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シンポジウムⅡ
<テーマ>
「多職種連携医療をいかに教育するか」
「医療から見た多職種連携の重要性について」
谷本光音
岡 山 大 学 大 学 院 医 歯 薬 学 総 合 研 究 科 血 液 ・ 腫 瘍 ・ 呼 吸 器 内 科 学 講 座 教 授
「歯学部における多職種連携教育の実践例」
片岡竜太
昭 和 大 学 歯 学 部 ス ペ シ ャ ル ニ ー ズ 口 腔 医 学 講 座 歯 学 教 育 学 分 野 教 授
「臨床研修における多職種連携教育の実践例」
曽我賢彦
岡山大学病院医療支援歯科治療部 助教
座長:恒石美登里
座長: 日本歯科医師会・日本歯科総合研究機構 座長座 高柴正悟
座長: 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科歯周病態学分野 教授
シンポジウムⅡ
シンポジウムⅡ 多職種連携医療をいかに教育するか
7 月 21 日 ( 土 )10:30 ~ 12:00 A 会場
医療から見た多職種連携の重要性について
谷本 光音
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 血液・腫瘍・呼吸器内科学講座教授
医療の高度化と普遍化に鑑みて多職種連携の推進は、これまで以上に望まれる時代にあり、そのため のチーム医療共育の重要性が唱えられている。
医学・医療の進展はより細分化した知識を医療者に求めるとともに、専門化した技術を持った医師の 養成を必要としている。こうした知識・技能の修得には益々膨大な時間とコストがかかることが予想さ れ、またこれらの目的に合致した適切な教育プログラムを個々の医療人育成のために用意することに限 界があるのも事実である。その一方医療現場においては、医師と一緒になって医療行為を支える診療サ ポーターの導入が近年積極的に図られてきている。こうした方向性に添って今後の医療人材育成を共通 した基盤カリキュラムで行うことはこれからの時代の要請に合致していると考えられる。
また医療の普遍化の推進では、様々な医療の標準化と数多くの診療マニュアルやガイドライン等の普 及とにより、医療レベルの向上と医療の均霑化とが図られている。,7 環境の普及などもこうしたエビデ ンスに基づく医療の実践への追い風となっている。
さらに現在のチーム医療においては、医師とともに、歯科医師・看護師・薬剤師・栄養士・理学療法 士・放射線技師・検査技師に加えて、歯科衛生士・精神福祉士・社会福祉士・臨床心理士さらには病院 クラークなどの事務職員やボランティアまで様々な役割を担う人々が参加して協同で活動し、また将来 の人材育成の場としても機能しようとしている。
私が専門としているがん診療の現場では、近年がん診療の均霑化の活動の一環として、多職種参加の カンファレンスでの情報共有、スタッフ一体となった診断・治療方針の決定、さらには治療効果のアセ スメントと患者さんへのフィードバックなど、一連の多職種連携のプロセスを積極的に導入したことに よって確実に診療とケアの質の向上に繋がってきている。
実際の経験と実例に基づいて、医療の側から見た多職種連携の重要性につき提示し、共育の実際につ いて紹介させていただきたい。
略歴
年名古屋大学医学部卒業
年名古屋大学大学院修了(医学博士)
年名古屋大学第一内科助手 年名古屋大学第一内科講師
年岡山大学大学院医歯学総合研究科血液・腫瘍・呼吸器内科教授 年岡山大学大学院医歯薬学総合研究科血液・腫瘍・呼吸器内科教授 年岡山大学大学院医歯薬学総合研究科研究科長
シンポジウムⅡ 多職種連携医療をいかに教育するか
7 月 21 日 ( 土 )10:30 ~ 12:00 A 会場
医療から見た多職種連携の重要性について
谷本 光音
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 血液・腫瘍・呼吸器内科学講座教授
医療の高度化と普遍化に鑑みて多職種連携の推進は、これまで以上に望まれる時代にあり、そのため のチーム医療共育の重要性が唱えられている。
医学・医療の進展はより細分化した知識を医療者に求めるとともに、専門化した技術を持った医師の 養成を必要としている。こうした知識・技能の修得には益々膨大な時間とコストがかかることが予想さ れ、またこれらの目的に合致した適切な教育プログラムを個々の医療人育成のために用意することに限 界があるのも事実である。その一方医療現場においては、医師と一緒になって医療行為を支える診療サ ポーターの導入が近年積極的に図られてきている。こうした方向性に添って今後の医療人材育成を共通 した基盤カリキュラムで行うことはこれからの時代の要請に合致していると考えられる。
