(71 人)
7 事業計画
(1) 路線バスに関する事業展開
ア 幹線バスである「国大線」「別府~湯布院線」の確保維持等
対流促進型国土の形成や観光立国の更なる展開(広域観光周遊ルート他)、おんせん県おおいたの 牽引等に向け、新たな地域間幹線軸として、「別府~湯布院」をつなぐ系統(主に湯布院線とゆふり ん号)の運行持続性の向上をめざし、関係市町村等と連携を図る。
さらに、当該路線の継続的かつ安定的な運行の実現を目指すとともに、東山地区からJR別府駅ま での冗長かつ低頻度のバス路線を鳥居バス停を乗り継ぎ拠点として再整備し、その乗り継ぎ拠点まで の新たなコミュニティ交通(従来のバス空白地域にも新規乗り入れ)を高頻度で運行するように検討 する。
このような検討により、東山地区の公共交通運行頻度が高まることで、東山地区でスタートした九 州オルレ別府コース利用者の増加も期待できる。
また、本市を縦断するように運行している国庫補助対象地域間幹線バス系統である「国大線」につ いては、関係市町村等と連携し、市町村間の結び付きの状況や利用特性、他系統の重複状況等を調査・
研究したのち、県・関係市町村及び交通事業者(以下「関係者」という。)との協議・調整の結果、必 要に応じて、本市の域内交通(支線)と一体化した地域公共交通網の再編を関係者へ提案する。
イ 他路線との重複が少なく、路線廃止に伴い新たな交通弱者が生じてしまう支線バスの維持確保等 市内における支線バスとしては、バス路線「85・86:関の江団地線」(大分交通)や「10:JR別 府駅西口・浜脇線」(亀の井バス)等が挙げられるが、これらの路線等は運営が非常に厳しい状況に ある。
仮に、路線廃止した場合、市内に新たなバス空白地域が生じてしまう支線バスについては、国の制 度などを有効活用しつつ、支線バスの維持確保に取り組む。
なお、市が財政負担を行うに当たり、必要に応じて、「利用者の生活利便性の向上」を図るための 運行ルートの見直しや、「運行効率化」に向けた運行頻度の見直しなどを市から交通事業者に働きか け、交通事業者と行政の協働により、当該バス路線に対する「運行持続性」を確保するようなカイゼ ン策を講じることに努める。
ウ 異なる事業者が運行する路線の在り方の検討
本市には、拠点を結ぶ地域交流軸となる路線のうち、現状では、2系統を合算すると、比較的利用 が多い状況にあるが、沿線の高齢化も進行していることにより、運転士の人手不足なども相まって、
将来的に減便・廃止が懸念される路線がある。
市内の地域交流軸の維持確保、さらに利用者にとっての使いやすさ・分かりやすさの向上を課題と して、減便・廃止が懸念される路線については、本市のまちづくりを検討する上で、より強靭・強固 な交通体系を構築するため、別府市・亀の井バス・大分交通が協議・調整を行い、運行効率が高まり、
利用者の利便性が向上する政策などについて検討する。
エ すべての人が移動しやすい環境整備
べっぷ未来共創戦略では、高齢者や障がい者が安心して旅行ができる態勢の整備と宿泊施設や観光 施設・温泉施設等のバリアフリーの促進に向けたハード面の整備に取り組むことになっている。
具体的には、低床車両の導入促進、バス停での乗降しやすい環境の整備などを、関係機関と連携し、
市民の必要性等を検討し、行政が主体的に対応する場合もある。
オ 労働力不足への対応、労働環境の「カイゼン」
本市においても、特にバス運転士の不足は深刻な問題となっている。
そのような状況の中、本市は生涯活躍のまちづくり(別府市版 CCRC: Continuing Care Retirement Community)を目指しており、若者のみならず高齢者の移住促進と公共交通を組み合わせた政策とし て、市外からの移住者に対し、公共交通のしごとの創生に向けた支援策を検討する。
カ ICカードの機能拡大に向けた検討
高齢者を対象にした平日の昼間時間帯における移動支援策の導入などに向けたICカードの機能 拡大について、バス事業者等と協働して検討する。
(2) タクシーに関する事業展開
ア 福祉部門等が実施している高齢者等への移動支援におけるタクシーの積極的利活用の促進
本市は超高齢社会における高齢者の介護予防・悪化予防の一環として、社会福祉協議会などとの連 携のもと、介護予防教室やサロン活動などを実施している。
その活動の参加者の中できめ細かい配慮などが求められる高齢者の移動においては、交通安全性の 確保さらには交通資源の有効活用等の観点から、今後はタクシーの積極的利活用を検討する。
