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7-1    リアルタイムシミュレーション 

 

  筆 者 が行 うグループ KJ 法 は、グループ作 業 工 程 をリアルタイムに個 人 作 業 の体 験 も出 来 るように工 夫 してある。 

  このアイデアは、KJ 法 の駆 け出 しのころから持 っていたものである。 

理 由 は3つある。 

 

① 全 体 感 がつかめるようにしたい 

② 個 人 作 業 体 験 がしたい。 

③ 図 解 がつくりたい。 

 

そこで考 えたのが、図 67 のように、グループ作 業 で使 われるラベルセットと 同 じセットを個 人 でも持 つことであった。グループ作 業 工 程 を自 分 のラベルセ ットでもリアルタイムに模 倣 することによって個 人 作 業 と同 じ作 法 を体 験 できる し、常 に グループと同 じ作 業 段 階 にあるので、リアルタイムにグループの作 業 の全 体 感 がつかめる。 

 

         

理屈抜きの世界

婚約組

結婚組

独身組

  第 67  グループ KJ 法 の基 本 的 土 俵 とラベル配 り 

     

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  第 68  三 村 式 グループ KJ 法 リアルタイム個 人 作 業 シミュレーション方 式    

 

         

        図 69  三 村 式 グループ KJ 法   早 稲 田 KJ研 究 会    

  この作 業 では、以 下 の 3 つの利 点 がある。 

① 個 人 作 業 のラベル操 作 は覚 えられる 

② 全 体 感 つかめる 

③ 図 解 化 が自 分 で出 来 る   

個 人 がグループ KJ 法 作 業 と同 じラベルセットを持 つということは、図 解 化 を 各 個 人 でできるばかりではなく、グループ作 業 の途 中 の段 から個 人 作 業 に切 り替 えることも可 能 である。 

グ ル ー プ 創 造 技 法 フ ロ ー ア ッ プ 研 修 で は 、 躊 躇 な く 最 終 段 を 個 人 作 業 に 切 り替 えた。ひとはある程 度 学 べば自 力 でやってみたいと思 うものでり、このや り方 は好 評 をはくした。 

グループ作 業 から個 人 作 業 に切 り替 え たことにより、同 じラベルでどれほど の違 いのラベル集 めとなるかの比 較 一 覧 表 を作 ることができた。これに関 して は第 7章 に後 述 する。 

 

やり方 は、基 本 的 に は『KJ法   渾 沌 をして語 らしめる』「KJ法 のグループ作 業 」[32]に準 じているが、手 続 きを若 干 変 形 してある。 

 

  一 人 でも反 対 者 がいたら、婚 約 させないというルールを踏 襲 する。 

  いかに手 順 を示 す。 

 

① ラベル配 り:全 員 に均 等 に配 る。 

② ラベル集 め:親 (持 ち回 り)が、ラベルを読 み上 げながら二 重 丸 の土 俵 の 真 ん中 に出 す。 

③ 付 け札 :親 も含 めたメンバーは、配 られたラベルに近 いと感 じるものがあ れば読 み上 げて、親 札 (ラベル)との距 離 感 を意 識 して空 間 配 置 する。 

④ 手 持 ちラベルセットを見 て、つけ札 要 請 :第   図 のように並 べてある自 分 の 手 持 ち セ ッ ト を 眺 め て 、 出 さ れ て い な い が 近 い と 感 じ る ラ ベ ル の 番 号

(ラベルには番 号 を振 っておくとやり取 りがリズミカルになる)を読 み上 げ、

配 られたラベルを持 っているメンバーに出 すことを要 請 する。要 請 された 札 を持 っていたメンバーは、それを読 み上 げて空 間 配 置 する。しかし、ピ ンとこなければ要 請 したメンバーが空 間 配 置 する。付 け札 は親 札 から空 間 配 置 的 に遠 くても、距 離 感 を養 うために出 しておいたほうがよい。 

⑤ 空 間 配 置 による 対 話 : 近 い 理 由 を詳 しく 述 べ ていると、分 析 的 に なりす ぎ て 近 さ の 感 じ が 失 せ て しま う の で 、 言 葉 で 説 明 使 用 と し な い で、 感 覚 的 にこういう空 間 配 置 がすっきりとするという具 合 に、互 いに空 間 配 置 を

し あ い な が ら 、 視 覚 と 触 覚 ( 手 を 動 か す ) で 対 話 を す る の が よ い 。        新 しいラベルを出 すたびにこのようにする。全 ラベルが済 むまでは婚 約 さ

せない。 

⑥ 婚 約 : 全 ラ ベ ル に 対 し て 距 離 感 を 味 わ っ た 後 、 今 度 は 出 さ れ た 親 札 に 対 し て 近 さ 感 覚 が ピ タリ の と き が 必 ず や っ て 来 る 。 そ う した ら 、 婚 約 が 成

立 し た と い う こ と で 、 ク リ ッ プ で 留 め て 婚 約 の 家 に 収 め る 。       親 札 に一 枚 もつかないときでも、筆 者 の場 合 は、独 身 とはしない。独 身 ラ

