSVRAXでサーバから取得した文字イメージを出力
する際に、出力文字サイズを小さくした場合、文字がつぶれることがあります。出力文字サイズについては、アプリケーションの画 面設計時に次の点を十分検討してください。
- 11px以下の場合、文字がつぶれ、出力品質が極端に低下します。
- 12px以上24px未満の場合、使用頻度の高い内字にはラスタフォントが使用され可読性は保たれます。しかし、外字にはラスタ
フォントは使用されないため、文字がつぶれます。
- 24px以上であっても、複雑な字形の場合は文字がつぶれることがあります。
・ JSVR部品やJSVR-Webサービスの各インタフェースで文字を出力する際や、JSVRAXでサーバから取得した文字イメージを出力
する際に、出力文字サイズを12~24pxにした場合、使用頻度の高い内字については、ラスタフォントが使用されます。その際、縦 横線分などを間引いた省略字形が使用されます。正確な字形を確認する場合は、出力文字サイズを大きくするか、JSVR部品または JSVRAXのIMEフレームワークを使用している場合は文字の「プロパティ」ダイアログを使用してください。
・ ホスト系の文字については、各社コードブックなどを元に作成しています。このため、ホスト・プリンタなどが製造された年代および 機種によっては、字形が異なる場合があります。
・ Charset-Web入力で出力される書体は、明朝体です。ゴシック体など、その他の書体は出力できません。
・ 本製品を適用するアプリケーションを開発するにあたっては、セキュリティに配慮し設計してください。また、運用にあたっては、OS などのシステム環境や脆弱性情報に対して正しい知識を持つものによって管理を行い、システムを常に最新かつセキュアな状態 にするようにしてください。
・ Charset-Web入力の各機能で入力・表示する文字コードおよび読みについての情報は、Webサーバのログやクライアントのブラウ
ザキャッシュに記録されます。インターネット上で秘匿性の高い情報を扱う場合は、接続にSSLを用いるとともに、これらの扱いにつ いても十分注意してください。
・ JSVR部品では、エンドユーザが入力した文字列がそのままサブミット文字列となります。したがって、クロスサイト・スクリプティング などのセキュリティ問題や、文字化け問題への対処などは、<INPUT>タグなどによる標準のテキスト入力フィールドの場合と同様 に行ってください。また、JSVRAXを利用して文字列を送信する場合も、同様に配慮してください。
・ JSVR部品を組み込むWebアプリケーション、またはJSVRAXを組み込むWebアプリケーションは、Charset-Web入力と同一のドメイ
ンに存在している必要があります。
・ 上記WebアプリケーションがSSLで運用されている場合、Charset-Web入力もSSL通信を行うようにWebサーバを設定する必要があ ります。
・ JSVR部品やJSVRAXの入力領域上で入力した文字列は、Webブラウザのback(戻る)ボタン、forward(進む)ボタンなどでページを 移動した後、元のページに戻るとJSVR部品上から失われます。
・ 「2.3.3 クライアントに必要な環境」で記載しているバージョン以外のプラットフォームで使用した場合、動作は保証されません。
・ Internet Explorer 6.0 ServicePack2 / Internet Explorer 7 / Internet Explorer 8にて、JSVR部品のGUI(文字検索ダイアログ、住所入 力ダイアログ、文字のプロパティ、およびツールバーからのオンラインヘルプ)またはJSVRAXのGUI(文字検索ダイアログ、文字の プロパティダイアログ)を表示しようとすると、「ポップアップがブロックされました」などのメッセージが表示され、各ダイアログが表示 できないことがあります。これは、Internet Explorerのポップアップウィンドウブロック機能が有効になっているためです。この場合 は、次の方法でInternet Explorerの環境設定を行ってください。
1. Internet Explorerのメニューで[ツール]-[インターネットオプション]を選択し、表示されるダイアログの[プライバシー]タブを
開きます。
2. [ポップアップ ブロック]の[設定]ボタンをクリックします。
3. [許可するWebサイトのアドレス]に、Charset-Web入力の部門サーバのアドレスを指定し、[追加]ボタンをクリックします。
4. すべての設定ダイアログを閉じます。
・ 通信状態やサーバ/クライアントスペックにより、処理速度が遅くなる環境下では、表示や動作が不安定になる場合があります。ほ とんどの場合は、再度処理(操作)をしなおすことで解決します。
・ Webサーバやサーブレットコンテナとして、Apache / Tomcatを利用する場合、これら自身の動作や設定方法については、本製品
のサポート範囲外となります。
2.4.2 JSVR部品を利用する場合について
ここでは、JSVR部品を利用する場合の全般的な事柄、使用できる文字種について、Webブラウザとそのバージョンについて、および ブラウザキャッシュについての制限事項・注意事項を説明します。
なお、Formcoordinatorと連携する場合の注意事項は「運用ガイド」の6.1.2項を参照してください。また、Webcoordinatorと連携する場 合の注意事項は「運用ガイド」の6.2.2項を参照してください。
そのほか、JSVR部品を組み込んだWebページを作成するにあたっては、「コマンドリファレンス」の1.2節も参照してください。
2.4.2.1 全般的な事柄について
・ Windows Vistaとそれ以前のバージョンのWindowsでは、MS明朝等の字形および文字セットが異なります。Windowsのアップデー
ト等によっても、同様に字形および文字セットが異なる場合があります。
