第 3 章 プロジェクト・デザイン概要(共通 PDM について)
3.1 事業の目的
3.2.6 コスタリカ
(1)
詳細活動案検討時の着目点・留意点コスタリカでの詳細活動(案)を検討するに当たり、着目・留意した点を以下に示す。
コスタリカのリスク管理システムは法令
8488
により政府レベルのCNE
からコミュニ ティレベルのCCE
まで明確に規定されている。一方でCME
は殆どの市で組織化され てはいるもののCCE
の組織化は全てのコミュニティに及んでいないのが実情である。従って現行のリスク管理システムを尊重しつつコミュニティ防災のための
CME
の強化 とCCE
の組織化を継続的に促す活動に留意する。さらに市役所の防災行政もコミュニ ティ防災の活性化と広がりに重要な役割を担うとの認識から担当部署の組織化と職員 の能力強化策も探る活動に留意する。近年行政組織における地方分権化が進められる 中、自治体・コミュニティの責務がより重要になってきていることから、市役所防災 担当・CME
・CCE
の強化は時宜にかなっているといえる。コスタリカには防災に関連する活動・業務を行っている大学・関係機関が多くある。
コミュニティ防災活動を充実させ全国に展開するためにこれら大学・関係機関との有 機的連携が必須であるとの認識のもと連携を実現する活動に留意する。国立古文書資 料館・国立図書館所有の貴重な災害資料の活用、
PREVENTEC
が開発中の情報プラッ トフォームの活用模索、OVSICORI/
気象庁など中米各国をリードする機関との情報伝 達・防災教育に関する連携協力、IFAM/ UNED
など中央と地方をつなぐ業務・活動を行 っている機関とのコミュニティ防災を横展開するための連携、MIVAH
の土地利用政策 を市行政に生かすための連携協力、教育省・環境エネルギー省の防災教育をコミュニ ティに浸透させるための連携など可能性は大と考える。コスタリカでは
BOSAI
プロジェクトのフェーズ1
で多くの成果を上げた。フェーズ2
ではこの成果を最大限に生かすようまた各国と共有するよう配慮する。防災学校は成 果の代表例である。小学校の先生への防災教育から始まって先生から生徒へそして親 へさらにはコミュニティへの防災教育に繋がっていく仕組みは効果的なコミュニティ 防災教育の好例である。防災学校の成果を各小学校が披露する場である防災祭りは、関連コミュニティへの情報発信のみならず隣のコミュニティ・地域をも巻き込み新た な活動が生まれる機会を提供するなど横展開の仕組みを持っている。また市役所の財 政支援や、環境エネルギー省との防災教育に係るコミュニティレベルでの連携が生ま れるなど関係機関とのつながりが生まれてきている。フェーズ
2
ではこれら成果を引 継ぎ発展させることに留意する。他の中米各国同様コスタリカでもコミュニティ防災分野での
JICA
帰国研修員の存在が大きい。
BOSAI
プロジェクトのフェーズ1
で実施したパイロットサイトでの活動が現 在も継続発展していることやフェーズ2
のパイロットサイト候補地での積極的な事前 準備活動は彼らの貢献大である。フェーズ2
ではこれらJICA
帰国研修員の継続的活動 に期待するのみならず新たな研修員を積極的に育成することに留意する。本邦研修や 第三国研修も望まれるところである。(2)
詳細活動項目(案)コスタリカにおける詳細活動(案)を以下に示す。本詳細活動(案)は、第二次現地調査 において
CNE
と協議を行い作成したものである。ただし、あくまで現時点でのドラフトで あり、特に後述のパイロットサイトを始めとして、今後変更・修正が行われる。なお、PO
案は付属資料に示す。表 3.2.10 フェーズ
2
詳細活動案(コスタリカ)上位目標:コミュニティ防災が中米地域において普及する。
プロジェクト目標:コミュニティ防災の持続的な普及体制が確立される。(SE-CEPREDENAC・各国防災機関)
アウトプット1:防災活動の基礎となる情報が整備・蓄積され中米地域で共有される。
1-1 各国における災害情報を収集・整理す
る。 1-1-1 関係者が災害情報を収集・整理するための手法およ びツールを策定してスタンダード化する。
1-2 政府および自治体が防災計画を策定す るために必要な災害リスク分析能力を 強化する。
1-2-1 リスクマネージメント計画を作成するための一つ の投入としてリスク分析を行政・自治体レベルで体 系的に導入させるための戦略と手法を特定する。
1-3 収集・整理された災害情報を体系化し、
中米地域で共有される仕組みを構築す る。
1-3-1 国内・国外に情報がタイムリーかつ周期的に普及す るために CNE・各自治体間で協力協定の開発を行う。
1-4 各国での活動・取組を通して得られた 教訓等を中米地域で共有する仕組みを 構築する。
1-4-1 プロジェクトが作り上げた活動の成果・インパク ト、リスク管理に関する知見・情報の伝達・普及に ついて評価する。
1-4-2 地域リスク管理の重要性の周知のため、伝播・普及 用のバーチャル・ツールを作成する。
