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中国の医薬品産業の発展

ドキュメント内 修士論文 (ページ 34-39)

第一節 医薬品産業とは

第一項 医薬品産業の構成

中国医薬産業年次統計報告書の分類基準によると、医薬品産業は化学薬品産業、中 成薬産業、中成薬飲片産業、生物工学的製造業、衛生材料産業、医療機器産業、製薬 機械産業、医薬品包装産業の

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つのカテゴリーに分類できる。本研究は国民経済産業

分類(

GB/T4754-2002

)に基づき、第二産業→工業→製造業→医薬品製造業につい

て研究するが、主な違いは医療機器産業を含まないことである。それから、医薬品製 造業は、同基準に従い、主に化学原料薬生産、化学製剤生産、中成薬飲片の加工、中 成薬の加工、中成薬の生産、動物用医薬品生産、生物工学的医薬品の生産、衛生材料 および医薬品製造機類、

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つのカテゴリーに分類できる。

第二項 医薬品産業の特性

まず、医薬品産業は典型的な高コスト構造を持つ産業である。医薬品の初期の研究 開発には、特に新薬の開発のためには、莫大な資本投下が必要である。各新薬の平均 的な研究開発期間は

10

年以上で、研究開発費用は

10

億米ドルを超えるのに対し、研 究開発の成功率は

10

%未満である。国際的な大手製薬会社は毎年新薬の研究開発に 多額の投資を行っており、各社の研究開発費用が売上高の

10

%以上を占め、高いと ころは

30

%にも及ぶ9

また、水平的に比べても、医薬品製造業の研究開発費は、他の産業および産業全体 の平均水準を大きく上回っている。中国の指定規模以上の工業企業の例を挙げるが、

2012

年の指定規模以上の工業企業の研究開発費への投資は

7200.6

億人民元で、売上 高研究開発費比率は

0.77

%であったのに対し、医薬品製造業の研究開発費は

283.3

億人民元で、売上高研究開発費比率は

1.63

%で、工業企業の平均水準をはるかに超え た10。さらに、医薬品生産プロセスの品質管理基準も非常に厳しく、

GMP

の変換と管 理にも多くの資金が費やされる。また、このような高コスト構造により、医薬品製造 業への参入障壁が比較的に高くなり、相対的な独占が形成されやすくなる。

それから、医薬品産業はリスクの高い業界であるこの特性は主に新薬開発のリスク と上場後のさまざまなリスクに反映されている。毎年、多額の資金が研究開発に投資 されるにもかかわらず、その成功率は

10

%未満である。開発が成功した新薬が市場 に売り出されても、新薬の特許は期間限定のもので、その独占は一時的なものでしか ない。特許期間が切れたとたん、さまざまなジェネリック医薬品が販売され、新薬の 競争優位性は急速に低下する。一方、人間の体へ直接作用するという薬品の特性によ り、販売後に深刻な副作用があることが判明されれば、短期間で市場に排除されるよ うになる。

第三に、医薬品産業はハイテク産業です。医薬品産業の発展は日々変化しており、

多数の新しいテクノロジーと新しい設備が絶えず出現し、薬品の利用効率が大いに改 善され続けている。特に近年のバイオテクノロジーの発展により、コンピューター技 術、レーザー技術、放射線技術、電磁技術などの重要な技術的成果も応用され、医薬 品産業の発展を新たな高みへと押し上げられた 。同時に、医薬品産業のハイテクは 人間の生活と健康に直接関係するため、科学技術から製品への転換率が高い。したが

9 张海燕. 中国医药产业国际竞争力研究[D]. 安徽大学,2014.

って、医薬品産業は総合的で学際的なハイテク産業である。

四つ目、医薬品産業は比較的高い付加価値を生み出すことができる業界である。医 薬品は特許によって保護され、新薬が開発された後は、特許期間中に市場独占権を享 受できる。新薬は、研究開発期間中に多額の投資を行っていたため、市場での販売が 承認された後、技術的な独占権を取得すれば、高価格で売り出され、企業に莫大な利 益をもたらす。製薬会社の一つの主力製品の売上が、企業全体の売上高の半分近くを 占めることがしばしばある。

また、医薬品産業の売上利益率も他の産業よりも高くなっている。

2012

年、中国 の指定規模以上の工業企業の平均売上利益率は

6.66

%であり、医薬品製造業の売上利

益率は

10.76

%であった11。これは炭鉱の採掘と洗浄業、石油と天然ガスの採掘業など

10

個くらいの高度に独占された産業に次ぐ数値で、工業の平均水準よりもはるかに 高く、他のハイテク産業よりも高い。

第五に、医薬品産業は相対的独占の業界である。世界範囲から見ても、医薬品産業 は最も集中度の高い産業の

1

つであり、世界各国では、医薬品の生産、管理、販売、

輸入を規制および管理するために非常に厳しい法律を策定している。また、その資格 を所有しておらず、もしくはその基準を達していない企業の医薬品市場への参入はと ても難しくなる。中国の医薬品産業に関する政策も、市場への参入に関連する規制を している。例えば、向精神薬や麻酔薬、毒性のある薬、放射性医薬品、計画生育薬品 などの特定の医薬品の生産と経営に特許制度を定めた。これらの薬品の生産は国のみ によって行え、外資系資本の参入も制限されている。同時に、医薬品産業のハイテク、

