1. 取引先データを出力する
① フラッシュメモリから、「販売管理データベース」ファイルを開きます。
「オプションの警告」の「コンテンツの有効化」をクリックします。
② 「作成」タブ→「マクロ」をクリックし、「すべてのアクションを表示」 をクリックし、「新 しいアクションの追加」の一覧から「スプレッドシートのインポート/エクスポート」を選択します。
引数として、「変換の種類」が「エクスポート」、「ワークシートの種類」が「Excel Workbook」になっ ていることを確認します。
③ 引数の「テーブル名」が「取引先マスター」、エ クスポート先の Excel のファイル名となる「ファイル 名」が「2002 年取引先データ」とします。「フィール ド名の設定」は「はい」として、フィールド名を Excel リストの 1 行目とします。
確認できたら、マクロ名を「L11-M 取引先データ出力」として保存し、閉じておきます。
2. 売上データを出力する
Excel に出力するデータをクエリで作成します。
① 「作成」タブ→「クエリデザイン」をクリックし、テーブル「売上伝票」「売上明細」「商品マスタ ー」を追加し、以下のフィールドを追加します。
末尾のフィールドには金額を求める式を設定します。
② データシートビューに切り替え確認し、クエリ名を「L11-Q 商品別売上高」として保存し、閉じて おきます。
③ クロス集計クエリを作成します。
「作成」タブ→「クエリウィザード」 をクリックし、「クロス 集計ウィザード」を選択します。
「表示」の「クエリ」に を入れ、「L11-Q 商品別売上高」を選択 します。
「次へ」をクリックします。
④ 「行見出し」に使うフィールドとして、「日付」を選択し を クリックします、「次へ」をクリックします。
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⑤ 続いて、「列見出し」として、「商品名」を選択し をクリッ クし、「次へ」をクリックします。
⑥ 「フィールド」から「金額」を選択し、「集計方法」から「合 計」を選択し、「次へ」をクリックします。
⑦ クエリ名を「L11-Q 商品別売上高クロス集計」とし、「完了」を クリックします。
⑧ データを確認したら、クエリを閉じておきます。
作成したクエリを Excel 形式で出力するマクロを作成します。
⑨ 「作成」タブ→「マクロ」から新規作成し、「すべてのアクション を表示」をクリックします。「新しいアクションの追加」一覧から「書 式設定を保持したままエクスポート」を選択します。
引数の「オブジェクトの種類」から「クエリ」を選択し、「オブジェク ト名」から「L11-Q 商品別売上高クロス集計」を選択します。
⑩ 「出力ファイル形式」から「Excel ブック(*.xlsx)」、「出力ファ イル」に「2001-2002 年商品別売上高.xlsx」と出力先を入力します。
「自動起動」は「いいえ」のままにしておきます。
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⑪ マクロ名を「L11-M 商品別売上高出力」として保存し、閉じておきます。
・スプレッドシートのインポート/エクスポート
「ファイル名」を指定しないと実行できません。
インポートとエクスポートが可能ですが、エクセルのワークシートにしか変換できません。
・書式設定を保持したままエクスポート
出力ファイルを指定しなくても実行でき、出力時にファイル名を確認することができます。
エクスポートしかできませんが、エクセルワークシート形式、テキスト形式、HTML 形式などでの出力が 可能です。
⑫ ナビゲーションウインドウのマクロ「L11-M 取引先データ出力」をダブルクリックして、マクロを 実行します。
※何もメッセージが表示されなかったら、マクロ実行完了です。
⑬ 出力ファイル先である「ドキュメント」を開きます。
「2002 年取引先データ.XLSX」という名前で、Excel ファイルが作成さ れています。
作成された Excel ブックを開いて確認します。
「郵便番号」の欄に、緑の三角マークが表示されています。これは、郵便番号の数値がテキスト形式にな っているために表示されたエラーです。
⑭ 郵便番号のセルを選択し、スマートタグの をクリックして一覧から
「数値に変換する」を選択します。
⑮ 確認できたら、変更を保存して閉じておきます。
⑯ 続いて、ナビゲーションウインドウのマクロ「L11-M 商品別売上高出力」をダブルクリックし、マ クロを実行します。
「ドキュメント」を開き、「2001-2002 年商品別売上高.xlsx」という Excel ファイルが作成されている ことを確認します。
※何もメッセージが表示されなかったら、マクロ実行完了です。
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⑰ 確認できたらファイルを閉じ、「ドキュメント」フォルダに作成された Excel ファイルを削除して おきます。
3. メイン画面を作成する
① 「作成」タブ→「フォームデザイン」をクリッ クし、右のようにタイトルラベルとボタンを作成し ます。
ボタンの「標題」は右を参考に、「名前」は「(標題)
ボタン」とします。
「L11-F メイン画面」と名前を付けて閉じます。
② 「作成」タブ→「マクロ」から新規作 成し、右のように、「サブマクロ」と「アク ション」と「フォームを開く」の引数を設 定します。
