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ヽ 、

ドキュメント内 A  鋳造関係遺物 (ページ 63-66)

1:凹

凸両面に縄叩きのある平瓦

 2〜 4:隅

 5:箆

書瓦

 6:平

瓦模骨痕 Fig.60 平瓦の調整手法・隅瓦 。箆書瓦

1     1 ':蜘

20cm   

:r

Fig.61 

軒平瓦6646型 式

Ba種

Fig.62 軒平瓦6721型

C種

′」J

C  道具瓦・ナ 専 ば L.54)

鬼瓦

 

南側 溝

SD1495か

ら出土 した運華文鬼瓦の上端右角 の破片 で

,唐

草文 の一部 を残す。

側 面 は箆 で削 り

,裏

面 には指で押 さえたあ ととなでが認め られ る。類例 は

,本

調査地東方 の西 1)      2)

一坊坊間路西側溝

SD920や

左京八条二坊四坪か ら出上 してお り

,そ

れに よると

,中

央に宝相 華風の蓮弁 と弁端の尖 る間弁を

,内

区四隅には飛雲文を配 し

,圏

線を隔てた外区は唐草文 とな る。胎土に小礫 と多量の砂粒を含み

,焼

成は比較的堅緻

,暗

青灰色を塁す。

三彩瓦

 

南側溝

SD1496か

ら出上 した一辺を残す三彩瓦片。現存長

9,Ocm,厚

1.6cmで

,

裏面を除 き釉がかかる。釉の象1落した部分か らは

,側

面は箆削 り

,表

面はなで

,裏

面は刷毛 目 であった ことがわかる。簿 になる可能性 も否定できないが

,極

先瓦 と推定 され る。胎土に砂粒 を少 し含 むが

,精

選 されている。焼成は比較的良好で黄白色を呈す。釘孔は認め られない。

隅瓦

 

丸瓦先端の一角や平瓦広端部の一角を

,ご

く僅かではあ るが

,斜

めに切 り落 とした隅 丸瓦片

1点

と隅平瓦片

2点

(南側溝

SD1495,北

側溝

SD1499上

層出土

)が

ある(Fig。

602〜

4)。 これ らは

,い

ずれ も焼成前に加工 している。

箆書瓦

 

井戸

SE1315か

ら出土 した丸瓦の破片 (Fig.6C15)。 文字か記号か判定できない。

簿

 

井戸

,上

,坪

境小路の側溝などか ら合計74点の簿が出上 した。簿には

,①

通常の無文 の方形の もの と

,②

裏面か ら刺突が加えられているもの との

2種

類がある。①は59点出上 して いるが

,そ

のなかで大 きさの判明す るものは僅か

2点

である。井戸

SE1315出

上のものは

,長

26.Ocm,幅 19,Ocm,厚

さ6.6cm。 土坑

SK1971出

上の ものは

,長

14.5cm,最

大幅

12,Ocm,厚

さ6.3cm。 後者の例は砥石に転用 してお り

,長

側面が凹面を呈す。

 

この種の簿 は

,厚

さが大別 して

,3〜 4cm,6〜 7cm,8cm強

3種

類にわかれ る。

 

なお

,表

面になで, 側面に箆削 りの痕跡を とどめるものがある。②は15点出土 しているが

,厚

4cm前

後の偏平

なものと長側辺部に約

2.4cm高

い段をつ くりだす もの とがある。段の幅は5,9〜

8.5cmと

一 定 していない。なお

,段

がつかない例で

,土

SK1304か

ら出上 したもの

(Fig.64)は ,厚

4,Ocm,両

側辺を残 してお り

,そ

の幅は

14.Ocmで

ある。 表面 と側面は箆削 りを した後, なでて仕上げ る。裏面は深 さ 2〜

4cmの

刺突があるはかは無調整である。② の導は部分的な 破片 しか出上 していないこともあって

,そ

の用途については不 粥である。段の部分を除けば,

どち らも厚 さが

4cm前

後 と近似 していることか ら

,段

のあるものを扉の蹴放 ちに

,そ

の他を 廉に敷 くとい うような用い方 も考 え られ よう。裏面の刺突に規則性はまった くみ られない。

Fig.63 

増 の刺突状況

Fig.64 

両側が残る刺突ある埓 書

 

