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3.2.1 #100000 一次エネルギー 供給

(1) 定義

国内に供給されたエネルギーの総量と実質量、

さらにそのエネルギー源別、由来別の内訳量 を表現する部門をいう。

(2) 解説

国内に供給された各エネルギー源について、

国内に供給された総量(総供給)と、そのうち 国内産出、輸出、輸入、供給元での在庫変動 など由来別の量、これらを考慮して実質的に 国内に供給された量(国内供給)を区分して表 現している。単に一次エネルギー供給という 場合、一次エネルギー国内供給を指す。

国内でのエネルギー転換、最終エネルギー消 費及び統計誤差の合計に等しい。

国内での最終エネルギー消費を賄うために利 用されたエネルギーの量を、投入された化石 エネルギー源の量を計測することや、利用さ

れた核エネルギーや自然エネルギーの量など を間接的に推計することにより計量17する。

国内産出、輸入、在庫取崩など国内への供給 に向かう場合を正号の値とし、輸出、在庫積 み増しなど国内での消費から除かれる場合を 負号の値として表現する。

「資源・エネルギー統計」18における統計値 を用い、輸出、輸入については資源・エネル ギー統計の数値が得られない場合、日本貿易 統計(通関統計)を用いる19

(3) 計量方法

#190000 一次エネルギー国内供給 の値を計上 する。

17原子力発電、水力発電など非化石エネルギーによ り得られる電力の一次エネルギー供給の計量方法に ついては補論1 を参照。

18資源・エネルギー統計は2002年度にエネルギー生 産・需給統計から改称したものであるが、本稿では 2001年度以降のデータに該当する場合でも便宜上資 源・エネルギー統計を用いる。

19 日本貿易統計では通関した量が計上されるため、

第三国取引目的での輸出入、通関後の返品・再引取、

展示・試験目的の輸出入、検量誤差、備蓄や恒久的 在庫目的の輸入など直接国内でのエネルギー消費と 関係のない数量が含まれている。このため、純粋に 国内への供給を目的とした数量を調査している資 源・エネルギー統計の値が得られる場合には、当該 数値を使用する。

3.2.2 #110000 国内産出 (1) 定義

国内(排他的経済水域内を含む)において天然 の状態から直接採掘、採取、転換されたエネ ルギー源の量を表現する部門をいう。

(2) 解説

石炭、原油、天然ガスなどの化石エネルギー 源については、国内の地下あるいは排他的経 済水域の海底から採掘、採取された量を指 す。

コークス、ガソリン、都市ガスなど一旦国内 に供給されたエネルギー源を転換して「生産」

された燃料製品などのエネルギー源は、天然 の状態から直接得られたものではないため計 上しない。

原子力発電20、水力発電(揚水発電を除く)に ついては、国内で転換された電力のエネルギ ー量を一次エネルギー換算した量を計上す る。

木材については、国内のエネルギー用途の生 産量を計上する。

バイオ燃料については、国内由来の農作物等 から得られた量を計上する。

他の再生可能エネルギー、未活用エネルギー については、国内で転換され消費されたエネ ルギー源の全量を、太陽光発電、風力発電、

太陽熱など直接電力、熱が得られるものにつ いては、国内で転換された電力、熱のエネル ギー量を一次エネルギー換算した量を計上す る。

20 核燃料を海外から輸入するにもかかわらず、原子

力発電を国内産出に計上する理由については、4.6.3

$1100 原子力発電 を参照。

国内石炭鉱業、国内原油、天然ガス鉱業が鉱 山、鉱業所で採掘を行うために自ら消費した エネルギー源の量(いわゆる「山元消費」)は、

本部門で相殺せず、最終エネルギー消費中

#612000 鉱業他 に計上する。

(3) 計量方法

石炭については、石炭エネルギーセンター「炭 鉱別石炭生産月報」における国内生産量を計 上する。

石油、天然ガスについては、生産動態統計調 査における国内での生産量を計上する。

バイオマスについては、木材需給表における 国内での暦年生産量を用いる。2013年以前は エネルギー利用された燃料用チップが同表に 計上されていないため、2010年度以降のデー タがある電力調査統計における1,000kW以上 のバイオマス発電量を用いて、2010年度まで 遡及推計をする。

バイオ燃料については、環境省調査による生 産量を計上する。

3.2.3 #120000 輸入 (1) 定義

海外において天然のエネルギー源から採掘、

採取、転換されたエネルギー源であって、日 本に輸送され供給された量を表現する部門を いう。

(2) 解説

一般に日本に通関して持ち込まれたエネルギ ー源の量をいう。保税輸入(ボンド輸入)や国 際線航空機、船舶が海外で給油、調達して国 内に持ち込む燃料(バンカー燃料)は含まな い。

核燃料の輸入は、原子力発電を国内産出に計 上するため計上しない。

輸入された工業製品に含まれるエネルギー源 (電池、火薬、硫化鉱など)については、当該 工業製品を国内で再度転換しエネルギー源と して利用する目的で輸入された場合以外は含 まない。

