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公平・公正な募集環境の構築に向けた取り組み②

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〈銀行等の保険商品販売に対する対応〉

■銀行等による保険商品販売の解禁の経緯(平成9年6月〜平成13年4月)

平成9年6月の保険審議会において「子会社又は兄弟会社の保険商品に限定したうえで、住宅ローン関連 の長期火災保険及び信用生命保険の販売を認める。その際、影響力を行使した販売の禁止等の実効性のある 弊害防止措置を講じ、その遵守のための必要な監督を行うとともに、必要に応じ措置を見直し、常に実効性を 確保する。2001年を目途に実施」と決まり、条件付きで銀行等による保険販売が認められた。その後、平成 12年5月31日に保険業法の一部改正法案が成立し、平成13年4月1日から銀行等が保険商品を販売することが 合法化されたが、詳細は内閣府令に任され、内閣府令の内容は金融審議会の結論次第ということになった。

一方で、政府の規制改革委員会は、規制緩和3ヵ年計画の中で、「銀行等による保険商品の販売とその範 囲拡大」を掲げ、金融庁並びに金融審議会にプレッシャーをかけていた。

このような状況の中で、本会は、金融庁に対して平成9年6月の保険審議会報告の遵守を訴えるとともに 損保協会に対しては共闘を呼びかけて、運動を進めた。

① 平成12年10月 損保協会長に、保険審議会報告遵守の共闘を申入れ

② 平成12年11月 金融庁信用課長(金融審事務局)に対し、保険審議会報告の遵守を要請

③ 平成12年12月 金融審議会において、銀行サイドから銀行業務との関連性が強い「債務返済支援保 険」と「海外旅行傷害保険」の取扱いを認めてほしいとの要望が出された。金融審事務局は損保協会 長に対し、業界意見の集約を依頼し、本会に対しても意見の聴取があった。本会は、反対の意見を表 明。また同時に協会長会社(当時の三井海上社)に対し、業界をあげて反対してほしい旨要請を行っ たが、当時の損保業界としては「賛成も反対もしない」という自然体の対応であった。

④ 平成12年12月 金融審議会において、銀行等の保険販売は、「住宅ローン関連の長期火災保険」、「債 務返済支援保険」、「海外旅行傷害保険」とすることが決り、平成13年4月1日より実施された。

■銀行等による保険商品販売の範囲拡大への対応①(平成13年4月〜平成14年3月)

政府は平成13年3月の「規制改革推進3ヵ年計画」の中で「銀行等が原則としてすべての保険商品を取扱 えること、その銀行の子会社又は兄弟会社である保険会社の商品に限定しないことについて引き続き検討を 行い、2001年度中に結論を得る」と閣議決定していたため、本会としてはこれ以上の範囲拡大を阻止するた めに、以下の運動を展開した。

① 署名運動を行い金融庁へ陳情 (平成13年7月)

  平成13年4月〜6月の3ヵ月間に39万人の署名を集めた。

② 損保協会長、損保各社へ範囲拡大反対の申入れを実施(平成13年7月)

③ 支援議員に対する要請を実施(平成13年6月〜平成14年3月)

④ 範囲拡大反対のポスターを全代協会員事務所に掲示(平成13年8月)

⑤ 顧客へのアンケート調査を行い、銀行の圧力募集の実態を金融庁へ示し、範囲拡大反対の陳情を実 施(平成13年9月〜平成14年3月)

■銀行等による保険商品販売の範囲拡大への対応②(平成14年10月)

前記の取り組みにもかかわらず、平成14年3月19日の金融審議会(金融分科会第二部会)の承認を得て、

金融庁は、平成14年10月1日から下記の範囲拡大の実施を決定した。

損  保 生  保

平成13年4月1日から 解禁された商品

〇住宅ローン関連の長期火災保険  (専用住宅)

〇債務返済支援保険

〇海外旅行傷害保険

〇信用生命保険

(但し銀行等の子会社・兄弟会社で ある保険会社の商品に限る)

平成14年10月1日から 新たに追加された商品

〇年金払積立傷害保険

〇財形傷害保険

〇住宅ローン関連の長期火災保険に店 舗併用住宅を加える

〇個人年金保険(定額・変額)

〇財形保険

〇信用生命保険につき仕入先規制を撤 廃する

平成14年10月1日からの規制緩和に併せて弊害防止措置等の充実を図る

なお、本種目追加に先立ち、平成14年2月19日に金融庁から素案が本会に示された際には、上記商品に加 え、自動車ローンに係る自動車保険、自賠責保険も含まれていた。

本会は、特に自動車保険においては契約者保護上重大な支障が生じることを強調し、直ちに反対の主張を 行った。

その後、平成14年2月28日に金融分科会第二部会の下部機関である「保険WG」において、本件が審議さ れることとなったので、本会は協会長会社(三井住友海上社)と連携し、反対の陳情を行うとともに、意見 書(「銀行等による自動車保険販売の弊害について」)を金融庁に提出し、保険契約者保護上の問題点につい て警鐘を鳴らした。

