第 5 章 中央熱源空調へのデータセンター排熱および河川水の熱を利用した熱源水ネット
5.4 中央熱源空調へのデータセンター排熱を利用した熱源水ネットワーク導入による効率
5.4.4 シミュレーション結果
(1) 建物別の熱供給システム効率
図5.4.11、表5.4.6に、建物Bのシミュレーション結果を示す。年間の熱供給システム効率は、熱源 水ネットワークが1.45、建物個別空調が1.32となり、効率の差は0.13となった。夏期は両システム共 に冷却塔の冷却水を利用するためほぼ同等となり、冬期はデータセンター排熱を利用する熱源水ネ ットワークが建物個別空調に比べ1.5倍程度、高い効率となった。
図5.4.11 建物Bの建物個別システムと次世代型 DHCの効率比較
12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 年間 効率 (建物個別空調) [-] 1.16 1.15 1.11 1.16 1.42 1.44 1.36 1.46 1.44 1.52 1.52 1.29 1.32 効率 (熱源水ネットワーク利用) [-] 1.56 1.56 1.57 1.58 1.48 1.39 1.43 1.34 1.35 1.44 1.43 1.55 1.45 効率差 [-] 0.40 0.41 0.46 0.42 0.06 -0.05 0.07 -0.12 -0.09 -0.08 -0.09 0.26 0.13
熱 供 給 シ ス テ ム 効 率 〔 - 〕
表5.4.6 建物Bの建物個別システムと次世代型DHCの効率差
第5章 図5.4.12、表5.4.7に、建物Cのシミュレーション結果を示す。年間の熱供給システム効率は、熱源 水ネットワークが1.67、建物個別空調が1.34となり、効率の差は0.33となった。建物Bと同様に、夏 期はほぼ同等となり、冬期に2倍程度、高い効率となった。
建物Bに比べて効率差が大きいのは、建物内で熱回収を行っている効果も含まれているからと考 えられる。
図5.4.12 建物Cの建物個別システムと次世代型DHCの効率比較
12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 年間 効率 (建物個別空調) [-] 1.27 1.24 1.22 1.29 1.46 1.40 1.39 1.37 1.36 1.41 1.43 1.39 1.34 効率 (熱源水ネットワーク利用) [-] 2.16 2.05 2.13 2.38 1.51 1.36 1.43 1.41 1.40 1.41 1.51 2.09 1.67 効率差 [-] 0.89 0.81 0.91 1.09 0.05 -0.04 0.04 0.04 0.04 0.00 0.08 0.70 0.33
熱 供 給 シ ス テ ム 効 率 〔 - 〕
表5.4.7 建物Cの建物個別システムと次世代型DHCの効率差
0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0
12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月
効率(建物個別) 効率(次世代型DHC)
第5章 図5.4.13、表5.4.8に、建物Dのシミュレーション結果を示す。年間の熱供給システム効率は、熱源 水ネットワークが1.70、建物個別空調が1.65となり、効率の差は0.05となった。建物Dでは、両シス テム共に冷却塔の冷却水を利用するためほぼ同等となり、熱源水ネットワークは冷却塔の電力消費 量を建物Aが負担しているため、その分、建物Dの効率が向上していると考えられる。
図5.4.13 建物Dの建物個別システムと次世代型DHCの効率比較
12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 年間 効率 (建物個別空調) [-] 1.75 1.70 1.67 1.74 1.72 1.68 1.62 1.52 1.51 1.68 1.68 1.65 1.65 効率 (熱源水ネットワーク利用) [-] 1.81 1.76 1.73 1.80 1.77 1.73 1.67 1.57 1.56 1.73 1.74 1.71 1.70 効率差 [-] 0.06 0.06 0.06 0.06 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.06 0.06 0.05
熱 供 給 シ ス テ ム 効 率 〔 - 〕
表5.4.8 建物Dの建物個別システムと次世代型DHCの効率差 0.0
0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0
12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月
効率(建物個別) 効率(次世代型DHC)
第5章 (2) 対象地区の熱供給システム効率
a) データセンターを含む熱供給システム効率
図5.4.14、表5.4.9に、データセンターを含む対象地区の月別のシミュレーション結果を示す。冬期 に効率差がみられるが、電力消費量の半分以上を占める建物Dを含んでいるため、効率差は小さく なっている。
