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ホンジュラス

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第 2 章 中米 6 ヶ国におけるコミュニティ防災分野を取り巻く環境

2.3 中米 6 ヶ国のコミュニティ防災に係る現状分析と課題およびニーズ

2.3.3 ホンジュラス

(1)

現状と課題およびニーズ

ホンジュラスのコミュニティ防災に係る現状および調査結果を踏まえての課題とニーズを 表

2.3.5

に示す。

表 2.3.5 コミュニティ防災に係る現状・課題およびニーズ(ホンジュラス)

項目 現状と課題 ニーズ

災害リス クに係るデータ収 集・整備状

COPECOでは災害情報室があり、紙やテープで過去の災害記録を保

管しているが、データベース化や再利用ができる状態ではない。

UNAHDesinventarに災害記録の入力を行っているが、利用でき

るものは COPECO でもわずかな人数しかおらず災害履歴が防災対

策に利用されていない。

災害履歴のデータ ベース化支援 災害履歴の整理方 法の指導

災害履歴の防災対 策への利用指導 リスク分

析・評価 全国に15か所の自動気象観測所がある。今後全国42か所に設置す る予定。

DIPECHO-VIIではチョルテカ川に自動気象観測所を7台設置した が、通信費負担の問題で2台のみ稼働した。

SMN 以外にも多くの機関が気象観測をそれぞれの目的で実施して いるが、データは非公開。

SERNAでの気象レーダー観測データは未公開。

テグシガルパ市の地すべり対策工事個所でのモニタリングはデータ を回収していない。

地震観測は国内7か所でUNAHが行っているが、通信に問題がある。

(ニカラグアのINETERで処理され、ウェブで公開しCOPECO 送っている)

津波観測はカリブ海側1か所でUNAHが潮位計を設置したが、通信 の問題で稼働状態不明。

気象観測ネットワ ークの充実 観測データの共有

UNAH が国レベルの各種災害のハザードマップと履歴を整理して ATLASとして出版している。

COPECO地域事務所では、各種ハザードマップを掲示している。

テグシガルパ市CODEMでは市の地すべり分布図を作成し掲示して いる。JICAの協力で更新されたが、まだ公開されていない。

UNAH1960-2011年の災害記録をDesinventarに入力している。

新聞記事が主な情報源となる。

被災者の声の記録はされていない。

ハザードマップ作 成技術の向上 災害履歴データベ ース化

コミュニティレベルの統一されたリスク分析は行われていない。 コミュニティレベ ルでのリスク評価 基準

フェーズ 1 対象コミュニティでは、避難所および避難ルートを示し た防災マップが住民主体で作成されたようである。ただし、コミュ ニティによってはそれが適切に維持管理されておらず、全く活用さ れていないところも多く認められた。また、今後は防災マップとし ての精度向上が課題である。

防災マップの活用

体制構築 ホンジュラスの防災組織はSINAGERで規定されているCOPECO

CODEM を軸に構成されているが、コミュニティレベルのCODEL

までは規定されていない。また、CODEM の組織化も完全にはなさ れておらず、NGOが立ち上げの支援を行っている市もある。

各階層レベルでの 防災能力の向上

CODEM-DC(テグシガルパ市)には防災に関わるセクションが複数

あるが、事後対策、予防防災、土地利用規制などのセクションに相 互のつながりがみられず、情報も共有されないケースがあり総合的 な防災活動を進めることの障害になっている。

組織内での情報

項目 現状と課題 ニーズ CODEMDC(テグシガルパ市)をCPとした防災無償工事は完了

したが、完成後の現地モニタリングや技術の組織内での共有、引き 継ぎ、COPECOとの共有は進んでいないようである。

CODEM-DC の情報共有、責任の 明確化

予算確保 災害対策基本法律、災害対策政策は作成したが、修正途中。国家防

災計画は未作成。

防災委員会の構成組織を定義した文書がない。

COPECOの地方事務所では、毎年4月末から2カ月毎に防災関係者 が集まり会議を開いている。会議に地方自治体は含まれない。

CODEMCODELは作成されているが、多くは災害時のみの活動で、

NGOが組織化や再組織化を行っている。

一部の学校では学校の防災組織としてCODECEが設立されている。

AMHONCOPECOのメンバーになっており、COPECOと協定を 結び自治体法の改正を行い、防災担当者を各市に置く予定。AMHON は進捗のモニタリングを行う。

DIPECHOが中米地域での主要NGOを束ねて防災プロジェクトを

実施している。

CODEM,CODEL 再組織化

AMHON による市 レベル防災ネット ワークの構築

啓発教育 研修

教育省が2008年に防災教育を社会・科学の授業に含めるカリキュラ ムを制定しているが、教師への研修が完全に実施されていないため

(約30%)、実際の教育現場で防災教育の授業が実施されていない場 合が多い。

COPECOUNDPの協力でOficial de Gestión de Riesgoを育成す るため、インターネットを使った3カ月のコースで70人の行政職員 等を訓練した。中には推薦された市役所職員や、自治会役員も含ま れる。

