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公平・公正な募集環境の構築に向けた取り組み①

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■基本方針

 全国各地で日々保険の普及に取り組んでいる数多くの代理店・募集人の努力が正しく報われるためには、

募集現場における不公正な競争を排除し、それぞれが保有する能力で勝負できる競争環境を確保することが 重要である。

 本会は、このような認識の下、「働く者が報われる社会」に少しでも近づいていけるように、日本の損保 市場における公平で公正な競争条件の確保、並びに募集環境整備に向けた取り組みを重要な柱の一つと位置 付けて、活動を続けてきた。

 今後も、各代協・ブロック協議会と連携を図りながら、「オープン」で「フェア」なマーケット環境構築 に向けて引き続き努力を続ける方針である。

 また、そのことが本会の目的である保険契約者の利益保護、ひいては日本の損保業界の健全な発展に大き く寄与することになると考える。

<活動を進めるにあたっての基本的な行動指針>

⑴ 募集の公平性を維持し、不公正な競争を排除することは、保険契約者の利益保護並びに損保業界 全体の健全な発展のために重要な取り組みであり、重点施策として取り組む。

⑵ 個別事案等において、早期対応が必要な案件は、ブロック協議会・各代協との連携を密にし、現 地にて迅速・最善の対応策を実行する。

⑶ 制度に及ぶ問題であれば、直接、あるいは、活力研等の対話の場を通して保険会社に改善を求め るとともに、必要に応じ行政に対しても情報提供を行う。

■活動に当たっての留意点

 「おかしい」と声を上げること、「正しいこと」を言い続けることは重要なことであるが、ビジネスの世界 においては、「何を言っているのか」ではなく、「誰が言っているのか」によって相手の受け止め方が変わる 面があることを認識しておく必要がある。

 相手に公平・公正を求めるためには、それを求める組織の方も、また、そこに属するメンバーも、コンプ ライアンスの徹底は勿論のこと、倫理的な側面も含めて外部から揶揄されることのないようしっかりとした 座標軸(『凛とした座標軸』)を持って行動し、周囲から信頼され支持される存在となることが重要である。

(やるべきことをやらずに言いたいことだけ言っていても相手にされない)

 日本代協の教育研修事業には、こうした思いが込められており、専門性を高めるだけではなく、互いに切 磋琢磨して倫理観を高め、人間性の面においても他の代理店・募集人の模範となる存在を育てる事を目指し ている。こうした努力が結局は消費者の信頼につながり、ひいては、「正しいこと」を実現する底力になる のである。

■制度的な問題に対する取り組み

⑴ 業際問題

 保険業界の枠を超えた制度的問題で、現在大きな課題を抱えているのは、「金融機関の窓口における保

険販売」と「郵便局における自動車保険販売」であるが、これらについては、それぞれ章を改めて掲載し ている。(第10章・第11章)

⑵ 保険会社との間の制度問題

 本件に関しては、各章の中に織り込まれている課題も多いため、それぞれの章を参照願う。

 なお、制度問題の解決につなげていくために、保険会社との間の「心ある対話の場」として平成19年度 から実施している「活力ある代理店制度等研究会」については章を改めて掲載し(第12章)、併せて、

平成22年度までの報告書は資料編に添付しているので参照願う。

■個別事案への対応

 平成18年度から付加保険料の商品審査が簡素化され、保険料の合理性・妥当性・公平性は、金融庁が事後 に行う損保各社の事業費に関するモニタリングによって確保されることになっている。従って、日々現場に 接する我々としては、個別事案の中において、付加保険料の弾力化によって公平・公正な募集環境が損なわ れていないか、モニタリングを続ける必要がある。

 募集環境整備において大事なことは、問題(コンプライアンス違反等)が発生した時に、先ずは迅速に当 該案件に対して個別に対応することであり、各代協を中心に、ブロック協議会や企画環境委員会と連携して 行動する。

 また、代協会員からの生の情報は「現場で何が起こっているか」いち早く知るために重要であり、日々の 活動の中で得られた問題事案については、各代協経由企画環境委員会で集約を行い、問題解決につなげるこ とが必要である。

 なお、情報の信憑性を高めるためには事案を特定することが必要であり、情報元の協力が不可欠となる点 は留意が必要である。

■商品改定に伴う対応

 平成22年1月に実施された火災保険改定に際し、保険会社が作成する各種帳票類の代理店への提供が遅延 したため、消費者・契約者への事前の十分な対応ができないという事態が発生したことを受け、平成21年 12月、荻野会長名(当時)の要望書を各損保会社宛に出状し、迅速な対応を要請した。