イ 運転免許証の自主返納支援事業の利用拡大に資する民間タクシーのICカードシステム導入促進 に向けた検討
自治委員等アンケート調査結果によると、14自治会の自治委員が「外出に利用できる公共交通はな い」と回答しており、それらの地域に居住している高齢者の1割は「やむを得ず、車を運転している 状況」にある。
本市は運転免許証の自主返納支援事業を実施しており、自主免許返納した高齢者に対し、交通系I Cカード(1万円相当)を贈呈しているものの、現状ではICカードの利用はICカードシステムの 普及が伸び悩んでいるため、利用は路線バスのみに限定されている状況にある。
今後さらに、バス不便地域の高齢者等の免許返納を促進するため、民間タクシー事業者に対しても 交通系ICカードシステム導入促進支援を検討する。
表 別府市の運転免許証の自主返納支援事業 対象 ・別府市の住民基本台帳に記録されている方
・有効期間内の運転免許証全てを 70 歳の誕生日以降に自主返納された方 支援内容 ①ニモカ(10,000 円相当分)の交付
②写真付き住民基本台帳カード(平成 27 年 12 月をもって交付終了)
交付手数料(500 円)の免除 (注)支援はそれぞれ 1 回限り
申請方法 別府警察署で免許返納後 90 日以内に別府市役所危機管理課で手続き (注)本人による手続きが必要
申請時に必要なもの ①警察署で発行する運転免許の取消通知書
②返納した運転免許証(四隅に穴を開けたものが返却される)
③身分証明書(健康保険証、年金手帳など)
④印かん
ウ 外国人来訪者等への対応の充実
FIT※に観光周遊等においてタクシーを利用してもらうために、以下の施策を講じる。
・JR別府駅観光案内所など情報発信拠点における二次交通の多言語案内
・タクシーでの指さし会話集、三者間通話でのタクシー呼び出しなど
・その他
エ すべての人が移動しやすい環境整備
べっぷ未来共創戦略(P19)では、高齢者や障がい者が安心して旅行ができる態勢の整備と宿泊施 設や観光施設・温泉施設等のバリアフリーの促進に向けたハード面の整備に取り組むことになってい る。
具体的には、誰もが使いやすく、また環境負荷の少ないタクシー車両(例:UDタクシー※、EV タクシー※、PHVタクシー※等)の導入を促進する。さらに、利用しやすい環境の整備や利用促進な どについて、関係機関と連携し、行政が主体的に対応する。
図 UDタクシー
出典:「TAXI TODAYinjapan2015」(一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会)
(3) 拠点の整備や交通結節機能の強化に関する事業展開
ア フェリー・JR・高速バス・路線バス・タクシーの連携による利便性向上
別府国際観光港、JR別府駅とJR亀川駅及び別府北浜については、本市の交通拠点として、バス・
タクシーなどを含めた乗り継ぎ利便性の向上を図る。
イ 交通結節点の強化とそれを軸としたネットワークの形成
「べっぷ未来共創戦略」では、企業・大学・行政・地域が一体となって活性化に取り組む「別府市 産業連携・協働プラットフォーム(B-biz LINK)」を設立し、人材育成やまちの黒字化に向けた拠点 整備等を行うことになっている。
この仕組みを活用して、車両運行効率化のため、鉄輪地区や北浜地区において交通拠点の統合(再 開発)や既存施設の共同利用を推進していく。
また、交通結節点となるバス停では、乗り継ぎ利用の促進や、乗り継ぎ利便性向上に向けて、交通 結節点のダイヤ調整や乗り継ぎ時刻表などの作成を行う。
また、乗り継ぎ利用の促進や、乗り継ぎ利便性向上に向けて、交通結節点における分かりやすい案 内標示や情報提供、円滑に乗り継ぎができる環境の整備などを地域ぐるみで行う。
※(再掲)FIT:Foreign Independent Tourist 個人外国人旅行者
※UDタクシー(ユニバーサルデザインタクシー):健常者はもちろんのこと、高齢者や妊産婦、子供連れ、車椅子の方 等利用者にとって乗降の配慮がなされている車両で流し営業も行う通常のタクシー(一般社団法人全国ハイヤー・タ クシー連合会「TAXI TODAYinjapan2015」より引用)
※EVタクシー:EVは、Electric Vehicleの略であり、電気モーターを動力源として走行するタクシー(電気自動車)
※PHVタクシー(プラグインハイブリッドタクシー):PHVは、Plug-in Hybrid Vehicleの略であり、電気モーターと エンジンを動力源として走行する外部電源から充電できるタイプのタクシー(プラグインハイブリッド自動車)