(件/ KSLOC )
5.2 信頼性変動要因分析と信頼性向上に 向けた重点強化領域の特定(つづき)
119
(2) ベンチマーク
信頼性変動要因に関するベンチマーク(白書等)のメッセージを、ヒントとして 参考にする。
① 相対的に信頼性の良いグループ(良群)は、相対的に信頼性 の低いグループ(否群)と比較して、次の傾向が見られる。
◇レビュー工数密度が高い。
◇上流工程での不具合摘出比率が高い。
◇テスト検出不具合密度が低い。
◇テスト検出能率(テスト項目当りの検出不具合数)が低い。
② 【参考】
白書
2016-2017
用プレ分析結果による、信頼性変動要因候補(次ページ以降参照)
Copyright © 2015 独立行政法人情報処理推進機構
【参考】信頼性変動要因候補の試行分析結果一覧
(新規開発、主開発言語グループ)
~白書
2016-2017
用プレ分析~120
通番 変動要因候補 有意性 傾向
1
業種 △ 金融・保険業は他よりSLOC
発生不具合密度がやや低い。2
信頼性の要求レベル ☓3
性能・効率性の要求レベル
☓
4
重要インフラタイプ ☓5
アーキテクチャ ☓6
主開発言語 ☓[凡例] ◎:1%有意(Welchのt検定のP値が1%以下)
○:
5%
有意(Welch
のt
検定のP
値が1%
より大きくて5%
以下)△:
10%
有意(Welch
のt
検定のP
値が5%
より大きくて10%
以下)▲ :
10%
有意には満たないが、視覚的にやや差異が見られるもの☓:差異が見られない(データ数不足の場合を含む)
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【参考】信頼性変動要因候補の試行分析結果一覧
(つづき)
121
通番 変動要因候補 有意性 傾向
7
プラットフォーム ○Windows系はUnix系より SLOC発生不具合密度が
低い。8
開発フレームワークの利用
☓
9
月あたりの要員数 ○ 月あたりの要員数が少ない方が、SLOC発生不具合 密度が低い。10
外部委託比率 ○ 外部委託比率が低い方が、SLOC発生不具合密度が 低い。11 PM
スキル ☓12
テストスキル ☓13
品質保証体制 ○ 品質保証の専門スタッフが実施する方が、SLOC発生 不具合密度が低い。14
設計文書化密度 ☓ 設計文書化密度がP75
以上の領域ではSLOC
発生不 具合密度が低くなるが全体的には傾向が見られない。15
設計レビュー工数密度 ◎ 設計レビュー工数密度が高い方が、SLOC発生不具 合密度が低い。16
設計レビュー指摘密度 ▲10%有意水準にはないが視覚的に設計レビュー指摘
密度が高い方がSLOC
発生不具合密度がやや低い。Copyright © 2015 独立行政法人情報処理推進機構
【参考】信頼性変動要因候補の試行分析結果一覧
(つづき)
122
通番 変動要因候補 有意性 傾向
17
テスト密度 ☓18
テスト検出不具合密度 △ テスト検出不具合密度が低い方が、SLOC発生不具 合密度がやや低い。19
上流工程での不具合摘出比率
◎ 上流工程での不具合摘出比率が高い方が、
SLOC
発 生不具合密度が低い。20
要求仕様の明確さ ☓21
ユーザ担当者の
ドキュメント内
統計指標に基づくベンチマーキングによる信頼性・生産性向上へのアプローチ
(ページ 119-122)