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つのテーマ間で若干の濃淡があるが、中間目 標は達成されている。特に、清掃ロボットは、ロボット設計のみでなく設計品

ドキュメント内 「○○技術開発《 (ページ 44-58)

質管理まで、網羅的に安全設計の考え方が浸透しており、高い達成度である。

清掃ロボットの開発機関は、本プロジェクト全体のなかでも、安全技術に関し 先行しているので、他機関およびプロジェクト外に対しても、効果的に波及効 果を及ぼしうる位置にある。一般向け広報をさらに進めて、波及効果を拡大し てほしい。

一方で、警備ロボットにおいては、価格と機能、安全性確保の観点をクリア にすることが必要である。また、従来ロボットに新機構を取り付けることによ って、信頼性の低下をきたすことがあるので、十分な整理が必要である。警備 ロボットに特有のリスクを再検討し、本ロボット特有のリスクアセスメントを やる必要がある。

〈肯定的意見〉

◯中間目標の多くを大幅達成、残りも達成済みであり、さらには、 25 年末の到 達目標も一部達成済みであり、実用化可能性はかなり高い。広報活動も積極 的に行われており、国際化にも近く、評価できる。

◯リスクアセスメントをしっかり遂行しており、人とロボットが同乗するエレ ベータ自律乗降技術など、先進技術をとりいれ、成果発表に積極的である。

◯ 2 つのテーマで若干の濃淡があるが、計画に対しては達成されている。特に、

清掃ロボットは、ロボット設計のみでなく設計品質管理まで、網羅的に安全 設計の考え方が浸透しており、高い達成度である。

◯清掃ロボット 作業員との共同作業という作業フレームを作り、その中での ロボットの利用を実現した点は、現実的で妥当と思われる。これにより、周 囲に少人数の人が不規則な動きをしても安全を担保しながら作業が実現でき る点は、実用的であり、今後の市場拡大が期待できる。

◯警備ロボットシステム化のためのセンサ、アクチュエータの要素技術の成果 が得られている。

◯開発項目の位置付けや関係が整理されていて全体像が明確になっている。

◯数多くの実証実験が完了しており、実用化への見通しがたっている。

◯安全技術を導入した生活公共空間及びビルの移動作業型ロボットシステムの 開発では、すでに実用化された清掃ロボットをベースに安全技術を開発し、

実環境での実証試験も済んでいる。実用化に貢献できる見通しは立っている。

当該開発機関内の安全技術の確立の体制整備もよく進んでおり、社内の人材 育成もできている。

◯移動作業用ロボットは、現場レベルから安全性を体系的に組み込んでおり、

かつ、ビジネス化を目指して堅実に取り組んでいる。

◯移動作業用ロボットでは、安全性技術者の育成に積極的に取り組んでいる。

◯警備ロボットでは、測域センサーに対する機能安全に積極的に取り組んでい る。

◯非常に現実的で着実な開発が進められていると感じた。自律型ゆえに多様な 技術の組み合わせが必要になるが、企業ごとの分担がうまくできていると思 う。すでに実用化の段階に入っているが、革新的な技術開発が継続的に進む 種類のロボットになる。自律型なので、過剰なぐらいの対人安全性が求めら れるが、そのあたりも十分配慮された開発が進められている。ロボットに対 象を限定した開発技術だが、その他の産業制御機器にも応用が大いに期待さ れる。

◯(3-1) 「開発している安全技術がロボットの実用化に貢献できる見通しは 立っているか」について。 本システムは、既に実績のあるシステムであり、

仮に本プロジェクトがなくても実用化できるのであろう。

◯(3-1) 「一般向け広報は積極的になされているか」について。本ロボット そのものに関しては積極的に行われている。

◯(3-1) 「成果は関連分野への波及効果(技術的・経済的・社会的)を期待 できるものか」について。すでに、大きな波及効果が出ているロボットであ り、本プロジェクトによって、さらに大きな波及効果を得られる物と思う。

・ 「プロジェクトの実施自体が当該分野の研究開発や人材育成等を促進するなど の波及効果を生じているか」について。よくわからない。

◯(3-2) 「一般向け広報は積極的になされているか」について。それなりに なされている。

〈問題点・改善すべき点〉

●あえて、あげれば、今回の評価項目にはないが、対人デザインの外観が望ま れる(富士重工業) 。

●清掃ロボット 共同作業を行う作業員の実際の作業は、ロボットの監視と自 身の作業の遂行となっていると思われるが、今後、2台以上のロボットの場 合は想定できないか、その際作業員は監視のみか等の利用に関する方針を安 全性の観点から検討されることを期待したい。

