5 中小製造業向けインターネットEDIシステムの考察
5.4 中小製造業共通 EDI フレームワークの標準化企画・ 設計
5.4.2 中小製造業共通 EDI フレームワークの標準構成
とができる。
l 製造業における中小企業 EDI化モデルを実現することにより,中小企業全体の EDI 化へ波及させるための基盤が確立する。これによりe-JAPAN計画を実現することが 出来る。
l 東アジアでEDI国際標準化のイニシアティブをとることができる。
に適合して普及させるためには「中小製造業向け共通EDIフレームワーク」を標準化することが 必要である。
「中小製造業向け共通EDIフレームワーク」は大手企業中心に普及すると予想されているSCM 対応可能なPush 型XML/EDI方式と,中小企業中心に普及すると予想されるPull型XML/EDI 方式を統一的に連携した単一のEDI方式でカバーすることを狙いとするフレームワークである。
(1) 「中小製造業共通EDIフレームワーク」のコンセプト
「中小製造業共通 EDI フレームワーク」は Push 型 XML/EDI クライアントと Pull型
XML/EDIクライアントをEDI-ASPサービス事業者が提供するHUBサーバーを介して接続
することにより実現する。
図5.2に「中小製造業共通EDIフレームワーク」の全体構成を示す。
図 5.2 「中小製造業共通EDIフレームワーク」の全体構成
(2) Push型XML/EDI 方式
l Push型EDIサーバー(固定IPアドレスサイト)間を送受信するEDI方式
大手企業相互間,および大手発注製造業−中規模中小製造業間のEDIフレームワークで あり,Web-EDIに代わる次世代EDI方式。
l 国際 EDI 標準 ebXML へ準拠することにより SCM 対応が可能なコラボレイティブ
EDIが実現可能。
(3) Pull型XML/EDI 方式
l 不定IPアドレスでインターネットに接続している小規模中小製造業(Pull型サーバー レスクライアント)を結ぶEDIフレームワーク。FAXの置き換えが目標。
<専用線>
<B業界EDI>
<大手発注企業>
•インターネット
Push型XML/EDI サーバー
Pull型 XML/EDI クライアント EDI-ASP HUBサーバー
<大手発注企業>
<小規模中小製造業>
<B業界EDI又はUBL>
EDI-ASP HUBサーバー
Push型XML/EDI クライアント
<UBLなど>
Push型XML/EDI サーバー
<大手発注企業>
VAN サーバー
VAN 通信端末
<A業界EDI又はUBL>
<中規模中小製造業>
Pull型 XML/EDI クライアント
Push型XML/EDI クライアント
<UBLなど> <UBLなど>
<中規模中小製造業>
<小規模中小製造業>
他のXML-EDI サーバーへ
<UBL>
<UBLなど>
インターネット
<中小製造業共通EDIフレームワーク>
他の HUBへ
l HUB サーバー(データ蓄積サーバー)を経由して,Pull 型サーバーレスクライアン ト(不定IPアドレスサイト)との間でEDIデータ交換を可能としたEDI方式。
l クライアントにサーバーを置かない方式なので情報リテラシーの低い小規模中小製造 業でもセキュリティ上の懸念をせずにEDIの利用が可能。
l 国際EDI標準ebXML MS仕様(ebMS)へ準拠するが,コラボレイティブEDIには
対応しない。
(4) 共通EDIフレームワークのEDIサーバー
ebXMLはEDIサーバー間の接続が基本構成である。共通EDIフレームワークを構成する
EDIサーバーには次の方式がある。
① Push型自社サーバー
Push型自社サーバーはebXML MS仕様の標準EDIサーバーであり,各社のPush型 EDIサーバー相互間の直接接続,およびHUBサーバーとの接続を行う。
② HUBサーバー(Push型/Pull型兼用)
HUBサーバーはEDI-ASP事業者が運営するEDIサービスを提供するEDIサーバーで ある。HUBサーバーは共通EDIフレームワーク実現に必要なEDI送受信機能,データ転 送機能,データ蓄積機能を備えており,Push型EDIおよびPull型EDIのいずれにも統 一的に対応が可能である。
更に業界間EDIデータ変換機能を備えることにより次世代VANサービスを提供するこ とが可能となる。
これらの各種EDIサーバーが備える機能を表5.1 に示す。
表 5.1 EDIサーバーが備える機能標準化
機能 機能解説
Push型 自社 サーバー
HUB サーバー
EDI 送受信機能 サーバー間の送受信機能 ○ ○ データ蓄積機能 Pull 型サイト向データ蓄積機能 ○ データ転送機能 他のサーバーとの転送機能 ○ データ変換機能 XML データの変換サービス機能 ○
(5) 共通EDIフレームワークの接続方式
① 大手発注企業の共通EDIフレームワークへの接続方式 l HUBサーバー経由接続
Push型自社サーバーより業界XML/EDI,またはUBLなどのメッセージ仕様により HUBサーバーと接続。
l VAN事業者経由でHUBサーバーと接続。
② 中小製造業共通EDIフレームワークへの中小製造業の接続方式
l Push型,Pull型のいずれのクライアントもHUBサーバー経由で接続する。
l 通信方式は国際EDI標準ebXMLメッセージ搬送仕様(ebMS)に準拠する。
l 共通メッセージ仕様は国際標準(UBLなど)を採用する。(今後標準化が必要)