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健常者の通常の食事(常食)との比較検証

ドキュメント内 ( ) Christian Sandor (ページ 43-47)

3. 食事療法における栄養素摂取量の分析 20

3.3 健常者の通常の食事(常食)との比較検証

12 16 20

050100150200

Exchanges

Iodine [μg]

(a)ヨウ素

12 16 20

020406080

Exchanges

Vitamin B-12 [μg]

(b)ビタミンB12

12 16 20

1.01.52.02.53.03.54.0

Exchanges

Manganese [mg]

(c)マンガン 図 11 各栄養素の摂取量分布

に納めた).これら23食の栄養摂取量を8/3倍して一日分に換算し,常食とし て分析に用いた.献立中の栄養素量の算出には,腎臓病食と同様にKNApSAcK Family DB[36]を用いた.比較時の計算にはR ver. 3.2.2を用い,正規分布に従 うことが仮定できるものにはt検定を,仮定できないものにはWilcoxonの順位 和検定を用いて差の検定を実施する.帰無仮説を「2郡間に差がない」とし,対 立仮説を「2郡間に差がある」とする.

3.3.3 結果

表7に慢性腎臓病の食事療法基準で基準値が定められている栄養素についての 栄養素量と食事摂取基準を示す.表から,常食に含まれる栄養素量は,被験者実 験で選択された献立中の栄養素量に対し,全てにおいて上回る結果となった.そ もそも慢性疾患等を患っていない一般の人間に適用される「日本人の食事摂取基 準」においては,その下限値が食事療法基準の上限値を上回っているものが多い.

今回用いた常食中の栄養素量は腎臓病患者向けの食事に比べ高いだけでなく,全 てにおいて腎臓病の食事療法基準の上限を超える値であるが,常食の食事摂取基 準の範囲内には収まっていることが確認できる.

慢性腎臓病の食事療法基準に規定されていない栄養素のうち,日本人の食事摂 取基準に基準値の設定がある栄養素に関して,被験者実験で得られた12単位食,

20単位食と常食のデータを表8に示す.常食に関して,充足率の最低値は84%で あり,少なくとも1日に必要な栄養素量の8割程度は摂取可能であることがわか る.低い充足率を示したのはクロムとビオチンで,充足率が80%台であるが,ど ちらもその下限の指標が目安量であるため,これがどの程度の影響があるかとい うことを示す科学的根拠はない.ほか充足率90%台の栄養素が4つある以外は,

100%を超える充足率となっている.ヨウ素に関しては耐容上限量を超える値が見 られるが,これは別途考察する.12単位食,20単位食と常食を比較すると,脂 質とビタミンB12以外の栄養素に関して,常食のほうが充足率が高いことがわか る.また,12単位食中の充足率に対し常食中での充足率が2倍以上の値を示した ものが17種類存在し,全体の60%を超える割合であることを確認した.

表9に常食とそれぞれの単位数の食事における有意差を検定した結果を示す.

表 7 選択された献立と常食の1日毎の栄養素量と摂取基準(1)

(慢性腎臓病の食事療法基準で規定が存在するもの)

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表 8 選択された献立と常食の1日毎の栄養素量と摂取基準(2)

(慢性腎臓病の食事療法基準で規定が存在しないもの)

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(/jk*/0jk*l* '($$678$<$mn$%oph $$$$$$8#7$<$mqh $$$$$$79$<$irh

40 60 80 100

2004006008001000

Protein (g)

Calcium (mg)

12 exchanges 16 exchanges 20 exchanges regular RDA

(a)カルシウム

40 60 80 100

5101520

Protein (g)

alpha-Tocopherol (mg)

12 exchanges 16 exchanges 20 exchanges regular AI

(b)ビタミンE

40 60 80 100

020406080

Protein (g)

Vitamin B-12 (μg)

12 exchanges 16 exchanges 20 exchanges regular RDA

(c)ビタミン B12 図 12 有意差の有無とその栄養素量分布

結果から,各単位の食事に関してほとんどの栄養素においてp<0.005となってお り,帰無仮説を棄却し有意差があると認められるといえる.一方で,脂質や炭水 化物などの基本栄養素以外において,ビタミンEやビタミンB12など一部におい て帰無仮説を棄却できない検証結果が得られた.カルシウム,ビタミンE,ビタ ミンB12について,たんぱく質量に対する分布を表したものを,図12に示す.横 軸がたんぱく質量,縦軸が各栄養素量となっており,それぞれに設定されている 下限値を破線で示す.各単位食ごとにプロットの種類を変えており,たんぱく質 量の少ないものから順番に,12単位食,16単位食,20単位食,常食と分布して いる.カルシウムの分布から,腎臓食に比べ常食中の栄養素量が優位に多いこと がわかり,その分布は推奨量付近に存在していることがわかる.それに対し,ビ タミンEやビタミンB12は常食と腎臓食中における栄養素量の分布が近い範囲で 存在していることがわかる.

ドキュメント内 ( ) Christian Sandor (ページ 43-47)

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