現在の日本には実態がないが、国際パイプラ イン、国際送電線によるエネルギー源の国際 輸送では、日本に送付され到着した量は(通過 量を含め)すべて計上する。

(3) 計量方法

原油については、資源・エネルギー統計の値 を用いる。石油製品については、資源・エネ ルギー統計を基本とし、一部の燃料(オイルコ ークス、LPG、バイオガソリンに用いられる ETBE21に含まれるイソブテン分)については 日本貿易統計(通関統計)における輸入量とす る。石炭、石炭製品、LNG、バイオマス、バ イオ燃料については、日本貿易統計における 輸入量とする。

すべて正号で計上する。

3.2.4 #150000 総供給 (1) 定義

国内産出された量と輸入された量の合計によ り、国内に供給されたエネルギー源の総量を 表現する部門をいう。

(2) 計量方法

#110000 国内産出 と#120000 輸入 の合計とす る。

21 エチル・ターシャリー・ブチル・エーテル

3.2.5 #160000 輸出 (1) 定義

輸入、国内産出されたエネルギー源や、これ らを転換して生産されたエネルギー源であっ て国外に輸送された量を表現する部門をい う。

(2) 解説

一般に日本から通関して持出されたエネルギ ー源の量をいう。保税輸入(ボンド輸入)され たエネルギー源の再輸出(ボンド輸出)は含ま ない。日本において国際線航空機、船舶に給 油される燃料(バンカー燃料)については、以 下の扱いとする。

a. 国内で転換され生産されたジェット燃料油 や舶用C重油などを国際線航空機・船舶に給 油する場合、計上する(バンカー輸出)。

b. 海外から一旦保税輸入(ボンド輸入)された ジェット燃料油や舶用C重油などを給油する 場合(ボンド輸出)は、計上しない(そもそも輸 入に計上されていない)。

国内外国公館、在日米軍へのエネルギー源の 供給は計上する。

核燃料の輸出は、#120000 輸入 同様の理由か ら計上しない。

輸出された工業製品に含まれるエネルギー源 (電池、火薬など)については、当該工業製品 を海外で再度転換してエネルギー源として利 用する目的で輸出された場合以外は含まな い。

現在の日本には実態がないが、国際パイプラ イン、国際送電線によるエネルギー源の国際 輸送では、日本から送出された量は(通過量を 含め)すべて計上する。

(3) 計量方法

#120000 輸入 と同じ統計を用いる。

すべて負号で計上する。

3.2.6 #170000 供給在庫変動 (1) 定義

エネルギー供給部門での在庫を積み増しある いは取り崩した量を表現する部門をいう。

(2) 解説

化石エネルギー源のエネルギー供給部門での 在庫変動を表現する。具体的には、石炭の場 合コールセンターでの貯蔵量の変化、原油の 場合製油所における原油タンク貯蔵量の変化 などに相当する量である。

火力発電所や製鉄所の石炭ヤード、石油化学 工業の輸入ナフサタンクなどいずれ国内で転 換されることが明白なもの、エネルギー転換 部門や最終エネルギー消費部門における在庫 変動は、本部門に含まず#350000 転換・消費 在庫変動 に計上する。

電力、蒸気などのエネルギー媒体については、

原理的に大量に在庫を行うことが困難である こと、仮に在庫が変動した場合でもわずかな 量しか変動しないと考えられることから、原 則計上しない。

(3) 計量方法

資源・エネルギー統計における各年度末在庫 の変動量を原則として用いる。ただし、$0610 都市ガス はガス事業生産動態統計調査から計 上し、$0330 NGL・コンデンセート について は推計による。

取り崩しを正号、積み増しを負号で表現す る。

3.2.7 #190000 国内供給 (1) 定義

一次エネルギー総供給の量から輸出及び供給 在庫変動を控除した、実質的に国内に供給さ れた量を表現する部門をいう。

(2) 解説

国内でのエネルギー転換、最終エネルギー消 費及び統計誤差の合計に等しく、供給側から 見た国内で実質的に消費されたエネルギーの 量を表現する。国内の最終エネルギー消費量 やエネルギー転換量、エネルギー起源二酸化 炭素排出量の算定基礎となる概念である。

輸出に比べて輸入と国内生産が卓越するエネ ルギー源では正号であるが、輸入と国内生産 に比べ輸出が卓越する場合には負号となる。

(3) 計量方法

#150000 一次エネルギー総供給 の量から

#160000 輸出 及び#170000 供給在庫変動 の量 を控除した値とする。

$1400 合計 については以下の2通りの方法で算 定する。

供給側: 各エネルギー源の国内供給量の合 計。

消費側: エネルギー転換及び最終エネルギー 消費の合計(=国内需要)。

供給側と消費側の差は、#400000 統計誤差 に 等しい。