また医療の普遍化の推進では、様々な医療の標準化と数多くの診療マニュアルやガイドライン等の普 及とにより、医療レベルの向上と医療の均霑化とが図られている。,7 環境の普及などもこうしたエビデ ンスに基づく医療の実践への追い風となっている。
さらに現在のチーム医療においては、医師とともに、歯科医師・看護師・薬剤師・栄養士・理学療法 士・放射線技師・検査技師に加えて、歯科衛生士・精神福祉士・社会福祉士・臨床心理士さらには病院 クラークなどの事務職員やボランティアまで様々な役割を担う人々が参加して協同で活動し、また将来 の人材育成の場としても機能しようとしている。
私が専門としているがん診療の現場では、近年がん診療の均霑化の活動の一環として、多職種参加の カンファレンスでの情報共有、スタッフ一体となった診断・治療方針の決定、さらには治療効果のアセ スメントと患者さんへのフィードバックなど、一連の多職種連携のプロセスを積極的に導入したことに よって確実に診療とケアの質の向上に繋がってきている。
実際の経験と実例に基づいて、医療の側から見た多職種連携の重要性につき提示し、共育の実際につ いて紹介させていただきたい。
略歴
年名古屋大学医学部卒業
年名古屋大学大学院修了(医学博士)
年名古屋大学第一内科助手 年名古屋大学第一内科講師
年岡山大学大学院医歯学総合研究科血液・腫瘍・呼吸器内科教授 年岡山大学大学院医歯薬学総合研究科血液・腫瘍・呼吸器内科教授 年岡山大学大学院医歯薬学総合研究科研究科長
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シンポジウムⅡ 多職種連携医療をいかに教育するか
7 月 21 日 ( 土 )10:30 ~ 12:00 A 会場
歯学部における多職種連携教育の実践例
片岡 竜太
昭和大学歯学部スペシャルニーズ口腔医学講座歯学教育学分野教授
医・歯・薬・保健医療学部看護学科、理学療法学科、作業療法学科からなる医系総合大学の昭和大 学では、大学の教育理念に「学部の枠を越えてともに学び、互いに理解し合え、協力できる人材を育成 する」ことを明記し、チーム医療に積極的に貢献できる医療人の養成を目的に、全学部、全学年 学年 約 人にわたる体系的、段階的な学部連携教育を導入している。
年次は山梨県にある富士吉田キャンパスで 学部学生を一緒にした全寮制教育を行ない、 年次以 降は東京のキャンパスで 学部と つの大学附属病院が併置された環境で各学部の学生と教員の学部間 交流を日常的に行っている。
多職種連携教育としての学部連携教育は低学年ではチーム医療の基盤作りとして、大学内外での体験 実習早期体験実習などや問題解決型学習3%/ チュートリアル。医歯薬 年次と 年次には、学部連 携 3%/ チュートリアル、 年次には 学部 学科の学生グループ(~ 人)がのべ 病棟で 人の患 者を 週間受け持つ学部連携病棟実習を必修として実施する。 年次には学部連携アドバンスド病院実 習と地域医療実習を選択実習として実施している。
本歯学部では、チーム医療に積極的に従事して国民の健康に貢献できるオーラルフィジシャン(口腔 科医)の資質を有する歯科医師を養成するために、 年一環の「口腔医学」教育に力を入れている。そ のなかで、多職種連携教育の効果を高めるに、$医療コミュニケーション、%歯学生の情報リテラシー、
&ヒトの病気、' 全身疾患と口腔内科などの授業を行っている。
$医療コミュニケーション:初年次に医療コミュニケーション入門を 学部合同で学ぶ。 年次には 歯科医療コミュニケーション入門を学び、高齢者施設実習で実践する。 年次に医療面接の基礎を学び、
年次に全身疾患を有する模擬患者と 対 で医療面接を行い、全身疾患に対する理解を深めるととも に、コミュニケーション能力を高める。
%歯学生の情報リテラシー:本学では初年次から 3%/ などの能動学習を推進して、生涯学習ができる 医療人を養成している。そのために信頼できる情報を入手して活用する「情報リテラシー」能力が必須 であるので、初年次の基礎から、演習を通じて、学年ごとに段階的に基礎から上級まで情報リテラシー 能力を高める。