ベルも最 後 までラブマッチに参 加 させることにしている。こうすると、早 まっ たかなという心 配 をすることがなくなるので、安 心 して距 離 感 による空 間 配 置 に専 念 できる。 

⑦ 自 分 の手 持 ちのラベルセットで、婚 約 したラベル同 士 を重 ねる。 

⑧ 表 札 作 りについては、「狭 義 の KJ 法 一 ラウンド」*に詳 しい。   

 

7-2 架け橋 

 

  個 人 KJ 法 において、ラベルが集 まったところがグループの土 俵 と考 えると、イ メージしやすい。 

   

相手がつまらぬと思う点 も大マジメで記録してい ると、相手が記録を警戒 しなくなる。

素朴にありのままを語る インフォーマントを見つ けよ。

できるだけ相手の立場に なりきって感じてみよ。

最初はブラリと現地をう ろつけ。

初期の印象はドンドンそ のまま書いておけ。

ポラロイド・カメラは、物 や人間の同定に役立つ。

HRAFの人間行動観察 の7着眼点は役立つ。

データは正直に書く勇気 を持て。

事実とデータとは違う。

調査は搾取なり。

たとえ相手のつまらぬ質 問にも、まじめに答えよ う。

固有名詞を聞いた時に は、ハッキリするまで、く どくどと確かめよ。

落とした時の備えに、野 帳には住所、氏名を書い ておけ。

ゼロックスの使用を考慮 して記録時の色を選べ。

地図の折り目に字を書く な。

何種もの野帳の使い分け は、結局不便。

現地人の立場からする現 地人の知識体系を掴め。

質問項目を図解化し て、相手にもあげて説明 する方法もよい.

イエス・ノー式だけをき くな.

分布調べにはインディ ケーターを活用せよ。

その場の記録だけで は、とかく平凡なことが ぬける。

自分の気に入った意見し か聞こえない傾向があ る。

記録よりも記憶とはい え、また記憶よりも記録 だ。

調査項目に露骨に対応し ないことでも、「何だか気 にかかった」ら、データに とれ。

対象にドップリ浸る。

よきエピキュリアンとし て、その土地を味わえ。

なにげないものにも意味 を発見するのが観察・記 録の楽しみ。

発言の記録では、「…」、

「−」など、その要約か文 言通りかを区別して記 せ。

絵を描いて見せたら、相 手が乗りだしてきた。

見えるものから、ドシド シ聞いてゆけ。

知ったかぶりをせず、ヨ ソ者らしく。

座標軸的教養を持て。

その土地についての座標 軸的知識を持て。

ノートすることを習慣づ けよ。

気にかかったことはドン ドンメモ化するクセをつ けよ。

人間関係の調査では、固 体識別法を活用する。

村人間の続き柄を調 べ、固体識別に役立てよ。

相手のステータス・役割 を、予め知れ。

チベット村での宴会席次 で、相手のステータスを 知った。

一義的にしか取りようの ない文章記録を心がけ よ。

ひとり歩きのできるデー タカードを作れ。

叙述か解釈かを、自他と もに判るように記録せ よ。

観察の信頼度も、「…を見 る」、「…らしい」など、程 度を正直に記せ。

データには、(1)と き、(2)ところ、(3)出 所、(4)製作者を。

場所の記録には、現象の おこった場所と、記録し た場所との2種がある。

なるべく早く、[点メモ→

清書]を行え。

努めて互恵の調査を行 え。

相手の好む話題から始め よ。

土地の人自身に、彼らの ヴィジョンを語らせよ。

村にとって真に有効な ヴィジョンなら、村人は 眼を輝かす。

はじめから現地語がペラ ペラの人は、耳からの情 報に甘んじやすい。

カメラで撮ると、モノを よく見ない。

「自分しか記録者がいな い」と覚悟せよ。

数人で面接し尋ね手や記 録役は1人にしぼれ。

現地語がわからない と、眼が鋭くなる。

スケッチをすると、観察 眼が鋭くなる。

面接しつつ、記録は点メ モせよ。

その場の点メモさえ適切 ならば、正確に復元でき る。

記録の略号を使った ら、ずぐその定義を記述 しておけ。

矛盾法で相手ののべる意 見の真偽を確かめよ。

面接と観察とを、相互に チェックせよ。

タテマエか本音かの区別 に注意を払え。

植物種の出現点は掴みや すいが、消滅点はいつの 間にかくる、

静止しているものの分布 は見やすいが、動いてい るものの分布は見落とし やすい。例えば動作。

精密に測定できずと も、次善の策を工夫せよ。

1度記録したものは、決 して消すな。

記憶は、自分の気に入り の方向へと思い込みに なっていく。

テープレコーダーで声を 再生したら、相手が進ん で面接に応じてくれたこ ともある。

測定できるものは、創意 工夫して測定せよ。

相手と相互に、質問・応答 をするように心がける。

時には人生相談のヤリト リもせよ。

記録では、どんどん略号 を使え。

快いキッカケから始め よ。

理屈抜きの世界

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        図 70  グループ KJ 法 +個 人 KJ 法