●警備ロボット 深夜のほぼ無人の環境での自律的移動の警備ロボットの社会

的ニーズは大きいと想定される。その意味では、障害物の回避動作のための

センサ開発、段差や不整地での本体安定化のための機構と制御は、妥当であ り本プロジェクトの意義は認められる。しかし、 「不特定多数の人が存在する 環境中の対人安全性の確立」と標榜している点は、ビジネスモデルとして詳 細を再検討すべきではないか。この場合、警備員は同行するか。本当に不特 定多数の人が存在する場合に、既存の警備ロボットが望ましい大きさや重量 であるか等の検討を期待したい。

●さまざまな自立型ロボットの活用目的が考えられるが、最終的な活用目的を 警備だけに限定せずに、多様な目的で開発することが必要ではないだろうか。

そういう意味で、現行製品の改良技術だけにこだわり過ぎているような気が した。

●清掃ロボットと警備ロボットの本質的な共通点 / 相違点を明確にして、2つの テーマおよび各開発項目の関係を整理して進めてほしい。

●警備ロボットでは、利用分野を明確にして、その現場レベルの要望を積極的 に取り込むようなビジネスモデルの構築が必要と思われる。

●(3-2) 「開発している安全技術がロボットの実用化に貢献できる見通しは 立っているか」について。既に実用化されているロボットの改良と理解する。

既に設置されているかもしれないが、非常停止スイッチをつけることによっ て、最終的な安全性を確保するということは本ロボットの利用形態を考える と有効な方法かは疑問である。不審者が簡単にロボットの機能を低下したり 停止したりすることができる。システム開発のシナリオの中で、どのような 安全対策が必要かを考えるべきではないか。 あるいは既にあるとするとその 説明が必要ではないか。

●(3-2) 「成果は関連分野への波及効果(技術的・経済的・社会的)を期待 できるものか」について。センサなどの要素技術については波及効果は理解 できるが、ロボットとしては、既に何社かが同様のロボットの導入をしてお り、さらなる波及効果については少しわかりにくい。

●(3-2) 「プロジェクトの実施自体が当該分野の研究開発や人材育成等を促 進するなどの波及効果を生じているか」について。移動ロボット分野には多 少の貢献はあると思われるが、人材育成についてはよくわからない。

●安全技術を導入した警備ロボットシステムの開発では、測域センサの安全技 術の意義がやや不明確であり、位置付けの明確化とその説明および広報の改 善を期待したい。

●個々の技術開発企業が自社の技術だけにこだわらず、自律型ロボットの開発

と、その技術の広い視野での応用も、プロジェクトの目的に含むべきではな

いだろうか。参加企業間で部品の開発および受注・発注の関係を築くだけで

なく、各社の総合力の発揮にもさらに目を向けてほしい。

●警備ロボットにおいては、ビジネスモデルの具体化を進める必要がある。特 に、価格と機能、安全性確保の観点をクリアにすることが必要である。また、

従来ロボットに新機構を取り付けることによって、信頼性の低下をきたすこ とがあるので、十分な整理が必要である。

●警備ロボットに特有のリスクを再検討し、本ロボット特有のリスクアセスメ ントをやる必要があると思える。

〈その他の意見〉

・清掃ロボットの開発機関は、本プロジェクト全体のなかでも、安全技術に関 し先行しているので、他機関およびプロジェクト外に対しても、効果的に波 及効果を及ぼしうる位置にある。一般向け広報をさらに進めて、波及効果を 拡大してほしい。

・元々自社開発していた部分と本PJでさらに進展する部分を切り分けてほし い。

・セーフティアセッサ資格試験は日本の業界独自の資格試験制度で運営されて いる。その人間に重点を置いた安全性確保の思想と重要性は、国内業界では 広く認識されるようになってきた。既存の国内業界資格制度の国際化は非常 に困難だとは思うが、本プロジェクトに並行して、この資格試験を国際レベ ルまで持ち上げることができないだろうか。

・清掃ロボットについては、安全性に立脚したロボットの提供システムの完成

度が高くなって来ている。このようなシステムは、本文野最初の社会財産と

も言えるが、事業者の都合でなくなってしまわないような支援の仕組みが検

討されても良い。

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