JSVR部品運用は、文字をすべてサーバから取得したイメージで表示するため、このような状況においても、全クライアントで字形 の統一を図ることができます。ただし、ハイブリッド文字表示方式は、クライアントフォントを使用するため、各クライアントで内字字 形が異なったり、文字が表示されない場合があります。クライアントの環境が特定できない、またはバージョンが混在する運用で は、ハイブリッド文字表示方式を使用せず、通常のJSVR部品運用を使用することをお勧めします。
内字字形差に関しては、マイクロソフト社の情報を参照してください。
ハイブリッド文字表示方式については、「運用ガイド」の8.1.2項を参照してください。
・ <!DOCTYPE>を記述し、そのHTMLで使用しているHTMLのバージョンを宣言する場合は、次の注意が必要です。
- HTML4.0以降では、システム識別子を定義するとJSVR文字入力部品の表示位置や、JSVR文字入力部品内に表示中の文
字が正しく表示されません。
JSVR部品はquirkモードを前提としています。そのため、システム識別子を定義してstandardモードで動作させると、レンダリン グ規則(margin、border、paddingなど)が変わり、正しく表示できなくなります。
JSVR部品を使用するHTMLで、<!DOCTYPE>を記述する場合は、システム識別子を定義しないで下さい。
また、同じ理由によりXHTMLでは<!DOCTYPE>を宣言しないで下さい。
2.4.2.2 使用できる文字種について
・ 運用文字コードにシフトJIS(MS)を利用する場合、SBCS(半角英数および半角カタカナ)は使用できません。
・ 運用文字コードにUnicode(MS)を利用する場合、SBCSに該当する半角英数(基本ラテン)および半角カタカナは使用できますが、
全角ピッチで表示されます。その他、一般的に半角で表現される文字についても、全角ピッチで表示されます。
・ ホスト系の運用文字コード(JEF,KEIS,JIPS,DBCS-Host)では、EBCDICなどで表現される1バイト系文字は使用できません。
2.4.2.3 Web ブラウザとそのバージョンについて
・ Internet Explorer 6.0 ServicePack2 / Internet Explorer 7 / Internet Explorer 8では、次の現象が発生します。
- 文字検索ダイアログ、住所入力ダイアログ、文字のプロパティ、およびツールバーからのオンラインヘルプで、ステータスバー に部門サーバのURLが表示される。
- ツールバーからのオンラインヘルプで、タイトルバーに部門サーバのURLが表示される。
・ ハイブリッド文字表示方式を利用せずに運用している環境で、これを利用するよう設定を変更してから再び運用を開始すると、クラ イアントのCSSキャッシュが更新されず、文字が正しく表示されないことがあります。この場合は、クライアントのブラウザキャッシュを クリアしてください。
・ 文字や単語の検索など、Charset-Web入力がサーバに問い合わせを行う際、ブラウザの情報送信警告ダイアログで送信処理をキャ ンセルすると、現在の変換候補リストやダイアログでの処理が停止し、以降、そのリスト/ダイアログ上で検索ができなくなります。こ の場合、リスト/ダイアログを一度消してから検索しなおすことで、正常に検索できるようになります。
2.4.2.4 ブラウザキャッシュについて
・ Charset-Web入力のシステムは、文字(PNG画像)とWebページ(HTMLドキュメント)のキャッシュ制御を行っています。キャッシュは
次のタイミングで更新され、ブラウザのキャッシュをクリアしなくても、新しいコンテンツがクライアントに表示されます。
- 外字/登録単語が部門サーバのデータベースに反映されたとき
- 環境ファイル"JapanistSVR.ini"が更新されたとき
・ キャッシュ制御には、部門サーバのシステムクロックを利用していますので、これが狂わないよう、注意してください。
・ ブラウザの設定がキャッシュを確認しない設定になっていたり、キャッシュコントロールを行うソフトが導入されていたりする場合は、
Charset-Web入力のシステムのキャッシュコントロールが正常に動作しないことがあります。
この場合は、ブラウザのキャッシュをクリアしてください。
2.4.3 JSVR-Webサービスを利用する場合について
ここでは、JSVR-Webサービスを利用する場合の全般的な事柄として、データの取り扱いについての制限事項・注意事項を説明しま す。
そのほか、JSVR-Webサービスの機能を組み込んだ業務アプリケーションを作成するにあたっては、「コマンドリファレンス」の2.2節も参 照してください。
2.4.3.1 データの取り扱いについて
・ JSVR-Webサービスの各辞書の検索結果として取得できるコード値を取り扱う際には、次の点に注意してください。
- 文字コードの値は、Charset-Web入力のバージョンに関わらない一意の値です。プログラム外のデータベースなどに保存し利 用することができます。
- 字形コード、部首コード、および部首グループコードのコード値は、Charset-Web入力の内部データであり、Charset-Web入力 のバージョンによっては変更される可能性があります。そのため、プログラム外部のデータベースなどに保存し利用することは できません。
また、コード値以外の情報についても、Charset-Web入力のバージョンによっては変更される可能性がありますので注意してくださ い。
・ 文字辞書と単語辞書の内容は、部門サーバを運用する資源管理サーバで、日本語資源管理を用いて編集することができます。
そのため、文字オブジェクトと単語オブジェクトの各プロパティの値は、その環境での辞書の編集状態に依存します。
2.4.4 JSVRAXを利用する場合について
ここでは、JSVRAXを利用する場合の制限事項・注意事項として、全体的な事柄を説明します。
JSVRAXの各APIを使用するにあたっては、「コマンドリファレンス」の8.2節および各APIの説明中にある注意事項を参照してください。