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公平・公正な募集環境の構築に向けた取り組み③

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〈郵政民営化への対応〉

■日本郵政株式会社の損保販売参入(平成18年7月)

⑴ 実施計画の骨格を提出

 平成18年7月に日本郵政株式会社が政府に提出した「日本郵政公社の業務等の承継に関する実施計画の 骨格」が公表され、郵便局株式会社が損害保険商品販売に参入する計画であることが明らかになった。

 本件については、郵便局株式会社が事実上の「国営会社」であること等から、同種の業務を営む損害保 険代理店の利益を不当に害する可能性が強い、すなわち郵政民営化法第92条(注)に反すると判断し、本会 は断固反対の立場をとった。

(注)(同種の業務を営む事業者への配慮)

第92条 郵便局株式会社は、郵便局株式会社法第4条第2項第2号に掲げる業務及びこれに附帯する 業務並びに同条第3項に規定する業務(以下この条において「届出業務」という。)を営むに当たっては、

郵便局株式会社が公社の機能を引き継ぐものであることにかんがみ、届出業務(当該届出業務が他の 事業者の委託を受けて行うものである場合には、当該委託に係る業務を含む。)と同種の業務を営む事 業者の利益を不当に害することのないよう特に配慮しなければならない。

⑵ 本会の対応

 平成18年8月以降、日本郵政株式会社との交渉、郵政民営化委員会における荻野会長(当時)の反対意 見陳述、総務省への反対意見の表明、支援議員への陳情書の提出などの活動を展開した。

 ① 日本郵政株式会社への対応

 ・平成18年8月   日本郵政公社に対し断固反対の意見表明

 ・平成18年9月   日本郵政に反対の意見表明、郵政民営化法第92条遵守を要望  ・平成19年3月   日本郵政より自動車保険商品の供給会社の報告を受ける。

      郵政民営化法第92条遵守を要望        ② 郵政民営化委員会・郵政民営化推進室への対応 

 ・平成18年10月   郵政民営化委員会(第11回)ヒアリングにて荻野会長が反対意見陳述  ・平成19年1月   郵政民営化委員会に意見書提出

 ・平成19年2月   郵政民営化委員会(第20回)ヒアリングにて荻野会長が反対意見陳述  ・平成19年3月   郵政民営化推進室に対し郵政民営化法第92条遵守の要望 

 ③ 総務省への対応

 ・平成19年3月   総務省郵政行政局総務課長と意見交換

 ・平成19年3月   総務省郵政行政局長に対し荻野会長(当時)が反対意見表明  ④ 損保会社への対応

 ・平成18年9月    東京海上日動社社長(郵便局代理店代申会社)に反対意見表明、郵政民営化法第 92条遵守を要望

 ・平成19年3月    東京海上日動社ほか共保引受会社6社(他の5社は、あいおいニッセイ同和、損 保ジャパン、日本興亜、富士火災、三井住友海上)に文書にて反対意見表明。郵 政民営化法第92条遵守を要望

 ⑤ 支援議員への陳情   政治連盟と連携し、支援議員への陳情を行った。

■日本郵政株式会社が実施計画を提出(平成19年4月)

⑴ 日本郵政に対する対応

 平成19年4月、日本郵政は「日本郵政公社の業務等の承継に関する実施計画」を政府に提出した。損害 保険については、「民営化時より首都圏の23局において自動車保険販売の取扱いを開始し、その後段階的 に取扱郵便局を拡大します。…その他の生損保商品についても、早期取扱開始に向けて、準備を進めます。」

と記載された。

  そこで、本会は次の対応を行った。

 ① 日本郵政への申し入れ

⒜ 試験的に実施においては、十分に郵政民営化法第92条等のモニタリングを行うこと。保険契約の継 続手続も検証する意味では、少なくとも1年間は販売局を拡大しないこと

⒝ 販売局および販売する損保商品を拡大する場合には、事前に本会に連絡をすること

⒞ 郵政民営化委員会において指摘のあった本会と郵便局との業務提携の検討のために、共同研究会等 を設けたいこと

 ② 日本郵政の回答

⒜ については、「試行の検証結果を踏まえて冷静に判断する」

⒝ については、「了解」

⒞ については、「前向きに考える。研究会については持ち帰り検討する」

   併せて、今後とも、損害保険販売については、本会と協議をしながら進めたいとの意向を表明。

 ③  更に、日本郵政の郵便局会社担当役員に対して、イコールフッティングの観点から、かんぽ生命の商 品を既存損害保険代理店に開放することを求めたが、これに対する回答は以下の通り。

