3. 使用済み家電の流通フローに係る調査
3.1 フローの推計方法
3.1.1 フロー推計の精度を上げる上での現状の問題点とその解決に必要な調査や対応 フロー推計にあたり、推計精度を上げる上での現状の問題点とその解決に必要な調査や 対応の検討を行う。企画提案段階にて具体的な検討を行った結果を以下に示す。
家電リサイクル法対象品目のフローについては、平成 23 年度の第 20 回中央環境審議 会・リサイクル部会 家電リサイクル制度評価検討小委員会、産業構造審議会環境部会廃 棄物・リサイクル小委員会 電気・電子機器リサイクル WG、合同会合(以下、「合同会合」
という。)にて報告がなされている。同報告では、以下のとおり家電リサイクル法対象 4 品目のフローが提示されている。
図 3-1 平成 22 年度フロー推計結果
上記フローについては、合同会合委員より以下の指摘があり、次年度以降の検討課 題として整理されている。
・ フローのうち、どのぐらいが不適正な問題を起こしていると考えられるのかを明らか にできるとよい。
・ リユースという建前で集められたものの、リユースされずに不法投棄も含めて何か不
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適切な処理をされているものが相当量あるのではないかという懸念を持って いる。そ のような量についても明らかにしてほしい 。
また、上記フローについては、他にも以下のような指摘を受けている。
・ 家庭・事業所からの排出台数データの推計方法がビンテージ調査結果を用いたもので はなく、アンケート調査によるものであり、品目については、実態よりも過大・過小 となっているのではないか。
・ 家庭からの排出先割合について、上記フローはエコポイント制度の影響を受けたもの であるため、今後のフロー推計にあたってはその影響を考慮すべきである。
上記を踏まえ、フロー推計の精度を上げる上での現状の問題点について、その解決 にための調査や対応を下表の通り行った。
表 3-1 前回フローへの指摘事項及びその解決のための調査や対応 前回のフロー推計への指摘事項 その解決に必要な調査や対応 リユー スショ ップ によ る国内 リユー ス台
数が過 大(リ ユー ス品 として 国内で 販売 さ れ な い も の が 相 当 量 あ る の で は な い か)
リユー ス品の 年式 や品 質によ って流 通状 況が異 なると 想定 され ること から、 中古 品市場 等にお ける 流通 実態に ついて 、ヒ アリング調査により実態を把握した。
中古品 輸出業 者に よる 海外リ ユース 台数 が過小
家庭か らの排 出先 割合 につい てエコ ポイ ント制度の終了等を踏まえること
既往の 消費者 アン ケー ト結果 は、エ コポ イント 制度終 了前 の調 査であ る(も しく は制度 終了時 期が アン ケート 回答上 不明 確であ る)こ とか ら、 消費者 へのイ ンタ ーネットアンケートを新たに実施した。
家庭・ 事業所 から の排 出台数 データ が品 目によって過大・過小
品目毎 に消費 者ア ンケ ート結 果と過 去の ビンテ ージ調 査結 果を 比較し 、アン ケー ト結果の妥当性を検証した。
なお、フローの精緻化にあたっては、把握方法の費用対効果や技術的な限界にも配慮し、
定量的なデータの把握だけでなく、政策判断する上で必要な定性情報の収集・整理も有効 な手段として考え、ヒアリング調査対象の選定及びフローに関する意見収集を行った。
3.1.2 フローに登場するプレイヤーの定義
フロー推計の精度を上げるために、フローに登場するプレイヤーの検討、定義を行った。
フローに登場するプレイヤーの定義を表 3-2に示す。
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表 3-2 フローに登場するプレイヤーの定義
項目 定義
小売業者 最終消費者等に特定家庭用機器を販売する事業者。大手量販店、地域 小売店等を示す。
リユースショップ 最終消費者等から使用済み製品を引き取り、中古品として販売する事 業者。店舗を持つリユースショップ等を示す。
不用品回収業者 最終消費者等から使用済みとなった製品を引き取る事業者。店舗を持 たず軽トラックなどを使って製品を回収する事業者等を示す。