1-4-3 災害予防・対策に関し、フェーズ I のコミュニティ のグッドプラクティスや教訓を普及する。
アウトプット2:コミュニティ防災を持続的に推進するための組織体制が強化される。
2-1 中央政府、自治体、コミュニティの役 割が明確になり、各階層が備えるべき 能力、リソース等を分析する。
2-1-1 コミュニティ、自治体、中央レベルでリスク軽減運 営管理能力を強化するために法律の第 8488防災法 の責任と権限にかかわるガイドラインおよび規則を 設ける。
2-2 各階層間および各階層内の連携を図り
つつ、組織強化を図る。 2-2-1 地域リスク管理のサステナビリティを促進・確保す るため、メカニズム、調査、リソース管理に関し、
他の政府機関、科学技術機関、国内 NGO、他の連携 機関に働きかける。
2-3 コミュニティレベルにおける自主防災
組織等の整備と強化を図る。 2-3-1 フェーズ 2 関連地域におけるコミュニティ緊急委 員会の創設・強化。
2-4 各国においてコミュニティ防災普及計
画の策定およびその推進活動を行う。 2-4-1 ローカルレベル(自治体・コミュニティ)のリスク 管理計画のスタンダードの基本的条件を設ける。
2-4-2 ローカルアクターの統合を強化するためのコミュ ニティレベルのリスク管理計画策定の手法を特定す 2-4-3 リスク管理計画の普及と周知を適切に行うためのる。
コミュニティレベルの戦略を設ける。
2-5 コミュニティ防災推進活動結果を踏ま
えた防災普及計画の改定を行う。 2-5-1 リスク管理計画の普及と周知を適切に行うための コミュニティレベル活動の成功率を評価する指標を 特定する。
2-5-2 上記の 2-5-1 の指標に基づいた評価の結果を踏ま えて、コミュニティレベルのリスク管理計画の改善 メカニズムを確立する。
2-6 各国のコミュニティ防災推進活動の実 績を定期的に取りまとめて関係機関に 共有する。
2-6-1 1-3-1 と同じ。
アウトプット3:コミュニティ防災推進のための研修実施能力が強化される。
3-1 コミュニティ防災推進活動に関する研
修計画を立案する。 3-1-1 裨益する市や選定コミュニティにおける地域リス ク管理促進を目指した研修計画の策定。
3-1-2 その他の関係するアクターのために開発すべき研 修・訓練リソースの検討と導入を行う。
3-2 研修に必要となる教材等を作成する。 3-2-1 リスク管理、災害予防・対策に重点を置いた、CNE、
関係機関、市役所、選定コミュニティが更新・見直 しをした研修用教材やパンフレット、ポスターの印 刷・作成に対する支援。
3-3 中央政府及び自治体等が協力し研修講
師を育成する。 3-3-1 各レベル(中央、自治体、コミュニティレベル)に おける講師・ファシリテーターのプロファイルを特 定する。
3-3-2 中央、自治体、コミュニティレベルキーパーソンに なるアクターの育成プロセスに研修リソースを持つ 公共,民間その他の組織を巻き込む。
3-3-3 研修・育成された人材のサーティフィケーションメ カニズムを確立する。
3-4 コミュニティ防災推進活動に携わる人
材育成のための研修を実施する。 3-4-1 裨益する市や選定コミュニティにおける地域リス ク管理促進を目指した研修計画の実施。
3-4-2 CEPREDENAC と連携し、市役所や全国リスク管理シ ステムの他の構成機関の協力を得て、CNE は地域リ スク管理強化に資する地域研修や他の関連行事を実 施する。
3-4-3 本邦研修等により、リスク管理指導者の育成に尽力 する人的資源を強化する。
3-5 コミュニティ防災推進活動にかかる研
修成果を共有する。 3-5-1 一貫性があり、計画的で、フェーズ 1、2 の進展で 得た教訓・グッドプラクティスを活かした形で、地 域リスク管理についての訓練・研修のサステナビリ ティを促進するような人的資源データベースを構築 3-5-2 研修員の行動計画に対するフェーズ 2 期間中のフする。
ォローアップ・支援。
アウトプット4:各国のコミュニティ防災活動が強化されるとともに、活動から得られる教訓等が取りま とめられる。
4-1 各国がBOSAI プロジェクト成果を活用 しつつ災害種・分野に対応したコミュ ニティ防災活動を実施するための体制 を構築する。
4-1-1 フェーズ 1 関連郡の改善計画の実施。
4-1-2 プロジェクトBOSAI フェーズ 1 と 2 に参加したアク ター間の経験・教訓を共有するための活動を実施す る。
4-1-3 フェーズ 2 に参加する機関、市、コミュニティのキ ャパシティ、問題点、人的資源に関する調査。同様 に、それぞれの地元で、それぞれの責任に基いてリ スク管理を普及するために各組織が果たさなければ ならない役割を定める。
4-2 コミュニティ防災活動実施のためのガ
イドラインを作成する。 4-2-1 コミュニティ防災能力の強化を齎すようなコンテ ンツを含むリソースや教材を開発する。
4-2-2 コミュニティ防災計画の作成および更新を行う。