• 検索結果がありません。

表 3.2.2 論文等の成果

発表形態 ①住宅分野 ②業務分野 ③運輸分野 ④性能評価、

安全性基準 計

1.講演発表等 11 24 8 16 59

2.著作・投稿(査読) 0 7 1 1 9

3.プレスリリース等 0 7 0 0 7

表 3.2.3 本事業の特許状況

出願状況 ①住宅分野 ②業務分野 ③運輸分野 ④性能評価、

安全性基準 計

1.出願中 11 22 2 0 35

2.出願準備中 0 4 4 0 8

計 11 26 6 0 43

以下、各研究項目毎に研究開発成果の詳細を述べる。

90

3.2.1 住宅分野向けノンフロン型省エネ冷凍空調システム開発

①住宅用マルチ空調機の研究開発【株式会社ダイキン環境・空調技術研究所】

平成 17 年度は、計画通り、提案時に想定した本開発機の冷媒回路の課題を解決する冷媒回路の選定お よび機能部品の仕様決定を行った。

平成 18 年度は、計画通り、一次試作機の製作・改良を行い、中間目標の APF4.0 を達成した。また、本 開発機を高効率に運転するための基本的な制御ロジックの検討を行い、課題を明確にした。熱交換器につ いては、基礎試験として、熱交換器の伝熱性能に対する厚肉伝熱管の拡管抵抗、油上り、パス取りの影響 のデータを取得し、一次試作用熱交換器の開発に役立てた。

ア) CO2 二相流膨張機・圧縮機搭載 CO2 マルチ空調機の研究開発 ア)–a) 基本冷媒回路の評価・選定 中間目標達成度:100%

CO2 二相流膨張機・圧縮機を組み込んだ住宅用マルチ空調機を実現する際の課題を解決する冷媒回路案 を検討・抽出した。そして冷媒回路案を評価する評価試験機の製作・試験・評価を実施し、膨張機付気液 分離マルチ回路を選定した。

ア)-b) システム開発 中間目標達成度:100%

評価試験機の実測結果の分析およびシミュレーションよる机上検討結果を基に、一次試作機の製作・改 良を行い、中間目標性能の APF4.0 を達成した。

ア)-c) 運転制御の開発 中間目標達成度:90%

膨張機・圧縮機の制御を中心とした膨張圧縮機搭載 CO2 マルチ空調機の基本的な制御ロジックの検討を 行った。そして一次試作機に組み込んで試験・評価し、作成した制御ロジックの課題を明確にした。特に 膨張機・圧縮機を組み込むことで、圧縮機の回転数に伴い減圧特性が変化するため、従来の空調機のよう に、それぞれの制御器を個別で制御することが難しいことがわかった。

イ) CO2 二相流膨張機・圧縮機搭載 CO2 マルチ空調機用熱交換器の開発 中間目標達成度:90%

基礎試験として、熱交換器の伝熱性能に対する厚肉伝熱管の拡管抵抗、油上り、パス取りの影響のデー タを取得し、一次試作用熱交換器の開発に役立てた。

ウ) CO2 二相流膨張機・圧縮機搭載 CO2 マルチ空調機用機能部品の調達 中間目標達成度:90%

開発機で使用する機能部品、電動弁・電磁弁・四路切換弁・逆止弁の仕様を決定した。

(発表)

なし

(知財)

7件の特許を出願中

・ 膨張機・圧縮機搭載マルチ空調機の冷媒回路に関する特許 3件 ・ 膨張機・圧縮機搭載マルチ空調機の運転制御に関する特許 3件 ・ 気液分離器の構造に関する 特許 1件

②住宅用コンパクト再生方式省エネ型換気空調システムの開発【新日本空調株式会社】

ア) 中間目標の達成度(課題、進捗過程、達成度合い)