無料回収場所 空き地等を利用し、のぼり旗等を利用して使用済みとなった製品を引 き取ることを周知し、最終消費者等から使用済みとなった製品を引き 取る回収場所を保有する事業者。
廃棄物処理業者 廃棄物処理業の許可を持ち、事業者等から処理費用をもらって使用済 み製品の引取・処理を行う事業者。
スクラップ問屋 金属スクラップを取り扱う事業者。シュレッダーなどの設備を保有す る大規模な事業者(シュレッダー加工業者)と設備を保有せずにシュ レッダー加工業者にて処理されたスクラップを引取、選別して販売す る小規模な事業者等を示す。(昨年度審議会に提示したフローにおけ る「資源回収業者」に該当する。)
ヤード業者 周囲が鉄壁等で囲まれた作業所等であって、海外への輸出等を目的と して使用済み製品の保管、解体、コンテナ詰め等の作業のために使用 しているヤードを保有する事業者。
中古品輸出業者 最終消費者や不用品回収業者等から使用済み製品を引取、海外に中古 品として輸出する事業者。
スクラップ輸出業者 スクラップ問屋やヤード業者等から金属スクラップ(部品を含む)を 引取、海外に輸出する事業者。
99 3.1.3 フロー推計方法の概要
フロー推計方法の概要を表 3-3 に示す。フロー推計に必要となる各種調査及びデータに ついては、3.2.~ 3.4.にて後述する。
表 3-3 フロー推計方法の概要
項目 推計方法
家庭・事業所からの排出台数 製造業者に引き渡される「消費者」「小売業者」「引越 業者」の比率から全体の排出台数を推計。
消費者からの排出先の割合 今 年 度 実 施 し た 消 費 者 に 対 す る 引 渡 先 に 関 す る ア ン ケ ート調査に基づき設定。
小売業者からの排出先の割合 小売店の引渡先比率(大手量販店:特定家庭用機器廃棄 物の引取り及び引渡しの状況、地域小売店:過去に実施 したアンケート調査)に基づき設定。
引越業者からの排出先の割合 過 去 に 実 施 し た 引 越 業 者 の 引 渡 先 に 関 す る ア ン ケ ー ト 調査結果に基づき設定。
リユースショップからの排出先の割 合
過 去 に 実 施 し た 関 係 者 へ の ヒ ア リ ン グ 調 査 に 基 づ き 設 定。
建設解体事業者からの排出先の割合 過 去 に 実 施 し た 建 設 解 体 事 業 者 へ の ヒ ア リ ン グ 調 査 に 基づき設定。
不用品回収業者からの排出先の割合 過 去 に 実 施 し た 関 係 者 へ の ヒ ア リ ン グ 調 査 に 基 づ き 設 定。
不法投棄 環境省資料(平成 23 年 度廃家電の不法投棄等の 状況に ついて)の不法投棄台数を使用。
地方公共団体からの排出先の割合 環境省資料(不法投棄の処分方法割合及び行政回収の処 分方法割合)に基づき設定。
廃棄物処理業者からの排出先の割合 過去に実施した廃棄物処理業者・スクラップ問屋への排 出先に関するアンケート調査に基づき設定。
スクラップ問屋からの排出先の割合
ヤード業者からの排出先の割合 過 去 に 実 施 し た 関 係 者 へ の ヒ ア リ ン グ 調 査 に 基 づ き 設 定。
製造業者による再商品化 (財)家電製品協会 平成 23 年度家電 4 品目のリサイ クルの実施状況の再商品化台数を使用。
フリーマーケット・知人譲渡など 今 年 度 実 施 し た 消 費 者 に 対 す る 排 出 先 に 関 す る ア ン ケ ート調査に基づき設定。
消費者からのネットオークション リユースショップによる国内リユー ス
過去に実施したリユースショップ(リユース事業者)に 対 す る 販 売 先 に 関 す る ア ン ケ ー ト 調 査 結 果 に 基 づ き 設 定
中古品輸出業者による海外リユース 財務省貿易統計における家電 4 品目の中古品としての 輸出台数を使用。
スクラップ輸出業者による海外輸出 過 去 に 実 施 し た 関 係 者 へ の ヒ ア リ ン グ 調 査 に 基 づ き 設 定。
地方公共団体による一般廃棄物とし ての処理
環境省資料(不法投棄の処分方法割合及び行政回収の処 分方法割合)に基づき設定。
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