・郵便局以外への販売委託は実現する方針だが、民営化のためのシステム準備作業のため、新たな取り 組みは難しい状況であり、販売チャネルの多様化も平成19年10月の民営化時には実施できない

・かんぽ生命は、3〜4年後に上場する予定。販売チャネルの多様化は必須の課題である。かんぽ生命 の直営店は現在81店しかなく、販売網としては郵便局に偏っており、要望自体は大変有難い。前向き に検討したい

・かんぽ生命開放時には、日本代協に最優先で連絡をすることについては了解

 ④ 郵政民営化委員会のパブリック・コメントに対する対応 (以下の内容の意見書を提出した)

『1.郵便局株式会社の自動車保険の販売

 本会は、郵便局株式会社が損保販売を行うことは、既存損保代理店の利益を不当に害する可 能性が強いと判断して、郵政民営化法第92条を根拠に反対してまいりました。しかしながら、

本実施計画において、「民営化時より首都圏の23局において自動車保険販売の取扱いを開始し、

その後段階的に取扱郵便局を拡大します。…その他の生損保商品についても、早期取扱開始に 向けて、準備を進めます。」と記載されております。

 首都圏の23局における自動車保険販売については、実施主体である郵便局株式会社において、

既存損保代理店の利益を不当に害することのないよう格段の配慮をする必要があると考えます。

商品内容、保険料水準、損害事故処理内容等につきまして、既存損保代理店に比べて有利な条 件で販売する場合には、明白に郵政民営化法第92条に抵触することになると判断いたします。

 次に、総務省におかれては、販売状況、郵政民営化法等の法令遵守状況のモニタリングを厳 格に行っていただくよう強く要望いたします。

 また、郵政民営化委員会におかれては、一段と高い見地から、郵便局株式会社および監督官 庁の実施状況につきまして総合的に監視いたただくよう要望いたします。

 本計画においては、段階的に自動車保険の取扱郵便局を拡大することになっておりますが、

以上の首都圏の23局における販売状況のモニタリング結果に問題があった場合には、取扱郵便 局の拡大を認めるべきではないと考えます。

2.簡易生命保険販売について

 「かんぽ生命」は郵便局株式会社以外の主体に対して簡保販売の委託を行うのかどうかにつき ましては、本実施計画におきまして、「お客様の保険加入に関するスタイルの変化に対応した販 売チャネルの多様化に向けた検討を行います。」と記載されており、民営化時においては、郵便 局株式会社以外には委託をしない方針となっております。

 かんぽ生命が既存損保代理店に簡保販売の委託を行わないことは、上記1の郵便局株式会社 による自動車保険販売を認めることと対比して、イコールフッティングの観点から著しくバラ ンスを欠くことになると考えております。郵便局株式会社のみが優遇されることは不公平であ り、少なくとも、簡保販売が既存損保代理店に開放されるまでは、郵便局株式会社に損保販売 を認めるべきではないというのが、本会の基本的考え方であります。

 従って、郵便局株式会社が自動車保険の販売を行うのであれば、同時にかんぽ生命の販売 チャネルの多様化を実現し、既存損保代理店にも簡保販売の道を開く必要があると考えます。

もし、事情により開放できない場合には、どのようなスケジュールで販売チャネルの多様化を 実施していくのか、より具体的な計画を、日本郵政が策定し公表する責務があると考えます。』

■政府が実施計画を認可(平成19年9月10日)

 平成19年6月、郵政民営化委員会は、内閣総理大臣に対して、「日本郵政公社の業務等の承継に関する実 施計画に対する郵政民営化委員会の意見について」を提出した。この中で、「実施計画は、日本郵政公社の 業務等の承継に関する基本計画、日本郵政公社の業務等の承継に関する命令、附帯決議(参議院郵政民営化 に関する特別委員会)の尊重等の政府の方針に適合している」とする見解を示した。

 これを受け、政府は日本郵政株式会社の実施計画を9月10日に認可し、郵便局における自動車保険販売に ついても10月から試行されることが決定した。

■郵便局株式会社等との交渉

 平成19年10月から、郵便局における自動車保険販売が試行されることになったことは残念であったが、引 き続き、本会としては、郵便局が損害保険代理店の利益を不当に害することのないよう、粘り強く関係先と 交渉を重ねていくこととした。主な取り組みは以下の通り。

○ 平成19年9月 日本郵政(郵便局担当役員)と意見交換

  首都圏23局における自動車保険販売の計画を確認。以下の内容を要請した。

・コンプライアンスの徹底

・既存損保代理店の利益を不当に害しないこと

・事故処理は保険会社が行うことを事前に充分説明すること

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