昭和56年度』1982,p.68。

1)p,128註 2)前

掲書 p.36。

2)奈

良市教育委員会『奈 良市埋蔵文化財調査報告

8  動物遺 存体

平成京右京八条一坊十三・ 十四坪の調査では

,井

戸や

,道

路側溝などの奈良時代の遺構か ら カエル・ シカ・ ウマなど破片数で87点に及ぶ動物遺存体が出土 した。それ らの埋没過程や

,当

時の利用状況などに関 して興味ある知見が得 られた。

辛  A  出土動物遺存体の概要

両 生類

 

トノサ マ ガエル

 

カエル類 で種 の同定 が可能 なのは腸骨

,上

腕 骨 な どに限 られ る。

 

rョ言 死 大 き さ

,形

態 か らみて トノサ マ ガエルに酷 似 す る ものを選 び 出す ことがで きた。 この他 の部 位

に も

,大

きさか ら トノサ マ ガエルに相 当す る保 存状態 の良 い勝 骨

,大

腿骨

,下

顎骨 な どが多 く

1)

含 まれ るが種 を確定 す るには至 らなか った。

  

ア カガエル

 

腸骨 のなかに トノサ マ ガエル とは異 な る特徴 を もち

,ア

カガエルに類似す る資 料 が含 まれ てい る。各 部位 の大 き さはほぼ同大 なので

,他

の部位 のなかにアカガエルの ものが 含 まれ るか ど うかは明白で はない。

そ の他の カエル類

 

保存状態 の良 い勝 骨

,大

腿 骨

,下

顎骨

,椎

骨 な どが採集 されて い る。 し

 

アカガエル

か し上記 の理 由か ら種 の同定 にいた らなか った ものであ る。大 きさか らみて

,す

べ てが トノサ

■ マ ガエル

,ア

カガエル相当の もので

,ア

マ ガエルな どの よ り小 型の種, ヒキ ガエル な どの よ り 大 型 の種 の ものは含 まれ ない。

爬 虫類

 

タイマイ

 

背 甲板 の 外皮 の 破 片 が

1点

出上 してい る。 べ っこ う細 工 の 材料 で あ る

 

タ イ マ イ

う。小破片 のため

,詳

細 は

,不

粥で あ る。

鳥類

 

指骨 が

1点

出上 してい るが

この部位 では科

,属 ,種

の査定は不可能 であ った。

哺乳類

 

クマネズ ミ属の一種

 

日本 にすむ ネ ズ ミ科 クマネズ ミ属 には

,代

表的 な もの と して

 

r筵

ク マ ネ ズ ミ (Rαササが 紹 ガク∫

)と

ド ブ ネ ズ ミ (Rα″クs″Vttσ

'ど

S)力`あ る が

,い

ず れ と も 判 定 で

きなかった。後者に含 まれ るニホン ドブネズ ミは

,人

間 とともに大陸か ら渡 って来た もの と言 われ

,そ

の年代が問題 となっている。 こんご

,頭

,顎

骨など種名の判定に有効な部位を注意

2)

して

,両

種の 日本での出現

,分

布の変化を検証 しなければな らないだろ う。

*  

ニホ ンジカ

 

右京八条一坊十三・十四坪の坪境小路

(SF2000)の

北側溝

SD1499上

層か ら撓

 

ニホンジカ

骨破片が出上 している。火熱を受け白色に灰化 してお り

,無

機質化 していたため

,普

通は骨の

3)