③ サブマクロ「印刷」の下の「新しいアクションの追加」の一覧から「サブマクロ」に、さらに「閉 じる」アクションを追加し、引数には「ウインドウを閉じる」を選択し、「オブジェクトの種類」を「フ ォーム」、「オブジェクト名」を「L11-F メイン画面」、「オブジェクトの保存」を「確認」とします。
マクロ名を「L11-M メイン画面」として保存して閉じておきます。
④ 「L11-F メイン画面」をデザインビューで開 き、プロパティシートを表示し、「イベント」タ ブ→「クリック時」から、右の内容でそれぞれ のボタンにマクロを連結します。
⑤ 右のようにボタンを追加します。「名前」と「標題」
は①と同じようにします。
⑥ ボタンを選択し、右のようにマクロを連結 させます。
⑦ フォームの変更を保存して閉じておきます。
ボタン名 クリック時
売上入力ボタン L11-M メイン画面.入力 売上データ検索ボタン L11-M メイン画面.検索 請求書印刷ボタン L11-M メイン画面.印刷 閉じるボタン L11-M メイン画面.閉じる
ボタン名 クリック時
取引先データ出力ボタン L11-M 取引先データ出力 商品別売上別出力ボタン L11-M 商品別売上高出力 サブマクロ アクション 引数の「フォーム名」
入力 フォームを開く L8-F 売上伝票 検索 フォームを開く L9-F 検索メイン 印刷 フォームを開く L10-F 印刷メイン
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4. メッセージボックスを設定する
■ メッセージボックスアクション
① マクロ「L11-M 取引先データ出力」をデザインビューで開きます。
「スプレッドシートのインポート/エクスポート」の下の「新しいアクションの追加」から「メッセー ジボックス」を選択します。
② 引数の「メッセージ」に「出力が完了しました。」と入力します。
「警告音」は「いいえ」を選択し、「メッセージの種類」で
「注意!」を選択し、「メッセージタイトル」に「出力確認」
を選択します。
③ マクロの変更を保存して閉じておきます。
■ メッセージボックス関数 Msgbox(prompt,buttons,title)
・Prompt 引数 メッセージボックスに表示するメッセージの文字列で、必ず“”で囲って指定し ます。
・buttons 引数 ボックス内に表示するボタンとアイコンの種類を設定します。
・title 引数 メッセージボックスのタイトルバーを表示する文字列で、必ず“”で囲って指定 します。何も指定しない場合は、「Microsoft Access」と表示されます。
① 「L11-M 商品別売上高出力」をデザインビューで開きます。「書式設定を保持したままエクスポート」
の下にある「新しいアクションに追加」の一覧から「If」を選択します。
② 「If」の条件式を下のように設定します。
Msgbox(“売上データを Excel ワークシート形式で出力しますか”,36,”出力確認”)=6
「36」は「はい」「いいえ」の定数「4」と、「注意[?]」のアイコンの定数「32」を足した数値です。
「=6」は「[はい]ボタンをクリックしたら・・・」という関数の戻り値になります。
「書式設定を保持したままエクスポート」の右側の をクリックし、「If」マクロに組み込みます。
③ マクロの変更を保存して閉じます。
④ ナビゲーションウインドウの「L11-F メイン画面」をダブルクリックで開きます。
「取引先データ出力」ボタンをクリックします。
⑤ 右のようなメッセージボックスが表示され、出力が完了したことが確 認できます。
「OK」をクリックして、メッセージボックスを閉じておきます。
⑥ 続いて、「商品別売上高出力」ボタンをクリックします。
右のようなメッセージボックスが表示され、「はい」と「いいえ」を 選択できるようになっています。
ここでは、「はい」をクリックしてデータを出力します。
⑦ 「ドキュメント」に 2 つの Excel データが出力されていることを確認し、データを削除しておきま す。
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⑧ 「閉じる」ボタンをクリックして、メイン画面を閉じておきます。
メッセージボックスに設定できる定数は、以下の通りです。
・アイコンの種類
なし ··· 0
警告[×] ··· 16
注意[?] ··· 32
注意[!] ··· 48
情報[i] ··· 64
・ボタンの種類 「OK」 ··· 0
「OK」「キャンセル」 ··· 1
「中止」「再試行」「無視」 ··· 2
「はい」「いいえ」「キャンセル」 ···· 3
「はい」「いいえ」 ··· 4
「再試行」「キャンセル」 ··· 5
・戻り値 「OK」 ··· 1
「キャンセル」 ··· 2
「中止」 ··· 3
「再試行」 ··· 4
「無視」 ··· 5
「はい」 ··· 6
「いいえ」 ··· 7
5. 販売管理データベースの完成 ① ナビゲーションウインドウのフォーム 「L11-F メイン画面」をダブルクリックしま す。「売上入力」ボタンをクリックし、「L8-F 売上入力」を開きます。 新規レコード ボタンをクリックし、以下 のデータを入力します。 伝票番号 ··· 258
会社名 ··· 鬼島物産㈱ 担当者 ··· 永森 洋子 商品コード ··· H003 数量 ··· 10
② 入力フォームを閉じておきます。
③ メイン画面の「売上データ検索」ボタンをクリッ クします。
表示された検索メインの「会社名・年・月」ボタンを クリックします。
2002 年 7 月の「鬼島物産㈱」のデータを検索します。