UNAHIHCITでは2年間の防災のマスターコースを専門職、技 術者向けに過去 2 回開講した。依頼があれば、市役所などにも非公 式に教えている。

UPIでは土木工学課で地質技術者を育成している。

保健省は2013年に18時間x4週間の災害医療のプログラムを作 成した。講師は、SINAGERCOPECOからも講師が来る。受講生 は保健省の職員以外では推薦を受けた市役所職員や自治会担当者も 来る。保健省は医学部や看護学部の学生にも一部災害について教えてい る。保健省はハリケーンMitchの後に啓発活動を行っていたが、資金が なくなり現在は行っていない。

カリキュラムの定 防災担当者の能力 向上持続可能な人材育 成システム

防災計画 国レベルではCOPECOの役割を規定した緊急対応法(1993年)が あるのみで、防災計画はない。

市レベル、コミュニティレベルの防災計画が整備されていない地域 がある。

法整備

地域防災計画の策 定推進

テグシガルパ市などの人口流入の激しい地域では、防災上危険なゾ ーンに不法に土地を占有するケースが多く、そのような住民を強制 的に移転させることが困難となっている。

危険度を示したリスクマップの精度が低い。

土地利用計画、法律 の整備

占有禁止箇所の 確化

各セクターの防災計画が未作成。

保健分野での災害対応計画はある。 セクター連携の強

コミュニ ティの災害情報と 避難体制

BOSAIフェーズ1実施コミュニティでは、雨量や渓流の水位をモニ タリングしている集落が認められた。今後は、モニタリングの精度 の向上と、自分たちで状況を把握・避難できるようなシステムを整 備することが課題である。

簡易警報システム の整備と防災知識

項目 現状と課題 ニーズ 大規模な防災対策は公助によってなされている箇所もあるが、住民

の統一した意思としてそれに頼るような風潮はみられない。ハード 対策の限界を住民レベルで意識しており、自助、共助的な活動を活 性化させる方向に導くべきといえる。

自助、共助活動の啓

訓練 避難訓練はコミュニティレベルにおいて、NGO防災活動のプロジェ クトで実施されている模様である。しかし、その活動が周辺コミュ ニティに影響を与えることなく、また、市役所でも管理、モニタリ ング体制ができていないため、拡張、伝播ができない。

避難訓練の実施体 制の構築

緊急対応 弱者保護

COPECO地域事務所⇒CODEMCODELの緊急時連絡体制が確立 されていない地域が複数確認された。CODEM の緊急対応能力が原 因となっていることと、集落への通信インフラが整備されていない ことにも起因すると考えられる。

緊急時連絡体制の 整備

COPECOCOENに災害のモニタリング室がある。

COPECOは全国に地域事務所を持つ。施設、機材は配備されている

が、人員は少なく24時間体制ではない。通信も携帯電話に頼ってい る。

緊急時連絡体制の 整備

インフラ 整備・生計 向上

南部地域は農業が主要産業。

砂糖生産者協会は、経済振興、教育、環境での協力を行っている。 主要産業の防災活 動の関与生活向上として 防災活動

(2)

フェーズ

1

後の取り組み状況

今回の調査で訪問したフェーズ1のパイロットコミュニティの取り組み状況を表

2.3.6

に 示す。テグシガルパ市の

Canaán

では学校の教師を中心に生徒・住民を交えた活動が続けら れ、他ドナーからの支援も引き出し避難路のプレートを設置させるなど活動を持続させて いた。また、チョルテカ県の遠隔地であっても住民の結束が強くリーダーが存在するサイ トでは防災活動が持続していることも確認できた。

(3)

フェーズ

1

コミュニティにおける教訓と課題

フェーズ1コミュニティにおける教訓と課題を表

2.3.6

に示す。フェーズ1は遠隔地のサイ トが多くあり、プロジェクト期間中に十分な現地活動ができず、地方自治体や他組織との 連携がなく持続性に欠けている場合も見られた。成功した場合でも周囲へ波及させる仕組 みがなく、単発の成功にとどまっているため波及活動は今後の課題である。

(4)

フェーズ2における対応策

フェーズ

2

における対応策を表

2.3.6

に示す。成功例を広めるためには教育省や地方行政と の連携が必要である。この連携をともなう活動の実施にあたっては、住民の意識や支持政 党も含めた社会調査を活動開始前に行うことは重要である。また、他の地区においても防 災にかかる共用施設の建設活動を行うことは住民の結束を高める要因になりうるが、予算 の確保と施設建設に関わる実施計画が必要な条件となる。

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