先に示した中間目標における達成度を実施項目別に以下に示す。

(a) マグネトロン方式等による吸着材の再生方式の開発

中間目標である、「最適なマグネトロン加熱方式の選定と電波障害などの問題の解決」に対し、以下の 進捗成果を得ている。

91

昨年度製作したベンチスケール試作機を用いて、マイクロ波加熱再生方式の選定と電波漏洩問題の検証、

ならびに性能確認を行った。

その結果、家庭用電子レンジと同等の電波漏洩対策を徹底することで、家庭用電子レンジにおける基準 値以下の使用条件であることを確認した。

また、工業用マグネトロンを用いた試験装置による、水を用いた加熱効率確認実験では加熱効率 15~

24%を得た。

各種吸着材のマイクロ波照射時の再生速度から、吸着材候補として高分子収着材、シリカゲルハニカム、

ゼオライト系ハニカムの 3 種類の吸着材を選定した。さらに、工業用マイクロ波発振装置による吸着剤再 生試験を実施し(現時点での)吸着材再生エネルギー効率(再生量/理論蒸発量)が約 12%であり、マイ クロ波加熱の有効性が確認できた。

図 3.2.1 マイクロ波加熱ベンチスケール試作機 (b) 高速再生調湿器の開発

中間目標である、「吸湿モード、再生モードに対応する調湿器であって、8~20畳程度の居住空間に 適用できる再生調湿器の試作を完了し、従来型の加湿器あるいは除湿器と同等以上の機器性能を有するこ とを確認する」に対し、以下の進捗成果を得ている。

8~20畳程度の居住空間を想定し、換気量を毎時 40m3 に設定した上で、基本構造を検討し、天井裏 などに設置する際のコストアップ要因となる外気(給気)と還気(排気)のダクト構成を簡素化する流路 切り換え方式として円筒型吸着材容器内を軸方向に 2 分割し、これを一定時間のインターバルで 180°回 転させることで流路を切替える手法(H17 年度特許提案済み)の有効性を確認した。

また、住宅用コンパクト再生方式省エネ換気空調システムでは、吸着材の繰り返し吸脱着能力の支配因 子が被乾燥空気の相対湿度と再生空気の相対湿度差であること。その際に再生空気温度の上昇が性能改善 に効果を有することを把握した。

吸着材の繰り返し吸脱着能力は、吸着材表面の物質移動係数と接触面積の積に依存することから、吸着 材形状としてハニカム型とすることが有効であり、市販の家庭用除湿機あるいは加湿器と同等以上の除湿 量、加湿量を得られることを確認した。

これら実験結果の特徴は、開発した調湿器シミュレーターにても確認されている。

これらの知見を踏まえ、バッチ方式回転円筒型の高速再生調湿器の試作機製作を完了した。

入口温度

再生 10.5g/kg 吸着

33,60%RH 19.1g/kg

マイクロ波発信器 吸着材カセット

加熱

入口温度

再生 10.5g/kg 吸着

33,60%RH 19.1g/kg

マイクロ波発信器 吸着材カセット

加熱

92

図 3.2.2 製作されたバッチ方式回転円筒型の高速再生調湿器 (c) 高効率蓄熱式熱交換器の開発

中間目標である、「8~20畳程度の居住空間に適用できる蓄熱式熱交換器において、試作を完了し基 本的性能に関するデータを取得した上で最適な蓄熱体を選定、ならびに形状設計方針の構築」に対し、以 下の進捗成果を得ている。

熱特性、安定性、加工性などの物性値と、価格、入手し易さ等を考慮した条件から数種類に絞り込んだ 材質を用い(試作熱交換器の蓄熱体部分に充填)、通風加熱と通風除熱による蓄熱放熱実験を実施した。

その結果、最適蓄熱体として鋼球およびアルミナ球の2種の蓄熱体を選定し、温度効率で91%を達成 することを確認した。また、バッチ式運用を念頭に置き、熱交換器で重要となる保温やシステムとしての 改良を重ねながら、充填槽厚さと蓄熱放熱サイクル時間を変化させ、熱回収率が最適となる運転状態を検 討した。さらに、岩手大学にて対向流型蓄熱式熱交換器の非定常温度場解析シミュレーションを改良し、

実測データの直接使用、蓄熱放熱サイクル時間の任意設定および蓄熱放熱連続シミュレーションを可能と し、補正係数を決定し、実験結果とシミュレーション結果がほぼ一致することを確認した。蓄熱器サイズ、