残 らない この よ うな層 で も残 って いた もので あ ろ う。成獣 の ものであ る。井 戸

(SE1530)底

部 か ら撓骨

,遠

位端 が出上 してい る。

1才

未満 の幼獣 の もので骨表面 は

,ま

だ粗 く骨化が十分 で は ない。 当然

,骨

端部 は未癒着 で失われ て い る。 その他 の部位 が ないので

,破

片状態 の ままで

1)筆

者の手元にはカエル類

,小

型哺乳類の同定の

   

見についての責任はすべて

,筆

者に帰す る。

ための現生標本が備わ っていない。そのため

,国   2)林  

壽郎『標準原色図鑑全集 19動物I』 1968, 立科学博物館人類研究部の松浦秀治氏のお世話に   p.96。

より,カエル類については

,野

苅家宏氏の

,ネ

  3)資

料があま りに小 さく

,種

としての特徴が明 ら ミ類については富田幸光氏の鑑定を得ることがで

   

かでな く

,同

定に疑間を生 じたため独協医科大学 きた。御多忙中

,わ

ざわざ時間をさいていただい

   

茂原信生氏に確認をいただいた。氏に感謝す る。

た各氏のご厚情 に感謝する。 しか し鑑定結果

,所

J」

票 マ /ウ

井戸に投棄 された ものであろ う。切傷

,そ

の他の加工痕 はみ られない。

ウマ

 

黒褐色粘土の包含層

(PE65区 )か

,複

数個 の臼歯のもの と思われ るエナメル質破 片が出土 している。破片の大 きさ

,数

か らみると少な くとも

3本

以上の臼歯のものである。哺 乳類の歯 は比較的残 りやすいもので

,と

くにエナメル質 は腐蝕に対 して強 く

,最

後 まで遺存す ることが多 い。おそ らく

,下

顎骨 または

,上

顎骨に生えていた ものが

,土

中埋没中に他の骨質 部

,象

牙質

,パ

ルプ質が腐朽 した結果

,エ

ナメル質だけが残 されたものであろ う。そのほかに は

,井

(SE1530)底

部か ら

,ウ

マの日歯のエナメル質吸片が

1点

出上 している。土壌水洗選 別に よって採集 された ものである。

ウマ

/ウ

ン不切

 

井戸

(SE1530)底

部か らウマまたは ウシに相当する大 きさ

,形

態を もった 肋骨破片が

1点

出上 している。割れ 口にのぞ く肋骨の内部 の海綿質には

,わ

ずかに濃青色の藍 鉄鉱 (ビビアナイ ト

)が

析出しているが

,録

存状態は よい。外面部の表面には鋭い金属器によ る切傷が

2条 ,ほ

,平

行 してつけ られている。 この痕跡か ら

,こ

のウマ

,ま

たはウンが

,当

時の人 々に よって食べ られた残滓であることは男白である。1)

今回の発掘で出土 した動7/v遺存体の大部分は

,井

(SE1530)の

底部の堆積土を持ち帰 り,

少 しずつ水洗選別を行なって採集できたものである。井戸の推積物には

,多

くの土器その他の 生活廃棄物

,呪

術関係の遺物

,食

料残滓などが含 まれていることが多い。 しか し

,今

回の発掘 で出土 したカエル類は

,人

間が直接利用 した ものではな く

,「

井 の中の蛙」が 自然死 したか,

あるいは不用になった井戸を埋め立てるにあたって生 き埋めになったものであろ う。部位別の 出土量では

,俳

,陽

,大

腿骨が多いけれ ども

これは骨本来の強度の違いに よるものであ ろ う。

タイマイの出土 も興味深い。 タイマイの背甲板の外皮を磨いたものが鼈甲である。鼈甲製品

1)こ

の部分 の肉 は

,俗

にい う「 カル ビ」「 スペア リブ」 にあた り

,脂

肪 の よく乗 った部分 である。

ドキュメント内 A  鋳造関係遺物 (ページ 63-66)

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