 本要望書の内容は以下の通り。

① 代理店に対する改定の背景、趣旨、内容等の十分な説明と必要なマニュアル、料率表、新旧比較表等 の遅滞ない作成、配布

② 契約者手交用の改定の背景、内容を判りやすく記載したパンフレット等の遅滞ない作成、配布

③ 早期更新指標判定の弾力的な運用

 今後とも商品・制度改定は続いていくため、事前対応の遅れ等で消費者に迷惑をかけかねないケースに対 しては、直ちに問題提起を行い、必要な手当てを要請していくこととする。

■商工会議所の団体・集団扱契約への対応

⑴ これまでの日本代協の対応

 商工会議所による保険の取り扱いについては、平成7年の製造物責任保険施行に伴う「中小企業PL保 険制度」を皮切りに、平成9年の所得補償団体契約「休業補償プラン」、平成10年の千葉県中小企業団体 中央会から全国に広がった自動車保険集団扱、平成16年の個人情報漏えい賠償責任保険団体契約等と続き

(この他、各地の商工会議所独自の取り組みあり)、現在も様々な動きがある。

⑵ 問題点と日本代協の取り組み

 本会としては、「そもそも論」として、商工会議所がこの種の保険制度に取り組み、集金事務費等の収 益を得る事は、その事業の規模や態様が商工会議所の事業活動を維持していく上で必要かつ相当な範囲を 逸脱するようなものになれば、営利事業を禁じている商工会議所法上問題となること、また、自動車・火 災保険は一般代理店にとって収益の柱であり、公益法人である商工会議所が、会員も多数含まれている一 般代理店の既得権益を侵害し、その生活を脅かすことにつながるような制度を運営することは問題がある こと、を根拠として、国策としてスタートしたPL保険等一部の制度を除き、都度中止要請を行ってきた。

 また、新種保険等の団体扱契約については、以下の問題点を指摘し、自粛要請を続けてきた。

① 商工会議所と関連が深い事務管理代理店の存在に対する疑義と代理店としての適格性の問題

② 事務管理代理店と募集代理店の分担割合の問題(「休業補償プラン」では事20:募80の分担)

③ 保険料とは別に徴収される「制度維持費」の問題

④ 団体割引、優良割引の問題

 こうした動きを受けて、特定の保険会社を除き、一般代理店の収益の大半を占める自動車・火災の集団 扱は、商工会議所サイド・保険会社双方で概ね自粛してきた経緯がある。(PL保険、休業補償プラン等は 継続実施)

⑶ 「休業補償プラン」の追加補償商品の取り扱いと日本代協の考え方

 平成21年度、日本商工会議所が既存の「休業補償プラン」に労災上乗せ補償制度を追加し、中小企業従 業員への補償、経営安定化を通じて企業防衛を支援する「セーフティ・ガードプラン」を導入するとの話 があり、本件への対応について検討することとなった。(なお、本件検討に当たり、過去の経緯を踏まえ た保険会社2社から、本会に対し事前に情報提供があった。)

<本追加補償プランの概要>

① 契約者  :日本商工会議所

② 導入単位 :各商工会議所(導入の可否は独自に判断)

③ 保険種類 :就業中のみ傷害保険+使用者賠償責任保険(各社認可によって異なる)

④ 引受形態 :参入する保険会社単位で単独引受(各社認可内容が異なるため、共同保険は不可)

⑤ 割増引  :各保険会社単位で認可された割増引を適用

⑥ 集金事務費:5%(日商と各商工会議所で按分)

⑦ 制度運営費:月100円(加入企業が日商に支払う)

⑧ 保険会社 :全社オープン(参入は各社判断だが各商工会議所単位で決定)

⑨ 代理店  :幹事=石垣サービス・非幹事(募集代理店)=各保険会社が指定する代理店

⑩ 参加条件 :新種保険のコンサル販売ができる高い募集品質を有した代理店

        * 東京海上日動社は、その対象として同社中核代理店等の他に「認定保険代理士」

を明示

⑪ 分担割合 : 制度開始時幹事10%。保険料規模(全国単位・各社別)で幹事分の割合が逓減         2億円以上で幹事5%・募集代理店95%の分担

⑫ 制度開始 :平成22年10月1日始期

⑬ 参入会社 : 東京海上日動社、損保ジャパン社は先行参入。あいおいニッセイ同和社、日本興亜 社、三井住友海上社は遅れて参入

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