ハイリスク、および高コストの特性は、通常の企業の手の届かないところにあり、参 入障壁を高めた。相対的な独占とは、本質的に、世界の医薬品市場が主に研究開発に 基づいて複数の大手製薬会社によって独占されていることを意味し、更にこの独占は 強化される傾向にある。

最後、医薬品産業はグローバル的に競い合う業界である。薬品はグローバル範囲に 販売できるし、大手企業による国際貿易および海外参入が頻繁に行われている。

第二節 中国医薬品産業の発展

第一項 概況

1949

年建国以来、中国の医薬品産業は主に三つの発展段階を歩んできた。その特 徴は単一種類から多元的へ、中薬飲片から中薬や化学薬、バイオ薬へ、改革開放の政 策の実行後の高速成長にまとめることができる。

1949

年から

1960

年までの医薬産業は中医薬に頼り、中薬飲片が市場を支配し、化 学合成薬がいっさい販売されていないという状況であり、現代化の進行がまだなかっ た。

1960

年から

1970

年の間に、抗生物質、ビタミン、解熱鎮痛薬に代表される一般的 な化学薬品の形成が開始された。そして

1980

年から

2000

年までの

20

年間は発展 と成長期だと言える。

1981

年に、中国初の合弁製薬会社である中国大塚製薬有限公 司(中国大冢制药有限公司)の設立をはじめ、海外製薬会社の中国参入が次々と始ま

った。しかし

1990

年以降、医薬品製造業の特許の承認制度の混乱により、医薬品市 場全体的における無秩序な競争が見られた。

1985

年から

2001

年までの間、中国当局 は

1193

個の医薬品に関する特許を承認し、その大半数がジェネリック薬であった。

21

世紀に入ってから、政府当局の市場に対する整頓により、中国の医薬品産業は高 度成長を続けてきた。

2000

年から

2013

年まで、医薬品産業全体の売上高は

1686

億 人民元から

21543

億元まで上昇し、平均年間の成長率は

21.65

%であった。政府がと った動きとして、「国家薬品管理法」や医療社会保険、医療保険、政府買入などの政 策と制度の策定が挙げられる。これらの処置は、生産(製薬会社)と流通(卸売業)

と小売(病院と薬局)側から行われ、効果が抜群である。この一連の行動によって、

医薬品産業における秩序が立てられ、効率的に競い合う市場環境が整えられた。

急成長を続けてきた中国の医薬品市場であるが、米

IQVIA

社によると、

2018

年の その規模が

1323

億米ドルで、すでにアメリカに次ぐ世界

2

位である。更に中国経済 の持続的な成長と人口の高齢化(中国における法定定年年齢が

60

歳で、

2018

60

歳の人口が

2.49

億人であった)により、中国の医薬品市場の成長が続くはずである。

そのため、近年海外の製薬会社(以下外資系製薬会社という)が中国への投資が次々 とみられる。合弁および単独出資による外資系製薬会社の数は

1600

社を超え、約中 国の製薬会社数の約

30

%を占めている。市場シェアにおいても、外資系製薬会社の 売上比率は全国シェアの約

30

%である。ただし、規模の大きい大都市では、外資系 製品や輸入薬品は

60

%~

65

%のシェアを占め、医療用機械市場では外資系製品のシ ェアは

80

%を超え、いくつかの特殊品目においては外資系製薬会社に完全に独占さ れている。公的機関の統計データによれば、

2003

年から

2008

年まで、都市圏の病 院市場では、合弁企業のシェアは

30

%から

50

%へ大上昇したことに対して、中国国 産の薬品のシェアはすこし下がった。しかしシェアの低下が最も大きかったなのは輸 入薬品で、

2003

年の約

20

%から

2008

年の

10

%まで低落した。このことは、外資系 製薬会社は単純な薬品輸入販売から中国国内での工場設立と生産販売の価値連鎖の 事業活動に段々変換していく傾向を反映している。

外資系製薬会社の参入は中国の医薬品産業に技術進歩や製品の進化、海外ブランド のドメスティック化をもたらしたと同時に、中国自国の医薬品産業に大きな衝撃を与 えた。前述したように、外資系の市場支配力の増大や技術力の集中により、新薬市場 は殆ど外資系製薬会社に独占された。今日においても、外資系製薬会社は中国医薬品 産業の発展に大きな影響を及ぼしている。

第二項 中国の医療保障制度

中国の医療保障制度を研究するとき、二つの時期に分けて考えなければならない。

一つ目は

1949

年から

1992

年までの計画経済期、もう一つは

1993

年から今日までの 市場経済期である。計画経済期においては、中国当局は国民を三つのグループに分類 し、それぞれ異なる医療保障制度をとっていた。

1951

年に政務院(中国国務院の前身、日本の内閣に相当)は都市部の国有企業、集 団企業の従業員とその家族を対象とする「労働保険条例」を公布した。財源は従業員 の賃金から天引きされ、約その

3

5.5

%に相当し、不足分は企業利益から繰り入れら れる。被保険者の自己負担額がほとんどなかった。この点については公費医療保険も 同じであったが、公費医療保険の財源は政府調達であった。農村部の国民に関する合 作医療制度は、

1956

年に公布された「高級農業生産合作社示範条例」により確立さ れた。ただし、前述した二つの制度と違い、この制度は農村部の国民一人一人の自由

ドキュメント内 修士論文 (ページ 34-39)

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