一方、損保協会も協会長会社(三井住友海上、東京海上、安田火災、日本興亜、あいおい)が中心となり、

自動車保険販売に伴う弊害の報告書を金融庁へ提出し、反対の陳情を行った。

また、平成14年2月28日の金融審議会保険WGの討議においては、三井住友海上、東京海上の出席者に本 会の代弁をしていただき、業界を挙げて自動車保険の種目追加に反対する論陣を張った。

こうした努力が実り、規制緩和の大潮流の中で、最終的には自動車保険、自賠責保険を解禁の対象から除 外することができたことは極めて大きな成果となった。

■銀行等による保険商品販売の範囲拡大への対応③(平成15年度の取り組み)

金融庁は、「対象商品の更なる拡大については、平成14年10月1日以降の実施状況をみながら、引き続き 検討を行い、平成15年度中に結論を得る」と表明していたので、本会としてはこれ以上の範囲拡大を阻止す るために運動を展開した。

① 平成15年7月 銀行窓販に係るアンケート調査を全代協で実施し、同年9月に金融庁長官、損保協会 長、各損保会社社長に対し、範囲拡大反対の陳情を行った。

② 同年9月、12月には、金融庁保険企画室長に対し、平成16年1月には同・総務企画局長に対し、範囲 拡大反対の陳情を行った。

一連の取り組みにおいては、協会長会社5社と緊密に連絡をとりながら金融庁に対する働きかけを行うこ とができ、大きな力となった。

⑴ 金融審議会の動向

平成16年1月金融審議会第二部会において、部会が取り組むべき5つのテーマ(自然災害リスク、支払 補償制度の見直し、無認可共済問題、銀行窓販及び構成員契約規制、相互会社のガバナンス強化)が示さ れたが、具体的な審議は作業部会で行うこととなった。

一連の運動の効果が実り、平成16年2月の作業部会には本会佐藤会長(当時)が意見陳述の機会を与え られ、消費者アンケートの調査結果を踏まえて、銀行による保険販売の弊害の大きさを力説し、これ以上 の対象商品の拡大には絶対反対である旨主張を行った。

さらに3月に開催された作業部会においても、「銀行窓販に係る保険商品の販売規制のあり方」特に「弊害 防止措置の現状と評価」及び「対象商品の拡大を図る場合の弊害とその対応策」について、意見陳述を求め られ、佐藤会長は、過去2回行ったアンケート調査の結果をもとに、「現行の弊害防止措置は機能しておらず、

対象商品を拡大すれば弊害は増加する。弊害を防止する最大の有効策は対象商品の拡大をしないことである」

と主張するとともに、次善の対応策として「銀行等の融資先の法人・個人に対する保険販売の禁止」を求めた。

しかしながら、平成16年3月に開催された作業部会において、次の内容の報告書が作成され、翌日に開 催された金融審議会金融分科会第二部会において、了承された。

<保険の基本問題に関する作業部会報告書(平成16年3月)>

① 新たな弊害防止措置を設けることを前提に段階的に解禁し、3年後には銀行等が原則として全 ての保険商品を取り扱えるようにする。

② 圧力販売につながるような融資先に対する保険販売を禁止する新たな弊害防止措置を設ける。

<本報告書の評価(平成16年当時)>

① 原則として銀行等が全ての保険商品が取扱えるという結論は極めて遺憾である。

② しかしながら、消費者を圧力販売・抱き合わせ販売から守るために融資先規制が新たに弊害防 止措置として設けられることは評価できる。

③ 本弊害防止措置は「目に見える規制」であり、実効性が担保されることを期待する。

⑵ 保険制度改善推進議員連盟の動向

平成15年12月から、支援議員に対する陳情活動を強化した結果、多くの議員から金融庁に対し、範囲拡 大反対の意見を表明していただいた。

一方、政連顧問の相沢議員が創設された保険制度改善推進議員連盟が平成16年1月、2月に会議を開催、

損保協会も範囲拡大反対を陳情、また生保協会の陳情もあり、議連としては範囲拡大反対の決議を採択した。

同年3月の議連には本会役員が出席し、銀行の圧力販売の実態と範囲拡大反対を訴えた。

⑶ 自民党財務金融部会・金融調査会合同会議の動き

平成16年3月に、「保険に関する当面の問題について(銀行窓販)」というテーマで掲記会議が開催され、

生保協会長、損保協会長、本会会長が夫々銀行窓販の範囲拡大反対の陳情を行った結果、合同会議は範囲 拡大反対で全員一致を見た。

■銀行等による保険商品販売の範囲拡大への対応④(平成16年度)

⑴ 金融庁に対する陳情(平成16年8月、11月)

<本会の主張>

① 弊害防止措置:銀行の融資先は個人・法人ともに販売禁止とすること          分かりやすく、検証可能な内容にすること

② 先行解禁商品:自動車保険、傷害保険は既存代理店への影響が大きく除外すること

③ 3年後の解禁:相応の準備期間が必要。3年後では混乱が大きい。

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