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Gift 型モバイルプリペイド事業シミュレーション

6. システム運用要件

6.10 Gift 型モバイルプリペイド事業シミュレーション

ただし、インターネットでの認証と異なり、赤外線等でローカル通信が利用されるため、

SSL等がサポートされていないことを考慮する必要がある。

・ 参加人数:20,000人

・ 成約率 :0.5%

・ 想定利益から見た販促費用:2,000万円

・ 提供Giftマネー:100円/人

◎ 展示会

ビジネスショーの様な大規模展示会や大々的に実施する新製品の発表会等で参加 意欲を刺激する為に来場申し込みと同時にGiftマネーを進呈。ここでは平均的展 示会(1件)について想定

・ 来場者数:50,000人

・ 販促費用:500万円

・ 提供Giftマネー:100円/人

◎ テーマパーク

某大手テーマパークを想定し、来園まえにGiftマネーを取得

・ 参加人数:100万人

・ 消費金額:10,000円/人

・ 想定利益から見た販促費用:5億円

・ 提供Giftマネー:500円/人

◎ 宿泊優待サービス

全国の加盟旅館を対象に、宿泊申込者にGiftマネーを進呈し、宿泊先での支払い に利用できる。

・ 来店人数  :100,000人

・ 平均売り上げ金額:20,000円/人

・ 想定利益から見た販促費用:1億円

・ 提供Giftマネー:1,000円/人・回

■総拠出金額=6億3,500万円

☆  来たらあげるタイプの提供金額

ここで想定される『来たらあげるタイプ』の参加企業を、回答したら差し上げる 方式のアンケート調査会社、まず来て貰う必要性のあるデパート、コンビニ、映 画館、テーマパークに的を絞り、各企業の拠出金額を仮定の参加条件の基に年間 を通じての各種費用を想定する。

◎ アンケート調査会社

メーリングリストを基に100万人規模でアンケートを発出し、回答者に進呈

・ 回答人数:50,000人

・ 販促費用:25万円

・ 提供Giftマネー:5円/人

◎ デパート

来店したら無条件にGiftマネーを進呈するサービス

・ 来店人数  :200,000人

・ 購入寄与率 :2%

・ 平均売上金額:5,000円/人

・ 想定利益から見た販促費用:100万円

・ 提供Giftマネー:5円/人・日

◎ コンビニ

来店したら無条件にGiftマネーを進呈するサービス

・ 参加人数:1,000万人

・ 購入寄与率:90%

・ 消費金額:800円/人

・ 想定利益から見た販促費用:1,000万円

・ 提供Giftマネー:1円/人

◎ 映画館グループ

入館したら無条件にGiftマネーを進呈するサービス(キャッシュバック)

・ 来館人数:100万人

・ 平均入場料:1,500円

・ 販促費用:5,000万円

・ 提供Giftマネー:50円/人

◎ テーマパーク

各地のテーマパークを想定し、来園したら園内利用のGiftマネーを進呈

・ 参加人数:50万人

・ 消費金額:3,000円/人

・ 想定利益から見た販促費用:1億円

・ 提供Giftマネー:200円/人

■総拠出金額=1億6,000万円

(3) Giftマネー決済事業者の想定運営費用(年間)

運営費用項目 必要金額 備 考 決済システム償却費用 3,000万円

モバイルシステム償却費 1,000万円

販売管理費 1億円

人件費(20名) 2億円

合 計 3.4億円

(4) マネー事業者の営業利益原資(年間)

営業利益創出項目 利益 備 考 未使用Giftマネー 6,000万円

期限切れGiftマネー 3,000万円 供託金利息 100万円 加盟店手数料 900万円

合 計 1億円

(5) 換金業者利益

金券ショップの利益形態を想定すると、持ち込んだGiftマネーを割り引いて現金を支払 う方式であれば、所定の加盟店手数料と端末利用代金等を支払っても利益を獲得すること は可能と考える。

換金率は90%〜95%当たりが妥当だろう。

6.10.2 拠出負担率(年間)

決済事業者は Gift マネー提供企業から受託費用として総額幾らの金額を預かることに なるが、決済事業者の必要経費をそこから差し引いた残りの額が一般消費者にGiftされる 金額になると想定する。

項目 金額 備 考

Giftマネー受託費用 8億円 運営費用 −3.4億円 営業利益原資 1億円 提供Giftマネー 5.6億円

拠出負担率 1.4

上記計算表から、一般消費者に5.6億円のGiftマネーを進呈するのに提供企業は8億円 分のGiftマネーを拠出する必要がある。

従って、Giftマネー1円分を一般消費者に進呈するのにはGiftマネー提供企業は1.4円

即ちGiftマネー1円の提供に要する決済事業者への委託費用が0.4円分必要となる計算 である。

磁気式プリペイドカードとしてテレホンカードを例に取って、そのテレホンカードを一 番効率の良い1万枚の製造ロットをオーダーメイドで制作する場合は以下の通りとなる。

(50度数のカードの場合/1枚当たり)

経費項目 金額 備 考

発行費用 580.8円 500円分のカード 版下代金 5円 1万枚での割り算 費用合計 585.8円

拠出負担率 1.2

500度数(500円分)のカード1枚当たりの制作委託費用は585.8円であり、従って拠 出負担率は1.2である。

6.10.3 結論

テレホンカードの例で見れば500円のオーダーメイドカードを制作するには、その1.2 倍の費用が必要である。一方、Giftマネーの算定例で見れば詳細な算定は施していないも のの1円のGiftマネーを提供するには1.4円、即ち1.4倍の費用が必要である計算結果を 得た。

この結果からは現実とはそれ程かけ離れた内容ではないことから実際のビジネスモデ ルとしても運営の可能性は大であると推察する。

ただし決済事業者の想定経費の中を考察するにシステム償却費として Gift マネーの換 金や物品購入のための端末装置の開発費や機器製造費用の多寡や販売管理費としてのGift マネーの送受についてどれだけ自動化を図れるのかが運営コストに影響しこの部分の効率 アップを目指せば、拠出負担率1.4倍がテレホンカードの1.2倍近くに落ち着くことがで きる可能性が大いにあり、社会的にも認知され実現性の高いモバイルプリペイド決済シス テムが構築できるものと確信する。