&ヒトの病気:医療人としての基礎的医学知識と安全に歯科医療を実践するための医学的知識を身に つけるために、 年次に「ヒトの病気 $」を、 年次に「ヒトの病気 %」を学ぶ。「ヒトの病気 $、%」の 実習として、 「大学附属病院病棟体験実習」と基礎疾患を有する模擬患者に対して「全身の医療面接」を 行う。
'全身疾患と口腔内科:基礎疾患がある患者に対して、歯科医療を行う際のリスク診断を行えるよう にするために、歯科診療上重要な全身疾患の病因・病態と診断・治療を学ぶ。また 、口腔内科的な疾患
(顎関節症、舌痛症、口腔乾燥症、口腔顔面痛など)へ対応できるようにするために、その診断と治療 について理解する。
本講演では昭和大学歯学部におけるこれらの教育の実践とその成果を紹介する。
略歴
年昭和大学歯学部卒業
年昭和大学大学院歯学研究科顎顔面外科学専攻卒業 年昭和大学歯学部第 口腔外科学教室助手
年米国ノースカロライナ大学顎顔面センター客員研究員
年米国ノースカロライナ大学顎顔面センター5HVHDUFK$VVRFLDWH 年昭和大学歯学部口腔外科学教室講師
年昭和大学歯科医学教育推進室長准教授
年昭和大学歯学部歯学教育学教授 現在に至る
シンポジウムⅡ 多職種連携医療をいかに教育するか
7 月 21 日 ( 土 )10:30 ~ 12:00 A会場
臨床研修における多職種連携教育の実践例
曽我 賢彦
岡山大学病院医療支援歯科治療部助教・副部長
チーム医療が我が国の医療の在り方を変え得るキーワードとして注目を集めている。岡山大学病院は
年に病院医療支援を目的とした口腔の専門診療部,すなわち「医療支援歯科治療部」を開設した。
医科で展開される医療に必要な口腔内の管理・治療を幅広く機動的に行い,かつ歯学が培ってきた専門 性を発揮させるべく歯科系各専門診療科の専門医等とのコーディネートを行うことが目的である。医療 支援歯科治療部を拠点として,多くの歯科医師が移植医療(造血幹細胞移植,肝移植,腎移植,肺移植 等)やがん手術・放射線・化学療法治療などにおける口腔内の管理を積極的に行っている。
この治療部で医科歯科連携の実務の多くを統括する私は,多職種連携の専門的な教育を受けた経験が ない。しかし,歯科医師として駆け出しのころに始まり今も続く,血液内科医と看護師等の病棟スタッ フとの連携の経験,そして略歴に示すハンセン病療養所の小さな医局で自然派生的に生まれ,経験した,
医科と歯科の壁のない多職種連携の経験などが未熟な私を教育してくれた。歯科医師には,エビデンス を伴った歯科医学知識はもちろんのこと,全身的な医学的知識,チーム医療を問題なく行なうための他 職種との人間関係の構築能力,そして心理面でのサポート能力や,場合によっては死に直面している患 者に向き合うにあたり,患者の死生観に至る哲学的な理解までもが要求されると感じた。知識とともに,
全人的で豊かな人間性をもった,医療に一石を投じるような活動ができる歯科医師が世に求められる。
時代に即した教育カリキュラムの変化が必要であると感じさせられた。
医療支援歯科治療部は,歯科医師臨床研修において多職種連携教育を実践する絶好の場となり得る。
そこで, 年度から卒後臨床研修センター歯科研修部門とともに,歯科研修医がチーム医療の中にお ける歯科医師の役割について学び,実践するための教育プログラムを開始した。本院で展開される様々 なチーム医療に研修歯科医師をその一員として可能な範囲で参画させている。私が経験したように,多 職種連携医療で医療人としての自覚をもたせる機会を提供するとともに,歯科医療の幅を広げる若手歯 科医師の育成のきっかけになればと考えている。
まだ試行錯誤の段階であるが,臨床研修における多職種連携教育の実践例をお示ししたい。多職種連 携医療教育の在り方について,議論のきっかけとなれば幸いである。
略歴
年岡山大学歯学部卒業
年岡山大学大学院歯学研究科修了博士
歯学年岡山大学歯学部附属病院医員第二保存科 年国立療養所邑久光明園厚生労働技官歯科医師 年国立療養所邑久光明園厚生労働技官歯科医長
年岡山大学医学部・歯学部附属病院現岡山大学病院歯周科助教
年岡山大学医学部・歯学部附属病院現岡山大学病院周術期管理センター歯科部門部門長兼任 年日本学術振興会特定国派遣研究者オランダ
ライデン大学メディカルセンター,$FDGHPLF&HQWUHIRU'HQWLVWU\LQ$PVWHUGDP
年岡山大学病院中央診療施設 医療支援歯科治療部副部長・助教
年現在に至る
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