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チェックリスト動的生成機能

ドキュメント内 JAIST Repository https://dspace.jaist.ac.jp/ (ページ 106-110)

7. 知識活用:意思決定支援

7.6 リスクの識別支援

7.6.3 チェックリスト動的生成機能

7.6.3.1 評価範囲変更機能

プロジェクトマネジャーの評価作業の負荷軽減という観点で分析し、評価対象時の入力 範囲を変更する可能性があるチェック項目として下記の4パターンを考えた。

〈1〉プロファイルによる絞込み

プロジェクト特性をもとに評価対象プロジェクトと無関係なチェック項目をチェックリ ストから除外する。絞込みのイメージを図7.9に示す。チェック項目全体から評価対象プロ ジェクトで用いる可能性のあるチェック項目を絞り込む処理になる。通常、プロジェクト 遂行中にプロファイルに変更が発生しない限りこの処理で絞り込んだ項目に変更はない。

図 7.9 プロファイルによる絞込みイメージ

〈2〉フェーズによる絞込み

任意の評価時に評価不要なチェック項目をチェックリストから除外する。絞込みのイメー ジを図7.10に示す。

図 7.10 フェーズによる絞込みイメージ

〈3〉プロジェクト前提情報による絞込み

プロジェクト遂行時の前提条件など、一度だけ聞けばよいチェック項目をチェックリスト から除外する。絞込みのイメージを図7.11に示す。

図 7.11 プロジェクト前提条件による絞込みイメージ

〈4〉FIX項目による絞込み

サブベンダとの責任範囲など、任意の時点でチェック項目の回答内容が確定するチェッ ク項目(以後、FIX 項目と呼ぶ)をチェックリストから除外する。絞込みのイメージを図

7.12に示す。

図 7.12 FIX項目による絞込みイメージ

なお、「フェーズによる絞込み」「プロジェクト前提情報による絞込み」「FIX 項目による 絞込み」に該当するチェック項目については、評価時に用いるチェックリストから除外す るだけであり。リスクへの対策は行う必要がある。評価作業の負荷を軽減するものであり、

以前の評価結果の情報は保持しておきリスク対応計画の策定は行う。

チェック項目に対して、図7.13のような評価期間と監視期間の概念を用いる。チェック 項目がチェックリストに存在するのはチェック項目の回答内容が変更する可能性がある場 合(評価期間)であるが、回答内容が変更しなくなったとしてもリスクへの対応は行う必 要がある(監視期間)。「フェーズによる絞込み」に該当するチェック項目は評価期間が 終わったものであり、「プロジェクト前提情報による絞込み」「FIX項目による絞込み」に

該当するチェック項目は評価期間が終わっているかどうかに関係なく以後評価内容に変更 がない項目である。

図 7.13 絞込みとリスク監視の関係性

7.6.3.2 抽象度変更機能

プロジェクトマネジャーの評価作業の負荷軽減および評価精度の向上という観点から、

設問内容の抽象度を変更する可能性として下記の2パターンを考えた。

〈5〉プロジェクト状況に応じた設問の変更

プロジェクト評価において、リスクへの気づきを与えるためには、プロジェクト状況に 応じて設問の仕方を変える必要がある。例えば、「プロジェクト状況を把握しているか?」

という質問に対し「不明」と答えた場合は、詳細な質問として「プロジェクト状況を定期 的に報告する仕組みがあるか?」や「プロジェクト現場を定期的に観察しに行っている か?」を聞くことで、プロジェクト状況を把握するためにしなければならないことに気づ くことができる。

図7.14を用いてプロジェクト状況に応じた設問変更の処理を説明する。R039~R049は チェック項目の識別子とし、第n回目評価時にR043~R049からなるチェックリストに回 答したとする(回答内容は①や②、③、未記入)。なお、R042はR048、R049のチェック 項目を抽象化した位置付けの項目とする。この時、第n回目の評価時で R048、R049の回 答がともに①で良い評価であった場合は、第n+1回目の評価時に R048、R049 を R042 に置き換え、R042~R047からなるチェックリストを構成する。

この処理により、設問の粒度を変えることができ、チェック項目数を削減することが可能 となる。また、逆に任意の回答項目の結果により、更に詳細な質問を行うことも可能であ り、プロジェクト状況に適したチェック項目を提供できる。

図 7.14 チェック項目の抽象度変更イメージ

〈6〉プロジェクトマネジャーのスキルに応じたチェック項目の変更

プロジェクトの状況だけでなく、プロジェクトマネジャーのスキルに応じて設問を変更 する。例えば、経験豊富なプロジェクトマネジャーの場合は「プロジェクト状況を把握し ているか?」という質問に対し「プロジェクト状況を定期的に報告する仕組みがあるか?」

「プロジェクト現場を定期的に観察しに行っているか?」を踏まえて回答できるが、経験 が浅い場合は「プロジェクト状況を定期的に報告する仕組みがあるか?」「プロジェクト 現場を定期的に観察しに行っているか?」と具体的に聞く必要がある。プロジェクトマネ ジャーの経験/能力によって、真意を問いただす最低限のチェック項目からなるチェックリ ストを生成できる。

チェックリストの生成については図7.15のようにチェック項目の階層構造を定義してお く。プロジェクトマネジャーのレベルを規定するとともに、各チェック項目とプロジェク トマネジメントのレベルとの関係性を規定しておけば実現可能である。プロジェクトマネ ジャーに自身のレベルを入力させることで、レベルに応じたチェック項目を提供できる。

図 7.15 チェック項目の階層構造

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