流通条件を変更して設計計算が可能となり、形状設計方針が構築できた。

図 3.2.3 高効率蓄熱式熱交換器実験装置 図 3.2.4 高効率蓄熱式熱交換器 (d) コンパクト再生方式換気空調システムの開発

中間目標である、「8~20畳程度の居住空間に適用できるシステムの基本設計方針の構築」に対し、

以下の進捗成果を得ている。

吸着時発熱を 100%再生に利用し、吸着材再生時の外部エネルギー追加量を最小とすると共に、高効率 蓄熱材

400mm 蓄熱時

蓄熱時 放熱時

放熱時

150mm

150mm

支持材

蓄熱材 400mm

蓄熱時

蓄熱時 放熱時

放熱時

150mm

150mm

支持材

93

な吸着材再生のために吸着された水分の選択的加熱手段としてマグネトロンを用いる方式の基礎評価を 行い、40m3/h の通年・連続換気処理においてマグネトロン電気入力の再生寄与率を 20%とし、マグネト ロン発熱量の 80%を再生空気の加熱に利用することで、比較対象とした既存システム(加湿器 or 除湿機 と空調機との連携運転)と同等程度の換気空調機能が得られることを確認した。

また、Φ150mm 程度の円筒内にハニカム形状の吸着材を充填し、これを 2 分~5 分インターバルにて回 転させ、再生時に家庭用電子レンジ相当のマグネトロンによるマイクロ波照射を併用する 40m3/h 換気処 理向けコンパクトシステムの基礎設計を行った。

住宅の空調システムの年間消費エネルギー性能を評価するための APF(Annual Performance Factor)の検 討を行った。

コンパクト再生方式換気空調システムの年間実運用評価を実験的に行うこと、およびアクティブスゥイ ング時の被験者実験を行うための環境試験室を設置し、アクティブスゥイング時の被験者実験を行った。

図 3.2.5 コンパクト再生方式換気空調システム概要 (e) 省エネ型快適制御技術とシステム運用技術の開発

中間目標である、「空調システムにおける快適性に着目し「快」と「適」の領域を判定するための「気温」、

「湿度」、「気流」の3要素の制御による省エネが可能であることを確認する」に対し、以下の進捗成果 を得ている。

アクティブスイングの「快」条件、「適」条件の温湿度条件の検討、温湿度スイング時の快適性評価を目 的とした被験者実験(男女 16 名を被験者として)を環境試験室において行った。

絶対湿度 2.0g/kg(DA)、10.0g/kg(DA)の 2 条件を設け、それぞれに対して 20℃、25℃、30℃の計 6 温度条 件を設定した。120 分間の曝露時間中、最初の 90 分を温湿度一定条件、最後の 30 分でアクティブスイン グを行った。皮膚水分量、まばたき時間、乾燥感に対する湿度影響が確認された。絶対湿度が低く空気温 度が高い環境では手のひらが湿っているとの申告が多かった。アクティブスイング時には疲労感が低減す ることがわかった。

これらの被験者実験から、アクティブスウィング時の平均温度より、体感温度の方が低く、3要素の制御 による省エネが可能であることを確認した。

また、昨年度改造したブリージングマネキンを用いてアクティブスイング時の知覚空気質測定を行った。

吸気の温度は室内温度より最大で 2℃程度高いことが分かった。

図 3.2.6 アクティブスィング運転概要 イ) 成果の意義

研究開発が保有する課題(表 2.1.2)に対し、開発項目1~5を設定した訳であるが、これら開発項目 の成果が今後、どの様に結びついて最終目標達成に寄与するかを説明する。

切替 発振器

φ150 ファン

再生側 除湿側

三方弁

マグネトロン

デシカント部 電磁波シールド用パンチングメタル

外気

室内

室内

排気

モーターダンパー

100 000 200

蓄熱部

ランチャー

電磁波シールド用パンチングメタル チューナー

アクティブスイング 定常運転 定常運転 アクティブスイング

平均温度