図5.4.14 対象地区全体の建物個別システムと熱源水ネットワの熱供給システム効率
12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 年間 効率 (建物個別空調) [-] 1.56 1.51 1.49 1.57 1.65 1.61 1.55 1.48 4.48 1.61 1.49 1.50 1.53 効率 (熱源水ネットワーク利用) [-] 1.84 1.78 1.77 1.88 1.70 1.62 1.60 1.50 1.50 1.64 1.69 1.77 1.67 効率差 [-] 0.28 0.27 0.28 0.31 0.05 0.01 0.05 0.02 -2.98 0.03 0.20 0.27 0.14
熱 供 給 シ ス テ ム 効 率 〔 - 〕
表5.4.9 対象地区全体の建物個別空調と熱源水ネットワの熱供給システム効率 0.0
0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0
12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月
効率(建物個別) 効率(次世代型DHC)
第5章 図 5.4.15、表 5.4.10 に、データセンターを含む対象地区の年間のシミュレーション結果を示す。
年間の熱供給システム効率は、熱源水ネットワークが1.61、建物個別空調が1.53となり、効率の差 は0.14となった。供給熱量は変わらないが、消費電力量は約 5598GJ建物個別空調の方が、多く消 費する結果となった。
図5.4.15 システム全体の建物個別システムと次世代型DHCの熱電負荷比較 0.00 0.20 0.40 0.60 0.80 1.00 1.20 1.40 1.60 1.80
0 20000 40000 60000 80000 100000 120000 140000 160000 180000
建物個別システム 次世代型DHC 電力量 供給熱量 効率
年間 電力・熱負荷 〔 G J/ 年 〕 年間 COP 〔 - 〕
表5.4.10 システム全体の建物個別システムと次世代型 DHCの熱電負荷数値
建物個別空調 熱源水ネットワーク利用 差
電力量 [GJ] 69,120 63,523 -5,597
供給熱量 [GJ] 106,095 106,095 0
効率 [-] 1.53 1.67 0.14
熱 供 給 シ ス テ ム 効 率 [ - ]
第5章
0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0
12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 効率(建物個別) 効率(次世代型DHC)
b) データセンター排熱を利用する建物群の熱供給システム効率
図5.4.16、表5.4.11に、データセンターを含まない対象地区の月別のシミュレーション結果を示す。
冬期にデータセンター排熱を利用する建物B、Cのみの効率のため、冬期に効率差が大きく表れてい る。
図5.4.16 熱源水利用する建物のみの次世代DHCと建物個別システムの効率比較
12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 年間 効率 (建物個別空調) [-] 1.23 1.20 1.18 1.25 1.46 1.41 1.38 1.40 1.39 1.44 1.44 1.38 1.33 効率 (熱源水ネットワーク利用) [-] 1.91 1.84 1.90 2.09 1.50 1.37 1.43 1.38 1.38 1.42 1.49 2.02 1.59 効率差 [-] 0.68 0.64 0.72 0.84 0.04 -0.04 0.05 -0.02 -0.01 -0.02 0.05 0.64 0.26
熱 供 給 シ ス テ ム 効 率 〔 - 〕
表5.4.11 熱源水利用する建物のみの次世代DHCと建物個別システムの効率差
第5章 図 5.4.17、表 5.4.12 に、データセンターを含まない対象地区の年間のシミュレーション結果を示 す。年間の熱供給システム効率は、熱源水ネットワークが1.59、建物個別空調が1.33となり、効率 の差は0.26となった。供給熱量は変わらないが、消費電力量は約3,541GJ建物個別空調の方が、多 く消費する結果となった。
図5.4.17 熱源水利用する建物のみの次世代DHCと建物個別システムの熱電負荷比較 0.00 0.50 1.00 1.50 2.00
0 5000 10000 15000 20000 25000 30000 35000 40000
建物個別システム 次世代型DHC
電力量 供給熱量 効率
年間 電力・熱負荷 〔 G J/ 年 〕 年間 COP 〔 - 〕
システム全体 建物個別空調 熱源水ネットワーク利用 差
電力量 [GJ] 22,029 18,488 -3,541
供給熱量 [GJ] 29,370 29,370 0
効率 [-] 1.33 1.59 0.26
表5.4.12 熱源水利用する建物のみの次世代DHCと建物個別システムの比較熱電負荷数値
熱 供 給 シ ス テ ム 効 率 [ - ]
第5章